議会報告
 平成28年12月 一般質問 補正予算質問
 
 平成28年12月 一般質問

2812平成28年第7回定例会 一般質問質疑

 

木野山 T)本町の活性化対策について

 

 本町の舵取りを12年間務められた牧野前町長は、井関定住団地整備、CATVによる情報網の整備、小中学校建設による教育環境整備、また財政債務の解消など多くの実績を残され勇退をされました。

しかしながら、少子高齢化による急速に訪れた人口減少、それに伴うまちづくりの課題、構造的にどうしても解消できない財政力の強化など多くの重要な課題解決が残っております。

 また、公的施設の老朽化による耐震対策についても特に病院、本庁舎をどうするか、建替えも含め喫緊の課題として積み残されております。インフラの整備も必要です。

 

 入江町長は、所信表明に於いて「入江よしのりの8つの挑戦」として地方創成に向かって人口減対策を主に「神石高原町人口ビジョン」、「挑戦のまち神石高原町まち・ひと・しごと総合創成戦略」の実現のための具体的な取組について表明されました。

 

 私は、地方創成の要は、地方が如何に経済的にまた精神的に活性化するかであると考えています。経済的活性化とは如何にまちが豊かになるかであり精神的活性化とはこのまちを真に住んで良かった、住んでみたいと思う事このまちを誇りに思うことです。この経済的・精神的活性化に向けてのまちづくりへの取組が重要です。 

 

その意味で、以下お伺いします。

 

@経済的活性化には、他のまちとの差別化への徹底的な挑戦が必要と思いますがどうか。

 

A精神的活性化には、先に実施されました神石高原町長期計画に係る町民アンケートに於いて、「重要度」の項目に付いては立場により考えも相違すると思われるので比較的にそうではない「満足度」の低い項目に付いて満足度を高める事に挑戦する事が重要と思いますがどうか。

 

Bいまある基金を牧野町長が目的基金化され次期町長に託されましたが、「8つの挑戦」の中で如何に活かされるのか。

 

入江町長 1.本町の活性化対策について

@経済的活性化には,他のまちとの差別化への徹底的な挑戦が必要と思いますがどうか?

 ○神石高原町は以前から,利子補給や店舗改装支援など他の自治体に先んじて各種の事業や補助金を実施してきた。

 ○国が地方創生の名のもとに地方総合戦略の策定を各自治体に促し,議員ご質問の思いにつながっていると感じています。

 ○私の政策提言を実行につなげながら,町民や事業所とともに挑戦したいと考えているので格段のご協力をお願いしたい。

 

A長期計画のアンケートで「満足度」の低い項目について挑戦する事が重要と思いますがどうか?

 ○長期総合計画のアンケートで「満足度」が低く,且つ,「重要度」が高いと感じておられるのが,「医療の充実」「若者定住対策の推進」「交通体系の整備」などである。

 ○町の最重要施策と位置づけスピーディに事業実施していきたい。

 

 B目的基金は「8つの挑戦」の中で如何に活かされるのか?

 ○今年度の9月補正において,牧野町長の主導により財政調整基金を活用し,総額10億円の基金が新たに創設された。現段階において,私が,進める政策実現として,次の5項目について基金の活用を検討したい。

@)1つ目は,本町の基幹産業である農林業や畜産の振興,新規就農者支援の拡充等「強い農業の実現」「超高付加価値農業の推進」

A)2つ目は,企業誘致や町内の企業が行う新たな設備投資等,雇用促進や企業支援

   B)3つ目は,県立油木高校の更なる活性化と魅力づくり,小中高の連携強化,英語教育の推進等

C)4つ目は,子育て世代や高齢者に対する支援の充実

D)5つ目は,町立病院を中心とした医療・福祉サービスの充実

 これら各種施策の実現に向けた貴重な財源として,活用したい。

具体的には,これから行う予算編成作業において検討を行う。

 

木野山 他の町に先駆けて、とのことですが確かに商工業につきましては利子補給とか店舗改装とか他市町にない施策を先駆的に取り組んでいただいたと思っている。

牧野町長の12年間の歩みを振り返ってみると、皆様がスタッフとして頑張られた訳ですが、多くの事業結果を残されましたが歩みは真剣にまた慎重に考えられて集中と選択で実施され、石橋を叩いても尚渡らないという感じではなかったかなと私は思っております。慎重に選択され良い条件にはすぐ飛びついてすぐに実行された。評価しますが一つ一つはゆっくりとだったかなとも思います。少しずつ貯められて財政の健全化にも繋げられた。評価しております。

私の言いたいのは新しい町長が誕生されて、イメージとしては自分のやりたい事町民のやりたい事、国のメニューをどうしようかと一つ一つ探るのではなく、こちらから国や県に向かって新しい事業を、これをやってくれと飛び回る、横断歩道でも歩くのではなく走って県庁まで行くというようなイメージを持つ、選挙がなかったという事は誰も出なかったという事はそういうふうに期待をして選んだのではないかとイメージしている。

やりたいことは思い切ってやる。よその他町に先駆けてやる。そういう決意はあるか。

 

入江町長 ガンガン突き進んでいきたい。私のネットワークには自信を持っている。そういったものをフルに活用して色んな事に積極的に取り組んでいきたい。

 

木野山 いま正に地方創生の時代である。民間は規制緩和の中でそれぞれ頑張っているが自治体も、地方の時代の中で自治体間競争の真っただ中である。他の自治体に先んじて何かをヤルことが重要である。差別化という言葉を使いましたが他所がやっていない事を先にやる。という事である。

 入江町長の8つの提言の中で、@超高付加価値農業への推進。Aチャレンジファンド。B世界を相手にする人材の育成。C尊敬しあう環境づくり。仕事が発生し新たな誘客に繋がる。

D財政力の強化を行う。以上全て経済的な活性化につながる政策ではないかと高く評価する。

@の超高付加価値農業への推進ですが、本町の特色の一つは「高原」と神石高原町の「神(カミ)」という言葉、イメージである。付加価値を付ける農産物については「神石牛」「トマト」、などいろいろ言われるが、農業所得に繋がっている皆が作っている「米」はどうか。「米」を他の産地と差別化は出来ないか。「米」のブランド化が出来ないか。農産物その物が付加価値を持つことが必要だ。価額競争になると大量生産地には負ける。作業の手間を省いて安価なコメを目指すのではなく作業工程を増やす事によって付加価値を付ける。こういった事に支援をするお考えはあるか。

Aチャレンジファンドですが、提言されるからには何か実現の目途があるのか。伺う。

B人材育成についても、他がやってなくて具体的なものがあるか。案があって誰かが動いてはいないか。お伺いしたい。

C環境作りも、新しい誘客の具体的なものがあるのか。

D行財政改革も同じく。

 

入江町長 @超付加価値農業については、神石牛、「神(ジン)プレミアムビーフ」の販売。「トマト」は農協へ出荷されている部分を除くトマトについて「野菜ジュース」を作る。それを。東京の社員を対象にしたふるさと納税に使用する。「マルとよ」トマトで作った野菜ジュース。これも神プレミアムジュースである。「米」も、ある農業法人で作った食味の検査を行ったところ最高の「S」ランクだった。神石高原町の気候と気温、水のきれいな自然で育った「S」ランクのおコメ、かなりPR出来る。これも高ブランド品となる。

Aチャレンジファンドは、広島県の産業振興ファンドは100億円規模だが、それは無理なのでミニ判で柔軟に活用できる基金的なものにするかファンド組織を作るか検討している。2億円程度の枠で出資したり補助金を出したりしたい。

B協働のまちづくりについては、協働支援センターで実施されているのでしっかり支援したい。

C世界を相手にする人材づくりについては、英語教育に力を入れたい。中学生から短期留学できるように教育委員会とも協議をして新年度から予算化をしたい。

D町民が尊敬しあえる環境づくりですが、達人サミットを行いましたが、もう一度拾い上げてそれが仕事に結びつくか精査し結びつくのであれば、しっかり掘起して頂きそこに若者を後継ぎとして養成していきたい。

E定住促進は、直接的な部分と間接的な部分で第2定住団地を整備することと、各地区で本当に住宅が必要となればそのニーズに応えていきたい。PFIなどの事業を活用して早急に対応したい。空き家も資源の一つなので提供いただける空き家が有れば活用していきたい。

F行財政改革は、引き続き経費、コストの削減には取り組んでいきたい。人員も削減計画により削減していきますが、稼ぐ行政という事で100億円を超える基金を有効的に活用して、しっかり利子やお金を生むような活用をして行きたい。当然、リスクは回避しながら行う。

 

木野山 基金について、牧野町長が目的基金として残されました課題解決のための10億円ですが、目的達成のために充分な額なのか。どのように活用されるのか。例えばファンドには、すぐ使うのか。大まかでいいので使うイメージを。伺う。

 

入江町長 9月補正で、目的を5項目に分けて積んで頂いた。それぞれの課題に基づいて投資していきたい。一般財源として直ぐに使うのではなく、国や県にしっかりと働きかけて補助金を貰いそれと併せて活用すれば倍以上に出来る。また民間資金と併せて使用すれば倍以上の活用となる。と言うような有効な活用を検討したい。

 ファンドについてはファンドを創る段階において目的が限定されて来れば目的に合致するよう投資していきたい。

 

木野山 U)全国学力・学習状況調査について

 

平成28年度の全国学力・学習状況調査の結果公表が9月以降にずれ込みました。

本町の小・中学校の生徒に対する昨年の調査結果については、相対的には概ね肯定的な評価が多く有った事は記憶に新しいところです。課題としては、中学校は,国語・理科は平均正答率が全国及び県平均を上回っていますが,数学については,全国及び県平均を下回っていた。 知識を問う問題については,一定の伸びを示していますが,応用力を問う問題について課題があった。小学校,中学校ともに,複数の情報から必要なことや,粂件に応じて答える力など,基礎的基本的な知識技能を活用する力の定着が不十分であることが見えてきた。など課題も明らかになりました。

「主体的な学び」を促す授業を推進すると同時に,今まで以上に知識技能の確実な定着を図り,学んだ知識を日常生活の様々な場面において,活用できる力を育成する、など課題解決に向けて多くの取組をなされております。

 

あらためて、お伺いいたします。

 

@本年4月実施の全国学力・学習状況調査結果はどうだったか。

 

A平成25年度また27年度実施の全国学力・学習状況調査において判明した課題への取組みとその結果。

 

B本年度調査結果における課題とその対策。

 

馬屋原教育長 全国学力・学習状況調査について

 @本年4月実施の全国学力・学習状況調査結果はどうだったか?

