一日目
成田からローマへ
二日目
バチカン美術館
三日目
パラティーノの丘
フォロ・ロマーノ
コロッセオ
サンピエトロ寺院
カラカラ浴場
四日目
トレヴィの泉
アラ・パチス
スペイン階段
マッシモ宮
五日目
真実の口
オスティア・アンティカ
スペイン階段
パンテオン
>>フランス旅行記 |
ローマの水 |
部屋は広く、快適でした。長距離の移動で疲れて、ここで寝ると時差ぼけが大変だと分かっているのに、ついウトウトしてしまいます。結局1時間ぐらい寝ちゃったかな。
休んだ後はすっかり疲労回復。早めに部屋に入れてよかった〜(^-^)
さて、今日の予定ですが、到着初日とは思えないハードさなんですね〜。いきなりバチカン美術館へGOです。実はバチカンは明日からお休みなんです。今日のうちに行っておかないと、見そびれちゃうかも。それは絶対に避けたいです。 |
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冷たくて美味しいです! |
「フォロ・ロマーノは無料でいつも開放されているため、ホテルをでて、フォロ・ロマーノを突っ切るとコロッセオの駅が近い」と事前調査済みです。早速最寄の入り口へ。ホテルから坂を上って行きます。途中フォンタネッラと呼ばれる、古代ローマの水道橋から運ばれた水飲み場がありました。あまりに暑いので手をつけてみると・・・うわあぁ〜つめたーい!!(^-^)
すごいですねー、2000年前の人が作ったインフラがいまだに現役なんて!こんな水のみ場が市内には2500箇所ほどあるそうです。(この後もこのフォンタネッラにはお世話になりました!)
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フォンタネッラの動画です。BGM付なので注意してくださいね。 |
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カピトリーノの丘 |
地図のとおりならここが入り口!という所についたのですが・・・あれれ、入り口らしきものが見当たりません。その辺りをウロウロしていると、うううう〜〜〜ありました、「元入口」が!
なななんと〜、閉鎖されているではありませんか〜〜ヾ(lll;´□)(□`;lll)ノ
えっ、じゃあ、フォロ・ロマーノを突っ切ることはできないの?ということはコロッセオ駅に行くには、パラティーノの丘をぐるりと廻って20分歩くってこと?!
ううう、これは予想外でした。
(後日理由が分かりました。ガイドブックなどにはフォロ・ロマーノは無料、パラティーノの丘とコロッセオは共通券で入場となっていますが、フォロ・ロマーノも有料になり、この共通入場券ではいるようになっています)
もう今日は歩きたくない。ということで、これは近くのヴェネチア広場からバスに乗ることにしました。地図上では近いけど、ローマの道は起伏が大きい。カピトリーノの丘を越えて、ヴェネチア広場に向かいます。カピトリーノの丘はミケランジェロ設計の美しい広場。真ん中にマルクス・アウレリウス・アントニヌス帝の銅像がそびえます。広場の周りは世界最古の美術館、しかも丘の上からフォロ・ロマーノが一望!とてもいいところです。 |
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丘からの眺め |
最高の記念撮影スポットです |
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マルクス・アウレリウスの銅像 |
正面階段より |
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奥の白い建物が記念堂 |
ここを通り過ぎると目の前にヴィットリオ・エマヌエーレ二世記念堂があります。写真で見るとそれほどすごく思わなかったのですが、実際は非常に大きくて立派です。現地の方には「入れ歯」とか言われて、あまり好評ではないようですが、立派な建物にイタリアの大きな旗が翻っている姿は堂々たるものでした。
そして、その前がヴェネチア広場になります。ここのどこかからバチカン行きのバスが出るはず。地球の歩き方には路線は乗っているんですがバス停は出ていないんですよね。広い広場のあちこちにバス停があり、どのバス停なのか分かりません。64番のはずなんだけど、ちゃんと確認しないと土地勘がないから逆方向のバスに乗っちゃいそう。暑い中必死で探し回ります。
でも、なれないからはっきり分からない・・・。気温はどんどん上がって、立っているだけでふらふらになりそう。これはもう、タクシーしかないかも。父はタクシーを捜しに、私は諦め悪く、近くの店に行き、聞いてみました。すると、頑固そうなご店主が、ワザワザ外に出てきて説明してくれました。あまり英語が得意じゃないと言いながら、身振り手振りを交えて、一生懸命説明してくれます。うわー、親切ー!!ありがとう〜〜(/。;)
