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2004年11月11日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day11

 平山夢明『東京伝説 忌まわしき街の怖い話』(竹書房文庫/竹書房) [bk1amazon]読了、感想はこちらから。でもやっぱりもう少しペースを落としてもいいと思います。

 本日のお買い物
1,『華氏911 コレクターズ・エディション』(日本ヘラルドGENEON ENTERTAINMENT/DVD Video) [amazon]
2,『OutRider Vol.9』(ROAD RIDER 2004年12月号増刊/学習研究社)

 最近は劇場公開からDVD発売まで短くなった、とよく言われますがさすがに正式公開から三ヶ月も経たずに登場、というのは極めて異例でしょう、の1は、配給元が変わったりカンヌ映画祭のパルムドールを獲得したり大統領選のさなかに全米でDVD発売を仕組んだり、と絶えず話題を振りまいた作品……などという説明も今更不要でしょう。劇場で鑑賞したときの感想を御覧いただければ解るとおり、出来については前作のほうをより高く評価してますが、こちらも充分娯楽映画として観られるので、貯まったポイントにて購入いたしました。
 2は相変わらず目の毒な雑誌であります。ちなみにこの雑誌、今年直木賞と山本周五郎賞を獲得した熊谷達也氏がときおり寄稿していて、今号はその流れで顔を見せるかな、と期待していたのですが、登場は次号になるようです。

 次のおしごとのゲラが届きました。12日(金)までに返送してください……って明日じゃん。どひー。


2004年11月12日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day12

 いざとなったら手ずから配達する、ということも考えたが予報では本日朝方雨が降るのは確実らしく、そうすると私の機動力は半減する。そうでなくても先方の住所までたどり着く道程を把握していないのだから、下手をすると却って始末に困る。
 どうやら午後九時頃までに手続きを済ませれば確実に翌日届く、ということなので、ひととおりチェックして(それでも執念的に修正した)近所のコンビニに持ち込み、無事発送。
 ……あー、びっくりした。急ぎの仕事には慣れているつもりでしたが文字通り昨日の今日だもんなあ。

 軽く読めるものを片づけております。神坂 一『スレイヤーズすぺしゃる23 ブレイク・オブ・ディスティニー』(富士見ファンタジア文庫/富士見書房) [bk1amazon]読了。神坂作品は完結したのみアップすることにしているので、別項での感想はなし――っても、もうこのスレイヤーズすぺしゃるはいつ終わるのか想像もつかなくなってるので例外的にその都度アップしても良さそうなものだけど。
 労多くして功少なし、という筋書きの多いシリーズながら、例外的に時代劇めいた綺麗な締め括りになっていた表題作がちょっと記憶に残ります。他の話はもうキャラクターでいかに意表を衝くか、というかたちで、相変わらずただただ楽しいだけ。

 本日のお買い物
1,ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア/浅倉久志[訳]『すべてのまぼろしはキンタナ・ローの海に消えた』(ハヤカワ文庫FT/早川書房) [bk1amazon]
2,藤田和日郎『うしおととら(3)』 [bk1amazon]
3,萩尾望都『残酷な神が支配する(3)』 [bk1amazon]
4, 同 『 同 (4)』(2〜4、小学館文庫/小学館) [bk1amazon]

 1はプラチナ・ファンタジイシリーズの新刊、SF作家である著者の連作集。最近こういうやたらとゆとりのある文字組みの文庫本が増えてますが、読みやすいんだろうとは思いつつもなんとなく損をした気分もちょっとあったり。
 2は空中戦に始まり、シリーズ屈指の名エピソードのひとつであるかまいたち編などを収録。3と4は……まだ2巻読み終えてませんので手がつけられず。
 このほかに山田風太郎の忍法帖短篇集を買おうと近所の本屋に赴いたのですが、見当たらず。前巻までは配本があったはずなんですが、部数減ってしまったのかなー……

 今夜は台風のために収録が遅れ、ようやく完成を見た『Dr.コトー診療所』スペシャル版の前編です。ああっ、でも今日は先週とんでもないところで話が切れたうえに前半のハイライトとなるはずのソーラン節披露も含んだ『3年B組金八先生』が重なってるっ! 困った。