○小中学校ともに教科全体において,全国及び県平均を上回っている。

国語については,小中学校共に基礎的な知識に加え,活用力もついてきている。

○算数・数学については小中学校共に,活用力は十分とは言えないが,中学校のB問題「資料の活用」の領域では,全国及び県平均を大きく上回っており,指導の工夫・改善の成果が見られる。

 

 A平成25年度,27年度実施の全国学力・学習状況調査において判明した課題への取組みとその結果は?

  ○平成25年度小学6年生と平成28年度中学3年生との比較では,小学6年生時の課題であった国語の「話すこと・聞くこと」「書くこと」,算数の「数学的な見方・考え方」の力において,平成28年度は,全国及び県平均を上回る結果となっている。小中連携による指導の工夫・改善の成果であると思う。

  ○平成27年度との比較においては,小・中学校共に課題であった国語における「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の力は,全国及び県平均を上回る結果となり,基礎的な知識の定着と,日常的な「書くこと」への取り組みの成果といえる。

  ○算数・数学においては,小中学校共に課題となっていた領域について,改善の方向性は見えてきているが,教科全体としてはまだ十分とは言えない。

 

 B本年度調査結果における課題とその対策は?

  ○基礎的な知識は定着しているが,依然として活用力は十分とは言えない状況である。

○国語科だけではなく,すべての教科で論理的思考力を育むとともに,自分の考えを表現させることで,より確実な定着となるよう授業展開の工夫が必要である。

  ○なぜこれを学ぶのか,学んだことをどう展開すればよいか,活用したらどんなことができるのかなどを,児童生徒が実感できるような指導の工夫を研究し,今後展開することが必要だと考える。

 

木野山 小学校、中学校ともに国語A、B、小学校算数A、B、中学校数学A、Bともに全国平均、広島県平均を上回っている。

 

 わが国では昔から「読み、書き」「そろばん」と、国語、算数、数学の勉強することの大切さ、特に国語の重要性を強調してきている。母国語を、自国の「言語」を大切にしない国は亡びるといわれますが、読み、書き、人の言葉をよく聞き、自分の考えをしっかりと述べることは何よりも大事なことだと思います。イスラエルは建国の時、公用語、いわゆる母国語を「ヘブライ語」にした。ユダヤの人はグローバルな経済活動は世界で通用する英語で行っている、にも関わらず、あえて自分たちの民族の言葉、いわゆる母国語のヘブライ語にした。こういう国は強いと思います。日本もそうだと思います。こういった意味において、ずっと国語の重要性、大切さを主張してまいりました。皆さん頑張って頂いて、国語については小・中ともに全国1位の県の平均値をいずれも上回っている。長年に亘って国語力に力を入れて、課題を解決されたことは大いに評価されます。

 

 中学3年生は、平成25年に小学6年生の時にこの学力テストを受けており、その時に国語Bにおいて「書くこと・話すこと・聞くこと」に課題がみられるとの事だったが、中3になって全国1位の秋田県の平均値を大きく上回っており、指導・工夫の改善がみられるとの評価は正しいと思う。強いて言えば、数学でA・Bともに全国1位の福井県の平均値を僅かですが下回っている。課題の解消に向けての問題意識を持つことが必要かとも思います。

 生活学習調査において、平成25年の段階で「最後までやりとげてうれしい」「家で宿題をする」「読書が好き」などが全国平均を下回っていたが、平成28年においては全て改善されている。ただ、「将来の夢や目標はかなうと思う」「自分の良さは周りの人が認めてくれると思う」などが、県との比較においてマイナスとなっているのが気になる。

 原因は何かな、と思えばやはり田舎の子は自己実現力、自己効力感」などが追いついていかない、謙遜しているのかも、とも思います。 

 小学校においても、「自分の住んでいる地域が好き」「夢や目標はかなう」「自分には良いところがある」について県平均を下回っている。学力的には良い成績なのに何故か自信がない。教えていく過程において何か原因があるのか、不足のものがあるのではないか。私も10年近く毎年9月定例会には質問していますが、いつもこのことを指摘している。解消されていない。田舎の子供たちの特徴なのか、子供たちがもっと自信が持てるような教育をやってもらえないかなと思います。学力はついているのだから。その点、教育長はどう思われるか。

 

馬屋原教育長 言われるように毎年良い結果が出ていない、という事は把握している。先般の校長会、教頭会において、それぞれの学校においても課題として捉えている状況ですが、これをどうするかと言えば、どのように解決するかいう事についてはなかなか難しい面もあると言っておりました。郷土を愛するという事を大きな目標として様々な地域を学ぶという事をやっておりますが其れだけでは郷土愛には繋がらない。子供たちの思いはさまざまだと思います。

 もう少し、突き詰めていかなければならないと思っております。

 

木野山 いろいろ改善して頂きたいが、子供たちに自信を持たせることが大事なのではないか。日本は全体で頑張っているのだという事を教えていかねばならないと思います。

 もう一つ言えば、県内の市町の平均値と比べると、小学校は、小国語Aは2位、国B2位、算数A6位、算数B3位、中学校は、国A1位、国B2位、数学A3位、数学B4位、といずれも上位に位置している。皆さんも頑張っているし子供も頑張っている。

 このことを自信に繋げて、また本町教育の特色でもあるので、教育者としての責任もあると思う。

 世界72ヵ国による15歳(高校1年生)の学習達成度調査によると、日本の子供たちは読解力が低下傾向にあるとの指摘がありました。原因は、読書は良くするのだが公的な文章、決まった形の文章を読むのに慣れていない。設問・問題を解くための理解力が無い。また今年からICTによる質問方式に切り替わったが日本の子供はICTに慣れていないことも原因か、とも言われていました。

ICTを使った授業も大事かなと思いました。なぜ日本はICTの活用が遅れているかと言えば、教育委員会の教育行政において学校教育だけでなく他にすることが多すぎてICT教育まで手が回っていない状況にある。と言われている。

その意味で本町の教育においては先生方の仕事面での改善も必要で無駄な作業を出来るだけ省いて先生方がICTへも力が回るように工夫をして頂きたい。

町長は、英語教育に力を入れる、中学校から短期留学もとの事ですが、折角の国語教育のトップの位置が落ちないように、この部分だけはしっかりと抑えて頂いて、それに英語教育を備えて頂いて全国で優秀な先進地としての取組みをお願いしたい。夢のある子供を育てて頂きたい。







 平成28年12月 補正予算質問

@『財政調整基金の繰入』

木野山 財政調整基金繰入のマイナスの理由は

森重総務課長 当初一般財源で予算措置をしていたものを、過疎ソフト事業の関係で限度額を超えていた過疎ソフト事業につき一般財源で財源措置をしていましたが、今回過疎ソフトの超過措置が執られたためにより有利な過疎債へ財源を振替えたものです。

木野山 財源を減少させているので事業を止めるか財源振り替えかどちらかと思っていましたが財源振り替えという事で納得しました。当初予算で4億2833万円の繰入金予算を組んでありその内8000万円が財政調整基金の取り崩しと聞いていましたが、財源振り替えという事で納得しました。

 

A『観光協会への補助金500万円』

木野山 観光協会への500万円の補助金ですが、補助金は事業目的が決まったものへ補助するのが本位であり、この500万円は摘まみで交付されている印象を受けるのですが補助事業として正当なのか、補助事業の考え方を伺う。

入江町長 今回は指定寄付という事で観光の事業に使用してほしいとの事だった。寄付額のうちまちづくりと観光協会とへ半分ずつ配分している。使い道については行政の観光部門と観光協会とで検討しながらこれから考えていく。通常の補助金は財政支援としての補助金となりますが、今回は指定寄付という形なので当面はこのような方法をとっていく。

木野山 考えればイレギュラーです。12月補正なので今年度中に使い切る事業に使用すべきと思う。まちづくりへは基金の造成なので数年にわたって使えるし問題は無い。

補助金なので具体的な使い道を決めてからの措置か。

森重総務課長 観光協会の内部において別会計で別な通帳で積立て基金のような使い方で要綱をさだめる。具体定な使用についてはこれから協議する。いまイメージとして持っているのは毎年油木高校が行っているマツダスタジアムで行っているPRイベントとか、それを中心とした町をPR出来るものに使用する。

基金運用の形で使っていくが500万円なのでその気になればすぐに使ってしまうが貴重な財源なので単年度ではなく複数年にわたって使用することも考えている。基金の形で運用するよう観光協会と協議している。

 

B『きのこハウスの修理』

木野山 観光協会で要綱をしっかりと作って無駄使いにならないように有効に使って欲しい。

次に、観光協会のきのこハウスの修理に予算化されています。観光協会の事務所をそちらに移転するための施設整備に使用するという事ですが、観光協会が町の玄関口に窓口を持つことは町のPRの為に一番大事という事でローソンの一角に観光案内所を設けていますが、その事業の拡大という事で、きのこの森への移転と理解しています。

観光協会は町を訪れる観光者へ町の観光資源のご案内を行いPRも同時に行うという仕事を受け持っています。他町でも例えば隠岐の島海士町の観光協会はフェリーの着いたところへドンと構えている。そのようにイメージしているのですが、この理解で良いですか。

入江町長 現在、観光協会は役場の2階に居りますが、防災センターを設置するので一つはやむを得ず移転先を探すという事も有りましたが、きのこの森が現在あまり活用されていないことも考慮して、言われるように町の玄関口であるので現在道の駅の中に観光案内所を設置していますがそういうことも含めてトータルでエントランスと言いますか神石高原町への玄関口・インターフェイスとして考えていますのでその一環として、きのこの森にも大集会室とか有りますので観光協会に於いて有効活用するという計画もあるようなのでより観光事業というか事業強化できるのではないか。そう考えている。

木野山 まず、防災センターを作るので観光協会は何処かへ移動してくれ。きのこの森が空いているのでそこへ。結果的に182の近くなので玄関口になるよ。という事なのかなとも思いますが、それではあまり意味がない。本当に町の玄関口として町のPRの窓口としての機能を観光協会が持てるような形に持っていけるような整理が必要なのではないか。

 182からきのこの森を見ると少し凹んでいる。旧三和町時代にもあそこは色々なイベントに活用しました。観光協会主体の事業として夏の交流事業などで使いましたが少し凹んでいるという事でそういった事業を組まないとお客様がなかなか訪れてもらえないといった事も有り段々と活用することが少なくなったのかなとも思いますが、この際、本当に町の玄関口に成り得るような、道路の整備、入り口の整備、しっかりした看板の設置など色々な工夫を行い、玄関口としてしっかりとした観光協会の仕事ができる環境づくりをお願いしたいが、どう思われるか。

