diary / 2002年12月上旬

2002年11月下旬
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「本日のお買い物」のナンバー部分をクリックすると、当該書籍の購入画面にジャンプいたしますので、ご利用ください。


〜新作情報〜
2002年11月25日頃発売
コンプティーク編集部・編
『Kanon & AIR SS 茜空編』

(角川書店/本体860円/ISBN:4-04-707103-X-C0076)
『青空編』収録予定から変更となりました)
Key製作のゲームソフト『Kanon』及び『AIR』を題材とした
書き下ろし短篇小説アンソロジー(『青空編』と同時発売)に
短篇『ここにいるよ。』を寄稿いたしました。
『AIR』の作品世界にちょこっとだけ『Kanon』の登場人物を絡めた
内容となっております。
登場人物その他は発売までのお楽しみってーことで。
(ミステリでもホラーでもメイドさんでもありません悪しからず)
扉のカラーイラストは、『放課後メイド探偵』に引き続き
しんたろーさんに担当していただきました。
bk1で購入される方はこちら→『茜空編』『青空編』

100,000Hit記念企画
「俺に訊け。」
当サイトの管理人・深川 拓に何か御質問をお願いします。
今回は賞品も御用意いたしました。
(……だいたい想像通りの内容ですが……)
応募詳細はこちらから
A賞 11/01〜11/30
受付を締め切りました

(抽選結果・12月上旬)
B賞 11/01〜
12/15
(抽選結果・12月末予定)
発表時期・12月末予定

2002/12/01AM00:30現在の応募者・10名
booさん@「鳥羽一郎」/市川憂人さん@「うめぼし(実家編)」かずめさん鵠沼守彦さん@「鋳物」/たーんAさん@「玉こんにゃく」/冬野佳之さん@「十万石饅頭」政宗九さん@「ゲタリンピック」matsuoさん@「シューマイ」茗荷丸さん@「ブックオフ」滅・こぉるさん@「松文館の社長」

2002年12月01日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day01

 本日は映画の日です。通常都内では毎月第1水曜日に設定されている映画サービスデーも、12月と1月に限り1日に実施されるのです。安く観られる日を逃す手はありません。
 平日と同様の時間帯に起床して、雨模様のため本日は電車を利用して銀座界隈へ。昨日までだいたい観るものを決めていたのだが、早く起きすぎて時間が余っていたこと、書き物も溜まっている都合上早めに家に戻っておきたかったことなどを考慮に容れ、現地で適当に都合のいい作品を選んで鑑賞することにした。有楽町駅で降りて、マリオン方向へ進む――途中で、非常に都合のいい作品を発見してしまったので、上映開始まで残り数分のところへ駆け込んだのだった。作品は、公開から1ヶ月半を過ぎて遅きに失した感があるものの、当初から観てみたかった恩田 陸原作初映画化作品木曜組曲』(cinequanon・配給)感想はこちらから。感想の方には書かなかったことだが、物書きの端くれとしていちばんシンパシーを感じたのが、終盤の加藤登紀子(編集者役)の台詞だったというのは我ながらどうかと思う。
 観賞後、身繕いを済ませて劇場を出てみれば狭いロビーは人でごった返している。ちょっと前売券を探しておきたかったので、他の劇場の窓口を何ヶ所か歩いて回ったのだが、マリオン内部のチケット売場にも作品を選んでいると思しい人々が群れ集っており、休日の雑踏と相俟って歩きづらいったらない。日曜日とサービスデーが重なるケースはかなり稀だから仕方のないこととは言え。――問題の前売券は見当たらなかった。2週間限定だから発売してない、とかだったりして。

