HOMEトレーニング

エネルギー補給のコツ

エネルギー補給

 人間は、エネルギー源を全て食べ物から得ています。特に「糖質」は体を動かしたり、脳のエネルギー源となったり、スポーツにおいてもスタミナ源として重要な栄養素です。スポーツではこの「糖質」の種類、量 、摂取タイミングがパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。そこで、今回は具体的に試合当日の「エネルギー補給のコツ」をまとめてみました。

大会前のエネルギー補給

出走の3時間前まで
 大会の始まる3時間前が食事をとるぎりぎりのリミットだと言われています。この時の「食事」は、糖質を中心とした「脂肪を控えた食事」が良いでしょう。もう一つ、「普段から食べ慣れているもの」を食べることも重要です。 例)10時出走なら7時までに済ませる。

出走の2時間前まで
 時間前までに食事をとれなかったり、逆に時間が空きすぎてしまった場合は、「おにぎり」、「もち」、「パン」などの軽食にしましょう。しかし、デニッシュ系のパンなどの脂肪分を多く含むものは控えましょう。

出走の30分前
 「バナナ」「オレンジ」「ゼリータイプのサプリメント」など消化・吸収が早く、素早くエネルギーになるものを少量とりましょう。

出走5分前
 試合開始直前では、「スポーツドリンク」「アメ」「チョコレート」など消化吸収が速く、直接的なエネルギー源が有効です。

大会後
 練習が終わった後や、大会後に速やかに「糖質」を補給することは、疲労回復及び筋肉の成長に非常に効果的です。また筋肉の疲労対策にかんきつ系果物に含まれる「クエン酸」「ビタミンC」が有効です。「オレンジジュース」「バナナ」などがおすすめです。

大会前の甘いお菓子や甘い飲み物について
 出走の1時間〜30分前にかけて、砂糖(消化・吸収が非常に早い)を多く含む甘いものを摂取すると、血糖値が急激に上昇し膵臓から「インスリン」という血糖を下げるホルモンが多く分泌されます。運動開始時にインスリンが多く分泌されることにより低血糖状態が起こることがあり、せっかくエネルギー源として摂取したものが、逆にエネルギー不足を招いてしまうことになるのです。


スタミナアップには
2種類の方法がある

 スタミナとは、一言でいえば持久力。仕事やスポーツを、疲れを感じないで元気よく長時間できる能力のことをいいます。一般に肉を食べるとスタミナがアップすると思いがちですが、これはどちらかというと筋肉がつくほう。筋肉がつく食事をしていくと逆にスタ ミナは落ちてしまいます。ですから、スタミナアップしようと思ったら肉の量を減らして、ご飯やうどんといった主食の割合を増やしたほうがいいのです。

 元気か出るか、出ないかという観点からみると、また違った話になります。疲れとか.だるさとか、夏は特に感じがちですが、これらを解消すれば元気になり、特に持久力を上げなくてもスタミナ がついた気がします。この場合は、疲れをとるために「ご飯を食べればいい」という問題ではなくて、栄養のバランスが崩れていたり、胃腸が弱っていたりといった疲れを引き起こすさまざまな原因を探り、解消していくことが必要。それが結果的にスタミナアップにつながります。

 このようにスタミナアッブするには「炭水化物などの主食の量を増やす」「疲れやだるさを解消する」という2種類の方法があります。ですから、日常的にスポーツや肉体労働をする人は持久力を上げることに主眼を置き、逆にデスクワークなど、仕事ではそんなに動かないけれど、なぜかバテているという人は、食事や生活習慣を見直し、疲れをとるための対策を考えていくといいでしょう。


食事と生活の両面からスタミナアップを図る

 夏になると、なんとなくだるかったり、食欲がなかったり、いわゆる夏バテという症状が現れます。特に最近は冷房の中にいる時間が長く、室内と室外との気温差が大きいので、それに体が対応しきれなくなってバテてしまう、また、暑いと胃腸が疲れてくるのも夏バテの原因の一つです。@胃腸が疲れるA栄養が吸収できないB食欲がなくなり、食べる量が減る。イコール栄養をとる量が減り、それが夏バテを引き起こす原因につながるのです。

 こうした夏バテは食事の面からスタミナをつけることで克服することができます。夏バテに効く食べ物というと、まず思い浮かぶのが「うなぎ」。うなぎはたんぱく質はもちろん、疲れをとる栄養素であるビタミンB群を総合的に多く含んでいます。

 このビタミンB群を活性化する作用があるのが、にんにくやねぎといった香りの強いもの、炭水化物を効率よくエネルギーに変えるためにはビタミンBーが必要ですが、にんにくなどに含まれるにおい成分のアリシンがこの働きをさらに促進します。

  バテかけてきたら、香辛料や薬味といった消化を助けるものをとるといいでしょう。これらは食欲を増進させる作用もあり、さらに食中毒を防止する殺菌作用もあるので、夏向きの食材といえます。

 なお、こうした栄養素は寝ている間に吸収されるので、いくらスタミナがつく食材をとっても睡眠不足だったりすれば体の栄養になりません、また、暑いからといって何もしないで冷房の中でただじっとしているだけでは、かえって自律神経の調節がうまくいかなくなってしまいます、食事に気を配るだけでなく、規則正しい生活をすることも大切なのです。

このページのトップへ