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2003年07月01日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day01

 2003年度下半期に突入です。ここから八月末ぐらいまで未経験の過密スケジュールが続くので、果たしてどこまで普通に更新できるか。
 と、その前に、本日は映画サービスデーなので、リフレッシュがてら映画鑑賞に出かけてきます。詳細はのちほど。

 本日のお買い物
1,デュウィ・グラム/本間 有[訳]『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』(新潮文庫/新潮社) [bk1amazon]
 1は今月末公開予定、アラン・パーカー監督、ケヴィン・スペイシー主演の映画のノヴェライズ。「あなたはこの結末に納得できますか」という惹句を添えた作品なので、なるべくならあまり知識を入れないまま鑑賞したいと思い昨日は買わなかったのですが、鑑賞したあとで読めばいいや、と結局購入。

 昨日購入した本、昨晩のうちに何故か二冊読み終えてしまった。どっちも薄くて読みやすいからだったんだが。
 おーなり由子『しあわせな葉っぱ』 [bk1amazon]はおいといて、いかりや長介『だめだこりゃ』(いずれも、新潮文庫/新潮社) [bk1amazon]の感想だけアップ。こちからどうぞ。予想以上に面白かった。

 映画観てきました。タイトルだけ見ると「子供向け『ミクロの決死圏』?」という先入観を抱いてしまうが、中身は1969年製作作品のリメイク、というよりそれにインスパイアされた犯罪映画ミニミニ大作戦』(日本ヘラルド・配給)。感想はこの辺に、後日。色々と引っかかるところはあるんだが、監督以下の「解ってますよー」という含み笑いが覗くような作りは結構好き。あと2週間ぐらいやるのか?


2003年07月02日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day02

 メセニーの音楽はだいたいどこを切っても良質だが(『Zero Tolerance〜』除く)、やっぱり『Still Life (Talking)』、『Letter From Home』あたりがいちばん心地よいなー、と思う今日この頃。お気に入りの曲だけ集めてBGMとして延々流していますが、『Third Wind』など作業に集中していてもかかっているあいだのノリが違うし、気晴らしに聞き込んでもいい感じなのです。

 昨日保留にした、ミニミニ大作戦』(日本ヘラルド・配給)の感想を脱稿。こちらからどうぞ

 冊数だけは稼いでますが一冊一冊は結構薄い。もはや中毒的に読み継いでいる江戸川乱歩『人でなしの恋 乱歩傑作選12』(創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]読了。感想は一日一個、という誓いを立てているので、後日。そろそろ厚手の資料も消化しないといけないので、小説のほうはとーぶん間が空くから大丈夫です。何が。
 そういえばこのシリーズ、昨年いきなり『人間豹』が出てからまた沈黙してますが、今年も一冊ぐらい出るのかなあ。

 本日のお買い物
1,『幻想文学67 特集 東方幻想』(アトリエOCTA) [bk1amazon]
 ついに最終号です、の1。前巻で総ざらえのようなテーマを扱い、最終号ではある意味いつも通りのテーマを増ページで語っております。その代わり、厚みも価格も割増しです。


2003年07月03日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day03

 江戸川乱歩『人でなしの恋 乱歩傑作選12』(創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]の感想を脱稿。こちらからどうぞ。本書の感想というよりは乱歩に対する評価を新たにしたと表明しただけという気もする。

 買い物もなくネタもない。今日は黙々と作業に没頭します。

 気晴らしにAmazonのライブリンクなどを追加してみたり。とりあえずジャズのベストセラーです。今更『Kind of Blue』が出てくるのが却って新鮮だ。


2003年07月04日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day04

 前期に続いて医療ドラマを観る羽目になってしまった。毎週木曜日PM10:00、山田貴敏氏原作のDr.コトー診療所』(フジテレビ系列)。そもそもの目当ては主題歌・挿入歌共に中島みゆきが噛んでいることだったのだが、主役格がなかなか良いので始まる前からチェックするつもりでいたのですが。
 良品。特に先鋭的な試みなどなく、無医村に等しい孤島に若い外科医がやって来て起きる様々な事件を扱ったドラマなのだが、主演の吉岡秀隆はじめ巧い役者が揃っているので、安心して観ていられる。肝心の主題歌・挿入歌はあまりに断片的にしか聴こえなかったので評価のしようがないんだけど、今期は他に観るものもないので多分最後まで通して観ることでしょう。珍しく穏やかな演技を見せている筧利夫がナイス。

