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2003年01月01日(水)
http://www006.upp.so-net.ne.jp/tuckf/diary/20030101.html#Day01

 あけましておめでたうございます。結局年賀状は旧年中に投函できませんでしたとほほほほ。

 私にとって今日という日は、元旦であるという以上に映画サービスデーである。当然のように銀座方面へとバイクを走らせる。いつも休祝日は賑わうこの一帯も、流石に殆どの店舗が2日・3日からの営業とあっては閑散としている。が、私が訪れた映画館のチケットカウンターには長蛇とまで行かずともそこそこの列が出来ていて、劇場は満席の一歩手前だった。……要するに、私と似たような人種が世間にもこの程度は存在する、ということだと思う。あるいは、ささやかに告知されていた先着200名への福袋プレゼント、という企画をきっちり察知した人の数かも知れず。
 本日鑑賞したのは、イギリスの文学者アイリス・マードックのアルツハイマーに冒された晩年を夫ジョン・ベイリーが記録したノンフィクションに基づく映画アイリス』(松竹・配給)感想はこちらから
 観賞後はちょこっとだけ秋葉原に立ち寄り、ざっと眺めただけで帰宅。買い物は、諸般事情から明日か明後日に見送る。

 黒インクの残量表示にビクビクしながら年賀状を刷っているとき、ふと気づいたこと。
 先日、政宗さんのところで参加した豪華絢爛チャットにて、私が年内に読んだミステリは某氏より少ないらしい、という話になったのだが、あとでよくよく考えてみると大きな勘違いだと気づく。あのとき私がカウントしたのは、年内に発売されてリアルタイムに近い範囲内で読んだ作品である。リアルタイムでないものを含めると数はまったく違う。
 以下、読んだ順に著者とタイトルだけ列記すると、
鮎川哲也『人それを情死と呼ぶ』
 同 『準急ながら』
 同 『戌神はなにを見たか』
西澤保彦『異邦人』
 同 『ナイフが町に降ってくる』
 同 『聯愁殺』
篠田真由美『龍の黙示録』
光原百合『遠い約束』
浅暮三文『左眼を忘れた男』
芦辺 拓『名探偵Z 不可能推理』
 同 ・編『本格推理マガジン 少年探偵王』
稲生平太郎『アクアリウムの夜』
倉知 淳『まほろ市の殺人 春 無節操な死人』
山田風太郎『剣鬼喇嘛伝』
西澤保彦『人形幻戯』
芦辺 拓『赤死病の館の殺人』
田中芳樹『春の魔術』
芦辺 拓『時の密室』
鮎川哲也『碑文谷事件 鬼貫警部全事件I』
 同 『不完全犯罪 同II』
 同 『夜の訪問者 同III』
桐野夏生『OUT』
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『愛はさだめ、さだめは死』
ローレンス・ブロック『過去への弔鐘』
マイクル・コナリー『わが心臓の痛み』
芦辺 拓『グラン・ギニョール城』
 同 『明智小五郎対金田一耕助 名探偵博覧会II』
中井英夫『とらんぷ譚』
 しめて28冊。ミステリに含めてしまうと拙そうなものを外せば22冊、ほらずっと沢山読んでるでしょーが。しかし、そうすると昨年度の読了本のうち残り50冊はいったいどういう内訳になっているのかというと……資料と怪談本、ということになるんだな。

 昨日も書いたようなわけで、日付下のアドレスが暫定的な過去ログ設置先となります。チルダが使えないとちょっと気分悪い。
 記念企画は……一部感想にまだ手こずっております。もー暫しの猶予をっ。

 ……更新がこの上なく面倒臭くなったので、やっぱり元に戻します。本日付のログはhttp://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day01に再度収録し、上記のアドレスでは以後更新いたしません。『アイリス』の感想もいままでと同じサーバに移動。So-netのスペースは送信フォームと、頻繁に更新しない企画ものページだけアップすることにします。ふう。何がいけないって、更新の設定を変えるたびにホームページビルダーが落ちるのよ。