 で、けっきょく何を見たかというと、一時間だけ『Dr.コトー診療所2004 前編』を普通に見て、後半は録画のために動いているパソコンの音声だけ消して、基本的に意識は『3年B組金八先生』に向けつつときどきパソコンにも気を配る、という感じにいたしました。
 後半から重くなるのが目に見えていたので、『Dr.コトー』序盤がコメディじみていたのは予想通り。てっきり原作における学校の先生一家のエピソードを導入するのかと思っていたのですが、剛洋の初恋に彩香の母親の病気というオリジナルエピソードを絡める格好で展開していった模様。明日、後編が放映される前に前編後半をちゃんと見ておかないと。
『金八先生』のほうはやっぱり前半のハイライトでした。クライマックスのソーラン節までの展開は、これまででいちばんの緊張感。少々丸く収まりすぎた感はありますが、まだまだ先が長いのは自明(シュウが受けている虐待とか、若い吉田拓郎の無責任ぶりとか)なので、ここでひと段落させるのも構成としては正しいと思います。それにしても千田校長、あの針の筵状態でも桜中にはいたいのね。

 今月末に山名沢湖氏の単行本が二冊、enterbrainから発売されるのは前にもここで書きましたが、更に同時期に双葉社から新作『委員長お手をどうぞ』の第一巻も発売されるそうです。
 で、それを記念してサイン会が開催されるそうです。東京での場所は……またジュンク堂池袋本店。しばらく行かずにいるとサイン会だイベントだで呼ばれるような気がするんだがどーいうわけだこれは。


2004年11月13日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day13

 朝早く起こされるからといつもより一時間以上早く寝たら、その早く起こされる時刻よりも更に一時間半も早く目が醒めてしまいました。またしても溜まり気味だった漫画を消化して時間を潰し、八時過ぎに外出。
 宝塚劇場前の入り待ちの人々の前をたじろぎながらやり過ごしてまず訪れたのは日比谷映画、鑑賞したのは三谷幸喜の舞台を映画化した笑の大学』(東宝・配給)。感想は「見張りの制服警官のじーさんがまたいいんだこれが。」からどうぞ。
 観賞後、こんどは建物ひとつ挟んだシャンテ・シネへ移動して本日二本目。フランス映画だと思って観に行ったら舞台が旧ソヴィエト領グルジアで吃驚した、歴史を背景にした人情ドラマやさしい嘘』(東芝エンタテインメント・配給)。感想は後日、この辺に。時間配分を考えてこちらをあとにしたんですが……画面がやや動きに乏しいので、早起きも手伝ってちょっと眠くなってしまいました。失敗。出来はいいのに。
 終わったのは一時半頃、七時半頃に朝食を摂ってから食べたのはポップコーンだけ、だいぶ腹を減らしつつ六本木まで足を伸ばす。来週公開のあの映画の座席指定券を確保するため……だったのですが、持っていた前売り券の指定する劇場に入っていなかったことにカウンターで気づいて慌てて撤退。しょーがないから昼飯だけ食べるか、と思っていつも立ち寄る店に向かうと臨時休業。見事に何の収穫もないまま六本木を離れ、前売り券の指定劇場がある日比谷にふたたび舞い戻って座席指定券を入手。
 帰り道は帰り道で下手な車が多いわ土曜日で混雑しやすい抜け道をわざわざ片側交互通行にして状況を悪化させている工事現場に出くわすわ、途中で昼飯を食べに寄ることも買いに行くことも出来ずけっきょく家に帰ってから近くのコンビニで仕入れてくる羽目になる、と半日散々な有様でありました。映画は良かったんだけどなあ。

