−2月−

−字4−
市販の「ひらがなプリント」があります。ひらがな1文字ずつの見本とその練習枠があるB4版のプリントです。破線が枠に十字に入っていて,その基準線とひらがなの字との交わりが見本の通りになるように写そうとすると,集中力と注意力が必要になります。チェックを厳しくすると,なかなか合格できません。このひらがなの書き写し練習を学校で1回行い,その大変さを体験させます。

−字5−
この「ひらがなプリント」は宿題にも出します。そして,漢字練習や日記の字があまりにひどい子の場合,このプリントを渡してその日のうちに学校で練習するよう伝えます。当然,見本と同じような基準線との交わりになっていない字は書き直させます。これはその子自身だけでなく,まわりの子の字を書く心がけにも影響します。

−拍手−
5年生の理科でホウ酸の水溶液をろ過する場面があります。今日,その「ろ過」の方法を学習しました。まずろ紙を見せ,この紙を通してろ過するという説明をしました。漏斗の上にろ紙をまっすぐ乗せ,「このままでは水溶液を流せないので,今からこのろ紙を漏斗にピッタリはめてご覧にいれます。」と前口上を言い,まず丸い紙を四分の一に折り,円錐にして見せました。ちょっと大げさにやったこともあり,そこで冗談ぽく「おーっ!」と言いながら拍手をしてくれる子がいました。私もつい笑ってしまいました。それにつられて次にそのろ紙を水で濡らし,漏斗にピッタリ付けて「逆さまにしても落ちません!」とやると,今度は「おぉーーー!」という声と共に大きな冗談拍手が起きたのでした。1学期の頃,家庭科室に行っても理科室に行っても落ち着きが無く,話が聞けず,「静かに!静かに!」と言っていた状態を思うと,子どもたちの成長を感じた瞬間でした。

−百人一首1−
 3学期になって初めて休憩時間に百人一首をしている子が見られるようになってきました。転勤1年目で,毎日まわりについていくのが精一杯で私の方に余裕がなく,今まで以前ほど百人一首もできていませんでした。3学期になってようやく慣れてきて,ほんの僅かな時間を使っていくらか続けてできるようになってきたところでした。

−百人一首2−
今は2人一組で対戦していますから,4人で1セットの札が必要になります。1セットを24枚の札にしています。こうすると,1人の机の上に6枚ずつの札を置くことになります。この枚数なら初めてでも短時間で見つけられます。

−百人一首3−
今の学級では百人一首を4人で1組,全体で8組使っています。1セットを24枚にしているのは,実は札が手作りで,まだ全部を作っていないからでもあります。今回この札をパソコンで作り,1枚ずつラミネートすることにしました。B5版のケント紙に9枚分の大きさで印刷すると,1枚分が名刺サイズ(60×95mm)のラミネートフィルムにちょうど入る大きさになります。ケント紙の表に上の句,裏に下の句を印刷します。こうするとゲームの合間等に時々裏を見て上の句を確認し,覚えることができます。並べる時どちらが下の句か分かるように表裏の背景の色を変えておきます。ラミネートすることで札の耐久性が増し,子どもたちの荒い使用にも耐えて,長年利用できるはずと思っています。

−百人一首4−
2人が1チームとなり2対2で対戦します。チームで試合をすることで,連帯感が生まれることや,1人ではなかなか勝てない子が相方によっては勝利を味わえることをねらいにしています。また札のセットの数も1対1でする時の半分で済みます。基本的に源平戦を行いますが,休みの子がいたり,人数が奇数の場合はその組だけ散らし取りを行います。机を4人が向かい合わせ,隣になった者同士がチームを組みます。班替えを1ヶ月毎に行い,席も毎週班の中でローテーションしているので,自然にいろんな相手とチームを組むことになります。

−百人一首5−
時間がある時は2回戦目を行います。勝ったチームは隣に移っていきます。今はAからHまで8組あるので,Aで勝ったチームはBへ,Bで勝ったチームはCへと移ります。最後のHの組は負けたチームがAの組に行くことにしています。2人のチームで試合をすると,責任が半分になるので,手を抜く子が出てきたり,負けた時お互いに相手のせいにするようなことも考えられます。こんなたかがゲームでクラスの問題の火種をより増やすことだけはやめたいので,少し試合後の工夫をしています。

−百人一首6−
市販のカードをヒントにして,各札に一桁の数字を入れています。この数字を基にカードゲームを行うことができます。例えばお互いに1枚の札を出し,数字の小さい方が負けで,相手にその札を渡すというようなゲームです。2人チームで試合をしても,各自が取った札は別々に置いておき,試合後自分の取った札を基にして,相手と今度はカードゲームの個人戦をすることにします。こうすると,もし百人一首の試合には負けても自分の取った札の数がたくさんあれば,その後のゲームでは有利に楽しめることになります。これで,2人の関係は百人一首の勝敗に影響されることが少なくなります。

−百人一首7−
教室後ろの黒板の端に百人一首を一句書いています。以前,人数が少ない時は毎日替えていましたが,人数が多いと全員が覚えるまで時間がかかるので,最近は時々替えています。新しい句に替わった日は朝全員で読みを確認し,帰りの会に隣同士で確認し合ったり,起立して暗唱できた子から座ったりしています。百人一首の試合を続けてくると,この暗唱も加速度的に確実になってきます。

−お手ふき−
以前から気になっていたのは,板書をした後机間巡視に行くと,チョークの粉を子どもの肩やノートにつけてしまっていたことです。最近,ようやく教卓に小さなトレーを置いてその中にお手ふきを入れることにしました。これが一度使ってみるとその良さに感激し,もう手放せなくなります。授業後のデスクワークの気分も違ってきます。感覚的にはウォシュレット以前と以後です。

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