このままでインターネットが出来るようにしてトイレを少し整備してくらいに留まったのでは、なかなか良いことには成らないと思いますがどうでしょうか。

入江町長 防災センターの件もありますが、観光協会が町の2階に在るというのも以前からどうなのかなと思っていました。道の駅も産直が3つ在りますが第3セクターも3つあるので、経営も含めて道の駅の在り方をこれから考えていきたい。その中で大胆なリニューアルも考えていきたいと思っている。その中で観光協会がそこに来てくれると、観光協会の町のインターフェイスとしての機能をこれからもっともっと充実していけるようリニューアルの中で盛り込めていければと思っているのでフルに有効に活用したい。

 

B『時間外勤務手当の9月補正』

木野山 挑戦のまちという事をうたっておられるので是非とも前向きにご検討いただいて良いように整理して頂きたい。

 予算書に、人件費の中で時間外勤務手当の追加補正予算が随所に見られますが、この時間外勤務手当は当初予算でいくらか組まれますが、追加補正は12月補正のみか。

入江町長 時間外勤務手当についても当初で予算化している。追加補正は基本的に12月に計上する。決まりではないがそういう考えでおります。

木野山 時間外勤務手当については、総予算の中で天井知らずに幾らでも時間外で勤務をするものではない。いくらか限度額を決めていただいて、その中で一生懸命に仕事の配分とか業務内容人員の配分とか考慮して出来るだけ時間外勤務が無いように正常に仕事ができるようにと求められるものだと思います。

昨日の説明の中で大体全体の給与の2.5%程度を上限に設定をしているとのことでした。今回の補正で3.3%くらいになっていますとの事です。仕事の内容によればどうしても時間外に仕事をしなければならないという事も有ろうかと思いますが、ずるずると遅くまで電気をつけて役場の仕事をしているというのは、一生懸命仕事をされていると思ってもらえれば良いですが、町民の目から見てもあまり綺麗ではない。そういうことが無いように各課で仕事の配分を上手くやってほしいというのが私の願いです。

基準は無いとは思うがどの位が上限とお考えか。

入江町長 ずるずると仕事をしているとは思っていない。ただバランスが悪いというのは今回補正を見て感じました。私が総務課長をしていた時もそういった感じはあった。早急に業務の中身を各担当課長と話しながら、多いところはどういう対策をとれば良いのか、人が足りないのか何が足りないのかしっかり議論をして4月に機構改革を含めて人員配置も考えていきたいと思っている。

2.5%の枠についてはそれがどうかという議論もありますが、今回の補正につきましても査定を行ったうえで必要な部分について補正を行っている。これからの部分も含めてちゃんと査定を行い補正しているという事なのでしっかりとしていきたい。

木野山 その点は理解している。権限移譲やまちづくりなど、仕事も増えていると思いますが、過去の経験からお話しすると課長が代わると時間外手当が全く無くなるということも有る。タバコも課長が代わると全く吸わなくなるという事も有る。そのへんも吟味されしっかり指導力をもって業務内容についても精査しながら人事管理を行って頂くことをお願いします。

 









 平成28年9月 一般質問 決算質問
 
 平成28年9月 一般質問
 

木野山 天皇陛下は御年を重ねられ体力の限界をもって常に国民と共にある象徴天皇としての責務を全うする事への不安を感ずると「譲位」のお気持ちを国民にお示しになりました。

牧野町長も神石高原町誕生の黎明と同時に町長に就任せられ、以来3期12年間を町民のために鋭意努力を重ねられ、多くの実りある成果を挙げられ、本町発展に大いに寄与されております。

あらためて、敬意を表するところであります。

その中に於いて、この度ご勇退を決意され首長として最後の本会議に望まれています。気持ちは、陛下と同じではないかと拝察します。

町長就任以来、過去3期12年間は、多くの課題を抱える本町の舵取りは多くの困難を極めたとのではないか。町民の想いを肩に背負い、時には好きな肴をつまみ、また世間話を肴にしながら友人や部下と語りあい町の未来に思いを寄せられ、勉強もよくされ持たれる情報量の多さには誰も及びません。あっという間の12年間だったのかなと思います。

決断は常に独り。その思いは安易に言葉では表現できないのではないででしょうか。

牧野町長とは合併以来町民の皆さまから負託を受け議会議員として3期12年間、議長を拝命した2年間を除き、定例会毎に於いては欠くことなく一般質問をさせて頂きました。私のような新参者にも常に真剣に立ち会って頂きました。時には詰将棋のような議論も致しましたが、今思えばそのように勘違いしただけで、お釈迦様の手のひらで飛び回り自慢していた孫悟空のようなもので軽く往なされっ放しの舞台であり、おおいに勉強させて頂いたと深く感謝しております。

私は「質問演説」をする能力は有りませんので、すこし過去を振り返り、同僚議員からの質問の答えの中で合併当初から一番の課題とされた「行財政改革なくして新町の発展なし」と粉骨努力された、実質公債費比率が21.9%と財政指数が一番厳しかった平成20年から21年頃、そして3期目挑戦の24年に私がノートに記していた駄文を少し読ませて頂き当時を振り返り、「質問駄文朗読」とします。

 

「朗読」

<H20年4月>

実質的には、5.4%の減となる緊縮予算となりましたが、合併後4年目にしてやっと、新町の「夢」を託した新規の事業が本格的にスタートする年度になりました。

 井関定住団地、和牛の里団地開発、教養立町の提唱、高原の特色をもった農産物の特産品の開発・推進、水源の里提言、などありますが、いずれも長町の言われる町の将来の発展につながる事業と思います。

 12月一般質問でも提案しましたが、ケーブルテレビ事業への取り組みも今後の町の命運を賭ける事業だと思います。

県病院とCATV。異なる二つの案件ですが、どちらも将来の町にとっては無くては成らぬもの。

 町長に、間違いの無い選択を、期待しています。

 

<H21年4月>

合併後、初めて前年度を上回る積極的予算です。

国の緊急経済対策に呼応して多くの新規予算が組まれました。

CATV事業を始めとして懸案の事業も新たにスタートしました。地域医療体制の確立・充実を目指して町立病院も新たな一歩を踏み出しました。

思わぬ国からの景気対策ボーナスです。

これを将来の夢に繋ぐチャンスと捉え「吉」とするか。

「将軍、死の心あれば、士卒、生の気なし」

背水の陣で、英知を結集し邁進しましょう。

 

<H24年4月>

無信不立」という言葉がある。

「信なくば立たず」という。ここで「信」とは「言行に偽りがなく誠」のことであり、政治には信義が一番大事だということだ。元小泉首相の座右の銘だったらしいが、民から信用されなければ政治家は失格だ。

マニュフェスト違反の消費税増税に不退転の決意をみせる野田首相。デフレ不況経済下での増税。このままでは貧困にあえぐ農民から年貢を搾り取る悪代官を思い出す。

その昔、仁徳天皇は民のかまどの煙をみて政(まつりごと)をおこなった。

このままでは信義が立たぬと亀井代表が離党を宣言した「国民新党」。追い出した6人はそのまま民主党と連立を組むという。「小判鮫党」と看板を書き換えたらどうかと「産経抄」。正に的を射ている。

「無心不立」と「信」を「心」に換え新解釈。「心なくば立たず」を逆に読むと「心(こころざし)あれば立つ」とも言えると3期目続投を宣言された牧野町長。

合併以来「創造と改革」の基本理念のもと「集中と選択」で「改革」を実施。そろそろ「創造」へ舵を取るとか。「未来戦略室」を設置し、新たな挑戦が始まる。手腕や如何に。

 

卓越した手腕を発揮され、今日を迎えた事は、皆が承知しているとおりで御座います。

偶然とはいえ、牧野町長への最後の一般質問となりました。非常に光栄に思っております。

私が用意した質問の中身はすでに同僚議員の質問により回答し尽くされましたが、あえてお伺いをします。

@首長としての3期12年間で一番誇れる事。

A本町の持つ一番の課題

B次期町長にまた議会に託したい事

最後に、基金積立という形で、あくまで目的基金でありますので、牧野町長の想いを次に託される訳ですが、その思いについてお伺いしたい。

町長 木野山議員とは合併以来ずっと一緒でしたが、当時を振り返ると論説調で説得力のある発言、大きな声、私はボソボソと逃げたような気がします。議論はかなり深くやったと思います。議長から時間オーバーだとの指摘も何回かあったような気がします。どちらも話が長かったのではないかとも思っている。退任にあたっては感慨深いものは感じていない。サバサバした感じで居ります。

天皇陛下とは比較にはなりませんのでそこまであげてもらって恐縮に思っている。私は私の思いで退任します。

合併当時の苦しかったことを申し上げると、平成16年12月4日に三つ巴の厳しい選挙で当確が決まったのがあくる朝だった。あわただしく朝の町長就任と同時に新任式に臨み訓示を述べた。選挙の疲れを引き摺った中での訓示でしたがその時は本当に何故かしんどいことを引受けたなと思った。合併協では感じなかったがつぶさに調べてみると財政状況は殆ど破綻していると思ってもいい状態だった。経常収支比率が91.8%でほとんど弾力性が無い。経常費に全て必要で自由な財源がない。という事で大変だと思った。助役以下若い職員の援助もあって死に物狂いでやり抜くぞという決意でもってやった結果が今日に繋がっている。

しんどい局面だったが、その時に申し上げてきたことは、激戦を勝たして頂いた、一番には「勝者は奢らず謙虚に低姿勢のスタンスで町の一体化を目指す。」、二番目には「持続可能な町の実現をやり遂げる。」、三番目に「行財政改革。」とこの三つを目指す。謙虚な低姿勢のスタンスです。職員のカバー、議会の質の高い議論の中で勉強させて頂いた。と言ったことで、財政健全化については一定の目途メドがついた。これから連綿と続く神石高原町は、行財政基盤は出来たと思いますが基盤も砂上の楼閣となってはいけない。神石高原町はそうなりそうなので、基盤は出来たといっても財政力指数は県下でも低い。これは体質なので修正しようと思えば、大きな企業を誘致して税の客体を豊かにすることだと思う。大きな問題で、次の世代に期待する。一内閣一仕事と言われるが、そう思えば12年間で一仕事できたのかなと思っている。