 移動作業のためだけに一時近くまで粘ってしまった……今日も書いている時間がないー♪ 片付けもしたいのにににー♪


2003年01月02日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day02

 正月2日目、何故か昨日に引き続き映画鑑賞へ。……しかもマイノリティ・リポート2度目である。
 両親と、この時期必ず来訪する従姉に付き合ったというのもあるのだが、先の試写会ではクレジット間際に猛烈な尿意に見舞われて終盤集中して見られなかったことと、プレスシートは頂戴したが毎度記念に購入するプログラムがなかったのが口惜しかったので、その辺も含めて気楽に再鑑賞したのだった。問題は多々あるが、やっぱりよく出来たSF大作だと思う。

 そのあとは読書と昼寝を挟みつつ、「俺に訊け。」回答の残りを片づけてざっと編集する。もうじき完成です。明日にはなんとか公開できそう……ほっ。

 そんなこんなで、今日は他に書くことなし。


2003年01月03日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day03

100,000Hit記念企画
「俺に訊け。」
当サイトの管理人・深川 拓に何か御質問をお願いします。
今回は賞品も御用意いたしました。
(……だいたい想像通りの内容ですが……)
受付を終了いたしました。
回答はこちら

応募者・11名
booさん@「鳥羽一郎」/市川憂人さん@「うめぼし(実家編)」かずめさん鵠沼守彦さん@「鋳物」/たーんAさん@「玉こんにゃく」/冬野佳之さん@「十万石饅頭」政宗九さん@「ゲタリンピック」matsuoさん@「シューマイ」茗荷丸さん@「ブックオフ」滅・こぉるさん@「松文館の社長」らじさん@「スズメの丸焼き」
御応募有り難うございました。

 大変お待たせいたしました。10万Hit記念企画「俺に訊け。」深川の回答を公開いたします。ご笑覧ください。なお、冒頭の注意書きにも記しましたが、基本的に全部本当のことを答えているとは限りません。ある程度はネタが混ざっていることを了承ください。
 景品の当選者には既にメールで連絡済みです。届いていない方はハズレということで、今回はご勘弁ください。

 昨晩の更新後、『復活タモリのボキャブラ天国』を見る。至福。後期も多数のお笑い芸人を輩出した意味では貢献大なのだが、やっぱりこのチープかつ妙に後ろ暗い笑いにこそこの番組の本領はある。また時々でいいから復活してくれないかなあ。名作選も明らかに取り漏らしがあるし。

 年賀状を一通だけ出す。一部、最近あまり連絡がないため住所に不安がある人がいるので、そーいうのは送ってもらった場合に住所を確認のうえ返送、というけっこう怠惰な真似をしているのだった。異様に遅く届いた場合はそーいうことだとご理解ください>関係者諸氏 尤も元旦に投函しといて遅れるもへったくれもあったもんじゃねえ、と自分でも思うが。

 今年最初のお買い物
,『TOM CRUISE COLLECTION2』(Paramount Home Entertainment Japan) [amazon]
,『サスペリア』(カルチュア・パブリッシャーズ/ビーム エンタテインメント/1と2、DVD Video) [amazon]
,Weather Report『Live & Unreleased』(Sony Records Int'l/CD) [amazon]

 本も買うつもりで雪の中をわざわざ秋葉原まで電車で出かけたのに、訪問予定だった書店は4日からの営業だった。
 1は昨年末に発売された、トム・クルーズ主演のパラマウント作品3本を抱きあわせセット販売したもの。なぜ2だけかというと、1のセット内容は『バニラ・スカイ』に『M:I』シリーズ2作品、2は同じく『バニラ・スカイ』にクルーズ出世作でもある『トップ・ガン』と『ザ・ファーム−法律事務所−』という内容で、『M:I』は2作とも購入済みの私には2のセットだけで事足りるから。
 2はずっとずーっと買うつもりでいたあの名作。どこまで綾辻作品を彷彿とさせるか(逆)見届けてやる、と早速冒頭だけざっと眺める……が、片手間に鑑賞するにはちょっと煩すぎ、時間的に集中して見られそうもなかったのでいったん後回し。しかし冒頭の、様式美バリバリの殺人シーンだけでも既にかなり満足していたりする。いいなあ。いいなあ。
 3はジャズ・フュージョン系の発端となり、牽引車ともなった伝説的グループ久々の新作。主要メンバーであるジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーターのプロデュースにより、1975年から1983年までのライブ演奏のなかから選りすぐりの未発表音源を集めたアルバム。丁度、夭折した天才ベーシスト=ジャコ・パストリアスが在籍していた最盛期も含むもので、当然ジャコの演奏に期待して購入したのだが、他の演奏もクオリティではジャコ在籍時に引けを取らない。寧ろ、どーも『Teen Town』とか『Port of Entry』とか決まり切った曲が選ばれがちなジャコよりも、ヴィクター・ベイリーやアルフォンソ・ジョンソンの方が真っ直ぐなテクニックを披露している分だけ、私には新鮮に聴こえたり。


