心不全に対する当院の取り組み
当院では、心臓疾患の患者様に対して、多職種からなる心不全チームにより、セルフマネジメント支援を行なっております。
セルフマネジメントとは、一言でいえば、「個人の最大限の生活の質を維持するため、心臓病などの慢性疾患の症状を緩和する活動のこと」を意味します。
つまりは、個人や御家族の病気に対する知識を高め、心臓疾患に対して自身でマネジメントする力を向上させ、再入院や症状増悪のない生活を可能な限り維持していただく活動であります。
具体的には・・・心不全において当院へ入院や転院された場合
- ①まず、入院早期から心不全チーム(医師、看護師、理学療法士、薬剤師、栄養士)が介入し、心不全セルフケア行動尺度を使用し、普段の日常生活から心不全に対する意識や入院に至った増悪因子を確認します。【図1】
- ②入院中は、看護師によるハートノート(心不全手帳)の説明【図2】、薬剤師による内服指導【図3】、栄養士による本人、御家族様(または主介護者)への説明【図4】を行い、患者様ご自身や御家族様に心不全の知識や、退院してからの注意点などをご説明し、セルフマネジメント向上に向け支援を行います。入院による廃用の進行を予防するため通常の日常動作訓練や心臓リハビリ【図5】を通して退院後の生活を見据えた運動療法を行います。また、週に1回、多職種が患者様の問題点(社会的背景を含め)、治療内容などを相談するカンファレンスを開催し、在宅生活へ向けての支援を強化していきます。
- ③退院時においては、ご本人、ご家族と共に、在宅へ退院されてから実際関わる訪問看護師、介護事業所(通所リハビリテーションや施設など)や担当ケアマネージャーと退院カンファレンス(図6)を行い退院後、適切な支援を行える様努めています。
私たちは「心臓病による患者様の再入院を抑制し、出来るだけ在宅で長く快適に生活する事」に注力し、心臓疾患に特化した専門チームが患者様と共に考え、一人一人の生活の質(QOL)向上に寄与できるよう努めております。お困りの事がありましたらいつでも当院へご相談ください。
※尚、COVID-19(新型コロナウイルス)の流行のため、現在、カンファレンスや心臓リハビリテーションは、3密を回避し、感染対策に十分に注意しながら実施しております。
心不全に対する当院の取り組み