六芒星の魔方陣の問題と解き方Excel利用
六芒星の魔方陣とは、六芒星の頂点と交点(全部で12か所)に1から12の整数を入れ、直線上の4個の数字の和Sが全て同じになるようにするものです。
六芒星の変形魔方陣の問題
直線上の4個の数字の和が全て同じになるという普通の六芒星の魔方陣の問題に、直線上の4個の数字の和=A+B+C=D+E+Fという条件を付け加えました。
解答の例は下。Excelの利用の仕方は一番下。
六芒星の変形魔方陣の解き方 A,B,Cを決める
3×3の魔方陣の1列が15になるのは、1~9の合計45を3で割って求められました。同じように、六芒星の魔方陣でも直線上の4個の数字の和Sを求めます。
直線上の4個の数字の和S=26
1~12の合計を求める公式もありますが、1~12の合計=1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12です。この級数の最初と最後、2番目と最後から2番目を組み合わせると13になりますが、その組み合わせは6組あります。よって、1~12の合計=13×6=78です。
直線上の4個の数字の和Sを6本分足すと、それぞれの数字は2回ずつ足す事になり、6本分の和=1~12の合計×2=78×2=156です。つまり、6S=156,S=26です。
付け加えた条件は、A+B+C=26、D+E+F=26となります。
3つ足して26になるA,B,C、D,E,Fの組み合わせ
- 3つ足して26になる数字のうち、一番小さい数字が1,2の場合。11、12を加えても26には届きません。
- 一番小さい数字が3の場合。3つ足して26になるのは(3,11,12)だけです。
- 一番小さい数字が4の場合。3つ足して26になるのは(4,10,12)だけです。
- 一番小さい数字が5の場合。(5,9,12)と(5,10,11)です。
- 一番小さい数字が6の場合。(6,8,12)と(6,9,11)です。
- 一番小さい数字が7の場合。(7,8,11)と(7,9,10)です。
- 一番小さい数字が8の場合。9、10を加えると、26を超えてしまいます。
上記の組み合わせを(A,B,C)、(D,E,F)に割り振ります。この時、同じ数字があってはいけません。
- (A,B,C)=(3,11,12)の時、(D,E,F)=(7,9,10)
- (A,B,C)=(4,10,12)の時、(D,E,F)=(6,9,11)
- (A,B,C)=(4,10,12)の時、(D,E,F)=(7,8,11)
- (A,B,C)=(5,9,12)の時、(D,E,F)=(7,8,11)
- (A,B,C)=(5,10,11)の時、(D,E,F)=(6,8,12)
- (A,B,C)=(6,8,12)の時、(D,E,F)=(7,9,10)
六芒星の変形魔方陣の解き方 交点の数字を決める
上記の組み合わせのうち、(A,B,C)=(3,11,12)の場合を取り上げます。A,B,Cに3,11,12を入れてから、D,E,Fの入れ方で場合分けします。
(D,E,F)=(7,9,10)の場合
(A,B,C)=(3,11,12)、(D,E,F)=(7,9,10)の場合、右図のようになります。
ここで、g+h=3ですから、(g,h)=(1,2)か(2,1)です。
- (g,h)=(1,2)の時。辺の合計=26を頼りに、7,hの辺から左回りに交点の数字を求めていくと、10の下の空欄に7が入り不適です。(7が重複)
- (g,h)=(2,1)の時。辺の合計=26を頼りに、7,hの辺から左回りに交点の数字を求めていくと、3の左下の空欄に3が入り不適です。(3が重複)
(D,E,F)=(10,7,9)の場合
(A,B,C)=(3,11,12)、(D,E,F)=(10,7,9)の場合、右図のようになります。
ここで、g+h=3ですから、(g,h)=(1,2)か(2,1)です。
- (g,h)=(1,2)の時。辺の合計=26を頼りに、10,hの辺から左回りに交点の数字を求めていくと、3の右下の空欄に7が入り不適です。(7が重複)
- (g,h)=(2,1)の時。辺の合計=26を頼りに、10,hの辺から左回りに交点の数字を求めていくと、3の右下の空欄に6が入り不適です。(6が重複)
(D,E,F)=(9,10,7)の場合
(A,B,C)=(3,11,12)、(D,E,F)=(9,10,7)の場合、右図のようになります。
ここで、g+h=3ですから、(g,h)=(1,2)か(2,1)です。
- (g,h)=(1,2)の時。辺の合計=26を頼りに、9,hの辺から左回りに空欄の交点の数字を求めていくと、順に8,4,5,6となります。これは解です。
- (g,h)=(2,1)の時。辺の合計=26を頼りに、9,hの辺から左回りに交点の数字を求めていくと、7の左下の空欄に9が入り不適です。(9が重複)
(A,B,C)=(3,11,12)の場合の解
(A,B,C)=(4,10,12)などの場合も、同様にして解を求める事ができます。非常に、面倒ではあります。
(A,B,C)=(3,11,12)の場合以外の解答例
左の図は、(A,B,C)=(7,10,9)、(D,E,F)=(12,3,11)の場合です。これを例に、Excelを利用する解法を以下に説明します。
変形魔方陣の解法にExcelを利用
Excelで、表示→ページレイアウトにしてから、全体を選択して、書式→行の高さを10mmに、書式→列の幅を10mmに設定すると、セルの形が正方形になります。
六芒星の6辺の合計が計算され、条件付き書式で26になると、数字が水色になるようになっています。
(A,B,C)=(7,10,9)、(D,E,F)=(12,3,11)の場合で説明します。
(A,B,C)=7,10,9の入れ方は自由です。(D,E,F)=(12,3,11)の入れ方は、12,3,11の順列なので6通りです。6通りの中で、左図のように7,10,9,12,3,11を入れました。
ここで、左上の六芒星の頂点の数字3に注目します。12と11の辺で、12+□+□+11=26ですから、□+□=3になります。 二つの数字を足して3になるのは、(1,2)と(2,1)です。
2,1を□+□に、図のように加えました。
あとは、直線上の4個の数字の和=26を利用して、1の左上の空欄から、8,4,6,5と入力して、完成です。
- 変形魔方陣のExcelを利用した完成図
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。