保育園・託児サービス業を、個人事業でするか、会社設立するか

保育園を開園する、託児サービスを開業するには、個人事業で始めるか、会社を設立して法人形態で始めるか。

まずは、保育園や託児サービスに限らない一般的な話として、参照ページを一度読んでみてください。 (参照「起業は個人事業か法人形態か-取引、融資、人材募集の比較」) (参照「起業は個人事業か法人形態か-費用、経理・決算、社会保険、税制の比較」)

これらを踏まえ、それでは保育園や託児サービスの場合はどうか、考えてみましょう。

保育・託児サービス事業を個人事業として行うと

「個人」が顧客である保育園事業であれば、イメージという点で他の事業ほどは個人事業ということがデメリットにはならないと思います。
東京都の場合の、認証保育園のB型は、原則個人立の小規模園を前提としていたということもあります。

しかし、「企業」が顧客(保育サービスの受託事業形態)の場合は、法人にしておいたほうがいいと思います。
個人事業では取引をしてくれないという会社がわりと多くあるからです。
会社規模が大きくなればなるほど、その割合は大きくなります。

それでは事業体として個人事業から法人へ移行するということはどうでしょうか。

保育・託児サービス事業を個人事業から法人化すると

個人事業から法人化ということについても、保育園や託児サービスに限らない一般的な話として、参照ページを一度読んでみてください。 (参照「個人事業から法人化するメリットとタイミング」)

所得税と法人税の比較からみたメリット

所得が増えるにつれ、税率が段階的に上がる超過累進税率を採用している所得税と、一定税率の法人税という点は、保育園やその他の託児サービスであってももちろん変わりなくあてはまることです。
事業規模が小から大になった時点で、個人事業から法人化へ移行するのはメリットありと言えます。

消費税のメリットがある場合と、ない場合

消費税については、保育園と、その他の保育・託児サービスとで分けて考える必要があります。

結論から言えば、保育園は、個人事業から法人化への移行は、メリットがない場合が多いです。
それは保育園の売上のほとんどが、消費税が非課税だからです。 (参照「認可外保育園の消費税」)

一部の売上は、消費税がかかるものですが、その消費税の対象となる売上が1千万円以上なければ消費税の納付が免除されます。 (参照「会社設立時の資本金と消費税」)

したがいまして、もともと消費税がかかる売上が少ない保育園事業では、広い地域で何園も開園するなど規模が大きいわけでなければ、個人事業者としての消費税免除期間と、法人としての消費税免除期間を合わせて長くすることにあまり意味はないことになります。
つまり、個人事業から法人化への移行は、消費税についてはあまりメリットがないことになります。

保育園以外の、事業所内託児所の運営受託や、ベビーシッターなどの保育・託児サービスについては、個人事業から法人化への移行は、消費税上のメリットありと言えます。
それらの売上はほとんどが消費税の課税対象だからです。

個人事業から法人化のデメリット

それではデメリットはどうでしょうか。
個人事業から法人化するのにデメリットがないわけではありません。
それは各種の名義変更です。

契約主体を個人名義から法人名義に変える必要があります。
また、官公署への届出もし直したり、変更の届出をする必要があります。

開業前は、どちらかといえば、 「時間には余裕がある。お金はできるかぎり節約したい。」 という状況でしょうから、これらにかける労力がピンとこないかもしれません。

でも、開業後、ましてや利益が増えたから法人化しようという状況なら、 「本業以外のことをする時間がもったいない。もし時間が空くのならきちんと心身を休める時間を確保したい。」 ということも十分あり得る話です。

ベビーシッター業ならば、一般的な事業と同じく事務スタッフがいることでしょう。
保育園や受託型の保育・託児サービス業の場合は、規模が大きくなると、事務スタッフがいることも多いものです。
これらの場合には、そのような事務担当に任せれば進めることは可能です。

小規模の園であったり、極力人件費を抑えようとスタッフは保育スタッフのみというスタイルであったりの場合は、経営者自身がやらなければならないことにもなります。
その点はよく考えてみてください。 (官公署への提出は当事務所で代行することも可能です)

さて、これらのことは自分・自社のことです。
影響する範囲はそれだけではとどまりません。

それまでお付き合いしていただいているお客さんや、取引先の方々にも何がしかの変更手続きをしてもらうことになります。

そのような「他人様の手を煩わせる」というデメリットがあるということを忘れてはいけないと思います。,/

保育・託児サービス事業の開業形態のまとめ

  保育園事業 ベビーシッター事業 保育・託児の受託事業
個人事業のデメリット 他の事業ほどイメージ的なデメリットはない イメージ的なデメリットは多少あり 個人事業者とは取引をしない企業もある
個人事業から法人への移行:所得税・法人税 事業利益が増えれば移行するメリットあり 事業利益が増えれば移行するメリットあり 事業利益が増えれば移行するメリットあり
個人事業から法人への移行:消費税 ほとんどなし あり あり
開業から法人のメリット 個人事業から法人化する費用・時間がかからない
取引相手の手を煩わせなくて済む
個人事業から法人化する費用・時間がかからない
取引相手の手を煩わせなくて済む
(2点同左)

企業を相手に取引しやすい
開業から法人のデメリット 法人に対する費用がかかる 法人に対する費用がかかる 法人に対する費用がかかる

個人事業と会社設立のメリット・デメリットは「個人事業から法人化するメリットとタイミング」をご参照ください。

開園・開業当初から法人を設立して行うという方法ももちろんあります。
その場合はこちらをご参照ください。 (参照「保育園・託児サービス業の会社を設立する場合の法人の種類」)

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