−8月−

−チャイム1−
問題行動に対応するのが,今年の私の大きな役目です。1学期の最初はその気になって,担任の先生からSOSが発せられると,熱心にクラスに入っていったり,別室に連れて行って個別指導等をしていました。しかし,段々,そういうことをしていくことは,後々担任の先生自身を困らせることになると思い始めました。

−チャイム2−
学級を持って1年間,いろいろな苦労がありますが,3学期の終わりにはそれなりの感慨を持って終わることになります。言うことをなかなか聞いてくれなかった子も,誠実な対応さえしていれば,大きくなって「あの時は苦労をかけたなぁ。」と思ってくれることもあります。しかし,子どもが騒いだり,喧嘩をしたような時,生活担当の先生を呼んで,その先生に注意をしてもらったり,別室で説教をしてもらっていると,初めのうちはいくらか効果があるかもしれませんが,段々その子は「自分は担任に見放されている」と感じるようになるのではないかと思います。いくら聞かないふりをしていても,それでも自分の相手をしてくれてきたという関係が1年間続けば,最後には気持ちの変化も期待できるものです。

−チャイム3−
もう1つ気になることは,子どもたちの前で「生活の先生を呼ぶよ。」と言って,問題のある子を生活の先生に任せていると,子どもたちは担任の力量を疑うようになるのではないかということです。そこで1学期の後半から,ある提案をしました。

−チャイム4−
その提案は,子どもの前で「生活の先生を呼ぶ」というシグナルを出さないということです。休憩時間や廊下で出会った時に私にだけ分かるように伝えてほしいと話しました。私は校内巡視を毎日していますから,子どもたちにとっては偶然私が入ってきたという形にしたいと思いました。そして,もう1つお願いしたことがあります。

−チャイム5−
もう1つお願いしたことは「チャイムを守ってほしい」ということです。低学年では特に45分は集中力の限度を超えているし,生理的にもこれ以上は無理だと思われます。また高学年でも精神的に効果があると思っています。どうしても終われない場合でも,そこで一応終わりにして,続きを次のチャイムが鳴ってから始めて下さいとお願いしました。できれば月に一度でもいいから,日直の「これで○○を終わります。礼。」の号令と共にキーンコーンカーンとチャイムが鳴るようなドラマチックな演出をしてみてはいかがでしょうかとも付け加えました。そういう努力を教師がした上で,子どもたちにチャイムを守ろうという要求をしていき,条件反射的に反応できるような基本的な規律づくりをしていくことが,集団づくりの基礎になると思っています。

−チャイム6−
本当はもう1つお願いしたかったことがあります。休憩時間,子どもたちと遊んでほしいということです。担任は分かりやすい学習指導と共に,それをスムーズに進めるためにも,まず子ども一人ひとりとの心の交流を図ろうとし,集団の好ましい関わりをつくりだしていこうとするものです。そういう努力をする中で,生活指導の教師も上手に使っていく,という形にしていくべきだと思うようになったのです。私が張り切って前に出しゃばりすぎてはいけないし,担任の先生は正面から子どもの事実と向き合う努力をしなければいけません。

−チャイム7−
最初は生徒指導主事という初めての役を受けて,とにかく自分にできることで少しでも先生方の仕事を助けていけたらという思いだけで動いていました。しかし,段々,もしどこかに「問題のある子は生徒指導の先生に任せればいい」という気持ちを起こさせてしまったら,担任と子どもとのつながりを結果的に私が断ち切ってしまうことになると思い始めました。また,担任をしていて今までの方法が通用しない子に会ったとき,私自身,自分の対応を変えていくきっかけを得ることができ,それはその後の教育活動に随分役立っています。そういう教師の成長の機会を生徒指導担当が出しゃばることで,奪ってしまうということに気づいたのです。

−チャイム8−
子どもが問題行動を起こす理由は様々ですが,教師は出来る限りのことをして,心穏やかに楽しく学習できるように取り組んでいかなければなりません。「いっしょに遊ぶ」とか,「チャイムで授業を終わる」というようなことはささやかで,当たり前のことかもしれません。それをしたからといって劇的な変化があるわけではありません。それでも,そういう努力を続けている中で「生活の先生を呼ぶ」ということなら意味があるように思います。

−チャイム9−
「ルールを守らせること」と「人間関係をつくること」が集団づくりの要点だと言われています。ルールを守ろうとする集団にするには,まず指導者自身がそういう姿勢を示すことが大事であることは言うまでもありません。その中でも「授業終わりのチャイムを必ず守る」というような姿勢(授業を受ける者を大切にする行動が「授業時間を延長する」ことなのか,「授業時間を守る」ことなのかは両論あるとして)を通した指導には力があります。

−スイカ2007(1)−
以前,この欄で「庭にできたスイカ」を紹介したら,ある知人から「なぜ急にここでスイカなのか」と笑われました。それにもめげず今年もスイカの話題を!昨年に続いて,今年も急にある日庭に双葉が現れました。普通の草の葉とは明らかに違います。しかしスイカの種の飛ばし合いをしたのは去年のこと。1年経ってまた新たな命が・・・?と見守っていました。すると,やはりその正体はスイカでした。今,1つ実が日に日に大きくなっています。

