一日目
成田からローマへ
 
二日目
バチカン美術館
 
三日目
パラティーノの丘

フォロ・ロマーノ
コロッセオ

サンピエトロ寺院
カラカラ浴場

 
 四日目
トレヴィの泉
アラ・パチス
スペイン階段
マッシモ宮
 
五日目
真実の口
オスティア・アンティカ

スペイン階段
パンテオン


>>フランス旅行記
ゆっくり朝食
噴水のある静かな中庭
いやいや、それにしても昨日は大変でしたー。夕飯も食べずに爆睡、ゆっくり起床しました。
だらだらと身支度をして食事へ。アメリカンブレックファーストがついているので、楽しみです。
レストランは石のアーチが古風な雰囲気のあるお店でした。中庭に面していて、そこで食べることもできます。これは外で食べる方がステキ!早速中庭のテーブルに陣取ります。
 
今日もすごくいい天気!パームツリーが植えられた中庭から見る空は、真っ青です!
昨日の夕食分までお腹が減っているので、さっそく朝食。ベーコン、卵、数種類のパン、ヨーグルトとケーキ、盛りだくさんの朝食です(*^_^*)
山盛りで〜す! ケーキ類が多いのが嬉しい♪

お腹いっぱい朝食を食べたら、本日はローマ観光の目玉、パラティーノの丘とフォロ・ロマーノに出発です。
今日もいいお天気、というか、肌がチリチリする位太陽光線がきついです(^-^;)
今日は昨日の失敗を踏まえ、コロッセオ側の出口へ向かいます。目の前がパラティーノの丘なのに、ぐるりと一回り。
 
ふと見ると、昨日とは別のフォンタネッラがありました。昨日のフォンタネッラからわずか100mほどの所です。町中至る所にあるんですね〜。涼しげでいいです。と、見ていると旅行者らしい外国人がペットボトルを持ってきて水を汲んでいます。ちょっと見ている間にも、何人も何人も。えっ?このフォンタネッラ、本当に飲めるの??
今まで田舎ばかり旅してきたから、生水を飲むなんて考えもしませんでした。土地の水に慣れている現地の人ならともかく、旅行者がガンガン飲んでいるなんて〜!
これは飲んでみるしかない。勇気を出して飲んでみると・・・おおー!冷たくて美味しい!しっかり硬水だけど、思ったほどきつくないです。これは便利ー。我が家もペットボトルを持ってくればよかった〜♪
この後、この水飲み場で毎朝水を汲んで出発するのが恒例になりました(*^_^*)
(今書いていても懐かしいです〜。でもなぜかこの水飲み場の写真がないんですよね(/。;))
 
街路樹はなぜかすべて松です!
道は足には優しくないものの、きれいな石畳。街路樹が植えられているので、日陰は結構あります。暑いとはいえ、湿度が低いので日陰に入ればそれほど辛くはありません。この街路樹がなんと松の木なんですねー。こんもりと剪定されていて、初め違和感があったんですが、慣れてくると葉っぱがシャープでとても涼しげ。意外に合ってました♪
20分ほど歩いて、パラティーノの丘の入り口に着きました。ここからローマパスを使います。
入り口にまた水飲み場、のどを潤してから左側のパラティーノの丘に向かいます。
 ツワモノどもが夢のあと〜パラティーノの丘〜
このパラティーノの丘、あまり詳しく書いてあるガイドブックが無くて苦労しました。とにかく広いので、調べていかないと何がなんだか分かりません。まずは場所の説明からしますね。赤い矢印が入り口です。ここと、フォロ・ロマーノ側からも入れますが、ガイドブックなどに書いてあるそのほかの入り口は閉鎖されています。
入ってすぐ@がスタディウム(競技場)です。皇帝一族が私的に楽しむためのものだったと考えれれています。となりのABはドムス・アウグスターナ。ローマ11代皇帝ドミティアヌスの宮殿跡です。
Dはドムス・フラウィア。ドミティアヌス帝の公邸です。Eは初代皇帝アウグストゥスの家。
Fはローマ2代皇帝ティベリウスの宮殿があったところ。今はファルネジアーニ庭園となっていて、遺構は地下に埋もれています。
 