 本日のお買い物
1,犬威赤彦『FIESTA!!』(HOT MILK COMICS/コアマガジン/成年コミック) [amazon]
2,小野不由美・いなだ詩穂『ゴーストハント(8)』(KCなかよし/講談社) [bk1amazon]
3,『サクラ大戦〜熱き血潮に〜 公式ファイナルガイド』(ASPECT) [bk1amazon]
4,『トランスポーター』(Asmik) [amazon]
5,『猫の恩返し / ギブリーズ episode 2』(ジブリがいっぱいCOLLECTION/ブエナビスタホームエンターテイメント) [amazon]
6,『怪談新耳袋 第2夜』(KING RECORDS/4〜6、DVD Video) [amazon]

 1は『こみっくパーティー』の漫画版を連載中の著者が手掛けた成年向けオリジナル漫画の作品集。出来はさておき、「ナースコールにかけて滅コールを買ってきました」という発言に受けた。2は約1年振りの最新刊。心なしかちょっと絵柄が粗いような気がしますが。
 3は今更、しかも何故かenterbrainではなくASPECTから刊行されたPS2版サクラ大戦の攻略本。インタビューなど余分な記事はなく、必要な攻略を見易い記事で掲載しているので、出来は悪くない……ただ、本のサイズと価格がちと辛いかも。どちらも仕方ないと言えばそうなんだが。
 4は今年前半に公開された中でもお気に入りのアクション映画。題名通り、ジェイソン・ステイサム演じる運び屋がトラブルに巻きこまれるという話なのだが、実はいちばん観たかったのは中盤、ドアに付いた覗き窓に向かって跳び蹴りをかますステイサムの姿だったりする。割と当たり外れの極端な(で、微妙な外し方をする)リュック・ベッソン製作脚本作品としては、アクションも話運びもシンプルかつ綺麗に決まっている。あまり堅苦しいことを考えずにアクションを愉しみたい、という向きにはお薦め。劇場で鑑賞したときの感想はこちら
 5は昨年夏に公開されたジブリ最新作。とりあえず揃えられるだけ揃えましょう。念のためにこれも劇場鑑賞時の感想にリンクしておきます。6は先月に続いて発売された、短篇ドラマ版新耳袋の第二巻。監督陣は第一巻とあまり変わりませんが、前巻の木原氏に続いて中山市朗氏が登場しているのが見所と言えましょうか。
 それと、2日に購入した『幻想文学67 特集 東方幻想』(アトリエOCTA) [bk1amazon]のbk1商品ページを確認したので追記。


2003年07月05日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day05

 昨日購入したDVDを鑑賞する。『トランスポーター』はオリジナルキャストによるアクションを採り上げたミュージック・クリップまで収録していて充実の仕上がり。『怪談新耳袋 第2夜』は、清水崇監督作品が第1夜から続き物になっているのがなかなか興味深いが全体のクオリティはやや第1夜に劣るか。いちばんのお気に入りはあろうことか原作者のひとり中山市朗氏監督による『百物語の取材』だったり。ホラー・ショートフィルムとして文句のない出来。
 で、今日になって『猫の恩返し / ギブリーズ episode 2』を鑑賞。……なんか、他のDVDと較べて輝度が強い。普段パソコンのハードウェアデコーダーを使って鑑賞することが多いのだが、テレビ画面に出力したときと較べてパソコン画面での再生はちとトーンが暗いため、輝度・コントラスト・彩度いずれも高めに調整してあるのだが、同じ状態だとギラギラして見辛い。
 まあこれは、『猫の恩返し』がおかしいのではなく他のDVDが軒並み薄暗い感覚がある、ということだと思うのだが、それにしてもいちいち調整を変えねばならないのが面倒臭い。

