−11月−

−跳び箱1−
体育で跳び箱の学習をしました。台は高さの違う台を2種類4台用意しました。この学校で初めての跳び箱の学習です。どれぐらいの技能があるのか実態は全く分かりません。最初の日はとにかく全員にまず台の上に座らせて腕の力だけで跳び越すことを数回繰り返させました。

−跳び箱2−
次に跳び箱の前に跳び箱の高さの半分くらいの高さの台を置き,その台の上から跳び箱に手をついて開脚跳びを数回させました。それができた子は隣の同じ高さの跳び箱で,助走をつけた開脚跳びをさせます。跳べない子はこちらにもどってきて,再度台からの跳び越しを繰り返します。これだけで4年生まで3段も跳べなかった子が5段を跳べるようになりました。

−跳び箱3−
2回目の跳び箱の授業で全員が跳び箱を跳べるようになりました。やはり最後まで難しい子は,跳ぶ瞬間横からお尻を少し支えて前に送ってやることを何度か続けていくことが必要でした。また踏み切りのとき,両足を揃えずに片足で幅跳びのように跳んでしまう子がいたので,その子にはまず踏み切り台だけを用意し,そこに向かって走ってきて最後の所で両足を揃える練習だけをさせました。目の前に跳び箱がなければ,足を揃えることだけを考えることができると思ったからです。

−校庭−
この休日にふと思い立って以前勤めていた学校に行ってきました。今はもう廃校になり,落ち葉が広がったままの校庭を歩いていると,1つ1つの遊具を見てはそれぞれの子どもとの思い出が浮かんできて胸が締め付けられました。夏の大会めざして毎朝練習したフットベースボールや,運動会や学習発表会に発表する一輪車や和太鼓の練習風景も思い出され,子どもたちの声が聞こえてくるようでした。

−ビオラ2−
10月に玄関前に植えたビオラの花の数が増え始めました。かわいいものです。


−ノート1−
私は参観日の後の懇談でそれぞれの子どもの机の上にその子の算数,国語,社会のノートと漢字テストノートの4冊を置いておき,家の方に見てもらうことがあります。ノートから授業内容や子どもの学習態度等を知ってもらうためです。ノートの中でも,社会のノートはその授業内容が特によく見えてくるように思います。

−ノート2−
社会の内容はノートにまとめるという学習自体にも意味深いものがあるように思います。子どもは普通まず黒板のまとめをそのまま写しますから,板書の整理の仕方も気をつけます。その中で時々教科書や資料集の資料の中から学習のポイントになる写真等をスキャナで読み込み,シール印刷して子どもに渡すことがあります。

−ノート3−
現在のクラスには34名の児童がいます。画像を扱うソフト等にあるシール印刷では分割の設定ができるので,これで用紙の縦,横6ずつの分割に設定すると,選んだ資料写真画像が1枚の用紙に36人分印刷できます。これを1枚ずつ切って子どもに渡し,ノートに貼らせます。1枚の資料から気づきを見つける導入としての興味付けもでき,ノート整理の一助にもなります。普通紙でもノートに糊付けすれば十分ですが,時にはラベル用紙に印刷して渡すと本当のシールらしくなり,より喜んでくれます。

−宿題−
宿題ができない子がいます。とうとう先日は家の方と前もって確認しておいて,学校の帰りにその子の家に寄って宿題が済むまで待っていました。待っている間,内容については何も指導しません。ただ終わるまで横で待っているだけです。家庭学習はまず本人の自覚育成,生活習慣づくりが課題になります。そして次に家の方の協力をお願いすることもありますが,保護者にもいろいろな方がおられ,それも無理なことがあります。最終手段として,こうなることもあります。

−年賀状−
年賀状の印刷をしました。枚数は今年の新しい出会いと,今年1日に届いた年賀状の数です。詳しい理由は以前この欄に書いていますが,微妙で形式的なシーソーゲームをなくすためです。子ども用には犬とおじさんが餅つきをしているカットを使用しました。その絵には,「お手!」「はい!」「お手!」「はい!」「お手!」「はい!」という吹き出しがついています。

−はやにえ−
モズが木の枝に獲物を串刺しにするという「はやにえ」は知っていました。しかし,まさかそれが自分の家の庭の木で見られるとは思いませんでした。先日見つけてびっくりしました。少しインパクトのある画面ですが,もし興味がある方はご覧下さい。2週間目を迎えた今もまだ本人(鳥?)は取りに来ていません。

−計算ドリル1−
宿題用に細長い冊子の「くりかえし計算ドリル」を買っています。このドリル専用のノートを作り,4月に番号の打ち方,計算式や筆算,答えを書く場所等の指導をし,実際にやらせてから宿題にしていました。しかし,三十数人いるとどうしても自己流になり,問題の順番や答えを書く場所がばらばらになってくる子がいます。それでも合っていればいいようなものの,こちらが答えをチェックする時,答えの配列が子どもによって変わっていると,スムーズに丸ができず,全体ではかかる時間が変わってきます。人数が30人を越えるとこういう部分が大きな問題になります。

−計算ドリル2−
計算ドリルの答え合わせを子どもにさせると早く済みます。しかし,これではどの子がどういう間違いをしているのかが分かりません。時間はかかりますが,一人ずつ見ていくと,様々な間違いをしていることが分かります。こちらでは何度もやらせて分かっていると思っていたようなところでも見事に変更して,自分なりの方式で全然違う答えを出していることがあります。また自分の授業自体をその正解率から反省することができます。そういう理由で時間はかかってもこちらで丸付けをします。その時,解答を縦1列に並べてあるのと,左右2問ずつに分けて書いてあるのがあると,丸付けのスピードが鈍ってしまうのです。また筆算だけだったり,答えだけだったりすると,その指導もしなければならなくなります。