 帰宅後、きのう半端な見方をした前編の後半一時間ほどを復習して、万全の備えで『Dr.コトー診療所2004 後編』を視聴。
 連続ドラマだったときもそういう傾向はありましたが、このスペシャル版は更に原作の楔から解き放たれた印象があります。物語的にも主眼はコトーに憧れて医者を志した剛洋の迷いとほのかな恋心と、突如くも膜下出血に見舞われて右半身が動かなくなる、という不運に見舞われた彩香の母親を巡る家族の葛藤に置かれ、コトーは基本的に傍観者として静かに患者や、家族となった島の人々を見守るというかたちで要になっている。原作の精神は残しながらより独自の世界を構築しており、期待を裏切らない仕上がりでした。前編と後編でまるっきり対照的な表情を演じた小林薫と、序盤は笑いどころを押さえつつ後編ではきっちり友人を支える役割を味わい深く演じた泉谷しげるが特に出色。こうなったら『TRICK』じゃありませんが年一ぐらいのペースで継続的にやってもらいたいもんです。
 ……そういや、十ヶ月近く前にわたし、テロップに間違いがあるって指摘したんですけど、……後編のエンドロールでもまだ直ってなかった。ち……直接言わなきゃ駄目?


2004年11月14日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day14

 いつも訪れている秋葉原界隈で開催されると知って、せっかくだからちょっと覗いてみました第三回文学フリマ
 本当にちょっとだけ。超短篇マッチ箱の新刊と、ヘリオテロリズムVol.1を購入したあとあちこち眺めてまわりましたが、会場が狭く換気が悪いせいかだんだん頭が痛くなってきたので早々に退出、遠回りして行きつけの蕎麦屋で食事をし、帰宅したあとは薬を飲んで夕方まで大人しく寝ておりました。

 そんな状態だったので感想を書くのにも手こずっていた次第。どうにか仕上げたやさしい嘘』(東芝エンタテインメント・配給)の感想は、「で、あの彼とはどうなったんだろうアダは」からどうぞ。……放置?

 最終回が迫るとともに、今更ながらまた見はじめてます『新選組!』を。ようやく三谷脚本のキャラクター描写の巧さが活きはじめてきたことと、当初私にとって最大のネックとなっていたあの人が予測よりも遥かに出番が少なかったらしい、と気づいたので、心置きなく鑑賞しております。序盤からいい味を出してきた小林隆演じる井上源三郎も今日の鳥羽伏見の戦いで散ってしまいました。一部間抜けな演出があったのがアレですが、相変わらず山本太郎らも随所でいい味を出していて、見応えは充分。
 次回はいよいよ最後の舞台となるはずの江戸へ。

 いきなり寒くなってきました。こないだまでは薄く窓を開けて寝ていたのに、いまでは完全に閉めきり、とうとうパソコンでの作業中に足許の暖房をつける必要も感じはじめてます。


2004年11月15日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day15

 雨雨しとしと。帰宅したときには止んでいて出かけ放題でしたが、なんとなく気が向かなかったので本日はお買い物もしませんでした。溜まってる漫画消化しないと……なにせ凡そひと月前に買ったものを今ごろ読んでいる始末ですから。さっきやっと『紅茶王子』にかかったところ。番外編「フォーゲットミー・ノット」に、この作者がこんなネタをこんなところでやっていたなんて、とちょっと吃驚したり。

