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韓国の冠婚喪祭
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日本でもそうだが、韓国でも冠婚喪祭に関しては、実に伝統的な文化が生きている。もちろん長い年月の間には、特に近年に至っては合理化の波にもまれて、古い伝統が失なわれつつある部分があることは否定できない。しかし、根源的な部分は受け継がれ、独特の文化を見ることができる。
韓国における[관혼상제]は、漢字で[冠婚葬祭]ではなく、[冠婚喪祭]と書く。
관례(成年の禮)、혼례(婚禮)、상례(喪禮)、そして제례(祭禮)の4つの禮を言う。 日本の[冠婚葬祭]と比較して、韓国の[冠婚喪祭]に最も特徴的なものは、そのいずれにも儒教的思想が強く散りばめられていることである。 中でも顕著な要素は、先祖に対する尊敬・感謝・弔いなどの気持ちの表れであろう。 だが、それでも朝鮮王朝時代と比較すると、随分簡略化され合理化されてきているようである。
韓国でも近年家族の形態が大分変化してきている。
子供たちがソウルなどの大都会に出て進学・就職・結婚と辿り、いわゆる核家族化が進行している。田舎には年老いた両親だけが残され、伝統的な手間暇かかる儀式を行うことが大きな負担になり、変化せざるを得ないのである。 もともと儀式そのものは、韓国の中でも地方により独特の風習があって、やり方がさまざまである。だから、一概にどのように変化を遂げているかを語ることは難しい。 しかし、根底に流れる儒教精神の幹だけは、しっかりと生き残っていることは忘れてはならない。 |
冠婚喪祭の禮
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韓国のことわざ
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発行 : 韓国文化研究所 |
(発行:2013-10-01) |
(改訂:2013-10-13) |