一番誇れることは、強いて言えば、行財政の基盤が出来た事と思っています。

本町の一番の課題としては、財政力が弱い。体質というか致命傷かとも思う。福山市などは指数が60〜70ある。20%弱というのは極めて基盤が脆弱である。体質改善が今後の課題である。

時期町長に託したいことは、人口倍増、地方創生の進展をお願いしたい。

議会に対しては、首長は一人で町の一体化はなかなかキャッチし難い。議員は大勢で旧町村からそれぞれ選ばれておられるので一体化に向けての取組みをお願いしたい。そうしないと合併の効果は薄く将来に向けてのスタートにまだ立っていないのかなとも思う。首長は後ろに職員が多くいますが非常に孤独です。命令一つで動くがそれが非常に孤独なんです。するなら議員かなとも思います。私は孤独も大勢も好きで両面で騒ぐのも好き物思いに耽るのも好き。そういうことで何とか耐えてきたのかなとも。暗中模索でした。合併して3〜4年経過してから本格的に事業展開も出来るようになった。運が良かったのかとも総括している。言われることは全部正論で御座います。

 

木野山 運が良かったのではなく、努力の結果だと思います。

目的基金を積まれる思いをお聞きして最後の質問としたい。

 

町長 基金は10億円。

企業誘致目的。企業からの問合せが有っても場所の選定問題、スペース不足などあり、それなりの準備が必要。工業団地なら、小規模であれば県からの助成もあるので産業団地、企業立地に3億円。

高等学校の更なる進化に2億円。

病院の将来に基金が必要。医療介護などに16億円基金を積んでいますがそれに1億足す。

畜産振興で2億円を別に積み立てる。

今までも行ってきていますが子育て支援の充実進化に向けて2億円。

5項目、平均で2億円。重点的なものに10億円。基金は既にありますがそれに目的を定めた。これが新町長に強く要望します。私の言っていることの半分でも振り返って頂ければ幸いです。私の置き土産になればとも思っています。

 

木野山 町長の残された気持ち、「宝」ですね。私も出来れば実現できるよう努力したいと思います。

ご勇退とはいえ、まだまだご壮健でございます。どうか健康に留意され、今後とも本町の発展にご指導賜りますようお願いし、質問を終わります。




 平成28年度 決算質問(H27年度分)

 

木野山 平成27年度決算結果と今後の見通しについて、帳簿上の仕組みを含めて説明を。

@CATVについて。町民の期待も多く実現したものなので、すでに町の仕組みの中に組入れられており財政破綻は許されない事業だ。

 

町長 総括として、かがやきネットは任期中でダントツに成功したと思っている。皆さんの理解を得て加入率も高く今のところ経営も順調に推移している。住民の皆さんの期待は高かったが、放送内容などで満足度は100%ではないと思うが経年毎に内容が充実しているのでジョイにもいろいろ注文付けを行い満足度が上がるように努力したい。

 

小坂まちづくり推進課長 かがやきネット管理運営経費、かがやきネット管理運営基金積立経費を経過年度毎に見ると、H22年度起債込みで25千万円積立、H23年度工事、運営を開始した。過疎債・その他特定財源で積立、加入分担金、貸付収入等を含め基金へ積立てている。管理運営経費は基金から繰入し必要経費に充てている。基金現在高はH27年度末で31472万あまりとなっている。今後もこの基金をしっかり活用しながら運営に当りたい。将来的動向は機械物の更新が必要となる。これに備えて基金をしっかり積立てることが必要となる。予定としてはH29年度に予算計上しネットワーク系の更新を行う。H32年度に10年を経過するのでサーバー等大規模な更新が必要と考えている。見込みとしては15千万程度必要と考えている。定住政策など将来的に大事なケーブルなので基金をしっかり積んで健全な運営にあたりたい。

 

木野山 現在のところは基金も増えており財政的には安定しているとの事だが、27年度は基金の取崩額の方が少なくその意味では安定的と思いますがIRU契約の貸借はどうなっているのか。

 

小坂まちづくり推進課長 加入率も多いので今のところ本町については安定的に推移している。

 

木野山 収支は安定して来ているが今後は機器の更新に備えなくてはならない。昨年と同じ答弁だ。議会もインターネット等活用し議会内容を発信する計画を立案中だ。この点も含め、安定的であり、また加入率にも影響があるので住民の満足度が落ちない様な運営を是非ともお願いしたい。

井関の総合開発事業に付いても、経理の仕組みに於いて基金勘定で貸借が分かるようにしているとの事だが、推移はどうなっているのか。H28年度で精算予定との事だがこの事業の総括をお願いしたい。

 

町長 長期総合計画になかった事業でしが状況判断で実施した。大変好評で殆ど売却できた。地形的に住宅としては無理な所が若干残った。沢山の方、特に若い人が多く入居され大いに人口増に繋がった。総括としては予想外の良い結果が出たと思う。

 

小坂まちづくり推進課長 H21年度27年度まで報告します。H21年度に国の交付金を含め一般会計から基金を繰り入れ特別会計として事業を開始した。年度途中から分譲区画を増やすなど販売は好調に推移した。分筆整理など行い区画割振り変更も行い販売した。現在の基金残高は66286千円となっている。今年度災害対策の経費を若干計上し販売を8月一杯まで行ったが残念ながら一区画も売却できなかった。殆ど売却できているので販売を終了し12月には整理したい。

 

木野山 私も有益な素晴らしい事業だったと高く評価している。議会もかなりの視察を行ったが良く売れて50%、府中市もかなり苦労されており、私も条件の緩和を提案しましたがかたくなに現在の条件で販売され、本当によく売れました。H26 年度は540万円のプラス収支で結果的に6千万円を超える基金残高なのでその分赤字となっていないと理解して良いと思う。残った土地については管理経費も必要と思うが一応黒字決算で精算となれば、これからどうするか。第二団地構想も聞き及びますが今後の見通しは。

 

小坂まちづくり推進課長 現在のところは、今年度の予算の中で場所に寄っての工事費など勘案しながら場所の検討を含めて委託調査を行っている。

 

木野山 地方創成という意味でも、頑張って頂きたい。

病院会計ですが、決算が確定したので総括をお願いしたい。収支の関係でどのような病院形態が望ましいのか。

 

町長 総収益264283千円、総費用264182千円で差引101千円の繰越となる。内訳は運営資金の発生利息となります。総収益の内一般会計からの繰入は16330万円です。資本的収支では総収益・総費用ともに21024万円です。H27年度の大幅な収益減による政策医療交付金の精算額として62741千円を6月議会にて議決を頂いたところです。

今後の見通しとしては病院稼働率が若干回復基調にあるものの依然入院収入がH27年度に比べマイナス傾向にあることから引き続き苦しい経営状況にあります。人口減少の影響もあって入院患者数が特に減少しており、通常2億円ペースで補填するのが普通の段階となっている。これは異常であり、交付金は必要なだけ払うと言うのではなく政策医療に対する対価なので定額でその範囲でと提言したのだがこれもいろいろな事情でそうでは無くなっている。努力目標として定額がしかるべきと思うが、医療機関は努力目標というのがイヤなようで、私も寛大な気持ちでそれは取り下げている。病院は死守しますが、地域医療構想にしても病床数の決定を早めにするという事でしたが県の意向もいろいろな事情で定まっていないという状況です。国としては社会保障費の中の一番掛っているのは医療費であり年間30兆円を1兆円ずつ増加している。何とかしようと地域包括などと言って病院での完結型ではないと言われている。病院改革という時代が来ると思う。いずれそういった事を踏まえて間違いの無い選択をする必要がある。と思います。以上総括とします。

 

木野山 病院も赤字の県病院を引継いで町が運営を行っている訳ですから、我々の処では解決の付かない部分が幾らかあって今の状況を迎えていると思っている。県も100%の支援をしてはくれなかった。指定管理者が居られ、先生方は県の職員であるという立場も有り町は病院の所有者であり三つの立場と人口減と国の医療費削減対策での病床数削減への圧力もありなかなか選択も難しいのかな思う。ですが病院だけは是非とも死守して町民のために頑張っていかねばならない。財政負担が多くてそれも難しくなってくる。療養病床の廃止、即ち病床数を減少させての病院運営をいわれていますが、国からの交付金収入と病院経営の諸々の運営経費とを勘案するときどの辺りが財政面での損益分岐点になるのか。町の負担に耐えられる金額はどの程度なのか。見通しはどうか。その辺が新病院建設の基礎になるのかと思いますが。町長の見解は。

 

町長 国も思い切った改革は国民の反対が有り出来ない。が、もう待ったなしの状況と思う。段階的の改革するのではなく思い切った大胆な発想で改革しないと建物が付随するので無駄な投資となる可能性が有り、経費の無駄使いになる。思い切った改革を行いそれに担う建物を建てる。肝心なのは町民の命、保健医療を守る事が阻害しては困るのでその辺の整合性を持って、人口減少を見越した大胆な改革をしないと病院医療関係の存続は難しいと思う。

 

木野山 ふるさと納税についてお伺いする。交付要綱第9条に、「交付を受けた者は実績報告書を町長に提出しなければならない。」とありますが、それを確認された上で目的外使用はなかったのか、どのように監査されているか。

 

小坂まちづくり推進課長 自治振興会、NPO法人に対する補助金の使途ですが、申請書、実績報告書を頂くようになっている。金額はふるさと納税の寄付状態によって変動している。寄付の状況次第なので簡単な報告書となっている。各団体の活動に対する寄付となっているので其々の活動に対する寄付であると理解し目的に沿っていると判断している。監査については行っていませんがNPO法人のPWJですが犬の活動については多額の寄付を頂いている。使途について寄付者から問合せがあるので、どういったものに使いこれからどのように計画しているのか書類を頂いている。確認はしている。

 

木野山 目的外使用があるかどうか中身をしっかり調査すべきだ。協働支援センターに対するふるさと納税も発生するのではないか。協働支援センターもそれを収入源に計画しようとしている。ふるさと納税応援条例によると第2条に、1から5までは町への寄付、6は自治振興会、7はNPO法人となっている。支援センターに関する条項が無い。条例の改正が必要と思うが。提案したい。

 

小坂まちづくり推進課長 現在のところ各地区の協働支援センターについては寄付の対象となっていない。それぞれの支援センターと協議の上、必要ならば載せる方向で検討したい。













 平成28年6月 一般質問
   

2806 6月定例会「質問&答弁」


木野山 

本町は、本年度、平成19年に定めた長期総合計画か10年を経過し新たに平成29年度から平成38年度までの長期総合計画の策定に着手する。

いうまでもなく長期総合計画は町のめざす将来像と将来の目標を明らかにし、これらを実現させるための基本的な施策の大綱を示すものである。町のビジョンを示し地域づくりの最上位に位置づけられる計画である。

我々の住むこの神石高原町のあるべき姿が示されるだけに、町民の関心は最たるものがある。

平成19年に定められた長期総合計画には、本町の将来像は「人と自然が輝く高原のまち」、総合指針として「小さくても元気の出るまちづくり」を謳っている。

平成21年度に公債費負担適正化計画に沿っての見直しを経て、今日を迎えるが、その間長期総合計画を基本に過疎地域自立促進計画などの見直し、新町建設計画の見直しなども実施されている。

その意味でも正に本町のまちづくりの基本であり住民にとっては将来の自分のあるべき姿を想う。

その意味で、

@策定におけるスケジュールと基本的な考え方

A平成19〜28年度長期総合計画には目標指数が定められていますが、その実施の達成度、その評価

B他の計画との整合性を図る必要性があると言われるが、どのように関連性があるのか説明をお願いしたい。

町長

長期総合計圃について

@計圃策定のスケジュールと基本的な基本定な考え方は?

