北極の氷が溶けても海面上昇しないが

北極の氷が溶ける→北極海の水温が上がる→北極の氷が溶ける。 という悪循環になる可能性があります。
「南極の氷が溶けて海面が上昇する」よりも深刻なのは、食糧難になる事です。

北極の氷の最新情報

北極海の氷 観測史上最小を更新(別ウィンドウ)
北極の氷は、2007年過去に例のない速度で減少を続け、最小面積の記録を更新し続けてきました。北極海をおおう氷の移り変わりをアニメーション画像で見ることができます。

二酸化炭素が増えると北極の氷が溶けて、関東平野は海の底にはならない

二酸化炭素が増えると気温が上がる?

この百年間で二酸化炭素濃度は0.029%から0.038%まで増えました。気温も上昇して、地球温暖化が進行しています。

二酸化炭素と地球温暖化の因果関係

地球は太陽から熱放射を受け、エネルギーをもらっています。それだけなら、地球の温度は際限なく上昇しますが、地球から宇宙空間へも熱放射でエネルギーを放出しています。このエネルギーの出入りのバランスがとれていれば、地球の温度は変わりません。

放射冷却

「放射冷却」という言葉は、よく天気予報で耳にします。冬の夜間、晴れていると地表の熱が宇宙に放出され、翌朝の気温が下がる。というやつです。一方、曇っていると、地表の熱が雲に反射され、翌朝の気温は、あまり下がりません。雲の布団でおおわれているようなもんです。このような熱の放出をさまたげる雲の働きを、一般に温室効果といいます。

二酸化炭素は温室効果ガス

二酸化炭素は、雲のように、地表から宇宙空間へ逃げるエネルギーを吸収します。それで、二酸化炭素を温室効果ガス(気体)と言います。二酸化炭素が増えると、太陽からくるエネルギーは変わらないのに、宇宙へ出ていくエネルギーが減少するので、地球の温度が上昇し、地球温暖化という事になります。

二酸化炭素が増えると地球の温暖化につながる、という事については、アメリカ政府を除いて、多くの科学者が正しいと信じています。信じているだけで、正しいかどうかは未来の事ですから、分からないのですが、それは正しいとしましょう。

気温が上がると北極の氷は溶ける

気温が上昇すれば北極の氷は溶ける。ここまではホント。実際、溶け始めています。

しかし、北極の氷は海に浮かんでいます。「水に浮かんだ氷が溶けても、水面は上昇しない」というのは小学校の理科で習うはずです。アルキメデスの原理から北極の氷が溶けても、海面は上昇しないはずですが、NHKのアナウンサーは北極の氷が溶けて、海面が上がると言っていました。

北極の氷が溶けても、海面は上昇しない

水に浮かんだ氷が溶けても、水面は上昇しない、という事は小学校の理科で習います。簡単に言えば、氷が溶けて水になると、体積が減少するからです。ただ詳しく言うと、海水と北極の氷の塩分の濃度が違うので、多少、海面は上がります。

北極の氷が溶けると

北極の氷が溶ける→北極海の水温が上がる→北極の氷が溶ける。という悪循環になる可能性があります。

氷は太陽の光を反射します。北極の氷が溶ければ、北極海での太陽エネルギーの吸収が増える事になります。

北極海の氷 史上最小面積に

2007年秋に、北極海の氷が史上最小面積になる事が予想されています。これは、「気候変動に関する政府間パネル」が、今春に発表した予測より30年以上も進行が早いのです。悪循環は始まってしまうのでしょうか。

南極の氷が溶けると

北極海、南極大陸と言います。北極の氷は海に浮かんでいますが、南極の氷は陸の上にあります。南極の氷が溶けると海面は上昇します。

南極と海の面積

南極の面積は1360万平方キロメートルで、海の面積は3億6千万平方キロメートルです。海は南極の30倍の面積ですから、南極の氷が30m溶けると、海面が1m上がるという計算になります。南極の氷の平均の厚さは、2450mです。南極の氷が、全部溶けると、海面は80m上がるという事です。ただし、全部溶ける事はないと思いますが。

