心理検査
性格検査(性格テスト)
■性格検査(性格テスト)の種類■
性格テストは検査方法によって大きく3つに分けられます。
1.質問紙法
アンケートのように質問に回答する方法。
検査の施行と結果の整理が簡単であるという利点がありますが、被検者の意識的側面しか捉えられない
という短所があります。
主なものには、「矢田部・ギルフォード(Y・G)性格検査」があります。
2.投影法
比較的あいまいな刺激を用いて、深層心理を調べる方法。
主なものには、「ロールシャッハ・テスト」や「TAT(主題統覚検査)」があります。
3.作業検査法
道具や図形を使用して、作業を行う方法。主なものには、「内田クレペリン精神検査」があります。
■主な性格検査(性格テスト)■
矢田部・ギルフォード(Y・G)性格検査
12の因子に分けられた特性を、統計から得られた傾向にあてはめて分析する方法。
[12の性格特性]
1.抑うつ性 2.情緒的安定性 3.神経質 4.劣等感 5.協調性の有無 6.支配性の有無
7.客観性の有無 8.攻撃性 9.活動性 10.のんきさ 11.思考的傾向 12.社会的傾向
ロールシャッハ・テスト
紙にインクを落として、それを紙の中央で折りたたんで広げたときにできる左右対称のしみを見せて、
何に見えるか質問して、その回答から、被験者の性格などを判断する方法。
スイスの精神科医ロールシャッハが考案。
TAT(主題統覚検査)
具体的な生活場面の中にいる人物(複数の場合もある)を描いた多義性のある絵図版を示して、そこからその人物の
過去・現在・未来にわたる空想的な物語を作らせる方法。絵図版は20枚ある。
アメリカの心理学者マレーが考案。
※TATの子供版にCATがある。
内田クレペリン精神検査
ランダムに並んだ1桁の数字を隣同士合算して、その1位の数を次々と記入していく形になっており、
15列を各1分ずつ行い、5分休憩して、さらに15列を各1分ずつ行う、という作業をする。
ドイツの精神医学者クレペリンの研究を基礎に内田勇三郎が考案。
ミネソタ多面的人格特性目録検査(MMPI)
ハザウェーとマッキンレーが精神医学的診断の客観化を目的として開発したもので、全550項目からなる質問紙検査法。
被験者は各項目に「あてはまる」、「あてはまらない」、「どちらでもない」で回答する。「どちらでもない」の
回答数が多い場合、信頼度が落ちる。
バウム・テスト
描画法のうちバウム(樹木)を描かせる方法。
樹木は内なるものを外に出す法則を有し、内面と外面、深層と表層の混合である。
また、描画することによって、受動的な投影を能動的な形成に変える働きをもつとされている。
SCT(文章完成法)
被験者に不完全な文章を示して、思いつくことを自由に記述させるというもの。
不完全な文章は60項目あり、個人のトータルな人間像を把握できるようになっている。
ゲス・フー・テスト
個人の相互評価により、集団内における個人の相対的な位置を測定する方法。
プロトコル分析
人間の発話データや非言語的行動(表情・動作など)から様々な場面における認知プロセスを分析する方法。
信頼性、妥当性が低い分析方法とされてきたが、言語学などの様々な分野で使用されていることから、
心理学の理論や方法論のさらなる発展が期待されている。
ソシオメトリック・テスト
集団内の受容と拒否の範囲を測定し、集団内の個人の位置や集団の状況から人間関係を測定するテスト。
SPトランプ
SP(サブパーソナリティー)トランプは、自己を理解し自己成長を図るパーソナル・ディベロップメントと、
他者を理解し他者に対応していく態度や技法であるヒューマンスキルを学習していくための教材として開発
されたもの。
私たちの人格(パーソナリティー)や特性を形成する部分をサブパーソナリティ(SP)という。
52枚のカードには日本人の多くが持っているサブパーソナリティー(パーソナリティーを構成する部分や面のこと)
が描かれている。また、ジョーカーは参加者独自のサブパーソナリティーが描きつけ加えることができるように
白紙になっている。
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