2001年11月上旬の日常

2001年10月下旬に戻る
2001年11月中旬に進む
他のログを見る

最近の日常を覗く
トップページ(フレームあり)
トップページ(フレームなし)


2001年11月1日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day01

 昨日の話。親父がちょっと席を外しているときに、親父の携帯電話が鳴った。こーいうことがあるからいつも持って歩けと言っているのに聞かないのである。ともあれ、居合わせてしまったからには仕方ない、私が取った。液晶画面には私も知っている取引先の名前が表示されている。
「――もしもし?」
 しかし、相手は用件を言わない。「もしもし?」怪訝な様子でそう言う。聴こえていないのか、と思いもう一度「もしもし」と言う。相手もまた「もしもし?」。これを数回、埒が明かないのでいい加減に用件を訊ねてみよう、と思った矢先に。
 何も言わずに、突然電話を切った
 丁度戻ってきた親父に電話を手渡し、表示されていた相手にかけさせる。用件は仕事に関するものだったらしいが、先程電話を切ったのは、番号を間違えたと思ったから、と語ったらしい。
 ……小学校からやり直してきなさい。間違えたと思う前に相手を確かめろよ間違えたと思ったら取り敢えず謝れよ黙ったまま切るなよぉぉぉぉ。

 ちょっと言葉が出なくなってきたので、リフレッシュの意味も込めて久々に読書時間を増やしてみる。しかしトータルでの作業時間はそんなに変わらなかった気がするのは一体何故だ。ともあれそんな訳でニュー・サイエンティスト編集部・編『また、つかぬことをうかがいますが… ―科学者も居留守を使う98の質問―』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫/早川書房)夢枕 獏『陰陽師 飛天ノ巻』(文春文庫/文藝春秋)の二冊を読了。
 前者は、専門用語を交えた他国語を訳さねばならないという制約のためか、他の海外文学以上にぎこちなさや読みづらさを感じる部分が多々あったものの、扱われている素材とそれぞれに関する議論は脳味噌にいい刺激となる。どーしようもなく変なトリックを思いついてしまったが(それでいて誰かが使っていたような気もするが)どうしよう。
 後者は昨日読み終えたのち、そのまま勢いに乗ってしまって。やはり安定した筆捌きと主人公二人のキャラクターの魅力が素晴らしい。個人的には『露と答へて』、『鬼小町』の二編に感服する。前者は意外な****仕立て、後者は情念を描いた秀作。

 本日のお買い物
1,七月鏡一・藤原芳秀『闇のイージス(4)』(ヤングサンデーコミックス/小学館)
2,夢枕 獏=文/村上 豊=絵『陰陽師 瘤取り晴明』(文藝春秋)

 1は前巻で謎の組織が出てきてしまい今後の展開にやや危惧を覚えたが、主人公の過去に一歩踏み込みつつペースは乱れていないのでちょっと安心。しかし、その依頼受けたら今後ずーっとその話が続くんじゃないのか?
 2は、とうとう書籍新刊に手を出してしまいました。あとがきによれば、夢枕氏の公式サイト発足記念に挿絵付きの新作を連載する企画が立ち、それを新たに単行本としたものらしい。従って作品としての分量はさほどではないものの、すっかり愛読者となってしまったので頓着せず。本編三冊目・四冊目も近いうちに購入予定。嵌ったねぇ。


2001年11月2日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day02

 今度の土曜日は何を見に行こうかと思い、インターネットを利用して興味のあった映画作品を洗い出し、それぞれの初回上映時刻を書き留める。その際、挙げた作品名。
『メメント』(11/3公開)
『ノーラ・ジョイス 或る小説家の妻』(11/3公開)
○『赤ずきんの森』(11/3公開)
『ピストルオペラ』
○『ソードフィッシュ』(11/3公開)
○『スウィート・ノベンバー』
○『トレーニング・デイ』
『クローン』
『ワイルド・スピード』
『リメンバー・ミー』
『オー・ブラザー!』
『エスター・カーン めざめの時』
『恋する遺伝子』
『GO』
『少女』
『URAMI』
 ……げっそり。取り敢えず○を付けたものを優先的に観る予定だが、うち『ソードフィッシュ』と『トレーニング・デイ』は劇場の招待券が入手できるかも知れないのでちょっとだけ余裕を取りたい。ので、明日観に行くのは『赤ずきんの森』か『スウィート・ノベンバー』のどちらかにしよう、とは思うのだが……これ、絶対に全部はフォローできないよな……はあ。

