知ってるつもりで知らなかった 温泉の定義の話
近年の温泉ブームで、誰でも一度や二度は温泉に入ったことがある
でしょうが、ここで改まって「温泉って何?」と聞かれたら、答えるのに
ちょっと困ってしまいまいませんか。
温泉というのは、地中から湧き出る温水、鉱水、水蒸気、ガスで、
その温度が25度以上のものを温泉、それ以下で法律で定められた
一定量の成分が含まれているものを冷鉱泉と言います。
湯之谷温泉は、この冷鉱泉にあてはまります。
たとえ温かくなくても、成分が一定量以上であれば温泉ですし、
逆に25度以上あれば、成分が薄くても温泉といえます。
湯之谷温泉は、18度の冷鉱泉をマキで温めています。
良い泉質の上にマキを使うことによって、お湯がやわらかくなりますので
より一層気持ち良く入浴できます。
炭酸水の話
昔、湯之谷温泉の温泉水を利用してラムネ工場をしていた時代がありました。
「ラムネ工場と温泉とどういう関係があるか?」という事ですが、
それが大いに関係あるんです。
昔は、天然の炭酸水を瓶詰めにして炭酸水として販売していました。
いわゆるソーダ水からラムネを造る訳です。
ソーダとは本当は炭酸ナトリウムの事で湯之谷温泉の源泉をのぞくとボコ
ボコと炭酸ガスが湧きあがってくるのが見えます。
この天然の炭酸ガスから造ったラムネがすごくおいしかったらしいのです。
で、この炭酸水を含む温泉の医療効果として、
飲用の場合は、胃酸過少で食欲不振の人に効果があり、
浴用の場合は炭酸ガスの末梢血管拡張作用によって循環器疾患に
効果があることがわかっています。
湯治の仕方の話
江戸時代後半、湯治とかの名目で庶民の旅行が盛んになり
温泉の入り方を書いた書物も出版されていました。その方法というのは、
「初めの1〜2日は、1日に3〜4回以内に。それ以後は体調に合わせて
1日7回くらいまでは大丈夫。でも、高齢者・虚弱の人は考慮してください。
また、長年の病には1〜2週間では治らないものも有。3〜4週間または、
1〜2ヶ月入りましょう。」
日々の忙しさを忘れてのんびり湯治、というのもいいですね。
のぼせない方法の話
お湯につかりすぎて「のぼせた〜」っていう事ありませんか?
「湯気にあたる」 「湯気にあがる」などとも言われますが、入浴中に一時的に
脳の血液循環がおかしくなって起きてくる症状です。
そののぼせを防ぐには、水で濡らしたタオルを頭の上にのせて入浴、
という方法があります。
お湯につかって、タオルを頭にのせて鼻歌まじりに! なんて事が頭に浮かび
ますが、実に理にかなった事です。しかし、いずれにしろ熱い湯での長湯は
禁物です。気をつけてくださいね。
湯の花の話
湯の花とは、いうまでもなく温泉の成分が析出、または沈殿したものです。
湯之谷温泉で販売している湯の花は、自然に採取できた量が全て。
つまり天然100%! 限定販売なのでなかなかお目にかかれません。
実際目にした方は運がいいかも。
また、源泉を80度以上に沸かすと、湯の中に湯の花がキラキラ舞います。
もう一つおもしろいのは、浴室にぶらさがっているつらら。
湯気の中の温泉の成分によってできるもので、本物の温泉だと
目で見てわかる証の一つです。