2003年01月04日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day04

 例年なら今頃曜日感覚を失っているところだが、週末という強迫観念が平常通りのスケジュールを私に強制しました。というわけで今日も例の如く映画鑑賞へ。
 電車を利用し新宿まで出かけ、どーもマニアックな作品ばっかりかける傾向にあるテアトル新宿にて、天願大介監督・加藤晴彦主演による車椅子の合気柔術映画AIKI』(日活・配給)を鑑賞。感想はこちらから
 私はいつも通り前列で鑑賞したのだが、入場する際小学生くらいの子供達が後方座席に着いたのを認めている。この作品、テーマがテーマなので結構下世話だったり大人向けな場面があるのだけど、いいのだろうか。第2回上映の待機列に車椅子に乗った人の姿があったのはごく自然としても。
 その後、人でごった返す中を必死こいて移動し、池袋で途中下車する。ジュンク堂に立ち寄り、下記の2冊を購入して帰還。そのあとは感想を纏めたり、明日か明後日ぐらいを目途に公開予定の昨年鑑賞した映画の私的ベスト20の下書きを作ったり。
 ……週末のつもりで映画鑑賞に出かけたのに、特番ばかりのテレビを見ていたらまた曜日が解らなくなってきた……。

 本日のお買い物
1,山中 裕、鈴木一雄・編『平安時代の信仰と生活』(平安時代の文学と生活/至文堂) [bk1amazon]
2,二階堂黎人・原作/河内実加・作画『渋柿信介の事件簿 歯なしの探偵』(SUSPERIA MYSTERY COMICS/秋田書店) [bk1amazon]

 1は紛うかたなき参考資料。折角あれだけの規模の店を訪れたのだから、何かあとあと使えるものでも、と適当に散策していたら、いちばん欲しかった類の1冊を見つけたので勢いで購入。あまり資料の存在しない平安期の庶民の衣食住にも言及しているのが有り難いのである。
 ジュンク堂を訪れた本当の理由は2。今月13日に開催される河内実加さんのサイン会のため、予約しておいた1冊を遠出したついでに回収したわけ。システムの都合上、当日購入するとあとが面倒そうだったので。内容的には、二階堂黎人氏の『私が捜した少年』『クロへの長い道』に収録された作品のコミカライズに、河内実加氏オリジナルのエピソード三つを含む短編集。もう一篇河内氏オリジナルのエピソードがあるのだが、そっちはどうやら『本格ミステリ02』(講談社ノベルス)に収録されているため一旦外した模様。

 昨晩のうちに『サスペリア』(カルチュア・パブリッシャーズ/ビーム エンタテインメント/DVD Video) [amazon]を早々と鑑賞する。
 ガチガチの様式美を誇る冒頭の殺人シーンに期待させられたわりには、殺人の手口や残虐描写に差し迫った必然性がなかったのが残念。しかしこの酷薄な美しさと圧倒的な音と色彩の洪水だけでも充分に満足いたしました。ラストシーン、ジェシカ・ハーパーの見せる晴れ晴れとした表情まで、昨年日本公開となった『スリープレス』に繋がる美学を感じさせるのもまた興味深い。いずれ他の作品も入手して鑑賞してみましょう――とりあえず、どこでもいいから『インフェルノ』を出してくれませんでしょーか。


2003年01月05日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day05

 夜中寝付けなかった数時間も含めて延々と物書きをしていたのでまったく書くことがありません。ごめん。気温の低さに風邪気味から来る寒気もプラスされて外出する気もまるで起こらず、従って買い物もなし。
 でも早朝の数時間に書いた枚数と、日中のトータルが変わらないあたり相変わらずのむらっ気ぶり。こればかりは意のままになりません。


