サプリメントまたは栄養補助食品、健康補助食品とは、明確な定義はないものの、日常の食事で不足しがちなビタミンやミネラルなどの栄養素を補給するための食品である。サプリと略して呼ぶこともある。
法的な明確な定義はなされておらず、今日の日本での概念としてサプリメントは通常の食品と医薬品の中間的なものを指す場合が多い。形状は、錠剤やカプセルといった医薬品風のものが一般的である。
元来、
サプリメントは生体に不足した栄養素を補充する目的で用いられていた。しかし近年は国民の健康意識の高まりや、テレビ番組での紹介によりサプリメントの認識は広まり、また医療費の高騰の対策として国政として予防医学を進めて法整備や規制緩和を行ってきており、また一般人に健康維持の意識を高めて貰う目的で推進する事によって一つの市場となっている。そして今後も徐々に一般に浸透してゆくと考えられている。
サプリメントブームの先駆けはアメリカであり、アメリカの政策を追いかける形で日本でも法整備や体制が整えられてきている。アメリカでは医療保険制度が日本のそれとは異なり、病気になると日本と比べて高額な医療費がかかる為、日頃からの健康の維持に大きく関心が割かれているといえる。また、日本に比べ薬局に置いてある医薬品の種類と目的が明確であり、配置されている薬剤師が日本のそれよりも大きく権限と知識を持っている為に相談や指導を受ける事が可能であるため、アメリカが国として「栄養補助食品と健康、教育法
(DSHEIA)」を制定して法的な位置づけを確立させたと言う背景があるため、広く一般化したという背景がある。
サプリメントの役割は病気ではなく健康である人が健康を維持する為、または不足していると自己認識したものを確実に補充する事を目的として、特定の効能や効果を得る為に、予防医学の一環として、あくまで自己判断自己責任として摂取される。その取り扱いは日本では明確に法定されておらず、医師法や薬事法に拘束されない機能食品でありながら暗に効能を謳うなど、野放図に近にちかい存在ともいえる。その曖昧な立場を利用して、また救いを求める病に患う者の心理を利用し、バイブル商法などで利用され、悪いイメージを持たれる原因ともなっている。