 夕方、父の友人の息子(中学生)が来訪する。用件は、……私にギターを習うという無謀な話。あちらの繊細極まりない事情から当人の与り知らぬうちに乱暴に決められていたことだったのでばっくれようかと思っていたのだが、夕飯時で少年も同席することになり、とりあえず事情だけ確認する。
 ……なんかどうしようもないので、協力できるところはなるべく手伝ってあげることにした。中学生ぐらいで真面目にやっている人間なら、長いことまともに弾いていない私などより既に技術は上を行っているだろうと思っていたのだけど、まだその遥か手前にいるらしい。ひとまず、自分の好きなアーティストのTAB譜と、コード一覧表と簡単な奏法を記した初心者用のマニュアルとを用意して、1日1時間でもいいので独力で練習すればある程度は弾けるようになる、とアドヴァイスしてあげたのだった。好きこそものの上手なれ。
 てか、そのぐらい自分で思いついてくれ。


2002年12月02日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day02

『夜会』観劇レポートはいま暫くお待ちください。待っている人も特にいないでしょうが。
 それにしても、劇中の詞を手許に置いておきたいのだが、その為にはやはりあのバカ高い詩集を買わなきゃならないんだろうか。前回の『夜会』プログラムに掲載されていたのはひとつだけでしかも欲しかったものではないし。

 12/14から15まで新宿で完徹ののち、15の昼間にもう一度新宿に戻れってか。狙い撃ちされている気分だ。今回も某氏はこの為だけに上京してくるや否や。何にしても、某編集者には意地で付き合っていただくとしよう。深夜の部あたりで。
 眼鏡っ娘居酒屋「委員長」冬期、2003/01/11開催。しかも三部制覇。初めて見たぞこんな狂ったスケジュール。

 本日のお買い物
さだまさし『解夏』(幻冬舎)
,『Kanon アンソロジーコミック(2) 水瀬家の食いしん坊万歳!』(Magi-Cu Comics/enterbrain)

 やっぱり行き付けの店に取り置いてありました、の1。昨年刊行の『精霊流し』に続く小説第2作は、前作のような私小説的アプローチとも自らの楽曲世界の延長とも異なる、よりオーソドックスな形態になった模様……とは言え表題作を除くと『秋桜(あきざくら)』に『水底の村』、『サクラサク』とファンなら「あれかー?」と思わせるようなタイトルが並んでいるのは相変わらずだが。タイトルは禅宗の言葉に拠るものらしい。
 2はなんとなく習慣で。面白いと思ったのはキャラを破壊した話ばかりでした。

 今日から『創元推理手帖』を本気で使ってみることにする。年内は土・日の記入スペースが狭いのが、私のような人間には不便。あと、机や壁など支えのないところで記入しようとすると、ちょっと柔いのが面倒だった。
 しかし何よりしんどいのは、この手帖が増えたことでいよいよウエストポーチの許容量が限界に達してしまったことである――固いし重いし開けにくいし。

 鮎川哲也氏の『本格推理』シリーズに投稿しはじめてからぼちぼち10年。おかげですっかり、短篇を書くと50枚前後で節目が来る体質になってしまったらしい。最近厳格なパズラーを書いていないのだけど、そちらでも50枚以内で収まるだろうか……? 収まったら楽しいんだけど。
 そういう思いつきを、肝心の『新本格推理』がすっかり締め切ってしまい、とうに二階堂さんのところまで候補作が上がってきた時点で検討する自分も不思議だ。いま書いてどこに持って行くつもりなのやら。


2002年12月03日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day03

 仕事の寸暇(……?)を縫っての作業中のBGVとして、切れ切れにきのう一日かけて『ハッシュ!』のDVD本編を鑑賞。なぜ私はこれを劇場で観なかったのでしょう。買って良かった。これも『X−MEN』同様、余裕が出来たら『cinema』に感想をアップします。……だからいつだよっ。