結局、バスでも行けるものの、待つのももう辛いし時間ももったいないということで、タクシーにすることにしました。※バスの乗り方は、慣れてくるにしたがって分かってきました。お役立ち情報に載せますね。
タクシーを捕まえると一路バチカンへ。暑いというと、運転手さんが気温計を見せてくれました。なんと37度!!暑いわけです〜〜。タクシーに決めてよかった!途中、「暑い」というイタリア語を教えてもらったりしながら(笑)、あっという間にバチカンに着きました。バチカンの入り口の横には出口もあり、出口の方が目立ってる(笑)
運転手さんに間違えないようにと言われ、お礼を言って分かれました(^-^)とてもいい運転手さんでした。 |
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我が家のアイドル アウグストゥス様♪ |
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ウィキペディアより |
さて、今回のバチカン美術館の我が家の一番の目的は「プリマ・ポルタのアウグストゥス像」を見ることなんです。もちろん、システィナ礼拝堂もいいですが、このアウグストゥス像、とてもロマンティックなんですねー。
アウグストゥスはローマの初代皇帝で、カエサルが暗殺された後、地道に、ローマ帝国の基礎を作った人です。カエサルの華麗さに隠れて、ちょっと目立たないけど、すごい人なんですねー。まるで冷徹な機械のように政治を行うんです。
でも、たった一つ人間らしいエピソードがあるんです。それはリヴィアという奥さんのことなんですが、彼女はなんと他の男性と結婚していたのに、しかも妊娠していたのに、アウグストゥスに求婚されて結婚するんです。
まぁ、とんでもないといえばとんでもない話ですが、それほど好きだったのでしょう。その当時、結婚や離婚が簡単に行われていたのに、アウグストゥスとリヴィアは生涯添い遂げます。そして、アウグストゥスが亡くなった後リヴィアの住んでいた家から発掘されたのが、この「プリマ・ポルタのアウグストゥス」なんです。像のアウグストゥスはまだ青年のような顔をして、ローマの甲冑を着て立っています。きっと夫の一番美しい頃の像を作らせて、偲んでいたのでしょうね。うーん、多分に妄想も混じっていますが、とてもロマンティックです。(思わず熱く語ってしまいました) この像を見るために、一般のガイドブックにはないコースを考え、調べに調べてバチカンへ来ているのでした(^-^)
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バチカン美術館入場 |
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巨大松ぼっくり。2m位? |
さて、入り口ですが、ガラガラでした。やった、予想通りです!!実は去年までバチカン美術館は14:45までだったんです。地球の歩き方にもJTBのガイドブックにもそう出ています。しかーし、なんと今年から18時までになっているんです〜〜。これはまだ知られていない。わざと夕方行けば行列を避けられるかもと狙ったのがズバリでした(^-^)
結局一分も待つことなく中へ。ホクホクで〜す♪
まずはチケットを購入、手荷物検査を受けて、練りに練ったコースに沿って歩いていきます。まずはエジプト美術館に行くのが通常なのですが、この間カイロ博物館に行ったので時間節約のためにここはパス。(でも、ここには数は少ないものの選りすぐりの彫像などがありますので、時間のある方は見ましょう♪)
脇の出入り口からピーニャの中庭に出ます。ここはベネチア広場そばから発掘された巨大松ぼっくり(ピーニャ)のオブジェがあります。しかしなぜまたこんなオブジェを作ったんでしょうねぇ。ちなみにこの松ぼっくりが発掘された場所には、記念に松ぼっくりの形をした噴水が作られています。後で出てきます〜。
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キアラモンティ美術館 |
そして庭を抜けたところにあるキアラモンティ美術館へ。ここはギリシャ彫刻などがあります。しかしここはかなり早足に抜け、目指す新回廊へ!いよいよアウグストゥス様と対面です〜〜♪
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はるかなアウグストゥス様 |
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アウグストゥス様ぁ〜〜(アホです) |
と、あれれー?なんか変???新回廊の前に警備員がいる。何してるのかな。
・・・あああっ!近くに来てびっくり!なんと新回廊が閉鎖されているじゃないですかーぁぁぁ!!
