−5月−

−思い出ビデオ10−
何本かのデータをまとめてDVDに焼くと,途中から音と映像がずれるという原因が1週間ぐらいかかって分かり,どうにか音と映像がずれないように編集しDVDにすることができました。この思い出ビデオは親に見せるだけでなく,昼の校内放送で流す慣例がありました。1時間以上ありますから,1週間かけて少しずつ流していかなければなりません。テープだと止めた所からまた再生を始めればよいので,このデータをデジタルビデオテープにもダビングすることにしました。この作業はムービーメーカーで行うことができます。ただそのためにはビデオカメラとパソコンの両方にIEEEの端子が無ければなりません。こういう時のために,昨年パソコンの注文をする時にちゃんとつけておきました。何といってもこの思い出ビデオの編集のために購入したのですから。IEEE用の接続コードもビデオカメラについていました。後はコードで繋ぐだけです。DVDにする時は苦労しましたが,こちらは簡単にできるはずでした。

−思い出ビデオ11−
ムービーメーカーでビデオテープへのダビング用意をして,ビデオカメラにコードを繋ぎ,その先をパソコンの裏に持っていくと,???・・・何と端子の形が違うのです。同じIEEEでも端子仕様の違いがあるらしいことが分かりました。これでは繋げません。最後の最後まで悩ませてくれます。うーん,と考えた後,ひょっとして両端の端子の形が違うコードがあるのではないかと考えました。きっとこんなことは常識の範囲なのでしょうが,こちらにとっては一つひとつが全て独学で手探り状態です。その時にはもうとっくに電気店が閉まっている時刻だったので,ここでもまた時間がかかることになってしまいました。しかも時間だけでなく,またお金がかかりそうです。

−思い出ビデオ12−
次の日,電気店に行ってみると,やはり両側の端子の形が違う接続コードがありました。これでパソコン,ビデオキャプチャーに続いての思い出ビデオ用の出費です。しかしどの世界でも,自腹を切って研修しながら仕事をしていくのはあまりにも当然の事です。しかもこの仕事には喜びがあります。もともとが,お金を払ってでもやりたい仕事なのです。

−思い出ビデオ13−
ようやくコードでパソコンとビデオカメラをつなぐことができ,パソコンからDVテープにダビングしようとすると,1時間12分余りのビデオデータを移すのに2時間かかると表示されました。録画開始のスイッチを押してもビデオテープは動き始める気配を見せません。しばらく待っていましたが,またどこかおかしいのだろうと,キャンセルしてしまいました。

−思い出ビデオ14−
次の日話を聞いてみると,しばらくはやはりテープが動かないらしく,再度テープへのダビングを行う設定をし,そのままにしておくといつの間にかテープが回り始め,どうにかダビングすることができました。ということで,やっと6年のPTCまでに思い出ビデオができあがり,体育館でプロジェクターを使って上映をすることができました。評判がよかったのは,最後のNG集でした。画面半分には100余名の卒業生の名前が一人ずつ下からスクロールしていき,半分には放送局を開局するという総合の学習の中で撮ったビデオの失敗場面で恥ずかしそうに笑っている姿などを中心にを全員が映るように編集したものです。

−思い出ビデオ15−
この思い出ビデオを希望する保護者の方にはPTCでビデオを観られた日にDVDかVHSか選んでいただき,その数を近くの家電販売店(保護者)に伝えます。その店にマスターDVDをお渡ししてダビングしてもらい,卒業式の日に代金引換で保護者に渡していただきます。よってダビング関係は学校はノータッチということになります。実はこのビデオには秘密があって,エンディングで画面が暗くなった後も30秒ほどそのまま待っていると,6年生の音楽発表会の「アンコール場面」が映るようになっています。最近の歌手のCDにも最後におまけの曲がこっそり入れてあったりするそうです。

−生活指導1−
私は今年は担任がなく,「生徒指導主事」という立場で全校の生活指導に携わることになりました。これは県の「不登校対策事業」の1つで,1年だけの任期となります。授業はT・Tの形で高学年10クラスの道徳の授業だけを受け持っています。各担任の先生の希望を聞き,1クラス以外は全て私がT1を受け持つことになりました。

−生活指導2−
今まで週に1度の道徳でも四苦八苦していたのに,週に10回の道徳授業を行うことになり,最初は相当のプレッシャーがありました。最初の授業は4年生のあるクラスでした。今でも,廊下でチャイムが鳴るのを待っている時の緊張感を覚えています。

−生活指導3−
以前知人から,「鼻につく人がいるかもしれない。」と言われたことがずっと心の隅に残ってはいるのですが,子どもや保護者から受けた嬉しい反応はついここで紹介してしまいます。それは1つはこのHPの内容に,ある程度実質的な効果があるという証明だとも思うからです。自分にとってはどんな理論より,まずは事実に説得力があります。今までに役に立ったのはそういう事実が背景にある書物や実践例でした。ということで,道徳の授業を1ヶ月半してきて聞かれた嬉しい反応と,これからのHPの新連載2本の予定を次回に紹介させてもらいます。

−生活指導4−
先日,5年生の道徳の授業が終わって教室を出ようとした時,一人の子がやってきて,「先生と勉強して,道徳が好きになったよ。」と言ってくれた子がいました。「毎日道徳があってもいいよ。」「2週間道徳がないのでつまらない。」と言ってくれた子もいます。ある先生は「いつもの授業では手を挙げない子が道徳の時に手を挙げている。」と言って下さいました。10クラスの道徳の授業に出かけていく今は,私にとっては毎回が公開研バージョンとなっています。

−生活指導5−
今年の私の分掌は「生徒指導主事」ということで,学校全体の生活指導を行うのが本来の目的です。不登校対策がメインですが,仕事内容の中に「道徳の授業をT・Tで週10時間程度行う。」という項目も入っています。道徳の授業を通して生活指導を行っていくということだろうと思います。ということで,今年は「道徳」と「生活」をテーマに取り組んでいくので,この2つについてHPでささやかな実践を紹介していこうと思っています。

−中学生1−
昨年教えた6年生たちが中学生になって会いにきてくれました。開口一番,「先生が淋しそうだと聞いて,クラブをさぼって会いに来てあげたよ。」えっ!?淋しそう?

−中学生2−
4月のPTA総会で40数名の教師全員が全校の保護者の前で自己紹介します。どうもその時の私の様子が担任がなくて淋しそうだと昨年の保護者が思われたようです。その話を聞いて「慰めに」きてくれたのでしょう。一人の子は「先生の教えてくれたことは間違っていなかった。」と言ってくれました。中学でも「百人一首」や「下校時にイスを上げる」「敬語に気をつける」等の6年生の時との共通点があったということでした。そして国語の先生から感心されたことがあると言うのです。

−中学生3−
中学の先生が感心されたのは,その子の作文の書き出しや表現の工夫のようでした。6年生の時,「今日」を使わない書き出しの工夫を求められて,毎日誠実に書く努力をしてきた成果がこうして認められたのだと,私も嬉しくなりました。

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