 本当に降雪量の多い街では、雪の降る日に傘を差して外出することはないと言います。なぜなら、傘に雪が積もり重みで用をなさなくなるからです。
 また、降雪のなかで氷柱が落ちることもあまりありません。落ちないとは言いませんが、落ちるときは恐らく屋根の雪ごと纏めて落ちてくるでしょう。氷柱は雪が溶けてしたたる水が作るものであり、それが氷柱として落ちるのは晴れて日が照りつけるときであり、或いはそれ自体の重みに耐えきれなくなったときだけ、のはずなのです。
 ……何でこんな話をしているのか、は適当に推理してください。ヒントは最近の日記の中にあります。

 本文が仕上がったので、Illustratorで貼り付け作業。ページ数と文字のサイズが微妙だ。あとがきとイラストで埋められる枚数にも限度あるもんなー。

 本日のお買い物
,梁 石日『闇の子供たち』(解放出版社)
 1は梁 石日氏の書き下ろし最新作。幼児買春に臓器密売といった、世界の暗部にメスを入れた問題作。解放出版社と梁氏という組み合わせに興味を惹かれたのだが、ざっと見たところ、なるほどこの出版社でないと刊行自体が難しかったかも知れない。
 他のお買い物は定期講読のため特記せず。1000円を超えるゲーム雑誌を買ったのって随分と久し振りだ。


2002年12月04日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day04

 追い込み追い込み追い込みよ〜♪

 私の声は母によく似ているらしい。母の知人からの電話を受けると、たまに早合点して母だと思い込んだまま話し始める人がある。昔からなのでいい加減慣れっこになっているつもりでいた。
 しかし、今日のパターンは少々凹んだ。仕事に関わることでサポートセンターに電話して、受け付けた女性にある確認をしてもらった後折り返し連絡してもらったのだが、そのとき先方の第一声は
「さきほど、女性の方から電話をいただいたのですが……」
 念のために申し上げますが、深川は生物学的にも性自覚的にも男性です。

 本日のお買い物
,うえお久光『悪魔のミカタ(6) 番外編・ストレイキャット ミーツガール』(電撃文庫/メディアワークス)
,高橋留美子『犬夜叉(28)』(少年サンデーコミックス/小学館)

 1は番外編、のくせに分冊。しかも最初は連作短篇の予定だったらしい。ぎゃふん。
 2は通常の日程よりもちょっとずれた時期に刊行された最新巻。


2002年12月05日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day05

 入稿完了。今回も前日の就寝は午前5時。当日だそれは。終いの方は意識も朦朧とした状態で、それでも半ば意地になって入稿用とバックアップの二枚CD−Rを焼く。
 印刷所での手続は既に把握しているので、午前中待ち時間があるのを見越してとっととお渡しして帰還。途中、DVDの新作目当てに寄り道するが、6日発売のため午前中ではまだ入荷しておらず無駄足を踏む……が何故か同じく6日発売のSWEP2(無理無理な略称)が既に店頭に並んでいるのはこれ如何に。代わりに下記1を購入した。
 本業の方も今週末公開の大作とミニシアター系の注目作の広告がばたばたと入ってきてそこそこに忙しく、夜半も過ぎてようやく人心地がついたところ。ふ――――――――――。

 本日のお買い物
1,Archie Shepp & Mal Waldron『LEFT ALONE REVISITED [邦題:追憶〜レフト・アローン]』(enja records/徳間ジャパンコミュニケーションズ/CD)
喜国雅彦『悪魔のうたたね』(小学館)