思わず警備員に聞くと、「クローズ、今日は1時30分までだ」と無愛想に返事。くくぅ。格子の間からのぞくと、おおーアウグストゥス様がかすかに見えます。わざわざ日本から来たのです〜、こっちを向いて〜と、心の中で叶わぬ願いを叫びます。未練たらしく、望遠で写真を撮る私。さっきまで「今日はついている!」なんて言い合っていたのに、すっかり意気消沈です。
そんなことをしていると別の外国人客がやってきました。警備員に私と同じ事を聞いています。警備員、ますます無愛想に「クローーーズ!」、言われた外国人は嫌みったらしく大げさなジェスチャーをしながら「信じられない」と言っていました。
ふむ、さっきはあまりの無愛想さにカチンと来たけど、ここまで来る客のほとんどは「プリマポルタのアウグストゥス」目当て。警備員も午後中同じことを聞かれて嫌になっちゃってるんでしょうね〜(^-^;)
それにしても、無念。長男はこの像の写真を撮って携帯待ち受けにするのを楽しみにしていたのです。まあ、それでも、かすかに見えたのはラッキー。この手の感じがいいんですよね〜。ちなみにスターウォーズでジェダイがフォースを使うときにこんな仕草をするのですが、この像から着想しているのではないかというのがこの後我が家で真剣に議論されたのでした(マニアックすぎです) |
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ピオ・クレメンティーノ美術館 |
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さて、気を取り直して次はピオ・クレメンティーノ美術館です。ここは古代彫刻の傑作が目白押しです。まずは八角形の中庭へ。ここは有名なラオコーンがあります。このラオコーンさん、トロイ戦争の時、木馬を不審に思い同僚に警告し、槍で一撃したのですが、それが神の怒りを買って息子ともどもアテナの送った蛇に絞め殺されると言う、本当にお気の毒な人です。何にも悪いことしてないのに。古代の神様はものすごく理不尽ですよね(^-^;)
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ラオコーン群像 |
ヴェルヴェデーレのアポロ(後ろの方) |
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地図のギャラリー |
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この後、大燭台のギャラリー、タペストリーのギャラリーを通り、地図のギャラリーへ。途中、何しろ天井がすごいです。天井中ぎっしりと美しい絵や彫刻で飾られています。じっくり見ていると、小さなところに本当に素晴らしい絵があったりします。時間や金額を考えずに、神様のために作られたものって、信じられないぐらい立派ですよね〜。下賎な言い方をすれば「採算度外視!」と言う感じです。
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豪華絢爛な天井 |
天井の絵
翼の質感・衣装の光沢! |
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イタリア地図 |
地図のギャラリーは、回廊の両側に巨大な地図が何枚も飾ってあります。ヨーロッパ、とくにイタリアはとても精巧で、そして美しく書いてあります。中世の頃、どれほど地図が大切なものだったか分かります。
そして、日本人だったらついやっちゃうのが、我らが祖国探し!うーん、やはりほとんど原型をとどめてません。インドネシアの島々みたい(笑)まぁ、この時代に日本の詳細な地図があったら、あっという間に征服されちゃってたでしょうけど(^-^;) |
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バチカンの天井を撮影した動画です。BGMつきなので気を付けてくださいね。 |
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ラファエロの間 |
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カール大帝の戴冠 |
地図の間を抜けると、有名なラファエロの間に出ます。ここはクネクネした廊下を通って何室もある小部屋に展示された絵を見ていきます。有名な部屋だけに、ここまで来ると急に大混雑です。
まっすぐ歩けないほどの混雑で、窓もないので人いきれで苦しいくらい。コンスタンティヌスの間とヘリオドロスの間は弟子の手によるものなので、少し急ぎ目に見ます。
ふぅ、疲れた〜、と思いながら、必死で人を掻き分けていくと、突然、ウェディングドレスを着た花嫁さんが目に入りました。新郎はタキシードです。おおー、結婚式のあと、そのままバチカンに来たのかな。
豪華な装飾の部屋で、ドレスをまとった姿はとてもステキでした(^-^)
現代の衣装だと豪華な天井に負けてしまうけど、中世の頃ならここに入る人はとんでもなく立派な服を着ていたでしょうから、マッチしていたんでしょうねー(*^_^*)
ウェディングドレスのおかげで、少し当時の感じが想像できました♪
さらに奥へ進んでいくと署名の間に出ます。ここはすべてラファエロ本人が描いた絵。他の部屋とは比べ物にならないくらい部屋が豪華絢爛です。天井も壁も素晴らしい!そしてここにアテネの学堂があります。
この絵は古代の科学者や人文学者が一堂に会する理想郷を描いたものですが、哲学者の顔はそれぞれルネサンスを代表する画家の顔になっています。
文化の花が開いたルネサンスを古代アテネになぞらえているんですね〜。
ちょっと見にくいですが、中央左がプラトンで、顔はダ・ヴィンチ、右はアリストレス。中央前面の階段に腰掛けているのがヘラクレイトスで顔はミケランジェロになっています。
ラファエロ自身も中央右側にベレー帽をかぶって描かれています。とても美男子ですよ〜。実際モテモテだったようです(*^_^*)
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アテネの学堂(ウィキペディアより) |
美しい天井 |
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システィーナ礼拝堂 |
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修復前の写真なのかも
実際はもっと鮮やかです。 |
ラファエロの間を見学後、いよいよシスティーナ礼拝堂へ向かいます。人並みに沿って狭い廊下を歩いていきます。途中工事中のような感じのところもありました。人ごみで歩くのも大変です。
渋滞したり、歩いたりしていると、急に天井の高い広間に出ました。広間の端はぐるりと座れるようになっています。あれっ、と思って振り返ると、まさに目の前に最後の審判の絵がありました!