 本日のお買い物
1,水城まさひと『エン女医あきら先生(4)』(まんがタイムコミックス/芳文社)
2,M・R・ジェイムズ『M・R・ジェイムズ怪談全集1』(創元推理文庫/東京創元社)

 1は痛恨のチェック洩れ。最近継続している4コマ漫画で一番純粋に好きなシリーズなのにぃぃ。
 2はちょっと余裕があったのと、あちこちで情報を見ているうちに興味が湧いてきたのでbk1にて購入。序文だけちらっと読むが、やはり翻訳がこなれているのが何より有り難い。

 たまには日記で言及してなくても新規リンクを追加しようね、ということで今日職場でその存在を知った『シネトレ』リンクページに追加。早速プレゼントに応募してみたりする。ただで観られる可能性があるなら手は打っておかないとね〜。
 ……って、オープン明日からになってるな。今気がついた。

 はっ。今日も本を読み終えていたんだった。
 夢枕 獏=文/村上 豊=絵『陰陽師 瘤取り晴明』(文藝春秋)読了。題名が示すとおり、原典は所謂「瘤取り爺さん」(しかし「こぶとり」と入力すると大抵「小太り」と出るな……)だが、そこへ晴明の舞台を設けた物語。絵の力が強いのかも知れないが、宛ら古い絵物語を読んでいるよう。鬼を初めとする怪異を古来の説話に忠実に描くならこういう決着しか有り得ないな、と私は感じたが。今までに読んだ作品で最も博雅の存在感が大きかったのがやけに印象的。シリーズ旧作に触れてきた身には心地よい作品であったが、さて昨今のブームからいきなり入り込んできた人々がどんな反応をするのか、ちょっと想像できない。取り敢えず、民話調の物語を違和感なく受け止められる人なら――と付け加えてもそういう嗜好を自覚する機会ってそんなないもんなあ。

 ……その題名唾付けといていいですか。


2001年11月3日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day03

 週末恒例の映画鑑賞。昨日は『スウィート・ノベンバー』か『赤ずきんの森』と予告したが、空模様が思わしくなく一時頃までには帰宅した方がバイクを足とする以上は無難だろう、と考え、10時台に初回が始まる作品から選ぶことにする……と、どういう訳か一番適当だったのが本日初日のソードフィッシュ』(ワーナーブラザース・配給)であった。……犯罪映画多いなあ。ともあれ感想はこちら、と日記からリンクしないと見つけられない状態をいい加減に何とかせねば。作品自体はここ暫くに見たアクション映画の中では屈指のクオリティ、但しあらゆる意味でタイミングが合いすぎてしまったのが不幸の元、という印象。予告編で見たときからトラボルタの髪型に違和感を抱いていたが劇場で観ても変、ラストで漸く髪型が変わるがそれでも変。しかし、もっと人が入ってもいいと思うぞ、この出来なら。
 その後、秋葉原の某店にて延々彷徨い続けるが何も購入せずタイムリミットを迎えて帰宅。やっぱりあれは見つかりませんでした>某氏。

 本日のお買い物
1,『密教の本』(Books Esoterica1/学習研究社)
 だけ。しかもあとで調べてみたら、五年も前に一冊購入していた。……ま、資料目的だし使い回しは利くから二冊あっても困らないとは思うのだが。

 今更だが、今日のUSOのネタ、怪音入りCDも逆さ言葉も随分昔から知られてます。前者に至っては夕焼けニャンニャンで…………って、知ってます? 夕焼けニャンニャン。いや知らなくてもいいのだが、兎に角既出だってことを再確認しておきたかっただけで。当時は好きだったなー……。


2001年11月4日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day04

 一章書くのに無茶苦茶手こずっている。ここを乗り切ればあとは決着まで一直線……なのか?

