出張専門の鍼灸院です。はり・きゅう専門。東京23区を中心に出張治療を行っております。
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人体を構成している関節は、上から肩関節・肘関節・手関節・股関節・膝関節・足関節などがありますが、このうち様々な方向に動かせるようにできているのは、肩関節と股関節の2つだけです。
さらにこの2つの関節の大きな違いは、肩関節には体重がかからないけど、股関節には上半身の全ての体重がかかってくるという点です。歩いたり、走ったりするときには、さらにその負荷は増大します。なので股関節はその構造上痛めやすくもなっているのです。
股関節の構造は、まず大腿骨の上端(骨頭)は球状になっていて、表面を軟骨が覆っています。これが大腿骨頭です。一方、骨盤の両側下方にある寛骨には寛骨臼という大きなくぼみがあり、これが関節窩になります。
股関節は、大腿骨頭という関節頭が寛骨臼という関節窩にはまり、関節包や靱帯、腱などで連結されているわけです。
しかも、この大腿骨頭と寛骨臼との間には適度な隙間があるので、大腿骨はかなり自由に動くことができます。さらに、骨頭と大腿骨との間には大腿骨頸部と呼ばれる、細くてくびれた部分があります。このくびれが関節結合部の動きをさらに広くし、足の動きをスムーズにしています。
股関節が、内転・外転・内旋・外旋・屈曲・伸展といった複雑な動きができるのも、この股関節の周りにいくつもの筋肉や靱帯があり、サポートしているからなのです。
< 腸腰筋 >・・・大腰筋という長い大きな筋肉と、腸骨筋という短い筋肉の2つからできています。ちなみにこのような筋肉を「二頭筋」といいます。
大腰筋は腸骨の前面から起こり、また腸骨筋は骨盤の内側から起こり、どちらも股関節の前を通って大腿骨の上部内側にある小転子につながっています。腸腰筋は、股関節を屈曲させて太ももを持ち上げるのに最も重要な筋肉になります。
< 大殿筋 >・・・お尻の一番大きな筋肉です。直立してお尻にグッと力を入れると、左右のふくらみが硬くなります。これが大殿筋です。
大殿筋は、脊柱の下端から大転子や小転子の間を結んで大腿骨の背面まで股関節を幅広く覆っています。主な役割としては、屈曲した股関節を戻す(伸展)ことです。また、足を後方に引くときにも働きます。
< 中殿筋 >・・・お尻のふくらみの一部。骨盤の外側と大転子を結んでおり、大腿骨を外側に上げて股関節を外転させるのに働く筋肉です。
この中殿筋が弱ってくると、片足で立ったときに反対側の骨盤が下がってきます。これを「トレンデレンブルグ現象」といい、歩くときにはお尻を大きく振っているように見えます。
< 大内転筋 >・・・太ももの内側を走っており、大・小内転筋、長・短内転筋の4種で構成されています。
< 縫工筋 >・・・骨盤の外側から始まり、太ももを斜めに走り、脛骨の内側で終わる筋肉です。主な作用は股関節の屈曲・外転・外旋などです。
名前の由来としては、昔 西洋の仕立て屋さんがあぐらをかいて裁縫作業をしていたときにこの縫工筋が顕著に盛り上がっているところからつきました。
< 長内転筋 >・・・太ももの内側を走っており、大・小内転筋、長・短内転筋の4種で構成されています。
< 大腿直筋 >・・・太ももの前面を覆っている大腿四頭筋の中では、股関節と膝関節を結んでいる唯一の筋肉です。膝関節の伸展運動に働きます。
・居リョウ(きょりょう)・・・腰骨の前端から少し下がったところ。股関節の痛みはもちろん 腰痛、足腰のだるさ・しびれなどにも効果あり。
・環跳(かんちょう)・・・腰骨の真横、大転子のやや前上方。
・衝門(しょうもん)・・・鼡径部のちょうど真ん中。下に大腿動脈や大腿神経が通っており、ここがほぐれるとリンパの流れが良くなり、足の冷えやむくみも解消される。
・小腸兪(しょうちょうゆ)・・・仙骨にある一番上のくぼみでそこから指1本分外側。股関節疾患や腰痛の他に腸の働きを促進し、便秘や下痢を解消するツボでもある。
・秩辺(ちっぺん)・・・仙骨の上から3番目の棘突起から下外法3寸いったところ。お尻の真ん中からやや左。坐骨神経痛でも痛みがでやすい場所。
・大殿筋・・・お尻の筋肉の中では最も大きくかつ一番表層にあります。この下には中殿筋があり、さらにその下に小殿筋があります。人が、立ち上がったり、走ったり、階段を上るなどほぼ全ての動作に関わってくる大変重要な筋肉です。
中国の古い医学書に「不通則痛、通則不痛」(通ぜざれば即ち痛み、通ずれば即ち痛まず)という言葉があります。これは、気血が流れれば痛みはとれ、気血が流れていないと痛みや痺れがでる」と言っているのです。
つまり、痛みやしびれ、可動域制限がある場所は必ずといっていいほど硬くなっている場合が多いので、それを鍼やお灸をすることにより、筋肉や靱帯がやわらかくなり、その結果、血流も良くなり、痛みが和らいでいくのです。