 計画策定のスケジュールですが,6月21日に第1回の総合開発審議会を開催し,町長から審議会に諮問をおこないます。

 審議会からの答申は,平成29年2月にいただき,3月議会で議決をいただくスケジュールとなっています。

 第2次となる長期総合計画では,人口減少社会の中,各種の政策課題に対して住民と行政の協働による将来像を描くとともに,昨年策定した総合戦略や個別の計画との整合を図りながら,計画策定を行っていきます。

 なお,第2次長期総合計画については,昨年策定した総合戦略の期間と合わせるため,前期3年,後期5年の計8年間の計画とします。

A平成19〜28年度長期総合計圃には目標指数が定められているが、その実施の達成度とその評価は?

 第1次長期総合計画での目標指数は,住民アンケート調査による満足度指数を数値目標としています。

 第2次の計画でも,住民アンケートを実施し,達成度と評価をおこないます。

 今回の長期総合計画では,昨年策定した「総合戦略」との整合性や事務サイクルも考え,前期3年,後期5年の8年間の長期総合計画とします。

 第1次長期総合計画のアンケートによる住民満足度だけの目標指数ではなく,より具体的な数値による目標数値を設けることになります。アンケート調査によると、住民側には満足結果がでている。

B他の計圃との整合性を図る必要性があると言われるが、どのように関連しているのか?

 総合戦略をはじめ,「子ども・子育て支援事業計画」・「地域公共交通網形成計画」・「地域防災計画」・「男女共同参画推進基本計画」・「食育推進計画」・「過疎計画」等,各種計画があります。

 それぞれ,事業ごとでの計画となっているので,長期総合計画においては,各計画と齟齬が無いようにしなけれぱなりません。

 また,歳入に見合う歳出を基本とした,財政運営も必須ですから,財政推計も行う必要があります。

木野山

○長期総合計画の策定について、基本的なところですが、

法的根拠はどこにありますか。

小坂まちづくり推進課長

平成23年度の地方自治法の改正により、以前は必ず長期総合計画の策定が義務付けられていたが、任意となった。総合戦略を長期総合計画とすることもできるが、議会基本条例により長期総合計画は議決事項とされたので必ず作成し議決を得る事となった。故に今回策定する。

木野山

長期総合計画は行政と住民が共有すべきまちづくりの大方針である。町政運営の最重要文書のひとつである。故に町政の最上位計画には法的な位置付けが必要である。

しかし本町はそのように条例化はしてないが、合併時に制定した神石高原町人と自然が輝くまちづくり条例の第8章(基本計画)に、第15条において、基本計画は市町村合併の特例に関する法律に基づいて策定した町建設計画とする。

第16条には、町建設計画に基づくまちづくりを進めるための基本構想 具体化する為の計画並びにまちづくりに関するその他の計画(総合計画など)は、第3章の基本原則に基づき策定する。とあり、その第2項に「広く住民の参画を得て作成しなくてはならない。」と規定している。

第3章の「基本原則」に何が書いてあるかと言えば、○5条 住民主体の原則 ○6条共同参画の原則 ○7条情報共有の原則 ○8条行政支援の原則 となっている。

この基本原則を踏まえて新しい長期総合計画を策定する訳ですが、住民の参画により合意が形成される。住民参画はどこまでなのか。まず委員構成を知りたい。

小坂まちづくり推進課長

平成19年にもお願いしたが、名称は神石高原町総合開発審議会となっている。各種団体から委員を推薦頂いている。構成団体は、神石高原町青年会2名、女性会2名、社会福祉協議会1名、農業委員会1名、商工会1名、観光協会1名、郡PTA連合会1名、地域再生戦略会議1名、4つの各自治振興会各1名、広島銀行油木支店1名、油木高等学校1名、福山市農協1名、計17名の委員で構成したいと考えている。

木野山

他町では町民の意見を充分に反映させるために、審議委員の選出において町民を無作為に抽選で選ぶという方法を採用しているところも有ると聞いたが、本町ではどうか。

小坂まちづくり推進課長

本町としては、各種団体から推薦を頂くという方式でやりたい。

木野山

委員はもう決まったのか。

小坂まちづくり推進課長

6月21日を審議会の予定日としている。推薦を15日までにお願いをしている。まだ全てでは無い。

木野山

長期総合計画は、三段階になっている。基本的方向性を示す「基本構想」、それに基づく基本的施策を定めた「基本計画」、毎年度の事業費が明記される具体的実施事業を定めた「実施計画」の三重構造である。

基本的に、この審議はどこまで審議委員にお願いをするのか。

議会の議決事項についても関連がある。議会はどの段階まで議決するのか。それによってはスケジュールがどうなるのか、も問題だ。

小坂まちづくり推進課長

基本構想は、本町がどうするのか、大きなところでの枠組みとなる。それを基本計画において個別に教育、産業など分野に振り分けて狭めた形での計画となる。実施計画は個別のもっと細部に亘る事業計画となる。総合審議会に於いても実施計画は何をするのかは説明するが細部になると予算や財源に関連するため、毎年度の当初予算に提案しますのでそれについては議会の議決が必要となる。

基本構想、基本計画は大きな括りで議会に説明し同意を得る事となる。

木野山

基本構想、基本計画は、文言の段階までは議会に示すが実施計画については毎年の予算が伴うので議決事項ではない。と理解しても良いか。議員は審査委員ではない。どこまでが審議の範囲となるのか。92条2項を踏まえて議会基本条例の16条にて定めている。どこまで踏み込めるのか問題である。特に本年度は改選期に当たる。町民を代表する議会人としてスケジュールとの関連で大いに関心がある。基本的に執行部はどう考えているのか。伺う。

小坂まちづくり推進課長

長期総合計画は、8〜10年の長いスパンで町のあり方を大所高所から大きな視点でみた文言にて構想・計画を定めるものである。実施に於いては社会情勢の変化によって変わっていく。その部分は毎年の予算にて定める。個別の事業は細かく説明しその都度議決をお願いする。その意味で、長期総合計画は大きな構想・計画の中で議決頂けるものを作成しなければいけないと考えている。

木野山

平成23年度に法改正なので平成19年に定めた一次長期総合計画は議決事項だった。その時は細目の小さい事業は報告がなかった。24年度の修正時には道路計画など細かい事業計画についても報告があり審議した。大所高所といっても、町民には、事業の細かい部分が分からないと将来が見えない。仮に議会が修正案を出す場合どの段階までが可能なのか。

先ほどの回答だと基本構想、基本計画の段階で議決を頂きたい。細かい部分は毎年の予算の段階で審議をして頂きたい。との事だが実施計画は議決に馴染まないと理解して良いか。

私としては、形の見えるもう少し踏み込んだ段階まで審議したいと思うがどうか。

小坂まちづくり推進課長

長期総合計画のうちでの実施計画は、合併以前は過疎計画などで対応していた。合併時に新町総合計画という個別の事業計画を策定した。この見直しも長期総合計画に併せて検討されたがその案件について議会に説明したのだと思います。今回の長期総合計画においても、新町建設計画は5年間の延長で31年まで、過疎地域自立促進計画も3月議会で議決頂いたとおりであり、これらの事業計画を長期総合計画の実施計画と理解頂きたい。

木野山

新町建設計画は実質6年延長で31年まで、過疎地域自立促進計画は32年までとなっている。

ここで、あらためて長期総合計画と、長期総合戦略及びこれらの計画との関連を説明頂きたい。

小坂まちづくり推進課長

新町建設計画は、合併に当って国において合併特例債という有利な起債が示されたのを受けて、合併協議会にて合併後の町の将来像を見越して個別の事業計画が定められた。H19年の長期総合計画の策定に合せ町財政など勘案しながら見直しが行われた。合併特例債の活用についてH31年まで5年間の延長が認められ、それに関する事業についてはお示しした通りです。

過疎地域自立促進計画は、過疎地域にある自治体に於いては有利な起債が可能でありその為には向こう5年間の計画が必要とされ策定したものである。ハード事業だけでなくソフト事業にも活用できるようになった。有効に活用して行きたい。過疎地域自立促進特別措置法も延長となったので計画も策定し議決を頂き進めている。

まちひとしごと創生法が制定され昨年作った地方版の総合戦略ですが、国、地方ともに東京首都圏を除いては人口減少現象が始まり、その解決の為に地方は本気で取り組むよう国の強い指導により作ったものです。本町も合併時の12千人から1万人を切る状況となった。本町は総合戦略を作る以前から町長の意向により対策を考えてきた。住民、、女性、若者等を中心のワーキンググループで議論を重ねてきたが、これを基に骨子として総合戦略を策定した。集中的に人口減少・子育てに特化した戦略となっているので不足した部分がある。長期総合計画に於いては行政、教育を含め全般的にまちの将来を見据えて計画するものである。大所のところでの記述となる。悪く言えば総花的と言われるかもしれないがどういった町にするかがまずあって策定するものと考えている。

住民全員の意見を聞くのは不可能なので、少数となるが、各団体の長で無く団体の推薦者で構成する審議会において住民のアンケート等も参考に纏め上げて行きたい。

木野山

まちひとしごと総合戦略、新町建設計画、過疎地域自立促進計画ともに、3〜5年先まで計画が策定されている。あと5年分を加えて平成36年度までの長期的な本町のあるべき姿、理想と思うビジョンを計画のなかに織り込むことになると思う。