2003年01月06日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day06

 また週末の訪れを首を長くして待ち続ける日々が始まりました。『カンパニーマン』(GAGA-HUMAX・配給)が非常に楽しみだ。

 出勤するも、年明け早々と思っていた仕事は殆ど明日以降に入稿とのことで、残りあと僅かの本をひとまず読み切る。ものは『日本探偵小説全集1 黒岩涙香・小酒井不木・甲賀三郎集』(創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]感想はこちら。短篇集は粗筋も省いた方が賢明だった気がする。
 なんでこれを今更、と思われる向きも多いだろうが、本書もまた記録上二年半を費やしている宿題本。御多分に漏れず、冒頭の黒岩涙香『無惨』で躓いたきりになっていた。あのあまりに古い文体も結構楽しめたのは、多少は読み巧者になったのか単に嗜好が変わっただけなのか。記憶が確かならば、あと名作集のどちらかが未読なのだが、引っ張り出してみようかしらん。

 本日のお買い物
1,山名沢湖『いちご実験室 〜ふわふわショートストーリーズ〜』(KCDX/講談社) [bk1amazon]
2,渡辺祥智『funfun工房(4)』 [bk1amazon]
3,森生まさみ『おまけの小林クン(10)』(2と3、花とゆめコミックス/白泉社) [bk1amazon]
4,ほったゆみ・小畑 健『ヒカルの碁(20)』(ジャンプ・コミックス/集英社) [bk1amazon]
5,リチャード・クック/前野律訳/行方均監修『プルーノート・レコード 史上最強のジャズ・レーベルの物語』(朝日文庫/朝日新聞社) [bk1amazon]

 1は店頭に並べられる直前、表紙に一目惚れして購入。シリーズ物一本含む短編集で、内容は少々こなれていない嫌いがあるがオールドファッションな少女漫画の雰囲気は個人的に好き。
 2はなんだかよく解らないまま完結。よく解らないなりに変な可笑しさがあった。3はどんどん主人公たちの関係が複雑化しているのにノリだけは加速しているという、冷静に考えると不思議な漫画になりつつある。
 4はなんだかあっと言う間という印象の第20巻め。一部のみだが、珍しくカラーページをカラーのまま収録している。
 5は帰宅後、用足しに出かけたついでに衝動買い。数あるジャズ・レーベルのなかでも文字通り最強の地位にあるブルーノートの誕生から現在までを綴ったノンフィクション。かるくつまみ読みしてみたところ、キャノンボール・アダレイがマイルス・デイヴィスを迎えて収録した大傑作『Somethin' Else』におけるアダレイの存在を評価しているあたりに好感を持ったり。

 書き物が依然遅れ気味なので、今日も軽めの日記で失礼します。と言っても、感想はけっこう長々と書いてますが。


2003年01月07日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day07

 昨晩も作業の傍ら、未鑑賞DVDを一本消化する。ジョン・キューザック主演『狂っちゃいないぜ』(20世紀フォックスホームエンターテイメント) [amazon]
 amazon.co.jpのレヴューに因れば、ビデオ屋ではアクションの棚にあったりしたらしいが、心理ドラマと言うのが一番近いように思う。コメディーと言うには笑えない(否定的意味合いではなく、起きていることが深刻すぎるということ)部分が多いし、恋愛物の要素もあると言い条主題と捉えるにはやや外側に置かれている気がする、たとえ括りがああいう形であるとしても、だ。
 ジョン・キューザック演じる凄腕の航空管制官が、ビリー・ボブ・ソーントン演じる転任してきた変人管制官にペースを乱され、管制官が陥りがちなストレスの泥沼に嵌っていく、その過程が基本の筋である。それ以外の出来事はわりあい平凡なのだが、そのつまらないことから冷静さを失っていく姿が自然で説得力がある。もう一工夫すればサスペンスの秀作になりそうなところを、個人の話に踏みとどまっているのが着眼だが同時に小味にもしてしまっているようだった。とは言えディテールはなかなか捻りがあって一個一個のシチュエーションが面白く、紆余曲折の挙句辿り着く結末も、ハッピーエンドながら一筋縄でいかず、小品風とは言えなかなか見応えがあった。
 ところでこの作品、ソーントンとアンジェリーナ・ジョリーが夫婦役として出演しており、それがきっかけで後日実生活でも夫婦となった(作品の製作は1999年のこと)。映画さながらのアツアツぶりで評判だったが、昨年秋頃にソーントンの浮気癖が原因とかで結局別れている。その過程を知っていると、二人の細かな台詞が異様に意味深で笑えるのだった。そういやこの二人、お互いに相手の名前を体に彫っていたそうだが、その後どうしたんだろう。
 もうひとつ、本編にはキューザックの妻役で個人的に贔屓にしているケイト・ブランシェットが出演しているが、またしても見せる表情が他の作品とまるで違っている。夫以外との交際をあまり経験しなかった妻の朴訥な雰囲気を見事に醸し出している。ほんとに巧いなー。
 ……こんな長々と書くなら別ファイルにすれば良かったか。