皇帝閲覧席とスタディウム
入り口そばの階段を登ると、まずスタディウムに出ます。下には一面草が生え、すっかりやさしい空間になっていますが、激しい競争が繰り広げられていたんでしょうね〜。中央部分には皇帝閲覧席が見えます。一部分が焼けたように黒くなっていたのですが、火災にあったのでしょうか。
ドミティアヌス帝はキリスト教徒を迫害したり、重臣を死刑にしまくったり、建物を立てまくって帝国の経済を疲弊させたりと、評判は最悪です。最後は暗殺されたといわれています。この皇帝閲覧席に座って、優雅に競技を見ていた頃の彼には、悲惨な末路は想像できなかったでしょうね。
 
このスタディウムの周りを通っていくと中庭(Aのあたり)に出ます。奥の方にわずかに大理石の壁が残っていますが、他はほとんど原形をとどめません。あちこちに発掘された大理石の彫刻の断片が置かれていて、遺跡ムード満点でした♪
わずかに残る壁の部分は平たいレンガを積み重ねて作られていて、レンガ同士はコンクリートで固められています。このコンクリートは火山灰を主原料としていて、強度は現代のコンクリート以上といわれています。ちなみにパンテオンもコンクリート製。2000年持つんだからすごいですよね〜。
近くに落ちていたレンガを持ち上げた様子が右下の写真です(もちろん剥がしたものではないですよー!)
砂ではなく小石のようなものを混ぜて作ってあるように見えます。
中庭 ローマンコンクリート
さらに奥へ行くと宮殿本体(Bのあたり)があります。建物としてはこの辺りが一番保存状態がいいです。今はむき出しのレンガの壁しか見られませんが、どの壁も全て大理石で覆われていたようです。一部その状況が再現されていますが、どんなに素晴らしい眺めだったことでしょう。建物の中にはばらばらに壊れた大理石の円柱が無造作に置かれています。う〜ん、なんか寂しい光景です。
奥の中庭には美しい池の跡があります。いかにも宮殿というような優雅さですね。
ばらばらになった円柱 美しい池のあと
続いてDの方へ進みます。ここで一番目立っているのが8角形のインプルウィウム(雨水池)。この池を中心に、回りは列柱回廊になっていて、壁はカッパドキア産大理石が張られていたと言われています。星占いで暗殺を予言されていたドミティアヌス帝はこの池に映る人影に注意をしながらこの中庭を散策していたとか。
インプルウィウムの傍までは寄れないのですが、離れたところから見ても八角形をしていることがはっきり分かります。当時は豪華絢爛だったのでしょうが、今は池の中にも草が生え、年月を感じさせられます。
インプルウィウム わずかに大理石が残っている部分も
 アウグストゥス邸
さらに進み、いよいよEのアウグストゥス邸跡です。
ここはどのガイドブックにも掲載されている、アウグストゥス帝の妃リヴィアの家がある場所なのですが、今回の目玉はリヴィアの家にあらず、まさに皇帝その人、「アウグストゥス邸」なのです!
今までもリヴィアの家は見ることができたのですが、アウグストゥスの家のほうはずっと発掘中で、その存在すら載っていない本ばかりです。ところがーーー!なんと去年発掘調査が終わり、3月から公開されているらしいんです。このニュースを見たとき、それはもう大興奮でした♪
アウグストゥスは即位前にここに住み、即位後引っ越したため、家は埋められていたそうで、保存状態が大変いいということです。見たい、見たい!
リヴィアの家
ただ、やはり貴重なものなので、入るには厳しい規則があると聞いていました。無理かな〜、と半場諦めていたのです。リヴィア邸を見、さらに奥へ行くと、柵があり、入り口に看板が。「遺跡保護のため一回に5人までの小グループでの入場のみ可。月曜11時にオープン」と書いてあります。今日は木曜日、うーん、やはり無理か〜〜と諦めかけた時、入り口の鍵が開いていることに気付きました。おおっ!?
さらによく見てみると、なんと奥の方に人がいるのが見えます。あれれ〜??月曜入場じゃないの?
とりあえず、奥へ。係員が所在なげに座っているので聞いてみると、なんと今日も公開されているとのこと!やったー!!早速列に並びます。列といっても待っているのは数人だけ。あっという間に順番です。
外からも眺められる 邸内の天井。繊細な絵が。
ローマらしい壁の壁画 幾何学模様の天井
壁の模様
入ってびっくりです。それまで見てきた遺跡が、ほぼレンガを残すのみのものだったのに、ここだけ極彩色の壁画がほぼ完璧に残っています。壁画はローマらしい、円柱を描いたものもありますが、天使の様な羽をつけた美しい女性の画や細かい模様の繰り返し、赤い大理石模様など、男性の家とは思えない、優美で繊細なものでした。
5人ずつしかは入れないということでしたが、ほとんど待っている人がいないせいかわたしたち家族だけで入場、貸切状態で見ることができました!
一緒にスタッフの人が回ってくれたのですが、あちこちで説明をしてくれました♪
「息子がローマ史が大好きなので、これは素晴らしい思い出になるわ」と言うと、とても喜んでくれて、お気に入りの画を教えてくれました。
とても美しくてロマンティックな画です
係員が教えてくれた絵は一番奥の部屋の角にありました。他の部分ははっきりした色合いが多いのに、その部分だけ淡く、水彩画のように描かれていました。
 