 1は5ヶ月ほど前に発売された、サックスとピアノによるデュオ・アルバム。発売当時店頭で見かけたときからいつかそのうち買うつもりでいたが、何故今日だったかというと――脱稿記念、というのもちょっとあるのだが、他でもない、昨日マル・ウォルドロンの訃報を新聞で見つけたから。ビリー・ホリデイの最晩年にバックでピアノを弾き、彼女が没した翌年に発表した『Left Alone』を代表作とするピアニスト。日本人の妻を持ち、『黒い雨』のタイトルで発表したアルバムも存在する――という知識しかなく実際に聴くのは今回が初めてである。
 音のタッチは素直なのだが、解釈が穿っていて面白い。元々アーチー・シェップの、力強さに渋みを添えたような音に愛着があったのだが、双方決して主張しすぎずしかし引き下がらない音の絡み方が絶妙で、ぼーっと聴いていても心地よい。まだ3曲ほど聴いただけだが、デュオ・アルバムとしては個人的に愛着のあるヘイデン&メセニーの『ミズーリの空高く』に並ぶお気に入りになりそうな予感がある。……既に主役のひとりが喪われていることが惜しくてならない。
 ところで、職場でCDを聴くときは主に持ち込んでいるノートパソコンを使用しているのだが、スピーカーもヘッドフォン端子もあまり状態が良くなく、シェップの張りのある演奏がところどころひび割れてしまうのが悲しい。
 2は喜国氏がビッグコミックスピリッツに連載していた4コマ、というかショートコミックの再編集版。当時は2色印刷だったが1色に変更され、2巻だったものを1冊に纏めている。当時スピリッツを読んでいたがあまり趣味が合わず敬遠気味だったので、すっかり趣向の変わったいま読んだらどう感じるのかと思い購入。感触は……好き。想像以上に抵抗がない。5年を経て私も汚れたんだろうか。どう読んでも本格推理な話とか怪奇小説っぽいエピソードとか山田風太郎ネタまであるのに今更ながら驚いたり。
 それにしてもギターとストラップの差は申し訳ないが非常に笑えます。

 一山越えたら、書ききれないという理由から排除していたネタを放出してみよう、と思っていたのに、メモを取ることすらしなかったからほとんど忘却の彼方に消えてしまった。
 それなりに思考は出来ているようなのだが、だからこそ却って不安を覚えるので今夜は作業もなし、代わりに溜まっていた本のカバーかけを片づけることにする……剥き出しの本を放置しておくのは精神衛生上も宜しくなさそうだし。本日のお買い物1でも聴きながら。
 あ、過去のお買い物リストのうち、10/25坂田靖子坂田靖子セレクション第16巻 ビギン・ザ・ビギン(3)』(潮漫画文庫/潮出版社)と、昨日のうえお久光『悪魔のミカタ(6) 番外編・ストレイキャット ミーツガール』(電撃文庫/メディアワークス)の2冊にbk1への直通リンクを施しました。
 そういや、『月姫』という名前の漫画家がいるんだよな……などとまるで脈絡のない呟きも漏らしつつ去る。ついでながら「俺に訊け。」もまだ募集しておりますので宜しくお願いします。

 ということは、電話だけで話していた相手には、自分で思っている以上に勘違いされていた可能性もあるのか……むぅ。


2002年12月06日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day06

 入稿から一夜明けて。
 寝不足は恢復しないながらも、同人作業のために一旦浮かせていた作業に再度着手。脇道に逸れつつもじわじわと進める。
 一方本業の方はほとんど仕事なし、その代わりに新しい環境を取り入れたため、正常な出力が可能か軽い検証を行う。色々と試した結果、これまで対処不能だったデータに対してもある程度は融通を利かせられるようになった……はず。
 と、早速平常運営に戻りつつも朦朧としている1日。恢復したら夜会の感想も書かないとだわ。

 本日のお買い物
馳 星周『M』(文春文庫/文藝春秋)
,桜野みねね『まもって守護月天!再逢(1)』(BLADE COMICS/Mag GARDEN)
,上遠野浩平・緒方剛志『ブギーポップは笑わない(2)』(DC Animation magazine WIDE/メディアワークス)
浅暮三文『殺しも鯖もMで始まる』(講談社ノベルス/講談社)
,恩田 陸『蛇行する川のほとり 1』(中央公論新社)
6,『ザ・プロフェッショナル』(SPO ENTERTAINMENT/DVD Video)