 これが終わるまでやりたいこと・したいことを封印しておりますので日記が淡泊です。あと数日のことなので許してくださいー。
 と言いつつ、読書は地道に継続しております。『M・R・ジェイムズ怪談全集I』を一日一篇・二篇くらいのペースで着実に。資料は……今の原稿が上がってからね。

 本日のお買い物
1,夢枕 獏『陰陽師 付喪神ノ巻』(文春文庫/文藝春秋)
 だけ。『〜怪談全集I』と平行して読み始めてしまう。


2001年11月5日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day05

『笑っていいとも』でタモリ欠場。放送ではゴルフ中の怪我としか言っていなかったが、夕方のニュース番組で報じられたところによれば、左目の脇に後続のゴルフボールが当たったため、らしい。眼鏡に当たり衝撃が緩和されたため大事には至らなかった、と言うが数センチずれていれば大事故ではなかったか。危ないのう。
 それにしても、あれでやはりタモリの存在はあの番組にとって大きいのだ、と認識した次第。番組の構成が平常と較べて非常に緩やかだったのだ。通常、冒頭のコーナー、テレホンショッキング、目玉のコーナー二つにいいとも選手権、という構成を取っているのだが、冒頭はタモリ欠席の事情説明と駄弁に尽き、SMAP香取と柴田理恵二人の司会によるテレホンショッキングは明らかに通常より時間を取っていたし(中身もゲストが芸達者の藤村俊二だったからこそ穏やかながら話が続いた、という印象だった)、目玉のコーナーも一本に絞られた。急な話であったため暫定でも司会者の仕込みが追い付かずこういう構成を取るほかなかった、と好意的に見ることも出来ようが、やはり舵取りが居ると居ないとでは随分様子が違うのである。随分前の話であるが、タモリを芸がないと言い切った一般人の娘がいたけれど……こういうところを芸とは見ないんだろうな。それ以前にタモリは元々稀に見る芸達者ぶりからあの世界に入ったと言うことを知ってるか? イグアナ芸を見たことあるか? オリジナルCDで披露された似非民謡、多国語麻雀などという業を知ってるか? ……いいけどね。既に当人が承知の上で韜晦してのことなんだから。
 つまり、私は昼休み必ずこの番組を見ているという訳である。……そういう話だったか?

 よーやく自分のペースを取り戻しつつあります。相変わらず書きたいものが山積して居ても立ってもいられない状態であるのには変わらないのだが、何かを意識しすぎて自分の立ち位置が見えなくなるような状態からは脱しつつある、と。それはそれとして、今書いている短篇にはやっぱり想像以上に難渋していたりする。引っ張り方が意外と難しいのだ。そもそも予想より大分長くなっている……どっちにしても早く書き上げないといけないのだ、何せ、5万Hit記念にトップのデザインを変更しようと決めたはいいが、これに引っかかってしまったためまるっきり手付かずの状態なのである。大丈夫か。ペース通りならあと10日だぞ。

 私信:唾を付けたネタの後者はどーすれば入手できるんでしょう。いや、いっそ先入観を作らずに題名からのイメージだけで描くのも楽しそうではあるんですが。因みに、普通にそのまま描いたら間違いなく幻想ものになります。

 本日のお買い物
1,馳 星周『ダーク・ムーン』(集英社 長篇エンタテインメント/集英社)
 でかっっ。ボリュームからすると非常に割安な価格設定ではありますが、でかっ。今月は内心密かに赤字なしの読書(要するに買ったものはその月のうちに読む、の意)を狙っていたのだがこれ一冊の登場で早くも頓挫の予感。でも負けない。……とは言いつつ、普段の購入ペースからすると、一日二冊読まないと追い付かない勘定なんですけどね。無理だよそんなん。第一今月は京極氏の新作もあるやん。
 それより何より、今まで馳氏のサイトへのリンクを掲載していなかったことに自分で驚く。ちゃんとチェックしていたのに何故。