 それはさておき、週末恒例の映画鑑賞。本日は楽しみにしていた新作の日本公開初日に駆け付けてみた。リチャード・リンクレイター監督、イーサン・ホーク、ロバート・ショーン・レナード、ユマ・サーマンの僅か三人の出演による密室劇テープ』(media suits・配給)感想はこちらから
 この作品、前売り券を購入してあったのだが、特典としてオリジナル・トートバッグがつく、はずだった。だが買った当時はまだ生産が間に合っていないとかで引換券だけが手渡され、それから今日まで二度ほど確認する機会があったのだがいずれもまだ届いていないという話、今日になってようやく手渡された。或いは間に合わなかった時点で既に公開以降配布を開始するつもりだったのかも知れない。
 そのうえ、初日は先着千名限定でBVDのTシャツかボクサーショーツが貰えるという特典があった。両方合わせると――前売り一枚分ぐらいにはなっていたと思うのだが、いいのだろうか。出しすぎじゃないでしょうか。いいけど。
 そのうえ更に前売り券を一枚買って、先着特典のフローキャンドルを頂戴したり。

 本日のお買い物
1,ジェーン・オースティン/工藤政司[訳]『エマ(上)』 [bk1amazon]
2, 同 『 同 (下)』(すべて、岩波文庫/岩波書店) [bk1amazon]

 どこかで見たような題名で、しかも舞台・時代ともにあれと近いのですが内容はまるで別物。名家の令嬢エマの心理的変遷を描いた、著者の代表作である。訳あって19世紀のイギリスを描いた小説が読みたかったので、題名にも興味を惹かれた本書を拾ってみた次第。


2003年07月06日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day06

 amazonライブリンクを導入してからというもの、はてなアンテナ上ではこのページが1時間おきに更新されていると認識されている模様です。ここを登録されている管理人の方は、お手数ですが文字列指定で「宣伝とかお薦めとか告知とか。」から上のみをチェックするように編集してください。そうすればライブリンクの箇所を無視してくれるので、正常な更新日時が取得できる、はず。
 ライブリンクそのものを大人しく外してもいいんですけど、表示されるアルバムがなかなか良かったりするので……

 本日のお買い物
1,七月鏡一・藤原芳秀『闇のイージス(12)』(ヤングサンデーコミックス/小学館) [bk1amazon]
2,津田雅美『彼氏彼女の事情(16)』(花とゆめコミックス/白泉社) [bk1amazon]

 いま、単行本だけで読んでいる作品ではいちばん楽しみにしているかも知れない1は、どうやら天使編の佳境、初めて話が完結しないところで終わってます。しかもこんなところで!
 2は前巻で大ヤマを越えたはずなのだがまだ続く。次は浅葉編らしいのだが、いったい何処で括りとするんだろう? 放っておくと果てしなく続きそうな気がする。
 あと、予定では講談社ノベルスを買うはずだったんですが、例によって行き付けの書店では未入荷。

「nowadays」のお薦め欄に『テープ』を足してみました。人によっては苦手だろう、と思いつつ。


宣伝とかお薦めとか告知とか。

お薦め品
映画
リチャード・リンクレイター監督『テープ』 (media suits・配給) [公式サイト]
安モーテルの密室、僅か三人の会話のみで展開する記憶の迷宮。2003年07月05日より順次公開。→深川の感想


2003年07月07日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day07

 毎年言ってるような気がしますが旧暦にしましょうよう。無理だって新暦じゃ。

 本日のお買い物
1,鯨 統一郎『タイムスリップ明治維新』 [bk1amazon]
2,高田崇史『麿の酩酊事件簿 花に舞』 [bk1amazon]
3,西尾維新『ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹』(1〜3、講談社ノベルス/講談社) [bk1amazon]
4,伊達将範『DADDYFACE メドゥーサ』(電撃文庫/メディアワークス) [bk1amazon]
5,花見沢Q太郎『月家の一族プラス』(Daito Comics/大都社) [bk1amazon]