 1は直木賞候補にもなった作品集。お気に入りなので2度目の購入……と言っても馳作品はだいたい判型が変わったものも揃えてるんだけど(エッセイ類除く)。
 2はかなーり間隔をおいて、版元もタイトルも微変更しての復活。絵は巧くなっているんだが、もう題名と中身があんまり繋がりません。ひたすら袋小路に突き進む「ああっ(以下略)」のような内容も相変わらず。著者の言葉やあとがきがないが寂しげです。それでもちゃんと完結させてくれることを願って止みません。がんばれ。限定版はbk1で予約済み。
 こちらも久し振り、そして完結巻となる3。オリジナル挿絵担当者によるコミカライズ、という理想的な設定故、続いたら面白いと思うがやっぱり負担も大きかったんだろう。
 4は「密室本」のなかで私が非常に楽しみにしていた2冊のうちひとつ。講談社ノベルスは基本的に行き付けの店で買うのに、これだけは別の大手チェーン書店で発見したその場で購入。あとで保存用にもう1冊買います。粗筋とアオリは見事なまでに定番の密室ミステリの印象なのだが……あの浅暮さんがそれで済むはずないよなー。
 5は発売前から不思議な価格設定で話題になっていた、恩田陸氏の新シリーズ。来年8月まで4ヶ月おきに全三巻が刊行される予定のよう。『上と外』ほどの無理は感じない。だが、いざ買ってみたらこの分量は……単純に1500円(本体)のハードカバーを新書で分けた、という雰囲気なんだが。いや、私は一向に構わないんだけど。
 本日は他にもあれこれDVDを仕入れてくるつもりだったのだが、どれもいまいち食指が動かず、結局レジに運んだのは6だけでした。これは今年劇場で鑑賞した犯罪もののなかで最も出色だった1本。当時の感想はこちら。いいから見てごらん、損はないから。
 それと、頂き物1冊。
,井上雅彦・監修『異形コレクション 酒の夜語り』(光文社文庫/光文社)
 毎回すみませんです。24巻目、光文社文庫に移籍してから9巻目の最新刊のテーマは「酒」。浅暮氏とか飯野氏は自家薬籠中のネタでしょうきっと。何はともあれ……今度はちゃんと出さないといけません。

 昨晩だけではカバーかけが終わらなかったので、これをアップしたあと再び着手します。あと……15冊……?


2002年12月07日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day07

 週末恒例の映画鑑賞、だが今日は迷った迷った。そろそろ正月映画の開始時期でどこもかしこも入れ替わりが激しく、観たかったもののうち今週で上映終了というのが解っているだけで3本。そろそろ恵比寿まで出向いて『ゴスフォード・パーク』を観ておきたかったのだが、こちらはまだ終了時期さえ明記されていないのでもうしばらくお預けとし、来週までに終わってしまう作品の中から選択することに。随分と悩んだ挙句、3時までに神田の書泉グランデに着いていなければならない以上、そのスケジュールに当て嵌めていちばん余裕の持てる時間割の作品を選んだのだった。ロバート・レッドフォード主演最新作ラスト・キャッスル』(UIP Japan・配給)感想はこちらから――あとになって、検討していた3本全てUIPの配給だったことに気づいてちょっと愕然とした。大丈夫かおい。
 その後、山野楽器を訪れてジャズCDを物色する。貯めているポイントの都合もあって、ここで買うのは基本的に輸入盤か近場では注文しないと入りにくいもの、と決めている。で購入したのは下記の1なのだが……詳しくは後述する。
 銀座で軽く昼食を摂って、山手線と中央線を経由してお茶の水駅へ。そこから徒歩で神田方面へ向かい、3時ほぼぴったりに書泉グランデ到着。西澤保彦さんのサイン会である。既に整理券の番号通りに並んでいたので、かなり早い番号だったこともあり早々とサインを頂戴できた。サインを戴いているときに思わず「やっぱり雨降りましたねー」と言ってしまう。
 うろうろし通しで疲れていたし、見物していられるほど店舗にゆとりがないので、早めに帰宅する。帰宅してから、お土産のつもりで持っていったヱビスビールを出し忘れていたことに気づくのだった。あとで自分で呑も。

