羅生門
(児玉さんの横田弁川柳)
作者より一言
あなたも出雲弁川柳を作ってみませんか
寄稿をお待ちしております
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行
☆2003年8月23日
〇 やーしかと 今気がついても おそいわね |
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やーしか とは やーしまった ということ。どうもうまくことが運ばない原因について やーしまった そうだったのか とようやく気がついた 遅かったですね。
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〇 やくてーも ねえといわれて 腹も立ち |
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やくてーもねえ とは 無益な 無駄な ということです。折角やった仕事に 無駄なこ
とを と けちをつけられ そうなのかと反省しながらも やはり 腹も立つのです。
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〇 やっとしゃー あの頃のこと 思い出し |
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やっとしゃー は ややともすると。年を取ってくると 誰しも 昔のことが懐かしくなってきます。ややともすると にんまりと また ほろ苦く 思い出すのです。
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〇 やぼてんと わかっていても やってみる |
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野暮天 とは 無駄な 無鉄砲な ということです。どうせつまらない 無駄なことだとわかっていてもやってみる そんな意固地な人も 案外あるものですね。
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〇 やらやっと カーナビのおかげで 間に合えた |
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やらやっと とは ようやく 辛うじて ですね。始めて訪れた土地です。目的地にはカーナビの指示を見ながらようやく間に合えたのです。よかったですね。
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☆2003年8月29日
〇 やんばえな 味加減です おいしいよ |
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やんばえな は 手頃な 格好な ということです。お料理ができ上がりました。早速その味見です。どうですか と聞かれれば お世辞も言わねばならぬでしょう。
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〇 ゆーかせな 暮らしは顔と マッチして |
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ゆーかせな とは ゆったりした 余裕のあること。余裕のある暮らしをしておられる人は その姿 お顔で 直感できます。羨ましい限りですね。
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〇 ゆーなべの 稼ぎは知れた もんだけど |
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ゆーなべ は よなべ 夜業のこと。夜業に 内職でもしているのでしょう。僅かばかりの稼ぎにしかならないけれど でも と 頑張っておられるのです。
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〇 ゆさぶられ たたかれほこりが 出るばかり |
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ゆさぶる は 強くゆすること です。どこかの政治家です 身から出た錆というか 権力と金にまつわるスキャンダルの発覚しきりで 昔日の勢いは夢と消えましたね。
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〇 よーしゃなしに わが子の家に 上がり込み |
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よーしゃなしに は 遠慮なしに。わが子が独立して家を構えています。訪ねていき 留守だったけれど 遠慮なしに上がり込みました 自分の家みたいなものですから。
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☆2003年9月7日
〇 よーだてて もらえて晴れに 立ちました |
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よーだてる は 役に立たせる 使ってもらうこと。建築の材料をお祝いに差し上げたのです それをいい所へ使って貰えて自分も晴れに立ったと 感謝しているのですね。
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〇 よくしった うまい話に ひっかかり |
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よくしった は 欲ばりのこと。欲ばりの人は 何か儲け口はないかと いつも気にかけていますが 落とし穴のあるうまい話によく引っかかって 文無しになるのです。
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〇 よこざを言い 議案をとうとう 棚上げし |
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よこざを言う は 不条理な 無茶なことを言うこと。不条理な発言をして 会議をひっかきまわし 議案まで引っ込めるようにしてしまったのでした。いけないですね。
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〇 世盛りは あっという間の 夢でした |
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世盛り とは 最盛期のこと。栄枯盛衰は世の習い といいますが 一軒の家にとっても当てはまりますね。栄華を永く極めることは難しい 本当にはかないものですね。
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〇 よってたかって いじめなくても よかろうに |
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よってたかって は たくさん寄り集まること。大勢して いじめなくてもよいだろうにということです。政界にもありますね 犠牲者はいつしか消えていきます。
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作者:児玉敏郎
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