この度は、10年毎の長期計画の見直しの時期なので、達成度、評価についてですが、前回はアンケートにより目標値を定めている。先ほどの町長答弁でアンケートにより満足度の結果は出ていると言われたが、それを基に審議されるのだと思うがどうか。

小坂まちづくり推進課長

1次長期総合計画を策定した時の目標は、住民のアンケートに基づき各項目の中で現在満足しているかどうかの度合いを示している。そして10年後の満足度を目標指数としている。この各項目の満足度についてのアンケートは本年度中に行う予定である。

1次長期総合計画は合併後直ちに策定した。新町建設計画における財政計画等の見直しを含め策定している。この計画をつくる主旨として、「住民と行政との協働により、地域の多様な資源を継承した個性的で活力あるまちづくりを推進し、誰もが快適な環境の中で、健康で生きがいのある豊かな生活を営むことのできる町の実現を目指します。」と定め、

「計画の役割」として、@社会経済の変動に対応した「自治体経営」のために・・・という文言がある。地方分権がすすむ中、本町の財政を考える中ですすめなければいけないと謳われている。

そしてA「未来へのまちづくり」をすすめると言う事も指針の中に謳われている。町村合併により町面積が拡大し、ふるさとを共有する人口も増加したが、一方では“知らない地域”が生れると、集落・地域の活力低下も見越した表現もあります。そういった中で、一体感をもって町行政をすすめるという思いがこの長期総合計画のなかにみられる。

これが大事ですが、Bみんなで「神石高原町を築く」という指針が謳われている。個人、地域、団体、企業などを含めた地域住民が一緒になってまちづくりを進めて行くという、本町の一番大きい条例となっている。本年3月、多少文言を変更し、まちづくり基本条例を議決いただいたが、これに則りまちづくりをすすめるとこの一次長期総合計画に謳われており、その意味では、町長を筆頭に退職職員も含め、この12年間頑張って来たのかなという思いを持っている。

「協働」を主語に置いたこの長期総合計画ですが、やっと協働支援センターが出来あがり地域のみなさんを含め行政と一緒に進める事が出来てきましたので、長期総合計画の目的としての、本町の大きな一歩ではないかと考えている。

木野山

壮大な計画で御座いますが、10年区切りですので、改めて目標値に対する満足度についてのアンケートの実施をお願いし、積上げた実施計画の達成度についても検証しながら新しい計画をみんなで考えると言う段階を踏むべきと思う。町民が関心があるのは細かい実施計画だと思う。これの達成度が満足度を測る基礎となる。新計画に於いても実施計画の中身を検討する資料がないと困るのではないか。現時点で各担当課とも細かい事業計画は持っていない。

今回の長期総合計画の策定に於いて事業計画を策定すべきと思う。例えば今年行ういずみ保育所新築計画は長期総合計画の中に載っている。長いスパンで実施計画を策定して来ている。細かい事業の積上げで長期総合計画は策定されている。予算配分も計画策定時点で行っている。この計画の達成度をしっかりと検証する必要がある。町長はどう思われるか。

町長

課長が縷々説明したことが基本ベースである。一次計画の検証は必要と思う。しかし過去の事に余りこだわっては大きなビジョンは出来ない。しっかり検証して、不十分なところを知りながら次に生かす方向で将来の大きなビジョンに繋げて行きたい。

木野山

我々の議会も任期が12月までなので早めの対応と、我々もしっかり議論が出来るように、資料の提示もお願いしたい。

長期総合計画は、出来るだけ町民に分かり易いように策定して頂きたい。それは細かい事業計画・整備計画が伴うとまちの将来が描けると思うし、町の人口が増加する可能性もあるやも知れない。







 平成28年3月 一般質問
 
平成28年3月度質問&答弁

木野山 先の新聞報道によりますと、牧野町長は今期限りで引退を表明されました。

 町長・施政方針の中に、「平成28年度の予算は合併後12年目となり、私としても集大成となる予算と考えております。これまで継続的に取り組んできた各種事業の課題や成果を分析し、健全な町政運営を踏まえ、切れ目なく引継ぐ事が私に課せられた責務であると考えています。」
とありますが、まさに町長就任以来取組まれた町政運営をまとめ上げられた予算で有ります。

@今までに取組まれた町政運営の成果と課題について、大局的にどう判断されているか。結果として本年度当初予算に込められた思いは。

「定住対策を大幅に見直した」とありますが、見直しは分析の結果導かれたもと思うが、その要点と目標は。

A町の今後の見通しはどうか。

 先般の日本創成会議を踏まえ、町内には「本町は単独では持たないのでは。」という意見も見られるが、どうお考えか。町長は就任以来あくまでも「単独町政維持」「住んで良かったまち神石高原町」を目指しての町政運営舵取りで有りました。私も思いは共有していますが本町を取り巻く諸条件を勘案すると非常に厳しいと言わざるを得ない。

 今後の見通しと、「切れ目なく引継ぐ」ために、これだけは押さえておきたいという施策はありますか。

B長期的な戦略は、どう考えられるか


町長 @今まで町政運営に取組んだ「成果」としては、

債務の解消

平成16年新町発足時の地方債残高,約212億円を131億円(H27末)に縮減(△81億円)

●基金積立の増加

平成27年度末における財政調整基金は,約50億円,減債基金約10億円など一般会計及び特別会計の基金総額は約111億円(合併時の6倍増)

●健全化比率の改善

実質公債比率は,最も高かった21.9%(H20)から10.1%(H26)に改善(△11.8%)し,平成27年度決算では9%台となる見込み。

将来負担比率は,マイナス56%(H26)となり,町の一般会計等が将来に負担する実質的な負債に対し,基金保有額が多い状況に改善

「課題」としては、

●収入の50%を交付税に依存

●財政力指数が20%程度と低い

●自主財源の確保が最重要課題


「今後の目標」としては

●3つの過剰の解消に継続的に取り組む

●行財政改革,定員適正化計画の確実な実行

●新町建設計画等に基づく計画的な事業実施

●合併から取組む継続事業の見直し(成果と課題の検証)

●より効果が創出できる事業実施に向け,KPIやPDCA等視点の導入

●自主財源の確保に向けた取組みの強化

●「歳入」に見合った「歳出」による予算組みが必要
(標準財政規模を基準に投資的な事業約10億以下とする)

A本町の今後の見通しですが、町は、今の人口減少の中で法律で消滅規定を作らない限り継続できる。何処かへ吸収されるというような話は禁句である。

●人口減少や高齢化の進行に歯止めがかからず,交付税や国県補助金等に依存する財政運営が避けられない。
各種基金の取り崩しも想定され,更に厳しさが増す。

●今後の地方創生の取組みが町の方向性を決めるといっても過言ではない。

昨年作成した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の確実な実行をスピード感をもって対応することが重要。


今後必要な「施策」としては、

●子育て支援の充実

・出生から育児,小中学校までの成長過程において切れ目のない支援を包括的に実施し,若者世代の負担を軽減させ,安心して子育てができる環境を整備する。

・いずみ保育所の整備等,子育て環境の整備充実を段階的に進め,「子育てしやすい町」として広くピーアールしたい。

●基幹産業である農業,畜産及び商工業の振興

トマト生産拡大に対する新規就農者の確保・育成,畜産振興における神石牛ブランドの確立に向けた取組の強化,地元企業等に対する支援の充実にむけ取り組む。

●協働のまちづくり

協働支援センターの立上げと体制の確立【一部補正予算関係】

●第2定住団地の整備

星の里いせき定住団地の成功を受け,新たな団地計画に取り組む【補正予算関係】


B長期的な戦略は?

●まち・ひと・しごと創生総合戦略の実現に向け,総力を挙げ取り組むことです。


木野山 施策についてはかなり議論されましたので、財政面に絞ってお聞きします。

町長は「行財政なくして町の発展なし」と日頃から思っている。また、合併時の本町の厳しい財政状況には本当に驚いた。思い切って数々の行財政改革に取組んだ。との事です。

1期目の4年間で町の合併時の計画と組織を思い切って改革されている。平成17年には過疎地域自立促進計画前期後期分を策定し、合併したそれぞれの町村の合併長期総合計画を残しながら新しい新町の長期総合計画にすぐ着手されている。財源不足という事で行財政改革審議会を設置し合併交付金の前倒し計上、僅かしか無かった財政調整基金や地域福祉基金の取崩しを初年度に行なわれた。

また合併時に地域審議会が設けられていた。これは合併時のそれぞれの町村の持っていた計画を変更する場合にはこの審議会に諮問する事になっていましたし、また地域審議会はコンセプトは違いますがこの度発足する協働支援センターによく似ていまして、県から交付された合併交付金10億円を各年1億円ずつを4等分した2千500万円をそれぞれの町村でどのように使うか独自に審議する機関でもありました。
 審議会長を先頭に各自治会長、商工会、女性会や老人会など各種団体長、支所長、当該地域の議会議員などで、今で言う円卓会議を開き審議をしておりました。財源不足という事で初年度の早いうちから審議会の廃止を提案され、当初の1億円も平成17年の12月には4800万円、平成19年の3月には3200万円、平成20年3月には2000万円と段階的に総額を減額された。すでに10億円のうち8億円は合併当初に使っているし使用予定は有るのだと合併当初から厳しい姿勢で臨まれた。
 私は合併協の委員でもあったので反対はしましたが、凄い気迫というか信念を曲げないという改革の気持ちが伝わったのでしょうが議会でもその改革に賛同いたしました。

 平成17年の3月には指定管理制度の導入、平成18年3月には収入役制度を廃止された。これも私は反対した覚えが有りますが、こういった大きな改革を初年度に実施されている。平成18年の3月にはウインズコートホテルを3億7500万円で売却、平成19年には三和支所の廃止、平成20年には公民館を統合して4館に、6月にはふるさと納税制度の導入、9月には町立病院の指定管理制度を取りいれ県病院が町立病院となった。

 2期目からは改革も必要ですが、前向きの挑戦の制度を導入されている。一期目も福祉事務所の創設、乗り合いタクシー、農業公社の統合、平成20年には井関団地構想のスタート、和牛の里団地事業が始まるなど色々な形で前向きな施策をされている。平成21年には地域支援員、源流の里条例制定、夢プロジェクトで未来の構想の考察や、新しい挑戦をされている。