 本日のお買い物
1,Pat Metheny Group『The Pat Metheny Group In Concert』(JAZZ DOOR/CD)
西澤保彦『ファンタズム』(講談社ノベルス/講談社)

「あれ? 随分前にメセニー・グループのCDはコンプリートした、とか言ってなかったか?」と思われた方は、記憶力ありすぎです。無駄な記憶は捨ててください。
 とは言え、そういう記述は実際に昔しているし、言ったことにも嘘はない。じゃあこの1は何だ、というと……店頭で私もそう思ったんです。で、よくよく眺めてみて、これは十中八九海賊盤だろう、という結論に達しました。帰宅後、ネットと現物とを調べて確信しました。
 発売元のJAZZ DOORはどうやら海賊盤中心に発売しているレーベルのようで、事実このCDの音質はどう聴いてもスピーカーや本来の音響設備で収録したものではなく、客席の固定された位置で録音されたもの。音のバランスは調整されていないし、演奏よりも拍手の方が大きく聞こえるという、ある意味臨場感だけが傑出した代物である。間違いなくメセニーの手が入っていない、と言える理由は、ジャケットのどこにもメセニー・プロダクションの名前がないことと、ライヴ盤についても徹底した編集作業を実施する彼にしては、問題のある演奏を残しすぎていること(『LAST TRAIN HOME』のキーボードの鳴り方が特に杜撰)にある。どちらもあまりにメセニーらしくない。
 店頭で随分長いこと購入するか否か迷ったのは、メセニーが公式にこうした海賊盤を否定しているから。海賊盤の売り上げは彼の懐には入らない、というのも理由のひとつだろうが、万事慎重な態度を崩さないメセニーは元もとライヴ盤をあまり出しておらず、出す場合も複数の会場での演奏から厳選し、徹底したミックスダウン作業を行っており、こうした雑なトラッキングはたぶん耐えがたい代物のはずなのだ。
 真っ当なファンのつもりである私としては、本来あまり手にしたくないものなのだが、このCDはペドロ・アスナール在籍時の音源であり、公式にはグループ初代のドラマー・ダニー・ゴッドリープによる演奏しかレコード化されていない『Straight On Red』を二代目のポール・ワーティコが演奏した音源が収録されており、これを聴きたい、という思いに屈する形となってしまった。肝心の演奏はオリジナルに勝るとも劣らないドライヴ感で、不出来な音質にも拘わらず堪能させていただいたのだが、そんなわけでいま、非常に微妙な気分である。こういう意見もあるようだが、正しいファンの姿勢ではない、と思う。多少は申し訳なく感じるぐらいでないと。ちなみに、他に購入するか迷った作品のひとつは、メセニーの公式ディスコグラフィにも加えられている、ジェリー・ゴールドスミス作曲による『アンダーファイア』のサントラがあったりする。
 2は、そんなわけでサイン入りとなった西澤さんの最新作。ノンシリーズ物であると同時に、本格ものとも若干趣を違えているらしい。これも早く読みたいところだが…………ああん。

 恩田 陸『蛇行する川のほとり 1』(中央公論新社)のbk1IDを捕捉したので、昨日の日記当該箇所にリンク。やっぱりID発行形式だとフォローが面倒臭いです。何とかしてくださいほんまに。

 来週の土曜日は4本観るかも知れません。まぢです。自分でもどうかしてると思います。


2002年12月08日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day08

 昨晩早めに寝たら、その分だけきっちりと早起きしてしまった。する事もなく本のページを繰っているうちに、気づけば2冊読み終わっていた。と言っても片方は恩田 陸『蛇行する川のほとり 1』(中央公論社)なので微妙にズルをした気分である。どう考えてもまだ前振りなので感想はパス。8月に完結編を読んでから書きます……そのとき纏めて読んでも良かったんだよなあ、と思いつつ。
 もう1冊は、先週あたりから予習と称して読んでいたマイクル・コナリー『わが心臓の痛み(上)(下)』(扶桑社ミステリー/扶桑社)感想はこちら。イーストウッドによる映画版も筋はほとんど変えていないと言うから、そうならば期待大なのだけど……2時間足らずで描ききれるのか、この話。