2001年11月6日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day06

 来週から全国で封切り予定の映画『ムーランルージュ!』(20世紀フォックス・配給)、前売り券に先着特典として付いてくるシングルCDを入手する。サントラには収録されない、ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーによるデュエット(正しくはもう一人、どうやら生粋のオペラ歌手らしい御仁のヴォーカルも参加しているが)を収めたもの。楽曲は、ラブソングの名作の美味しいとこ取り。ビートルズの『All You Need is Love』から始まり、『Don't Leave Me This Way』、『I Will Always Love You』、そして定番中の定番であるエルトン・ジョンの『Your Song』まで。しかし本当に驚くべきは、主演俳優二人の素晴らしい歌唱力だ。殆どミュージカル同然の映画で主役を張るのだから当然と言えば当然だが、見事に自分達の曲にしてしまっている。先日鑑賞した『London Dogs』でのジュード・ロウとセイディ・フロスト夫妻によるカラオケもそうだったが、あちらの役者はヴォーカルも達者でないと務まらないのだろうか。今挙げた名前四人のうち三人までがナチュラル・ナイロン参加者だというのにも驚くが。

 本日のお買い物
1,大橋 薫『乙姫BOMB!』(ヤンマガKC/講談社)
2,秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏 その2』
3,あすか正太『アースフィア・クロニクル 大賢者ソフィア』
4,渡瀬草一郎『パラサイトムーンIII 百年画廊』(以上、電撃文庫/メディアワークス)

 1は、……痛いな。色々な意味で、痛いな。特定の層の触れて欲しくない箇所をピンポイントで責めまくっているので嵌る人は嵌るが中途半端に自覚的な人には多分激痛ものである。意味が解らない? そういう方は取り敢えず見ておこう。要するに私は結構愉しみました、と。
 2は期待のシリーズ、先月に続いての刊行。あとがきだけさらっと読んで、「送れたのなら言い訳する必要ないじゃん」と思う意地の悪さよ。しかし、何巻続くのだこのシリーズは。
 3は元々はイラスト担当の門井亜矢の絵柄が好きで買い、以後は内容にも期待して買っているのだが依然一冊も読んでおらず。なのでやっぱり、帯にある画像の一枚がIllustratorの貼り込み画像をプレビューのまま印刷したような状態になっているのが気になったり。……すいませんわざと解りづらく説明しました。ピンぼけの写真、或いは異常に解像度の低い画像データを何の処置もせずそのまま印刷したような状態だとお考え下さい。で、これはわざとなのか何らかのミスなのかどっち。
 それにしても……電撃文庫は取り敢えず集めているだけのシリーズが多い私である。今日のようにそれが三冊もあると、流石にキビキビ読まないと駄目かと思うのだが。

 ほか、某誌にて新刊のチェック漏れを確認する――がっでむ。トクマ・ノベルスから田中啓文氏の新刊が出る。この辺の新書は情報を得る方法が少ないため常に取り漏らしがちなのだが。それにしても、今現在校正作業の真っ最中らしい芦辺さんの新刊の書影が既に掲載されているのは何と申すべきでしょうか。

最近の日常』ページ最下部に『謎の簡易リンク集』なる項目を設ける。何の意味があるのかというと、ここに日記に登場する頻度の高いサイトのアドレスを充てておくと、ホームページビルダーの機能により『最近の日常』編集中にアドレスをすぐに呼び出すことが出来、いちいちアドレスをコピーしてくる必要がなくなるのだ。……そう、基本的に私にしか意味のない処置である。が、折角つけたので、気が向いたら役立てていただこうと思い『最近の日常』トップから即座に移動できるようラベルを貼り付けておいた。今後、登場頻度が高いと感じたサイトがあれば追加していく予定。


2001年11月7日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day07

 誰かが私に「池袋に走れ」と言ったような気がする。

 これだけ毎週毎週熱心に見に行ってるんだから常に割引してくれたっていいようなもんだと思うがまあ一個の劇場に通い詰めているわけではないのだから向こうにしてみれば知ったことじゃないよな、と思いつつ平日、特に毎月第一水曜日に時間が取れる人は私よりも遙かに安上がりに趣味を満喫できるわけでそれだけはどーも納得いかない。その雪辱、というわけではなく、単純に今週を以て近郊での上映が軒並み終了するので、丁度毎月第一水曜日に設定された映画サービスデーが重なっていることだし、時間が取れたら見に行こうと今週頭ぐらいから決めていたのである。というわけで先月に続き平日の映画鑑賞、今回はデンゼル・ワシントン&イーサン・ホーク主演『トレーニング・デイ』(ワーナーブラザース・配給)。例の如く感想はこちら。企図せずして立て続けのワーナー作品だ、というわけで早速簡易リンク集に追加してみる。