 喜国雅彦氏の『本棚探偵の冒険』を今更ながらに読んでいると、にわかに“蔵書票”がつくりたくなってきました。
 蔵書“印”ではなく蔵書“票”のほう。判子ならいちど作ってしまえば捺し放題ですが、性質上あまり大きいものは作れないし、描線もある程度太くなくてはならないから図柄が限定される。それもひとつの味ではありますが、印刷してシール状にして製作できる蔵書票であれば、デザインの自由度が大幅に拡がります。サイズが多少大きくても、印よりも貼れる場所が多い(判子は遊びやカバーには捺すことが出来ず、どうしても奥付などページの余白に限定されてしまう)ので、より確実に利用できる。
 もうひとつ、蔵書票だと他人に譲れるという利点もあります。判子だと、たとえば「深川蔵書」と図柄に明記したら、それは完全に私自身の購入した本にしか利用できませんが、蔵書票は通常、絵の中に署名を入れる箇所があるので、他人様に譲ることも出来る。極論すれば、なにも本に貼って貰う必要もないのですし。
 肝心の印刷自体も、今日日はパソコンのプリンターでラベル用紙に印刷する、ということも可能ですが、本業の伝手を頼れば千枚単位で格安で刷ってもらうことも難しくないらしい。ていうか、下手にラベル用紙なんか買い込んでくるよりも実は印刷してもらった方がずっと安上がりになるのは確実。
 そんなわけでいま、隙を見てデザインしてみようかと考えているのですが、諸般事情から絵にきっちり取り組んでいる余裕がない。いっそ、これまでのお仕事で縁のあった絵描きの方にお願いする、ということも考えていたりもするのですが……皆さん忙しそうだからなあ。しかし駄目元で頼んでみたい、という欲望がうずうずうずと。極論すれば、個人で使用するものなので、Webやなんかに掲載されているものを利用しても、黙っていれば格別問題にゃならないとは思うんですがそれじゃつまんないものねえ。(でも田中松太郎氏の関口さん絵は使ってみた……あいやいやいや)

 ……ところで皆さん。清水崇監督の『THE JUON/呪怨』の全米興収、あの『フレディVSジェイソン』でさえ達成できなかった(はず)、ホラー映画初の1億ドルを達成してしまいそうです。嘘みたいだ。


2004年11月16日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day16

 きのうあんなことを書いたあとは、好調に漫画を消化してました。そうか、『ヴァンパイア十字界』ってそういう話だったのか。……極論すると『スパイラル』と同じちゃうか? まあそれは言い過ぎにしても、今回まだ伏せられたままの“赤いバラ”の真意については、現時点で想像できることがひとつあるのですが、……そんな簡単な話でないことを願おう。

 本日のお買い物
1,中島みゆき『いまのきもち』(YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONS/CD) [amazon]
2,『AIR PRELUDE』(TBS・翼人伝承会、Pony Canyon/DVD Video) [amazon]
3,田中芳樹『窓辺には夜の歌』 [bk1amazon]
4,笠井 潔『ヴァンパイヤー戦争(5) 謀略の礼部クーデタ』(3と4、講談社文庫/講談社) [bk1amazon]
5,北条 司『CITY HUNTER 《COMPLETE EDITION》 VOLUME:22』 [bk1amazon]
6, 同 『 同 VOLUME:23』(5と6、TOKUMA COMICS/徳間書店) [bk1amazon]

 あと楽しみにしていたアレも届いたんですが中身がえらいことになっていたので即刻返還、代わりが届くのを待つことに。
 が、もしかしたら1をじっっっくり聴きこめるので良かったのかもしれん、とちょっと思ったりもする。1976年の「あぶな坂」から1988年の「土用波」まで、過去の名曲をいまの解釈で歌い直したセルフカバーアルバムです。さっそく聴いておりますが、全般にオリジナルよりもしっとりと艶っぽくなっているような気がします。個人的には、ジャズ・バラード風になった『横恋慕』がちょっと意外。2はテレビアニメ版の『AIR』放送開始を前に発売されたプロモーション的なDVD。アニメのオープニング・エンディングのノンクレジット版にプロモーション・クリップ、それと作画監督がゲスト出演した『アニクリ』の映像を収録。まあ、観ておかねば、というわけで。
 3は来夢と耕平シリーズ第二作、初の文庫化。実はこのシリーズと初めて出逢ったのはこの作品だったりするので、色々感慨深いものがあります。解説は加賀美雅之氏……思い入れがあるだけになまじ知った方が手がけていると複雑な気分。4〜6は毎度なので省略。


