製粉と手打ちの話
自家製粉
なぜ自家製粉を始めるようになったのか、簡単にお話しさせていただきます。
十割蕎麦、石臼挽き。
これを売り物にしているお店を随分見かけるようになりました。
打ち場に石臼を置いてある店も少なくありません。
十数年前の事です。
蕎麦と小麦を同列に語る事はできませんが、同じ穀物で麺類。
小麦にだって新鮮な美味しさはあるはず。と思うのは当たり前の事ですし、元々は農家の縁側などでゴリゴリと石臼で小麦も蕎麦も製粉していたのですから、昔よりも美味しいうどん、コクのあるうどんを食べてみたい。
そして、田丸屋でも全粒粉を使った「うどん」を商品化してみたい。と思うのは自然の流れでした。
現在、国産小麦は全体の消費量から見れば、ごく少量です。生産されている品種も昔とは違って参りました。
しかし、せっかく作るのであれば群馬県産にこだわりたい。
おかげ様で理解ある農家さんに出会え、小麦を分けていただく事ができました。
また、沢山の製粉業をしている方にも話をさせてもらい、製粉の勉強を致しました。特製の石臼。
まだ自家工場の製粉は「古伝・喜利麦」用だけですので少量ですが、店頭にディスプレイとして飾る石臼ではなく、美味しいうどんにするための小麦を毎日、製粉しております。
まだ船出したばかりの「古伝・喜利麦」ですが、大事に育てて行く所存です。
ぜひ、お召し上がり戴き、ご意見を伺えればと思っております。
磨き上げられた小麦。石臼に入れます。小型の石臼ですが、風味の良い粉に満足しています。雪が積もるように、きれいな全粒粉に仕上がりました。