 本日のお買い物
1,森村あおい『きまぐれオフィス(2)』(BAMBOO COMICS/竹書房)
2,森生まさみ・原作『おまけの小林クン3』(HCD/白泉社KSSTNK/CD)
3,『星界の戦旗 絆のかたち【特別編】』(EMOTION/バンダイビジュアル/DVD Video)
4,『ふしぎの海のナディア DVD-BOX』(NHKソフトウェアKING RECORDS/DVD Video)

 買い物の大きさよりも新規リンクの意外な多さにげんなり。
 1はまたしてもチェック洩れ。どうも予定表を見ているときに、前巻を購入したか記憶していなかったためにチェックを入れ損なっていたようだ。いざ目を通してみると、雑誌掲載時に読んだものばっかりだったが。
 2〜4は全て先週発売だが購入を躊躇していたもの。今日買ったことに格別の理由は何もありません。強いて言うなら数日かけて飛び降りる覚悟を決めたわけで。
 2はドラマCDとしての出来よりも、森生まさみ氏の作風とキャラクターに惹かれているから故の購入。原作でも出色のエピソードが収録されているし。今回初めて作者自らのシナリオによる新作が収録されているが、ものは声が使えると解った段階で誰もが一度は試みたくなる人格転移ネタ、らしい――本編はまだ聴いていないのだが、リーフレットにシナリオが全文収められていて先にちょっと見てしまったのである。いいのか悪いのか。
 3は、『〜紋章』に引き続き、新シリーズ開始前に放映された前シリーズの再編集版。三巻を90分に圧縮した『〜紋章』と違い原作はただ一巻、しかも120分を費やしているから多分完成度は一番望ましいものになっている――と思う。ええこれから見ます、って言うか夕方に映画見てそれから感想書いてこの日記書いてで作業に割く時間すら無くなってるねん作品解説ぐらい省略させてください。
 4は……清水の舞台より高いよね。ね。実はビデオCDというとんでもねーフォーマットで全巻揃えていたりするが。実は今も机の隅に載っていたりするが。しかし、DVDの画質に馴染んでしまった上で発売と聞くとやっぱり欲しくなるわけで。いま、一枚目から見始めてます……ああ、懐かしいぞ。書き下ろしのイラストが仄かにエヴァナイズ(言葉作りすぎ)されているのが時代を感じさせます。

 ……漸く短篇完成間近。途中からじっくり書く態勢に切り替えた所為もあって、全体に不満のない仕上がりなのだがそれでもまだ手を入れたいところがあるわけで。上記4をBGVに今夜ひとまず完成まで漕ぎ着け、明日もーちょっと推敲を施す方向で。てゆーか、間に合うのか。

 私信:MD到着しましたー。これから聴きまーす。
 ……コピーしてみた。


2001年11月8日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day08

 夜中に野郎がドラマCDを涙ぐみながら聴くというのはちょっとおぞましいかも知れない、我がこととは言え。何のことかと言うと昨日購入した森生まさみ・原作『おまけの小林クン3』(HCD/白泉社KSSTNK/CD)冒頭に収録されたエピソード。やっぱりシナリオアレンジに不満が色々、色々とあるんだが、それでもある場面に来ると、目頭が熱くなる。原作を通して読んでいないと何故沁みるのか説明するのも厄介なのだが、それでもこの一話があるというだけで『おまけの小林クン』を他人に勧めてみたくなったりもする――多分、好き嫌いが極端に分かれるとは思うが。

 大体纏まったのであとは日中、仕事の合間に片づけようと思って切り上げてみたら、本日木曜日は本業がみっちり。ハードディスクが埋まったのでバックアップを取った上で中身を整理したり、という作業も挟まり、読書をぽつぽつと進めるのが精一杯で短篇完成ならず。あああっ五万ヒット目前なのにお絵描きもリニューアル作業も出来ないーっ?!