 本日のお買い物
1,日高建男『満腹ボクサー徳川。(1)』(BUNCH COMICS/新潮社) [bk1amazon]
2,うえお久光『悪魔のミカタ(7) 番外編・ストレイキャット リターン』(電撃文庫/メディアワークス) [bk1amazon]

 1は第一回世界漫画愛読者大賞入選作初の単行本化。選考中に『コミックバンチ』誌上に掲載されたパイロット版がけっこう面白かったので読み続けているが、最近はすっかり青年誌のパターンに嵌ってしまっていまいちの感がある。が、まだ期待も残しているので単行本で揃えてみようと思う次第。ところでこの本のamazon.co.jpにおける購入ページ、作者名「樋高 剛」というのはあんまりではなかろーか。
 2は先月発売の6巻に続くお話。


2003年01月08日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day08

 連日映画の話題が多くて恐縮ですが今日もしょっぱなから失礼します。
 例年アカデミー賞の前哨戦という不幸な注目のされ方をしているゴールデングローブ賞、今回も候補者が発表された段階で「『シカゴ』が最多候補に」「『ギャング・オブ・ニューヨーク』強し」とか早くもそちら方面では騒がしくなっているようだが、昨日本業の暇潰しにホームページで一覧表を見てつつきたくなることを幾つか発見したので触れてみる。
 まずいきなり目につくのは、主演女優賞のドラマ部門とコメディー・ミュージカル部門双方に、同じ作品に出演した女優がふたりずつ挙がっていること。前者は『The Hours』のニコール・キッドマンとメリル・ストリープが、後者は『シカゴ』のレニー・ゼルウィガーとキャサリン・ゼタ・ジョーンズが名前を連ねている。特に後者、最多候補とは言うが、一部門でふたり登場してしまったため確実にひとつは取れない勘定である。いずれにしてもごく一部の作品に評価が集中しがちだ、という批判は免れないような気がする。別部門だが、カンヌでパルムドール(最高賞)に輝いた『戦場のピアニスト』がここでも作品部門に挙がっていることも込みでいまいち納得がいかない。
 もうひとつは、その主演女優賞ドラマ部門にノミネートされたメリル・ストリープが、同時に助演女優賞候補にも挙がっていること。無論作品は別(『アダプテーション』)だが、どちらにしてもいかに充実した仕事ぶりだったかが窺われる。
 個人的に、助演女優賞はキャメロン・ディアスに昨年の雪辱を果たして欲しいところだが、しかしそれでも当該出演作『ギャング・オブ・ニューヨーク』を観るのは敬遠したい変な心情。
 それにしても、相変わらず「アカデミー賞最有力!」と謳っている作品ほどあんまし候補に挙がっていない気がする。個人的には高く評価している『ロード・トゥ・パーディション』も、結局ゴールデングローブではポール・ニューマンが助演男優賞にノミネートされているっきりだし。

 神坂 一『トラブルシューター シェリフスターズMS mission04』(角川スニーカー文庫/角川書店) [bk1amazon]読了。設定の都合上とは言え流されている感が強いシリーズだが、細かなアイディアが面白い。今回の話は『SS』と同時進行だったそうだが、そちらが読めるのはいつも通りのペースであれば夏か……覚えていられるだろうか。