2004年11月17日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day17

 喜国雅彦『本棚探偵の冒険』(双葉社) [bk1amazon]読了。感想はこちらから。ある意味魔書。

 いま、前々からの懸案であった作業をふたつ並行して進めています。一個は無茶苦茶入り組んでいて厄介極まる骨組みを必死で構成中、もう一個はあらまし出来てあとは作っていくだけ、なんだけど性質がこれまでのものと違いすぎて手間取っているというもの。
 色々あってこれ以上先送りにも出来なくなってきたため先日から本腰を入れはじめましたが、基本的にパーツを配置するのが課題である前者はともかく、本丸にかかっている後者がなかなか進まない。どうしてなんだろうなー、と首を捻りつつ、数が増え続けていた漫画の積読を片づけ、勢いに任せて読み終えた『〜回想』の感想も書き上げて、もう逃げ場もないからやるか、と再び向かい合ったら――意外に筆が進む。
 どうやら、昨日購入した中島みゆき『いまのきもち』をBGMにしているのがいいらしい。なんだか雰囲気が合うのです。こりゃーいいや。いつまで保つかは解らないけど、続くうちはアクセル代わりにさせてもらおう、うん。

 やっとこ今月頭に購入した大乃元初奈『+1サプライズ(2)』まで辿り着く――溜め込みすぎ。
 それはともかく、この作者、ちょっと売れるのが早すぎたような気がしてなりません。わりと無茶苦茶でも通ってしまう万鈴はともかく、千鶴のキャラクターが破綻しがち。気の利く部分と利かない部分との兼ね合いが不自然で、実感に欠けます。また、前のほうの話で万鈴から常識はずれの食費を手渡される、という描写があるのに、あとのほうのネタではそのことを考慮から外して、父親に万鈴が来るのは月何日かと訊ねて、その日数に合わせて食費を切りつめる、という謎の行動が描かれていたり。雑誌掲載の順序が逆だった可能性もありますが、それにしたって配慮不足は否めません。朝倉さんというキャラクターの良さを損ねかかっているもうひとつの連載作品同様迷走の気配を漂わせていて、ちょっと不安。私は漫画にリアリティなんか特に必要だとは考えないほうですが、ある程度の整合性は考慮に容れるべきだと思ってます。少なくとも基本設定を曖昧にするような姿勢は作品にとっても作者にとってもあんまし良くないと思うのですが如何でしょう。

『H2』実写ドラマ化ですか。へえ。山田孝之という役者はあんまり信用していないのですけど、演出がちかごろ青春ものに力を発揮している堤幸彦監督なら、それなりのものに仕上がるのでは、と期待。問題は、いったい全何回で、どのへんまで再現するのか(野球部が出来るまでを描くのか、ライバルふたりの直接対決までを描くのか、原作のラストまでやるのか)でしょうか。
 余談ですが個人的にあだち 充の最高傑作は『ラフ』だと思っていたりする。程良い尺と絞り込まれた登場人物、恋愛関係の紆余曲折の凝縮ぶりなど、無駄の感じられない作品です。途中で設定が変わってますがそりゃいつものことだし。

 昼間、作業をしながらテレビを観ていたら、ニュースで『電車男』が採りあげられていた。……なんとなく劣化した『猟奇的な彼女』に見えて仕方なかった。話は極めてオーソドックスだもんねえ。それが悪いとはまったく思わないのだけど。

 本日のお買い物
1,皆川亮二『D-LIVE!!(8)』(SHONEN SUNDAY COMICS SPECIAL/小学館) [bk1amazon]
2,CLAMP『XXX HOLiC(5)』(YMKCDX) [bk1amazon]
3, 同 『ツバサ RESERVoir CHRoNiCLE 愛蔵版(8)』(SHONEN MAGAZINE COMICS/2と3、講談社) [bk1amazon|通常版:bk1amazon]

 ……また増えた。
 1はまいどお馴染み。だんだんキマイラという組織との対立が明確になっていきます――個人的には完全な1エピソード完結型で進んでほしいんですけど、そういうのも難しいんでしょう。2は帯が京極夏彦氏だ。3は意味不明の番外編を同時収録。

 本日の『トリビアの泉』、「スーパーマーケットのレジ係には全国大会がある」の映像は凄まじい破壊力でした。怖いよう。あんな店ぜったい行きたくねえよう。
 要するにマニュアルを先鋭化させるとああいう新興宗教じみた事態になる、というのを具体化させたよーな話なのですけど……当人たちはきっと本気でやっていたのでしょう。たぶん来年はないと思う。ないと言ってくれ。本当にあれを何日もやるなんてホラーだぞ。


