・角孫(かくそん)・・・耳の上の髪の生え際。
・聴宮(ちょうきゅう)・・・耳の穴の前のくぼみ。
・頭竅陰(あたまきょういん)・・・耳の穴から耳たぶを隔てた後ろ。
・翳風(えいふう)・・・実際は、耳たぶに隠れているところで、頭蓋骨のすぐ横の大きなくぼみ。他に、高血圧による倦怠感や頭痛、頭重などにもよく効く。
・天柱(てんちゅう)・・・後頭部、盆の窪の左右に走る太い筋肉の外側。他に頭痛や肩こりにも効果あり。
・風池(ふうち)・・・天柱からやや上で指1本分外に行った所。カゼの特効穴。片頭痛、不眠などにもよく効く。
上記の他に、頭のてっぺんにある百会(ひゃくえ)なども効果があります。
原因と治療法は?
“めまい”は、主に内耳にある平衡感覚をつかさどる三半規管でおこります。“耳鳴り”は同じく内耳の聴覚をつかさどる蝸牛の異常でおこります。原因は「ストレス・気血不足・水毒」などが考えられます。
・ストレス・・・精神的なイライラやすぐにカッとなるなどの感情の高ぶりは、上に上昇しやすく、これが頭にくると、めまいや耳鳴りを引き起こします。
・気血不足・・・胃腸虚弱や慢性疲労のため、気血の生成が低下すると、栄養が脳にも行き渡らなくなり、めまいや耳鳴りが起きます。
・水毒・・・冷たい物の飲みすぎや水分の摂り過ぎにより、体内の水分が過剰状態になると、これが内耳のリンパ液にも影響し、めまいが起こります。特にメニエール病は、リンパ液の圧が上昇しておこると考えられているので、水毒が関係していると思われます。
従って、上記に紹介したツボを鍼灸で刺激することにより、耳の周りや頭部の気血水の循環が良くなり、症状が改善します。また、首や肩、背中の凝りをとることも重要です。その他に、足の親指の裏側は、脳と関係が深い場所なので、よくもみほぐすことで、脳の血液循環が良くなり、めまい・耳鳴りが軽減します。
メニエール病とは?
めまいとともに、耳鳴りや難聴といった症状を伴います。フランスの医師メニエールによって、報告されたのでその名がつきました。
それまでは、めまいは全て脳に障害があるために起こると考えられていました。ところが、脳だけでなく、内耳の障害でもめまいが起こることが分かったのです。
水毒の他に、季節の変わり目や気温の激しい時など自律神経のバランスが崩れやすい時も要注意です。