CATV事業に20億円位の予算を掛けると言う事も実施され、思えば素晴らしい改革を自分の信念を曲げないで行われている。

こういった事が今回の債務の解消に繋がっている。本町は無借金だと言われるような状況に持って来られた。この点については私も過去に2度ばかりこの状況を開示しながら、もう少しインフラの整備に投資をされたらどうですかと提言したことも有りましたが。あらためて言えば131億円の債務の中で辺地債や過疎債、臨時対策債などの占める割合が5割程度あるので大雑把に計算すると50億円を割る借金となり、借方の基金積立の方は111億円になっている。県の発表でひとり当りの借金額は県内で下から3番目位に多いとなっているが、実際にはそうでなくて素晴らしい改革が出来たなと、私は思っています。

 町長は、自主財源の確保が最重要課題と言われますが、自主財源確保についてどう考えておられるか。

 

町長 トップになるとより良いまちづくりに向けてトップとしての強い姿勢が必要だ。合併後の4年間は異常なほどの神経を使った。私の合併後の計画に対して地域審議会はブレーキ役だった。多くの方の賛成を頂き審議会は廃止した。合併後の町村で審議会を残しているところは殆ど改革をしていない。

 自主財源確保は難しいから課題とした。町の経済力を上げるには産業の活性化だ。極めて難しいが、大企業の誘致が出来れば効果的だ。実は2件ほど問合せが有り現地も見ている。 

産業力とは、農林業、畜産だが、更に商工業、観光に力を入れたい。田舎の観光地はイベントをしないと活性化しないという問題点もあるが、県知事と同じく観光立町も視野に入れ、所謂町の総合力、行政力、財政力を積み上げていく必要がある。法的には地方交付税の改正・改革を国では言われているが、そうなると地方は持たない。見通しは暗いが自主財源を増やすという強い意志が必要だ。

議会と理事者は二元代表制なので共に改革の精神で良い関係を保ち、相互関係で町政運営を行った結果が現在の状況に繋がっている。感謝している。

 

木野山 行政力など各施策を確実に実行する意志力、意欲をいわれた。まち・ひと・しごと創成総合戦略を確実に実行する事の中に全て含まれている。最初の一期目に組織の改変など大きな改革を実行された。

もう少し大きな意味での改革は考えておられないか。その思いで質問をしている訳ですが、細かなところで、自主財源確保には町民税や法人税など税収の確保には企業が強くなる、町民が増える、人口が増加する戦略が重要だ。その戦略もどの市町も行っているので差別化が必要だ。施策は盛り込まれているので中身が問題だ。量とか質とか。

もう一つは、寄付金。ふるさと納税制度は重要な施策だ。

もう一つは100億円近くある基金の運用だ。

まず、ふるさと納税を最大限利用するという方法について、担当課長にお尋ねします。どういった施策を考えているのか。

 

小坂まちづくり推進課長 他の市町に於いてはふるさと産品に力を入れ、産品の提供によりふるさと納税を奨励している。昨年からインターネットによるふるさと納税を可能にした。
 納税額の多い県市町はインターネットにより提供するふるさと産品をアピールし納税額を上げている。本町もこういった方法を検討している。商工会からも提案されているので平成28年度中に取組めないか検討中です。

 

木野山 是非ともお願いしたい。今年度中に大きな成果が上がるよう検討して頂きたい。

たくさん貯まった基金の運用について会計管理者の会計課長にお伺いします。

 

柏床会計課長 総額111億円となるよう積立てます。2月末で104億4千万円位の基金を積んでいる。その内、債券と呼ばれる国債、地方公共団体債を19億円購入している。また定期預金が63億円という状況です。日銀が初のマイナス金利を行い市中金利も下がっていますが、本町にも金融機関から定期預金の利率の引下げを更新と伴に通知を受けている。リスクも有りますが債権が運用益としては一番大きい。

平成25、26年と国債や地方公共団体金融機構債を、ここから本町も起債を起こしていますが、8億円購入し昨年の10月に売却しました。売却益が2600万円となり運用益を上げています。その間の利息が約300万円あります。平成27年度の債権運用益は26〜700万円です。利息を加えてざっと3000万円を債権で利益を上げております。

19億円ですが昨年の9、10、12月に広島県債、地方公共団体金融機構債を買っている。100円で買ったものが99円程度となりリスクを背負っていましたが、日銀の低金利政策により現在106円を超えています。10億円分を今売却すれば6000万円あまりの売却益が発生します。

リスクは有りますが、今後の見通しとしては本年度中に基金を6〜7億円積んで111億円に、またこの3月に広島県が第2回目の地方公共団体債を発行しますので、1億円債券を買い添え今年度末で20億円とする予定です。

平成28年度当初予算では基金収入を約2900万円程度計上しています。これも何時売却するか、売却後に売却益で何時買い戻すか、それを繰り返さないと大きな運用益には繋がらない。売買を行わなければその間の利息が運用益となります。

100円の国債がマイナス金利となっており10年間保有していれば100円のものはそのままで戻ってきます。今までの10年国債ですとその間1%の金利が付いていましたが、マイナス金利となりましたので利息は付かず100円以上出さないと買えないと言う事で20〜30年の長期債に資金が流れています。昨年12月に買った広島県債は利息が1.1%でしたが30年債で0.7%まで下がっています。

こういった社会の情勢によって不確実性も有りますので確実に運用益が見込めるものでも有りませんが0.01ポイントでも財政力に貢献できればと思っています。

総務課財政係が意欲的・精力的に情報収集を行っているので、連携しながら自主財源が幾らかでも多くなるように努めてまいりたい。

 

木野山 幾らかのリスクは有りますが、確実に自己財源が増加するよう長期的な視野に立って基金運用をお願いしたい。

 町長にお伺いしますが、行財政改革の中でもうひとつやっておきたい事、心残りの事は有りませんか。ワークシェアリングの考えはどうでしょうか。町も大きな産業、会社のようなものですから成果主義を追求して行けば、これが大きな改革に繋がりはしないかとも考えますが。

 

町長 改革の意欲があればすぐやります。しかし能力的にも体力的にも限界なので今回は集大成の予算となった。それ以上は有りませんが執行部も議会も危機感をもって行政に携わって頂きたい。

 

木野山 長い目で見ると精神的な活性化、地域に誇りを持つ、自分の住む町を愛する心を持つ、子供にもそういった心を持たせる。みんなで町を盛り上げて行くことが大事だと思います。例えば隣の東城町はまちのふるさと祭りには比婆牛が先頭で着飾って入場します。町民あげて動いている。意欲が感じられる。郷土を愛する気持ちを子供も大人も持てば色々な施策に前向きに取り組めるのではないか。スーパー公務員といった人材が今の職員の中に育つのではないか。みんながスパーカリスマ・まちづくりカリスマとなって頑張って欲しいと町長からもハッパを掛けて頂きたい。

そういった意味で教育長にお伺いいたします。

平成28年度教育方針のなかに、「神石高原町で学んだ子供達が、将来社会の中で活躍し「神石高原町で学んで良かった」と本当に自信と誇りをもって言える子供達を育てて行きたいと思います。そのためには、教職員や生徒一人一人が、郷土の歴史、伝統文化への理解と愛情を持ち、自分の夢や目標をしっかり確立するとともに、自律し、失敗を恐れず果敢に挑戦する事が重要です。」

とありますが、具体的には。とくに「郷土の歴史、伝統文化への理解と愛情を持ち」の目標に対してどのように取組まれるのか。

主語が、生徒一人一人と教職員にかかっている。学校全体の取組として、子供と教職員を含めてどのように取組まれているのか。

 

教育長 郷土の歴史や伝統文化の理解と愛情については,自分たちが生活している地域が誇れる地域であることを知るため,郷土の歴史については、神石高原町道徳教育指導、地域教材の資料に基づき各校ですでに実践している。また,伝統文化については,総合的な学習の時間などを活用しながら,神楽や伝統的な遊びなどを,地域の方をゲストティーチャーとして招へいし子供たちに伝えてもらう、などして学習している。

 

木野山 合併前からだと思いますが地域教材の資料に基づきとの事ですが、合併後も道徳教育などに利用されている地域教材の中身とその活用方法を伺います。成果まで踏み込んで説明して欲しい。

 

教育長 この道徳教育資料は平成22年に神石高原町道徳教育地域教材資料として作られている。当時ですので高蓋小学校・二幸小学校もあり、中学校も神石中・油木中・豊松中とそれぞれの学校がそれぞれの地域について一つずつ教材を作り上げています。例えば、高蓋小学校は「桑木の水路・いのちの水物語」桑木の方が地域の水路をどのように苦労して造られたか書かれている。神石小学校では「草木の大溝提」について、三和中学校では「郷土を思う」昭和10年の夏の大水害について亀石・矢多田地区での当時の方々の苦労の様子などを、また油木中学校では神石高原町の豊かな自然ヒゴダイについて載せてあります。其々の学校で地域の教材の特質すべきものを教材として取上げております。今年度は其々の中学校区で教材を統一して実施しようと取組んでいます。

 

木野山 先人の方が今の我々の生活が有るように頑張って頂いた。桑木の水路については子供達が学習発表会で演じましたが見ている者が涙するような感動を受けました。素晴らしい学習だったと感じました。そういった事を各学校で授業の中で実施して頂ければ郷土を愛し先祖を愛し、それから私たちの命は先祖から繋がり未来の子供達へも繋がっていくのだという気持ちの醸成にも成ろうかと思いますし、このまちを大事にしようとする気持にも繋がる。この点についてはしっかりと取組んで頂きたい。

もうひとつ、教職員への体制はどうなっているのか。教育委員会としてのプログラムなど組んでどう取組まれているのか。

 

教育長 もちろん教職員の教材へ向けての取組は其々資料に基づいて研究、工夫する等しっかり関わりながら子供達を指導しています。

 

木野山 小さい時からそういった気持の醸成を行って頂ければ大変有り難い。これが繋がれば日本を大事に思う気持ちとか日本の国語・母国語を大事にしないといけないなという気持ち、歴史をもう少し勉強する必要があるとか、気持ちが広がって大きな子供が出来るのではないかとも思います。しっかりとお願い致します。



 平成28年3月 平成28年度当初予算事項別質問
 

平成28年3月  H28年度当初予算質問&答弁

【総務課】

木野山 新地方公会計制度管理経費ですが、全額委託料だが財政課は拘わらないのか。研修だけ行うのか。

森重課長補佐 総務省が新基準で作る財務諸表作成の為の必要なシステム整備の構築・環境整備の為の委託料なのでシステム専門業者に委託します。研修はこれとは別に職員が行う。複式簿記の専門知識が必要で努力したい。公会計に向けて準備をしている。委託業者と調整協議を行いながら進める。委託料はシステムの構築のみを考えている。