−スイカ2007(2)−
今年も突如庭に生えたスイカが,順調に大きくなっています。只今のサイズは横の直径13センチ,縦14センチです。芝刈りが難しくなりましたが,この後どこまで成長するか楽しみです。

−スイカ2007(3)−
庭にある日「桃太郎」のようにやってきたスイカは順調に成長しています。毎日の観察が楽しみな今日この頃です。

−言葉の花束1−
先日校内研修で生徒指導の講師を招き,「構成的グループ・エンカウンター」の研修を行いました。その中の最後に「言葉の花束」というプログラムがありました。4人グループで,それぞれ自分の背中にB4版の色画用紙を襟の後ろからクリップで留めておきます。花の形に切り取れるシールに,相手の名前とその人への言葉と自分の名前を書いてグループ内の3人の背中の画用紙に貼っていきます。つまり本人にはすぐその言葉が見えないようになっており,言葉を書いた花が次々に貼られることで「言葉の花束」になるというわけです。シールには花の形が6枚あるので,3人に書いた後時間があれば他のグループの人に書いてあげてもいいということになっていました。

−言葉の花束2−
時間が来て,背中の色画用紙を見てみると,10枚もの花形のシールが貼ってありました。グループの3人以外,7人の先生が言葉を書く一人に私を選んで下さったということに感激しました。「鼻につく」方には申し訳ございませんが,こういう喜びはつい紹介してしまいます。

−年一−
「月一ゴルフ」とは月に1回しかゴルフに行けないという意味です。去年私は1年間で1回だけゴルフに行くことができました。そして今年は8月4日に今年初めてのゴルフ(out38,in44)に行けました。ひょっとしたらこれで今年は終わりかもしれません。これでは月一どころか,年一になってしまいます。これは,気分的に余裕がなくなってきた証拠かもしれません。自己管理,仕事の効率性の問題かもしれません。

−リユース1−
最近はきっとどこの職場でもされていると思います。「印刷ミス紙の裏側リユース」です。以前は,ミスした紙はどんどん捨てていました。今ではそんな「もったいない」ことはできない感覚になっています。時にはどちらが必要な記事なのかと思うこともありましたが,最近は慣れてきました。印刷ミスしたプリントが印刷機の横に積んであり,職員用の印刷にはその裏を使います。・・・が。

−リユース2−
印刷ミスのプリントが大きさ別に印刷機の横に積んであります。が,どうしても忙しい中,乱雑になってしまいます。今まではそれが気になりながらも,整理する時間的余裕がありませんでした。1分1秒が貴重な時間でした。しかし,今年は担任がなくなったことから,時間的な融通が利くようになり,印刷室に入る度に,この印刷ミスのプリントを整頓することができるようになりました。今では印刷室に入ると,いつでも印刷ミスプリントが大きさ別の束になって,真っ直ぐ整然とそびえ立っている風景が見られるようになっています。

−リユース3−
私は校内では生活部に所属していますが,学習部の情報担当もすることになりました。パソコンの修理や難しい設定はできませんが,機械周りの整理をすることはできます。プリンターの周りには印刷済みのプリントやミスプリント,使用していない用紙の束等が置かれたままになっていることがあります。それを一つ一つ確認して作成者への配達,廃棄,リユースと仕分けをしていきます。それで今年は,職員室のパソコンとプリンター周りには何もないようになっています。

−デスク1−
学校には職員が使えるノートやデスクトップパソコンが何台かあります。基本的に,これらのパソコンで作成したデータは全てネットワークで各学年や分掌のフォルダに保存することになっています。しかし,実際は各パソコンのデスクトップ上に置いたままになっているファイルが段々たまってきていました。

−デスク2−
机の上に書類等を置き始めると,どんどん増えていくので,私は職員室の机の上には何も置かないことにしています。パソコンのデスクトップも同じことです。ファイルを置き始めると際限なく増えていきそうです。公的に使用するパソコンなどは特に気配りが必要です。担当として,1週間以内に校内のパソコンのデスクトップに置いたままにしてあるファイルは所属のフォルダに移動するようにお願いしました。

−デスク3−
1週間後,デスクトップに残っていたファイルは全て削除しました。と,言えたらかっこいいのですが,そういう勇気はなく,Dドライブ内に作った「デスクトップ上のファイル」フォルダに移動し,ショートカットを置いておきました。背景は全て「クラシック」。味も素っ気もない実務的なものにしました。私のパソコンのデスクトップも,真っ青な画面の端に3つのアイコンがあるだけです。

−異常1−
講演がありました。会場は満員でした。講演が終わり,司会者が質問をきくと,高校の先生が質問をしました。講演者がそれに丁寧に答えると,質問者は「私はそんなことをきいているんじゃあないんだ。」と言いました。相手は大学の教授です。少なくとも,質問の意味が理解できないような知能ではないはずです。そうでなくても,もし見当違いの答えだったとしたら,質問の仕方が悪かったのではないかと普通は考えるものです。

−異常2−
件の高校教師はその後も怒ったように質問を繰り返しました。教育活動に熱心になることは大切なことです。しかし自分が熱くなっていれば,人に対する態度に気を遣わなくていいというものではありません。あまりに傲慢で稚拙な質問の態度の異常さは,本人の人間としての資質の問題でしょうか,それとも学校という職場が作り出した職業病なのでしょうか。

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