壁一面に描かれて、ものすごい大きさ。その壁の右下の入り口から入るようになっているので、真上が最後の審判なんです。
なんか、ガツンと叩かれたようなすごい衝撃でした。とにかく壮大で圧倒的な存在感があります。美しい青い下地の上に様々な動きをする神様や死者が、一瞬の動きを切り取られて描かれています。ちょっと目を離すと動き出しそう。言葉も出ません。
家族全員、呆然として、絵に見入ってしまいました。
そして、天井はというと、有名なアダムの想像をはじめとする旧約聖書の物語が描かれています。ちょうど天井の中心にアダムの創造がくるようになっていて、ここから私たちの世界が始まったと考えられているんだなぁ〜と実感。天井に人間界の物語、壁面に死後の世界が描かれ、部屋全体が仏教だと「あ・うん」のように、最初から最後まで、すべてこの部屋に描かれているようです。
これはすごい。部屋の端の椅子に座って、思う存分絵を堪能しました。
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アダムの創造 |
天井画はミケランジェロ33歳〜37歳の時の作品。製作途中は誰にも見せず、たった一人で部屋にこもって描いたそうです。最後の審判はミケランジェロ60歳の作品。一年半かけて描かれました。近年の修復で後年描き加えられた部分をとりのぞき、製作当時の色になっているそうです。
この部屋は法王を決める選挙が行われる部屋で、2005年にヨハネパウロ二世が亡くなった時も使われました。今でも大変重要な部屋で、今回見学している時も大きな声で話していたりするとすぐ係員が静かにするように注意していました。
ここ以外はフラッシュを焚かなければ撮影可能でしたが、ここはダメ。写真はウィキペディアのものです。
結局30分以上ここで絵を眺めながら話し込んでしまいました。素晴らしい絵でした(*^_^*) |
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ピナ・コテカ(絵画館) |
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システィーナ礼拝堂を堪能した後、少し疲れたので入り口そばにあるセルフサービスのカフェで一休み。屋内でもとにかく暑くて、素晴らしい絵を見ている間は忘れるんですが、見終わるとどっと疲れが出てきます。
ここのセルフサービスは値段も良心的だしとても便利でした(*^_^*)
少し疲れが取れたところで、今度はピナ・コテカへ。
レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ、バチカンが集めた絵画の傑作が収められています。 |
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キリスト降架 |
ここでぜひ見たかった絵画は3つ。まずはカラヴァッジョの「キリスト降架」です。
イタリアに行くならぜひ見たかったカラバッジョの作品。カラヴァッジョは1571年ミラノ生まれの画家です。明暗のはっきりした画を描き、名声を得たのですが、私生活はかなり乱れていたようで、まず知人を殺してローマを終われます。その後ミラノからマルタ島へ行きますが、また暴力事件を起こし投獄。脱獄し、シチリアに逃れます。そして、再びローマに戻ることなく1610年亡くなりました。
彼は私生活の無軌道ぶりと同じく、絵画でも常識にとらわれませんでした。聖者のモデルに娼婦を起用したり、マリア様がなくなったところを描いた絵では、水死体をモデルにしたとも言われています。教会に対する挑戦のようですよね。
でも、その画は大変な迫力があり、見ていると息が詰まるようです。コントラストがはっきりしているので、主張がまっすぐ伝わってくるような感じがしますね。この画法のために、カラヴァッジョはモデルに強い光を当て、一人ずつ描いていったということです。
この画も背景はほとんど黒といっていいほどに光が当たらず、その中に嘆き哀しむ人々とキリストが描かれています。劇的な一瞬を切り取り、叫び声が聞こえてきそうなほど臨場感のある絵でした。
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聖ヒエロニムス |
二つ目はダヴィンチの聖ヒエロニムスです。
聖ヒエロニムスは聖書をラテン語訳した人で、カトリック四大教父の一人です。この画には、「足のトゲを抜いてあげたのを恩義に感じ一生ヒエロニムスにつき従ったライオン」と「シリアの砂漠で隠遁生活をする際に、幻を見ないように自らを石で打つヒエロニムスの姿」という、ヒエロニムスを描く時の定番のモチーフが描かれています。