それは、若い男性と女性が向かい合っている画でした。そこだけ他の部分とは異質で、教えてもらわないと見落としそうな目立たない画です。
背の高い男性を美しい女性が見上げるようにしています。
本当にキレイ。恋人同士ですよね、絶対。
もしかして、アウグストゥスとリヴィアの姿かな〜なんて妄想しちゃいます。ホントにここだけが異質な画で、それだけにワザワザ描かれたという感じがするんですよね〜。とてもロマンティックです。
 
中で記念撮影をしたり、絵を見て感想を言ったりしているとあっという間に時間がたってしまいました。スタッフがすまなそうにそろそろ時間だというので、外を見ると、うわっ、列ができている!慌てて外に出ました。ううう〜申し訳ないー(/。;)
それにしても、こんなにゆっくり見学できるなんて!本当に素晴らしい経験でした。ヽ(o^∇^o)ノ
 アウグストゥスの家の動画です。BGMつきなので注意してくださいね。
いや〜、本当に運が良かった!月曜日オープンだというのに、今日はなぜ開いていたんでしょうか。それに通常開いている月曜日だったら、今日のように空いているということも無いでしょうし、これほどゆっくり見れたとは思えません。ラッキーでした!!
 
「良かったね〜〜!」と言い合いながらFのティベリウス邸の方へ。ここはリヴィアの連れ子、二代皇帝ティベリウスの家があったところですが、今は教皇パウルス三世が作った世界初の植物園、ファルネジアーニ庭園になっています。たくさん木が植えられ、ベンチもあり、ホット一息。ローマの町並みが美しく見えます♪
ふと下を見ると、なんと私たちが宿泊したホテルが!朝、窓から見た景色はここだったんですねー!(*^_^*)
宿泊したたホテルが見える! カピトリーノの丘方面
思う存分パラティーノの丘を満喫して、嬉しい気分一杯ですが、ふと我にかえると暑い・・・。夢中になっていると気付かないんですよね〜。ファルネジアーニ庭園の中にあったフォンタネッラで水をがぶ飲み。一息つきましたが、あっという間にまた喉が乾いてきます。
そして次はフォロ・ロマーノ観光。ここ以上に日陰が無いので、大変そうです〜〜(/。;)