 本日のお買い物
1,岩井志麻子『楽園 ラック・ヴィエン』 [bk1amazon]
2,大石 圭『呪怨』 [bk1amazon]
3,高橋克彦『紅蓮鬼』(1〜3、角川ホラー文庫/角川書店) [bk1amazon]
4,三善里沙子・小松和彦(案内人)『東京魔界案内 見つけよう、「隠された魅力」を』(知恵の森文庫/光文社) [bk1amazon]
5,さだまさし『初恋 MASASHI SADA Love Song Collection』(Free Fright・FOA Records/Universal MusicVictor Entertainment/CD) [amazon]

 ほぼ全部ホラー。
 1は厚みといい粗筋といい、しばらく前に刊行された『チャイ・コイ』をなんとなく想起したが書き下ろしの新作。あっちも未読なので、比較しながら読むと面白いかもと思う。
 2は今月25日から劇場版が公開される『呪怨』のノヴェライズ。どうやら話題となったビデオ版2作品と劇場版の全てを原作としているようだが、どー処理しているのやら。それ以前に、映画公開と同じ時期にオリジナルであるビデオ版2作がDVDになって発売されるのだけど……読む前にそっちを先に見た方がいいのかしら。参考までに劇場版の試写会を訪れたときの感想にリンクしてみたり。
 最近平安時代が舞台の単発もの、しかもある程度名前の知った作家なら躊躇なく買ってしまう癖がついてますが3もそれ。時代は道真流謫のしばらくあと、そこへ陰陽道も絡めたテーマはわりと有り体だが、あの高橋克彦氏なら心配はないだろうと思って購入。ちなみに今日買ったホラー文庫三冊は全て文庫オリジナル。
 4は『京都魔界案内』『日本魔界案内』と続いた「魔界案内」シリーズ最新刊。書き手はなんと実在の陰陽師・三善清行の末裔という著者にバトンタッチしている。定番とも言える将門から少しずつマイナーな方向へ進んでいく構成がいい。
 んで唯一毛色の違う5は、さだまさし氏のFOA RECORDS移籍第一弾アルバム、但し内容は恋愛をテーマとしたベストアルバム……そういやB'zもそんなのを出してたな最近。当然のように収録曲全て手許にあるのだけど、DSDリマスタリングも施しているそうだしファン投票で人気の高い曲からちょっと通好みの曲までバランスの取れたセレクトになっているので、移籍記念の意味合いも込めて購入。『微熱』を入れているあたりが憎い。


2003年01月09日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day09

 オーバーヒート気味。どのくらいオーバーヒートしているかというと、この寒空のなかバイク通勤が心地よいと思うくらいにヒート気味。

 本日のお買い物
1,作・さだまさし/絵・小泉るみ子『案山子』(さだまさし絵本シリーズ/サンマーク出版) [bk1amazon]
2,倉阪鬼一郎『鳩の来る家』 [bk1amazon]
3,土屋隆夫『妻に捧げる犯罪 [新装版]』 [bk1amazon]
4,横溝正史『人形佐七捕物帳 [新装版]』 [bk1amazon]
5,ミステリー文学資料館・編『甦る推理雑誌(4) 「妖奇」傑作選』(2〜5、光文社文庫/光文社) [bk1amazon]
6,『月姫(2) ゲームコミック』(ラポートコミックス/ラポート) [bk1amazon]

 1は発売から二ヶ月近く経って突然、行き付けの書店が私のために入荷してしまったので、そのまま持ち帰ってしまった。さだまさしの代表的な楽曲=詞に絵をつけて一冊の絵本に纏めたシリーズで、本書を皮切りに『親父のいちばん長い日』『償い』を採り上げ三ヶ月連続で刊行している。企画を聞いたとき、少々あざといな、と感じてしまったため特に手を出さずにいたのだが、目を通してみるとなかなかイメージに合っていて悪くない。他のもちょっと気になってきたが……『償い』は、幾ら話題になったとは言え絵本の題材としては辛かないか。
 2〜5は光文社文庫の最新刊。2は異形コレクション掲載作を中心とした短篇集。3は例によって以前に刊行されていた長篇作品に短篇・エッセイを追加した新装版、4は最近多くなった旧作を大判活字にしたものだが、佐七シリーズは未読だったのでこの機会に入手。好評の『甦る推理雑誌』最新刊の5は、江良利久一といういかにもな探偵役が登場する長篇『生首殺人事件』と、喜国雅彦氏による解説が見所。
 6は、まあ毎度のこと。本当にきりがなくなってきたので、そろそろセーブしたほうがいいようには思ってるのだけど。

