慈眼山(じげんさん)観音寺(かんのんじ)。真言宗豊山派のお寺です。
旧鎌倉街道から脇道を少し登った崖の上にあります。歴史は古く、鎌倉時代の初期に創建されたと伝わっているそうです。
崖地のため、狭い境内の大部分を本堂が占め、まわりにさまざまな仏像が祀られています。
古びた石仏のそばに、アニメ風のお顔の観音像が鎮座していました。その名は「なで観音」。きょとんとした表情です。
目が点になっているのは、願い事が多すぎて、さばききれないからでしょうか?
さて話は変わって、鎌倉時代の末期のこと。
上野国(群馬県)の御家人、新田義貞は倒幕のために挙兵し、現在の多摩市関戸付近で、北条氏の軍勢を打ち破りました。
鎌倉幕府の滅亡を決定づけたとも言われる合戦です。
壮絶な戦いだったらしく、多摩市内の旧鎌倉街道沿いのあちこちに、戦死者の墓や石碑が残っています。
観音寺では、今も幕府軍と倒幕軍の両方の戦死者の供養を続けています。毎年5月16日に法要が行われます。今年はかもきちも参加しようと思っています。
(2017年5月)