海水自体の膨張

気温が上昇すれば海水の温度も上がるでしょう。水は温度が上がると体積が膨張します。世界の海の平均の深さは3000mぐらいです。3000mが0.1%ふくらむと3mで、海面が上がる事はホントのようです。ただ、関東平野が全部海の底という事は無いでしょう。地震によって関東平野の一部が1m下がるという事はあるかもしれません。

実は、この問題は奥が深いのですが、TVなどの報道は、かなり単純化しています。「真実は神のみぞ知る」というところでは、ないでしょうか。

気温が上がると二酸化炭素が増えるという悪循環

二酸化炭素が増えると、気温が上がる。とは別に。気温が上がると、二酸化炭素が増える可能性があるんです。二酸化炭素ふえる→気温あがる→二酸化炭素ふえる→気温あがる(悪循環)何故?小学生でも分かる、簡単な事です。

二酸化炭素は温度が高いと、溶けにくい

冷たいコーラは泡(二酸化炭素)が出にくい。冷えてないコーラは泡がたくさん出る。なぜ?気体は温度が低いほど、水に良く溶けます。温度が高いと溶けにくいので、泡となって出てきます。
2CO3→CO2+H2Oという化学反応も起こります。

海水の温度が上昇すれば、冷えてないコーラと同じように、たくさんの二酸化炭素を放出するという事になります。

二酸化炭素が増えると食糧難になる

二酸化炭素が増えると気温が上昇します。「気温が上昇し氷が溶けて海面が上がる」よりも深刻なのは。気温の上昇が地域によって、ムラがあって、風の吹き方が変わり、雨の降り方が変わり、農産物の生産量が減少するという事です。

風の吹き方、雨の降り方

小学校の理科で海風というのを習います。昼間、気温が上がる時に、陸は暖まりやすく、海は暖まりにくい。その結果、陸地で上昇気流が起こり、海から風が吹き込む。というやつです。気温の上昇のムラが風を起こします。

冬は北西の季節風が吹くため、日本海側は雪、太平洋側は乾燥します。風の吹き方が、雨の降り方に影響します。

オーストラリアの干ばつ

オーストラリアの穀倉地帯では、干ばつの為に小麦の生産量が4割減という報道がなされています。一方、オーストラリアの砂漠地帯では洪水が起きているそうです。

干ばつで小麦の生産量が減る→小麦の値段が上がる→トウモロコシを作っていた農家が生産を小麦に切り替える→トウモロコシの値段が上がる→トウモロコシをエサにしている牛肉の値段が上がる。なんて、事も考えられます。

肉の消費の増加

中国やインドなどの発展途上国が段々豊かになりつつあります。そうすると、肉の消費が増えます。かつて、日本もそうでした。 そうすると、上の逆で、小麦を作っていた農家が生産をトウモロコシに切り替える→小麦の生産量が減る→小麦の値段が上がる。なんて、事も考えられます。
「トウモロコシを牛に食べさせて、その牛を人間が食べる」よりも
「人間がトウモロコシを直接食べる」方が、7倍ぐらい効率がいいんです。
つまり、同じトウモロコシで、7倍の人数の人間が生きていく事ができるのです。
世の中は複雑です。

環境問題 みんなでちょっと動けば変わる

  1. 日本の全世帯が今の電球(100W白熱電球)を省エネの電球型蛍光灯に、たった一個だけ変えただけで、日本から自動車92万台分がこの世から消えることと同じぐらいCO2の節約となります。
    たった一個です。
  2. 例えば電気ポットをやめたらなんと原発が3機、必要なくなります。
  3. 海外産のブルーベリージャムを国産に変えるだけで、CO2が減ります。 その地で作るれた物を買い食べるのが、健康にも環境にもベストです。

世の中を作っているのは、一人一人です。
だから、今、世の中にある問題を一人の救世主や、一部の人だけが解決しても意味がないと思っています。
みんなで問題解決することに意味があると思っています。
だから、一人でも多くの人に参加してほしいのです。
みんなで動いて、みんなで変えて、みんなでやればできる、奇跡は起こる。
どんなことでも、あきらめる必要はないんだってことを、体験できたら嬉しいなと思っております。
ぜひ、あなたの力を重ねて下さい。
ぜひ、一人でも多くの人に声をかけて下さい。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。