 1は『タイムスリップ森鴎外』に続く(?)タイムスリップ第二作。今度は現代の女子高生が幕末に辿り着いてしまうという話らしい。2は同名漫画を原作とした、著者の新シリーズ。3はちょっと久々の感があるシリーズ最新刊、カバーの作りがとんでもないです。
 4もまた久し振りだが度合いが違う二年半ぶりの第四巻、しかもどーも次に続いているらしい。
 5は著者九年前の初単行本の復刻版。表題作以外の短篇は最近別の本に収録されたため、新たに四年前、麻雀漫画誌に掲載された短篇を追加したもの。あとがきで著者は絵柄のギャップに煩悶しているが……ぱっと見で解るレベルじゃないよね。
 それと、四日に購入した『サクラ大戦〜熱き血潮に〜 公式ファイナルガイド』(ASPECT) [bk1amazon]のbk1商品ページを発見したので追記。


2003年07月08日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day08

 一昨日にはてなアンテナの編集お願いをここに書いておいたら、僅か一日で殆どの皆さんが修正してくださったようで、妙な時間帯にアンテナ経由で訪れる方がぐっと減りました。きちんと直してくださったのは大変有り難い、んですが……こうも話が早いと却って複雑な気分になるのは何故でしょう。

 メセニーばかり流していたら流石にちょっと煮詰まってきたので、久々に好きなDVDを取っ替え引っ替え流すほうにスタイル変更してみた。夜中に『セブン』『スパイ・ゲーム』を立て続けに……舞台の規模は違うのに、作品の持つ広がりがとてもよく似た二本。そういやメインふたりの関係性にも共通項があるのだな。

 チャーリー・チャンをルーシー・リュー(『チャーリーズ・エンジェル』『カンパニー・マン』)主演で映画化だってさ。彼女は孫娘という設定らしい。……すごーく微妙。脚本次第だなあ、まずは。

 本日のお買い物
1,加納朋子『コッペリア』 [bk1amazon]
2,関田 涙『七人の迷える騎士』(講談社ノベルス/1と2、講談社) [bk1amazon]
3,緑川ゆき『蛍火の杜へ』(花とゆめコミックス/白泉社) [bk1amazon]
4,秋月 亮『TICKTACK GANGAN』(電撃コミックスEX/メディアワークス) [bk1amazon]

 1は『IN☆POCKET』に連載した作品の単行本化であると同時に、何と著者初の長篇。日常の謎でもなく、雰囲気もだいぶ従来とは異なる新作とのこと。
 2は三月にメフィスト賞受賞作でもある第一作を上梓したばかりの著者のシリーズ第二作。学園祭を舞台に繰り広げられる連続殺人。
 3と4はいずれも初めて買う漫画家さんであります。3の方は前々から気になっていたのですが、今回は雰囲気といい収録作のテーマといいわたし好みだったので。4は絵柄に一目惚れ。近未来、ではなく現実のヨーロッパによく似た架空世界を舞台にした冒険活劇、みたいなものか?
 それと、昨日買った西尾維新『ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹』(講談社ノベルス/講談社) [bk1amazon]のbk1商品ページを確認したので追記。2の書店配本が一日遅れたのも謎だが、配本のあったこれがbk1で昨日発見できなかったのも何でなんだか。

 作業のためにちょっと検索をかけていたらこんなページに辿り着いてしまって軽く悶絶した。何が知りたかったのかは一目瞭然だがどうしてこれが作業に関係あるのかは秘密。結論が見つからないが、ま、そんな大きな問題じゃないし。

 本業に必要なものを刷るため、帰りにプリンターの黒インクを買いに行こうと思っていたのに、夕方からの雨で寄り道できず。いや、ちゃんと黒は出るんだけど、他の三色混合で出すから……ああああインクの減りが早いよう。


2003年07月09日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day09

 やっとプリンタのインクを購入した。が、買いに行った店ではどーいうわけか、シアンもマゼンタもイエローも沢山揃っているのに、ブラックだけが見当たらない。その代わり、四本一纏めで百円お得、というパックだけがふんだんにある。ここ暫く、三色混合でブラックを代用していた状態だったため、早いうちに他の色もなくなりそうな予感もあったものだから、あまり迷わずパック商品で買ってきたのだが……それでも何やら釈然としない。せめて三百円ぐらい引いてくれたら諦めもついたのに。