 本日のお買い物
1,綾辻行人『どんどん橋、落ちた
2,京極夏彦『今昔続百鬼―雲 多々良先生行状記』x2(講談社ノベルス/講談社)
3,菊地秀行『蒼き影のリリス ブルー・ソルジャー 完結篇』(C・NOVELS/中央公論新社)

 ……久し振りに何か危険な添え書きが発生しました。1は、全て揃えると決めたので。2は、自宅と職場に置くと決めたので。
 3は、もうとっくに完結しているものと思い込んでいた『リリス』シリーズ、実に三年振りの最新刊。


2001年11月9日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day09

 ケリー・チャンっていい娘だよなあ。原作は読んでないし劇場版CMでのエンヤの曲の使い方に疑問を抱いていることもあって見に行くつもりは全くなかった『冷静と情熱のあいだ』だが、彼女の演技を見るためだけに劇場まで足を運んで二時間潰してもいいかな、という気分にさえなってきた。……まあ、観たい映画山盛りで優先順位は依然低いのだが。

 短篇よーやっと脱稿。日中、細かい仕事の合間に推敲と誤字脱字の点検を行い、テキストファイル状態では表示不可能だった文字をワープロソフトに転写して再現するよう調整し、完成とする。午後になってすぐさま担当氏に連絡する――どーやら滑り込みセーフだったらしい。土・日のうちに再点検と印刷を行って月曜日に送ろうと思います。はあ。これでよーやっとお絵描きと同人誌のデザインに着手できるぅぅぅ。某企画についても、週明けに一度問い合わせしないとだわ。
 ……それにしても常に何かしら判決待ちがあるのはどうしたもんだろう。緊張が絶えない。

 本日のお買い物
1,『ゲームコミック AIR(5)』(ラポートコミックス/ラポート)
2,梅川和実『ガウガウわー太(1)』(BUNCH COMICS/新潮社)
3,ミステリー文学資料館・編『幻の探偵雑誌(7) 「新趣味」傑作選』
4,山田風太郎『山田風太郎ミステリー傑作選7 セックス&ナンセンス篇 男性週期律』(光文社文庫/光文社)

 このシリーズは無闇に手を出さない、と決めていたのだが結局済し崩しに買ってしまった1。そうしてまた集めるものが増えてしまうのだった……。
 2は最近の『コミックバンチ』では一番お気に入りのシリーズ。単行本化に当たって、もーちょっと追加要素があってもいいとも思ったのだが。それより、このBUNCH COMICSシリーズ、ガチャガチャしたデザインが個人的に好きではありません。基本デザインはもっとシンプルにするか、作品に合わせて調整が利くようにした方がいいのではなかろーか。
 3・4は待望のシリーズ。「新趣味」は、ここまでマニアックになって本当に買い手がいるんだろうかと不安を抱かせるが、まあ発売されてるんだからいいんでしょうきっと。

 M・R・ジェイムス怪談全集を、作業と本業の隙間にちまちまと読み進める。いいなー好きだなーこういうの。洗練され完成された怪談のベーシックという雰囲気が堪りません。


2001年11月10日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011101~.htm#Day10

 天気予報では午前中にも雨は上がり、一日中曇り空になると言っていたはずが朝からずっと強く降り続けたままであった。だがそんなことは気にも留めず、流石にバイクではなく電車での移動を選んだがきちんと週末恒例の映画鑑賞に出かける。当初は『スウィート・ノベンバー』を見に行くつもりだったが、今週中でマリオンでの上映は終了となると知ってまたしても急遽予定を変更し、フィリップ・K・ディック原作のSF映画『クローン』(GAGA-HUMAX・配給)を鑑賞。感想はこちら。『A.I.』以上にストレート・ストイックな仕上がりのSF映画で、私は満足したのだが、気になるのは後方に座っていた(前にも書いたかも知れないが、私は席が埋まっているのでもない限り大体前から三列目に座る)女性二人連れが、上映終了後オチについて議論しているのか一方が一方に解説していたこと。……あの、私、冒頭数分であの結末を予測していたんですけど。そんなに語り合わないと駄目なくらい難しかったですか……? まあ、世の中には『アンブレイカブル』を見ても『アンブレイカブル』の意味が解らなかった、という不思議な見方をする人もいるらしいんだけど…………一体、何が引っかかっていたんだろう彼女達は。