木野山 入力も全部業者委託では将来的に疑問がわきますが。

瀬尾行財政係長 平成28年度は新基準による環境整備を主に行う予定。パソコンへの入力作業やデーターベースの作成などは業者に委託しますが、対象となる資産の洗い出しや評価、今後の作業の進め方など町として係る必要のある作業内容は業者と連携しながら行う。28年度は27年度の決算データを全部移行する作業も必要となるので27年度中に取得した財産の把握など諸々の業者だけでは判断できないものが相当あるので当然町職員も係わり作業します。

木野山 委託する業者先の入札は。もう決まっているのか。

瀬尾行財政係長 今の段階では具体的な業者は決まっていない。公会計の知識のある専門の業者は相当数あるのでその中から決定したい。27年度は固定資産台帳の整備なども並行して行っているのでそうした作業を現在行っている業者と契約する可能性は高い。28年度中に業者選定を行い決定したい。

木野山 総務省からの義務付けですが全部一般財源か。

森重課長補佐 現在の情報では一部特別交付税の対象となると聞いている。

木野山 何パーセント程度の交付税措置か。

瀬尾行財政係長 2分の1程度と予測されますが、特別交付税は交付税全体の4〜5%の枠内での交付なので詳細についてな28年度以降決定すると思われます。

木野山 選挙に関してですが、この度18歳以上まで選挙権幅を拡大し投票率の確保を目指し投票所の利便性を高める方向に動いていますが、本町はこの度の制度の改正に伴い投票所の変更はないのか。

赤木課長補佐 投票率を上げる為に投票所を増やすと言う事も考えられるが、現在の10箇所の投票所の場所の確保など選挙管理委員会で検討頂いている。今のところ見直しは難しいと思うが場所については引き続き検討頂いている。

木野山 変更の可能性もあると解してよいか。

入江総務課長 可能性はゼロでは無いが、検討中です。

木野山 前回、投票所を10カ所への変更した結果を集約しているか。

入江総務課長 30箇所から10箇所に変更し送迎バスを発送したが利用が少なかったので意見集約を行い選管で検討している。

木野山 公共施設総合管理基金積立経費ですが、過疎ソフトを利用しての基金造成なので修繕とか統廃合による解体とかに限られる。利用が限られるので積立の目的と一般財源を積めば自由に使えますがその割合は。

入江総務課長 公共施設総合管理計画を28年度に策定しますが年度ごとの修繕計画も盛り込みます。それに従って修繕などにこの基金を充当する計画です。ハード事業、大規模改修などは縦割りの補助金とかで行う事になる。

財源的には全額を過疎債で借りて積立を行います。管理計画に従って、修繕とか解体に主に使用します。

 

【まちづくり推進課】

木野山 ふるさと納税ですが、自主財源確保の効果的な重要な手段であります。奨励措置の拡充をすべきであると提案します。想定の寄付見込額は300万円に対して従来通りの予算ですが鳥取市は50%程度予算化されていましたが、どうお考えか。どの程度を見込まれているのか。

小坂まちづくり推進課長 当初予算は昨年の実績に基づいて予算化している。提案はお礼の品物を増やしたらどうかという事だと思います。インターネットのふるさとチョイスを使って入って来ているお金がほとんどだと思います。全国の県市町も一緒で、ふるさと産品を目指して寄付をするのが主流となっている。昨年の12月に数は少ないが神石牛セットをふるさとチョイスに載せたところすぐに反応が有りました。28年度にはインターネットを使った広報や、商工会からの提案などお願いしている。

木野山 自治振興会活動経費ですが、運営補助金は協働支援センターへの一括交付金に移行となり金額が一桁違うほど減額となっている。協働のまちづくりにより、役場職員の事務量の軽減に繋がるのかお伺いする。

小坂まちづくり推進課長 協働支援センターの立上げにより職員の事務量はすぐには減るとは考えられない。長い目で見るとその可能性もある。センターの活動形態は1年では確定しないと思っている。3年から5年を要するかも知れません。地域住民とのしっかりとした協議が必要です。10年後くらいには大分減るかなという気持ちです。

木野山 事務の委託もあり少しは減るかなとも思いましたが、私は課長の答弁のとおり減ってくれては困ると思っている。公助のところがしっかり膨らむべきで事務的にはしっかり骨を折って頂かなくてはと思っています。事業の課題のところに、「自主財源の比率を高めることが必要」と書いてありますがこの意味は。

小坂まちづくり推進課長 協働支援センターも自治振興会も、いつまでも役場の補助金ばかりに頼ってもらうと活動が限られてくる。町も現在は振興会の補助金は財源として確保していますがいつまで続くか分からないので活動の中で自主財源を確保する事を念頭に於いて頂きたいという思いも有り記載している。

木野山 自主的に儲けをしてもいいのか。

小坂まちづくり推進課長 住民を対象にする儲けなので公序良俗に反することはダメだし地域住民の理解が得られる活動の中で儲けて頂くのはドンドンやって頂きたい。

木野山 自主財源を確保する意味ではその活動に理解がなければならない。将来的に構想をみればNPO法人化ができればと思っておられるのではないかと広く解釈している。なにごともスタートが肝心だと思っております。充分な協議をお願いしたい。

木野山 ふるさと納税は自治振興会へとなっていますが、協働支援センターへはどうなのでしょう。条例を変更することになるか。

小坂まちづくり推進課長 協働支援センターをメニューに加える事は可能だと思います。補助要綱の変更となる。議会へは報告となる。

木野山 町は5%の手数料を控除し補助金として交付しますが、この補助金の使途については報告義務が有ると思うが事務的にどうなっているのか。

小坂まちづくり推進課長 各団体から決算書か使用報告書をその都度頂いているところです。

木野山 決算書のようなものでなく、本年度はどのように具体的な細かい報告書を定期的に事務的に処理をしつつあるのか伺う。決算時には特に決算書と併せてどう使ったかの明細書の提出が必要だ。

小坂まちづくり推進課長 全部ではないがある程度の期間をまとめて報告頂いている。出来るだけそういったものを提出頂くよう努めてまいりたい。決算書プラス使用明細報告書を提出頂くよう引き続き要請してまいりたい。

木野山 広報用テレビ番組は誰が作るのか。どこに委託するのか。

小坂まちづくり推進課長 観光協会が民放のテレビ局と委託契約を結び民放のテレビ局が制作をする。観光協会と推進課とが協議し内容を詰め、民放のテレビ局がシナリオを作り撮影となる。

 

【福祉課】

木野山 定住対策促進事業の第2子以降の実質無料化ですが、画期的な施策で定住促進には大いに期待できる政策ですが、全額の無料化で今までは所得に応じて保育料に差があったわけで確かに全額無料は平等ですが所得格差の公平性についてどうのように整理をされるのか。

米山福祉課長 国の基準で所得に応じた応能負担となっております。第2子以降実質無料化ですので第2子については全額無料なので応益負担という考え方になろうかと思います。保育料を一律化しているところも有りそういう所は応益負担という考え方になっています。

【病院事業会計】

木野山 政策医療交付金の1億3900万円は27年、28年とも当初予算は同額ですがこれは変更することはないのか。

内籐病院事業係長 昨日、協議会を行い平成27年度決算見込みの報告を受けました。1億3900万円に対し7500万円の不足が生じまして清算の結果平成28年度にその不足分を政策医療交付金として交付致します。

木野山 28年度補正対応か。

榊原保健課長 平成28年度の補正として提案致します。

木野山 政策医療交付金の財源はへき地医療拠点病院運営補助金ですね。

内籐病院事業係長 地方交付税の財源を基に基金を組みまして一般会計から病院事業会計へ繰出して支払っている。

木野山 この度認めました職員確保対策交付金の職員の夜間勤務手当の800万円あまりも同じ財源の中からですか。

内籐病院事業係長 基金を構成していた移管交付金は27年度で底をついたので、地方交付税の方から繰入を行い一般会計から支払う事となります。

木野山 政策医療交付金とは違うと言う事ですね。またこれは医師と看護師へか。

内籐病院事業係長 その通りです。職員確保の為で医師と看護師です。

 

【産業課】

木野山 サルの被害を避ける方法について検討されている事例があればお聞きしたい。

瀬尾産業課長 従来のとおり捕獲の檻の設置への補助金を継続、継続対策として集落ぐるみでの花火、継続によって親・子と恐れるので効果が有ります。28年度から家の前へ設置できるサルの追い払いがあるので実施する。

高石農地係長 サルの括り罠でイメージはイノシシの括り罠に似ている。横へではなくサルはものを取ったら縦に置くと効果が有るというもので猟友会と協議しながら2種類を4地区に試験的に配置します。

木野山 色々方策が有ると思いますが、私先般ある講習会で全く違う視点・発想でサルが来ないという方策を聞きました。色々な面から情報を入手されて対策を考えられる事を提案します。

 

【学校教育課】

木野山 漢字能力検定料の補助が始まります。新規に漢字をという事ですが単に国語で漢字検定を始めると言う事では無く、日本の母国語、日本語を大事にすると言う教育が念頭に合って漢字検定をとなっていると解釈しております..
教育方針の中に「ことばの教育の推進を図り、言語活動をすべての教科等における授業改善の重要な視点と位置づけ取組む」と有りますが、漢字検定をこの度導入する意義を学校教育全体に、子供達また大人の世代にしっかりと教える、啓発をしていく事が第一に重要と思いますが、道徳教育等でそこを押さえて行くことが大事なので学校教育のなかで教育長はどう考えられるかお聞きしたい。

教育長 本来の母国語を言語として行く意識を高める事を目的としている。また学ぶ上で国語の力がなければ理解が進まないと言う事が調査で明らかになっている。国語を重視する必要があることも視野に入れています。
学校教育全体で言語教育に取組んでいますが、そういった中で、漢字検定の意義についても併せて学校の方へ周知しながら今後も取組んで行きたい。

木野山 すばらしい取組なので町内だけでなく町外へもこの取組みを広めて頂きたい。検定は全員受験か任意なのか。

石田学校教育課長 チャレンジして頂く方は大いにという事で、任意です。

木野山 選択で任意という事ですが、出来れば母国語を大事にすると言う意義をもって全員が受験するようにご指導をお願いしたい。



神石高原町議会議員
木野山孝志
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