 本日のお買い物
1,『マトリックス オリジナルサウンドトラック』 [amazon]
2,『マトリックス・リローデッド オリジナルサウンドトラック』(1と2、Warner Music Japan/CD) [amazon]
3,あざの耕平『Dクラッカーズ・ショート2 過日―roots―』(富士見ミステリー文庫/富士見書房) [bk1amazon]
4,芦辺 拓『不思議の国のアリバイ』(光文社文庫/光文社) [bk1amazon]

 最近バラエティ番組や一部の情報番組で『〜リローデッド』の101人スミス大行進の場面に流れる楽曲がやたらと使われているな、と思っているうちに段々欲しくなって、結局買ってしまったのが1と2。どーして前作まで買ってしまったのかは自分でも解らない。ちなみに問題の曲は2のディスク2、6曲目に収録されている『Burly Brawl』というタイトルで、第一作からのスコア担当ドン・デイヴィスとトランス系アーティストのジュノ・リアクターの共作。燃えます。
 3はクライマックス直前の本編を一旦脇に避けての、ほぼ全編書き下ろしによる短篇サイドストーリー集。
 4は青樹社から刊行されていた長篇の文庫化。題名通りアリバイトリックを主軸に用いた作品で、『怪人対名探偵』や『名探偵博覧会』のようなマニアックな要素がややなりを潜めている分初心者にも馴染みやすいお薦めの一作。ちなみに装幀を担当されているのは私もお世話になった元編集さんだったり。光文社文庫の鮎川作品や、倉阪さんの作品集のデザインもなさってます。ちなみに私の親本読了時の感想はここにあります

 発端からして若年層の犯罪の兆候が窺えたのに何故みんなそんなに驚いているのか、そっちのほうが不思議だ。誘拐殺人という犯行手口が特殊だ、というコメントをした識者(……本当に?)がいたが、たまたま犯行の前提として用いられた手続が「誘拐」という状況になっただけで、展開や手口そのものはごく一般的な殺人――しかも、心理としては「衝動的」に分類しうる状況で行われているのだから、寧ろ幼稚な犯行の一種だとよく観察すれば解るだろうに。
 重大犯罪の若年化もそれが統計的に立証できる事実ならば恐ろしいが、改悛の余地がある非行少年の保護と育成を目的とした法を、極めて少数のこういう犯罪が起きたというだけで安易に改正を叫ぶような短絡的思考に陥りがちな大人が無数にいるらしいことのほうが、私にはずっと恐ろしい。追い込んでいるのはいったい誰だ?
 それにしても、まだ出頭を求められただけの段階で既に犯人という前提で語ってみたり、供述や犯行・補導に至る前後の事情も判然とせず情報が不足しているなかで、延々この事件ばっかり報じ続けるニュース番組もそうとうに変だと思う。……ま、前々から解っていることだが。
 成り行きに興味はあるものの、ようやく自供をはじめた段階で、開示できる情報の是非も判断されていない状態で垂れ流される憶測なんか聞きたくもない。そんなわけで、だいたい六時台はニュース番組を眺めながら作業か日記書きに勤しむのだけど、テレビを消して上記お買い物の1と2を聴いてやりすごすことにする。この状況でいつも通りにアニメを放送しているテレビ東京が大人に見えます。

 先週からゴールデンタイムでの放送が始まった『トリビアの泉』。深夜帯での放送はまともに見たことはないのだけど、先週からの二回分を見ていて気づいたのは――けっこう私、無駄なこと知っている。詳細なところまでは検証していないけれども、三割ぐらいは知っているというネタが出てくる。尤もこの番組は、その無駄な知識を真面目に検証しているところに価値があるよーな気もする。納豆の糸がどこまで伸びるか、などその最たるもの。ほんとに、大仏とか出さなきゃもっと伸びただろー。


2003年07月10日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20030701~.htm#Day10