−計算ドリル3−
そういう理由から全体の解答の仕方を統一していきます。私の場合はノートの真ん中に縦に線を引かせ,左側から縦に順に解答を書いていくようにさせています。大体は計算式,筆算,答えの順に上から続きます。答えには下線を引かせ,次の解答との間は必ず1行空けさせます。これだけのことが最初なかなか定着しません。中には問題を右左,右左と書いたりしてきます。そこで,帰る前にノートを開かせ,宿題を1,2問一緒にすることがあります。黒板に答えを書く場所を示し,その通りを写させていきます。

−計算ドリル4−
全員のノートに同じパターンで答えが書かれていると,チェックも速くできます。先日は小数のわり算で,「商を上から2けたの概数で表す」問題20問が宿題になりました。これは筆算の商の部分を上から3けたまで求め,四捨五入して斜線を引くタイプです。これを筆算のままで終わりにされると,その答えを読み取るのに苦労することがあります。答えは筆算の後,1行空けた次の行に下線を引きその上に丁寧に書くような基本的なことを帰る前に再度確認し,実際に1問ノートに書かせました。次の日,答えのチェックはとても楽でした。

−掃除1−
ある日の朝会で,次のように言いました。
「トイレ掃除の人起立して下さい。今からトイレの掃除道具入れの中を見てきて下さい。」
別にこの当番たちが道具を乱雑にしまっていたわけではありません。

−掃除2−
私のクラスの掃除割り当ての中に同じ階のトイレがあります。1学期の初め,そのトイレに行くと,スリッパがいつもバラバラになっていました。その階にいる100人以上の子どもたちが使っています。注意しても聞きそうな雰囲気がありませんでした。

−掃除3−
スリッパを揃えさせる指導にもいろいろあります。床にペンキでスリッパの形を描いただけで揃えるようになったという話も聞きましたが,これには学校の許可と費用が必要です。そこで,1週間ほど休憩時間トイレにずっと立っていて注意していこうかなと考えていた時にふと,子どもたちがトイレに行く度にスリッパがきれいに並べてあったらどうなるだろうと考えました。いわゆる「割れ窓理論(建物の窓が1つ割れていると次々と割られていく)」の逆です。根気比べになりますが,変わらなくて元々という軽い気持ちと,ちょっとした実験気分で4月から朝から帰るまでずっと揃えることを続けてきました。11月の今,時には昼頃行ってもきれいに揃っていることもあり,4月の時よりは随分揃える意識が生まれてきているように思います。

−掃除4−
トイレの掃除道具入れを見てくるように言った当番たちが帰ってきました。私は当番たちに「君たちはいつもよく掃除ができているし,道具の片づけもばっちりです。でも今見た道具の片づけ方はいつもよりもっと綺麗だったでしょう?トイレだからこそ綺麗にするのがかっこいいのです。かっこいいことを粋とも言います。今日からあのように道具を片づけて,粋な当番になって下さい。」と伝えました。

−掃除5−
クラスがトイレ掃除をすることになってから,帰る前にはトイレの中の点検をして(使用後流していないようなこともありますから)その日最後のスリッパ揃えをするのが私の日課になっています。掃除当番はぼうずりやちりとりをフックにかけ,箒等の簡単な整理はできるようになっていました。先日の帰りに道具入れをのぞきながら,「トイレだからこそ美しく」という言葉で掃除指導をしてみようかなと思いました。そこで数本あるデッキブラシや箒の先の向きまで揃えて整理しておきました。今までそこまでさせたことはありませんでした。ここまで揃えてあると,道具入れの戸を開けた時ビックリします。この感動を当番に与えて「トイレだからこそ・・・」と指導してみようという企みのあの朝の一言でした。その日から道具入れの中は私が揃えた時以上に綺麗に整頓されています。これができるだけ続くように,今は折に触れてその綺麗さをほめているところです。

−テスト1−
以前にもこの欄で書きましたが,テストの採点後一言を点の下に書くようにしています。できるだけ一人ひとり違うように,同じ100点の場合でも何種類かのほめ言葉パターンを使います。

−テスト2−
100点以外は,違った場所へヒントも書きますが,惜しい場合は「よくできました。」とか「確かめをしていたら100点!」等も書きます。○を2つするところを1つしかしていないような場合は,その注意を名前の下に書き,その問題まで目立つようにぐーっと太く矢印を引いておきます。また名前の書き方にも点をつけます。

−テスト3−
テストに名前を書いていなかったり,丁寧に書かない子がいます。最近この名前の部分が随分改善されてきました。丁寧に書くようにという指導はしていませんし,そう言ったところであまり効果はありません。また何もかもうるさく注意するのも嫌になってきます。

−テスト4−
今まで続けてきて効果があるのは,テストの名前に点をつける方法です。初めてテストをする時から,何も説明せず,テストの名前が丁寧に書けている子には名前に大きく○をして,その上の余白に「+10」と書くだけです。子どもたちがこれは何かと聞いてきたら,名前が丁寧だから10点プラスするよという意味だと答えます。全体の前で説明しないのは,この噂が子どもたちの間に口コミで伝わることをねらっているからです。真偽のほどは定かでないが,何だかそうらしいという噂のほうが興味を引くはずです。当然実際の評価にその10点を加えることはしませんが,効き目はあります。

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