この画は未完で、さらに、顔の部分と他の部分は切り離されていたそうで、その跡がはっきりと残っています。
画としてはとても不幸な状態といえるとおもうのですが、それでもなお、素晴らしいです。
変だと思われちゃうかもしれませんが、なんといっても一番感動したのは「人間の腱」。足、首筋、鎖骨から手に伸びる部分など、皮膚の下の腱が、まるで人体標本のように正確に、リアルに描かれています。顔の苦痛に満ちた表情も、その下の筋肉が動いて作っていることがわかります。
無駄な物がまったくない体が、苦しい苦行を続ける僧の日常をなにより物語っていました。
解剖学者であったダヴィンチらしい、本質を極限まで追求した、迫力のある作品です。
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キリストの変容 |
最後の一枚はラファエロのキリストの変容です。この画はピナコテカの最深部の部屋に、聖母戴冠、フォリーニョの聖母とともに展示されています。このフォリーニョの聖母も良かったです〜。
ラファエロは9歳の時母親を亡くしています。そのせいなのか、37歳でなくなるまで、数多くの聖母子の絵を残しています。どの聖母もやさしさに満ちた目でキリストを見つめていて、ラファエロもこんな目で母親に見てもらいたかったのかなぁなんて感傷的な想像をしたり(^-^)
やさしさに溢れたとてもいい絵でした。
中央のキリストの変容はもちろん素晴らしかったです!亡くなったキリストが昇天する場面と、それを驚く人々の姿が描かれているのですが、現世の人の戸惑い、恐れ、驚きの表情と、美しい青空に昇っていく、光に満ち溢れたキリストの姿が対照的です。
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貸し切り状態! |
なんといっても背景の青がいいです。ラファエロの最後の作品ということですが、この世に素晴らしい作品を残し、今はパンテオンに眠るラファエロの絶筆としてとてもふさわしい絵ですよね。
実はこの部屋に入ったとき、お客さんは私たち家族だけでした。広い部屋で、この画をじっくり眺めることができました。
15分ぐらい、画の前に立ったり、部屋の真ん中にある椅子に座って見たり、絵を堪能しました。とても贅沢な時間でした(*^_^*)最後は部屋に居た守衛さんに家族全員の写真を撮ってもらったり、やりたい放題です(笑)
バチカン美術館攻略法はお役立ち情報に載せます♪
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バチカンを堪能♪ |
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美しい螺旋階段 |
ふぅ〜〜、頑張りました、本日。というわけで、計画通りバチカン美術館見学終了です。最後は螺旋階段を通り出口に。
この螺旋階段、結構楽しみにしていたんですよね〜。コッポラのゴッドファーザーパート3は「バチカンの腐敗を暴く!」みたいな、とっても危ない話なのですが、その中で悪い人が殺されて、これに似た螺旋階段を落ちていく印象的なシーンがあるんです。
あまりにバチカンを悪く描いているのでここで撮影ができたとも思えないのですが、忘れられないシーンです。
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下から見たところ |
今回、ゴッドファーザー好きな長男は螺旋階段の下で死体のマネをすると意気込んでいたのですが、あまりに罰当たりなので中止。一番下で、手を振っているところをうえから撮影しました(*^_^*)
今回の旅では螺旋階段をたくさん見ました。日本ではあまり無いけど、ヨーロッパで螺旋階段というのは普通にあるものなんですね〜。
でも、やはりここの螺旋階段は群を抜いて美しかったです。ぜひ記念撮影を♪
さてこの後、ふらふらになりながら外へ出、出口そばでタクシーを拾いました。もうバスや地下鉄で帰るなんて、絶対無理というぐらい疲れていました(^-^;)
今度のタクシーの運転手さんは年配の方で、英語は話せないものの地図を見せてホテルの場所を指差すとにっこり笑顔。すぐに出発してくれました。
道々、「テヴェレ川」などと、固有名詞が出ると、運転手さんも「テヴェーレ、テヴェーレ」と笑顔(*^_^*)あっという間にホテルに到着、メーターで8ユーロほどでした。
ホテルについたのが7時ごろ。そして、7時30分には全員寝てました(笑)
結局この日は夕食も取らず。いや〜、いかに無謀な日程だったかが分かりますね。
でも、本当に充実した一日でした♪
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