 日中は軽くお買い物に出かけたあとはのんびり。随分と長いこと読み続けていた資料がそろそろ終わりに近いので、作業も一旦除けてラストスパートを試みる。でも、もう一回最初から読み通さないと浸透しそうにないな、これは。

 本日のお買い物
1,桜野みねね『まもって守護月天!再逢(1) 初回限定版』(BLADE COMICS/Mag GARDEN)
とくながともこ『いちご・みるく』(HYPER HOT MILK コミックス/コアマガジン)
3,『コミックマーケット63 カタログ』

 1はbk1にて予約購入。特典は再逢ヴァージョンのシャオのフィギュアである。箱の外から中身を鑑賞する……こんなもんだなあ、やっぱり。
 2は昼間、3を買うついでに何か……と渉猟していたところ、どーにも絵が気になって仕方なかったので購入。あとで調べてみたら、各種アンソロジーに寄稿している内村かなめという漫画家さんの別ペンネームによるオリジナル作品集でした。設定が妙に生々しいわりにやってることは若干不自然なのが却って変な味になっていたりして、なかなか。成年マークがつかないのは、単にそこまで達していないと判断されたからでしょう。たぶん。
 3は回りに流されて某K-BOOKSにて購入。K-BOOKS特典の下敷きは通常版だったが……まあ、別に問題はない。何枚かに一枚の確率で入っているという別ヴァージョンだったら、某氏に譲ってしまおーかと思っていたのだけど。

 昨日の『ラスト・キャッスル』の感想に書き忘れた余談を追記。大したことは書いてない。

「俺に訊け。」残り一週間となりました。今度こそちゃんと締め切りますので、宜しくお願いします〜。

 午前0時40分。そんなわけで、長いこと取り組んできた1冊、湯浅泰雄『ユングとキリスト教』(講談社学術文庫/講談社)[bk1]読了。優れた論考なんだがやっぱりこちらの予備知識が致命的に足りませんでした。後日改めて再読してみます。


2002年12月09日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day09

 大雪。朝起き抜けに窓の外を見て久々に呆然とした。ゆーきーはーふーるー、あー……
 …………バイクでの出勤はどう考えても不可能なので例によって両親の車に便乗する。が、いつもなら雪が降ると察知した際には予め父が仕事に使っている四駆で帰宅しているはずが、全く予測できなかったものでいつも通りのワゴン型乗用車を持ってきており、道中滑る滑る。これならバイクでも……とは流石に思わなかったが。
 日中は恒例の書店詣でもなくひたすら職場に籠もり、空き時間は作業に費やす。……メインよりも脇の方が進むのはどうしたものだろう、と思いつつ。

 月曜日放映の某バラエティ番組の
「ここでXXさんは限りなくDEADとなる」
「これであなたはALIVEなのだ」
 という表現が気持ち悪くてなりません。説明している対処法は兎も角、ナレーター或いは物書きとしてはあなたがそこで死んでるよね、とツッコミたくなる。

 本日のお買い物
,『このミステリーがすごい! 2003年版』(宝島社)
,横山秀夫『半落ち』
黒田研二『闇匣』
,清涼院流水『秘密室ボン』
浅暮三文『殺しも鯖もMで始まる』
西澤保彦『ファンタズム』(3〜6、講談社ノベルス/2〜6、講談社)