 結構本業の仕事量が多いなかこつこつ進めたのに、削った分も多くてトータルではあんまり進んでいないように見える悲しさよ。

 昨日購入したサントラは基本的に全部当たりでしたが、『〜リローデッド』のディスク2がやっぱりいちばん燃えます。最も聴きたかった『Burly Brawl』もさることながら、その前後の10分を越える組曲ふたつもいい。それにしても5曲目の『Mona Lisa Overdrive』という題名はいったい誰がつけたのだ。ウォシャウスキー兄弟か(……本当に姉弟になるのかな……)スコア担当のドン・デイヴィスかはたまたジュノ・リアクターか。いずれにしてもお里の知れる命名です。
 ……まさか、あれを意識せずにつけた、ってことはないと思うんだが。

 本日のお買い物
1,平山夢明『怖い本(4)』(ハルキ・ホラー文庫/角川春樹事務所) [bk1amazon]
2,岩井志麻子『岡山女』 [bk1amazon]
3,大石 圭『呪怨2』(2と3、角川ホラー文庫/角川書店) [bk1amazon]
4,斎藤 純『ただよう薔薇の午後』 [bk1amazon]
5,都筑道夫『猫の舌に釘をうて 都筑道夫コレクション《青春篇》』 [bk1amazon]
6,ミステリー文学資料館・編『甦る推理雑誌(7) 「探偵倶楽部」傑作選』(4〜6、光文社文庫/光文社) [bk1amazon]
7,天野こずえ『ARIA(3)』(BLADE COMICS/Mag GARDEN) [bk1amazon]

 文庫地獄だ。
 1は『『超』怖い話』シリーズで著者が手掛けた記事を集めたシリーズ最後の一冊。掲載分40本と、書き下ろし10本を加えたもの。2は最近テレビでの露出が増えてきた著者が『KADOKAWAミステリ』に連載した連作短篇の単行本、文庫化。親本も持ってますが、ことこの作品には愛着があるので購入。
 3は来月公開の映画『呪怨2』のノベライズ、表紙は伽椰子さん。たまにこの方の作品を「原作」と書いている記事を見つけますが「ノベライズ」なんです。前巻がビデオ版と劇場版を網羅したかたちだったのに、今回は劇場版『呪怨2』一本です。いったいどのように処理しているのか非常に興味がありますが、劇場で虚心に愉しみたいので公開まで読まないようにします。結末袋綴じだし。
 4は文庫オリジナルの短篇集。各文芸誌に寄稿した、恋愛小説ばかりを集めたもの。5は伝説的本格推理長篇である表題作に、初文庫化となる短篇集『哀愁新宿円舞曲』を併録。
 6は省略して7、内容はいつも通りほのぼのと幻想的で宜しいのですが、個人的に中扉に大ダメージ受けました。さて何故でしょう。

 許可が出ましたので告知。今月19日刊行の『月姫ストーリー』(宙出版)に短篇『遠景/近景』を寄稿しました。先の『月姫ごちゃまぜ!』と同様、ゲームの『月姫』をやっていないと完璧に理解は出来ない内容ですが、文体もテーマも異形あたりに寄稿している作風に近づけて、なるべく本編を知らなくても雰囲気は掴めるように書いてます。『月姫』を遊んだことのない方も、興味がありましたら御覧下さい。買ってくださればなお幸せ。価格もISBNも確認してませんが、判型は新書判となりますのでご注意ください。

 ――と書いてアップロードしようとしたところ、どうも遂に契約しているサーバ容量を突破してしまったらしく「nowadays」がアップできなくなってしまいました。一時的に古い日記を削除したところ、どうにか無事更新できましたが、そういう事情で開設当時から2000年12月分までの日記が今日現在サーバ上に存在しておりません。御了承下さい――って多分あんまり見る人もいないでしょうけど。後日どこかに復活させます、が当分私自身がわやなのでいつになることか。
 そろそろホームページ全体をどこかに移転させる必要があるのかも知れず。実サイズでも13MBあるんだもんなあー。


宣伝とかお薦めとか告知とか。

宣伝
07/19発売『月姫ストーリー』(宙出版)
短篇『遠景/近景』を寄稿しました。


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