 本日のお買い物
1,フィリップ・K・ディック『ディック傑作集1 パーキー・パットの日々』(ハヤカワ文庫SF)
2,米田淳一『プリンセス・プラスティック エスコート・エンジェル』(ハヤカワ文庫JA)
3,ジョー・R・ランズデール『ボトムズ』(ハヤカワ・ノヴェルス/以上、早川書房)
4,くず『ムーンライト』(Pony Canyon/CD)
5,槇原敬之『Are You OK?』(WARNER MUSIC JAPAN/CD)
6,『ザ・コンテンダー』(日本ヘラルド/DVD Video)

 別に企んだわけではなく、偶然にも書籍は全て早川書房
 1はbk1で予め注文してあったもの。本日の課題映画『クローン』の原作『にせもの』(大森望・訳)を収録しており予習するつもりで購入したのだが、結果としては読まなくて正解だった気はする。あのネタは先に知っていたらちと興醒めだっただろう。どちらにせよ、ディック作品は一度も読んだことがないので、いい機会として買ったことに後悔は無し。
 2は、内心とっっっても楽しみにしていた米田淳一氏の最新作。……ちょっとだけ、フォントが大きめか? それはそうと、口絵に引用された文章「機敏な機動で飛び抜ける」がどーにも引っかかって仕方ないのだけど。機が被ってる。ぱらぱらと眺めた感じでは「機動」という語を象徴的に利用しているようで、それがこういう描写に繋がったようなのだが――この場合、機に籠められた意味合いそのものが重なっているのだから、例えば「俊敏」という表現に置き換えるとかの工夫があってもよかったのではなかろうか。うーん。
 3は今年度アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞受賞作。早川書房による受賞四作独占刊行はこれでひとまず終了。ああ、でも読めるのはいつになることやら。
 さてさて、本日映画からの帰途わざわざ秋葉原で途中下車した最大の理由はこの4である。DonDokoDonの山口智充=ANIKI(Vo、G)と雨上がり決死隊の宮迫博之=HIRO(Vo)によるデュオ、とうとうメジャーデビュー。お笑い番組の企画ものユニットらしく歌詞にはおちゃらけが交ざっているものの、甘いヴォーカルと絶妙なハーモニーはなまじのプロなどより遙かに聴きごたえがある。『明石屋マンション物語』で一度聴いてからずっと待ち焦がれていただけに、渇が癒えた感じです。堪能。でも3曲目はやりすぎ。MP3に変換したときどーにか間が詰められないものかと悩んでしまったではないか。5はお約束であり安心の一枚。……でも21日にアルバム出るのね。待てばよかったか?
 6はそもそも劇場公開以前に予告編を見て絶対に私好みだと思い、劇場で鑑賞しようと心に決めていたのに知らないうちに終わってしまってかなーり気抜けさせられた作品。DVDは先月前に発売していたのだが、そのトラウマの所為か見る意欲も失せてしまったうえに初回特典もなかったので見送りにしていた。が、色々あってお買い物ポイントが凄いことになっていたので購入。アメリカ初の女性副大統領就任に纏わる政界内部でのドロドロとした駆け引きを描いた作品。あとでゆっくり鑑賞しよっと――誰か止めて。

 三味線に限らず楽器をダサくするのはあくまで演奏者の技量或いは観客の主観であって、演奏者のセンスが高ければ充分に格好良くもスタイリッシュにもなる。服装や髪型がその技術に全く関係しないことはとうに吉田兄弟らが証明している。というわけで、ある車のCMは非常に説得力に乏しい、というよりも却ってCM製作者と出演者の低レベルな思い込みを露呈しているだけで余計に格好悪い、と思うのは私だけだろうか。

 ……また長い日記で疲れました。折角ちょっとだけ余裕が出来たのに、今日もお絵描きは手付かずのままなのです……


「若おやじの日々」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)
どきどきどき。

お名前:  e-mailアドレス:
内容を本文で引用しても宜しいですか?: Yes No

 


2001年10月下旬に戻る
2001年11月中旬に進む
他のログを見る

最近の日常を覗く
トップページ(フレームあり)
トップページ(フレームなし)