 1と2は半ばセットである。私も「このミス第1位!」とかいうオビは、商売上の是非はさておき手許に置くものとしては好いていないのだが、今回はどーしても読んでみたくなったので、やむを得ず購入。流石にこれだけ話題になったあとでは初版を掘り出すのも無理。
 3〜5は今年最後の密室本、5と6はそれぞれの事情から2冊目の購入である。4のアオリは相変わらず微妙だと思うのだが、葉書をイメージした装幀はなかなか。

「俺を訊け。」A賞については近々当選者の皆様に直接ご連絡差し上げます。企画全体の締切も今週日曜日に迫りました。宜しくお願いします……って、日曜日はサイトまわりでやることが随分と沢山あるんだなあ……。


2002年12月10日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20021201~.htm#Day10

 一夜明けて快晴。しかしこの冬いちばんの冷え込みに、足許を気にしながらバイクを走らせる。だが、いざ走り出してより気になったのは、バイク前輪から聞こえる異音と切りに行く機会がなくとうとうヘルメットから溢れて目の端にかかるようになった髪である。今週中とは言わないせめて年内に何とかっ。

 土曜日に鑑賞を検討した映画3本の中には、前売り券を購入済みのものがひとつある。元々楽しみにしていた一本でもあるし、無駄にするのは癪だったので、平日ながら本業に余裕のある今日、終業後に日比谷方面へ。
 ……今日が年末の10日であることを忘れていた。毎月10・20・30日はそうでなくても道が混む日であり、そこに師走という二文字が加われば最悪の道路状況を意味する。乱暴な横入りのために遮断された道を苛立ちつつ擦り抜けながら、日比谷に到着したのは記憶していた上映開始時間1分過ぎ。溜息を吐きながら窓口で前売り券を当日券に交換しようとして……記憶より上映時間が10分遅いことを知ったのだった。
 というわけで、予告編も含めてゆったりと堪能してきたのは、アメリカでは批評家筋に好評を博したサスペンスドラマチェンジング・レーン』(UIP Japan・配給)感想はこちらから
 帰り道では例によって秋葉原に立ち寄り行き付けの店を軽く散策するが、ここも毎月10日はWポイントデーとあってレジを中心に大混雑。目当ての商品も何故か入荷されておらず、予約と注文をひとつずつ行って早々に立ち去るのだった。

 本日のお買い物
1,『Kanon Anthology(2) 沢渡真琴・空の名前』 [amazon]
2,『 同 (3) 川澄舞・いつか見た夢』 [amazon]
3,『 同 (4) 水瀬名雪・七年目の雪』 [amazon]
4,『 同 (5) 風の辿り着く場所』(以上4枚、MOVIC/CD) [amazon]
5,藤原美穂『florescence』(東映アニメーションMOVIC/CD Maxi) [amazon]

 珍しくamazonでの購入。どうしていきなりこんな凄まじい大人買いをしでかしたのかは……そのうち解ります。1巻だけないのは、先方の在庫の都合です。全部聴いている時間もないので感想とかもなし。

 Webの著作リスト作成専用cgiなんてのが存在しないか、或いは作れないかと思い頭の中で欲しい機能を連ねてみる……面倒臭そうだ。ある程度マニュアルに目を通すのが苦ではなく、cgiをぢかにカスタマイズできるような人相手ならば兎も角、なるべく素人にも掲示板感覚で楽に更新できるものを、と考えると――それだけで一般的なホームページサーバの容量を上回ってしまいかねない気がしてきたのだった。
 作れれば作りたいので、万一情報をお持ちの方とか御意見がおありの方がありましたら助言ください。

 午前2時近くに非常に些細な修正を行う。
 ところで、先の土曜日にどれを鑑賞するか迷った三本のうち、残るは1本。これが最後に残ったのは、あちこちで目にした「中弛みが激しい」という批評によるのだけれど――いざ最後に残ってみると、どのくらい弛んでいるのか、それが最後にどう弾けるのか見てみたくなる。まあ、DVDが出るのを待っても問題がなさそうな気がするんだけど。


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「diary」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)
しばれるねえ。

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