 なんとなく、壁紙をベニチオ・デル・トロの公式サイトで配布しているカレンダー型のものに変更する。急に画面が渋くなってしまった。それにしても、上にある顔写真の左から二番目、『ラスベガスをやっつけろ』のときの彼の風貌は何回見ても凄まじい。どう考えてもこの役のために贅肉つけてるのだ。
 昨年は彼の顔をスクリーンであまり見ていない(『プレッジ』のカメオに近い出演のみ)ので、アメリカでは来月公開予定の最新作『The Hunted』の日本上陸を心待ちにしているのだが――未だに配給会社も解らない。共演トミー・リー・ジョーンズ、監督ウィリアム・フリードキンという贅沢な布陣だとゆーのに。
 パラマウント及びタッチストーンの名前が見えるあたりから推測すると、UIPブエナ・ビスタ(ディズニー)になる、はずなんだが、そう一筋縄ではいかないのがこの業界の不思議。実際、現時点ではどちらの予定表にも掲載されていない。いつ来るんだろう。


2003年01月10日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030101~.htm#Day10

 職場に持ち寄るには厚すぎる。寝ながら読むには重すぎる。机に向かっているときは作業を優先してしまって手許に取り寄せることさえしていない。
 作品の出来云々とは別の次元で柄澤 齊『ロンド』の読書停滞中。厚い本は大好きだが、やっぱり読むにはそれなりの気構えが要るのだった。

 本日のお買い物
1,ジェイムズ・エルロイ『ハリウッド・ノクターン』(文春文庫/文藝春秋) [bk1amazon]
2,藤野もやむ『賢者の長き不在 THE FIRSTKING ADVENTURE(2)』(BLADE COMICS/Mag GARDEN) [bk1amazon]

 1は『ブラック・ダリア』に始まる“暗黒のLA四部作”に登場する人々を描いた短篇集。五月雨状に買っているのだが、私の手許には揃っていない気がする。
 2はかなり早めの第2巻。
 それと、8日に購入した三善里沙子・小松和彦(案内人)『東京魔界案内 見つけよう、「隠された魅力」を』(知恵の森文庫/光文社) [bk1amazon]のbk1IDを捕捉したので追加。

 未鑑賞DVD消化、本日はスティーヴン・スピルバーグ監督が『シンドラーのリスト』以前に撮影した戦争映画『太陽の帝国』(Warner Home Video) [amazon]。以前LDで所持していて、そのときから思い入れのあった作品だったのでDVDでも購入したのだけど――驚くほど細部を覚えてなかった。新鮮な気持ちになりつつ、切れ切れに三日がかりで鑑賞。地味だが名作だと思うのだけど。
 しかし今回、内容以上に驚くことが沢山あった。まず主人公のジェイミー=ジム少年を演じたのが、近年物議を醸した『アメリカン・サイコ』に主演したクリスチャン・ベールであり、本編で大抜擢されたのがその後の芸歴の始まりだったらしいということ。
 上海租界で育ち戦時中日本軍の捕虜収容所にいた、という設定から日本人俳優が沢山出ていることも注目するところなのだが、当時から扱いの大きかった伊武雅刀はともかく、ガッツ石松や山田隆夫まで出ている。
 そればかりか、エンドロールのキャスト一覧を見ると、ジョー・パントリアーノ(『マトリックス』のサイファーや『メメント』のテディ)、ベン・スティラー(『メリーに首ったけ』や『ミート・ザ・ペアレンツ』の主演)なんてのも出ている。こっちはまったく気づけず。あとで再確認せねば。
 だが何より驚いたのは、本編の原作があのJ・G・バラードの自伝的小説であり、つまりクリスチャン・ベールが演じたのはどーもバラードの幼い頃だったらしいことだったりする。調べてみた結果、原作の邦訳本は現在入手困難のようだが。


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