2004年11月18日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day18

 とても観に行きたかった映画が今週いっぱいで終了と気づき焦る。今日は若干余裕があったので行けるか、とも思ったのですが――はた、と考えるのは、予備知識だけでこれほど惹かれている作品、しかももともとミニシアター向けの邦画となると、かなりの高率でDVDを買うような気がする。だったら大人しく発売まで待ってりゃいいんじゃないか。
 だが、ここ数年映画道楽が高じている理由のひとつに、ミニだろうと大作だろうと映画には劇場で観てこその醍醐味がある、と考えているから、というのがある。期待しながら劇場で観て、あーこりゃ一回で充分だ、とDVD購入に踏み切らなかった作品も多々あるのだ。故に、ちょっとでも気になった作品は、なるべく劇場でいちど確かめてみたい。
 しかししかし、この作品についてはテーマそのものが好みだし、何より役者に惹かれたのがそもそもの動機だった、という一面もあり、内容的に外れだとしても演技の質が水準に達していればたぶんDVDでも買ってしまうだろう。そこまで予感してるんなら、いっそ劇場での鑑賞をスキップしてもいいんじゃないか――
 ――などと迷っているあいだに、最終回の上映時間までに現地入りすること自体が不可能な時間になっていた。ばかかい。

 本日のお買い物
1,なかじ有紀『ハッスルで行こう(3)』 [bk1amazon]
2,森生まさみ『聖・はいぱあ警備隊(4)』(すべて、白泉社文庫/白泉社) [bk1amazon]

 いろいろ買うものはあるのですが、しばらくは五月雨式で。1も2も、恥ずかしさではどっこいどっこいの作品だと思いつつ、レジの店員が女性だろうと平然と出す自分がちょっと怖い。たとえばクリスティー文庫(既に最終回配本は確認済)なんかと一緒に渡してしまえばまだいいんでしょうけど〜。
 気にしていた文庫版のアレは、単純に『どすこい。』というタイトルになってました。あの、新書判で崩壊してしまった反復ネタはどうなったんだろう。

 お買い物のためにまたしても増えましたが、それでもようやく終わりが見えてきました漫画の積読。いまは『残酷な神が支配する(4)』です。今更ながら、ものすごい傑作。序盤は痛々しさが先行していましたが、登場人物の心理描写が交錯し、心理学者の言葉でジェルミの殺意が具体性を帯びたあたりから物語は急展開、読む方も手が止まらなくなります。この救いのない展開、いったいどう決着するんだろう。最終十巻の発売は二月――うああ、気になる。


2004年11月19日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day19

 昨日行くか行くまいか喚いていた映画、……結局行けず。諸事情からなんとなく留守番する羽目になってしまったのもあるんですが、本日最終回に限ってイベントがあるとギリギリで気づいて、ギリギリすぎるが故に経験上ぜったい間に合わない、と悟ってしまったので、諦めてDVD待ちにしました。うーん、あの人が主役格で出演する作品ってそう多くないので、なるべくなら劇場で観ておきたかったが致し方ないか。それに明日はいまの状況だとかなり確実にハシゴすることになるし、そしたら最悪三本も感想を溜め込むところだったしー。

 本日のお買い物
1,石川鷹彦『WORDS 3.5 Takahiko Ishikawa Solo Guitar Style』(ABSOLUTE RECORDSバーディハウス/CD) [amazon]
 あああやっと届いた。先日返還したのはコレでした、の1は大袈裟でも何でもなく日本のフォーク・ギターの第一人者である石川鷹彦久々のソロアルバムにして初の完全独奏によるセルフカバー作品集。旧作に収録された楽曲を基本的にギター一本で演奏可能なアレンジに変更、そうでないものについてもすべてひとりで演奏する、というかたちでカバーした曲ばかり。唯一収録した他人の曲は、サイモン&ガーファンクルがアルバムのなかで演奏している『Anji』のみ。こちらも若干編曲をいじってますが、異様に格好いい曲になってます。

 さあ、明日はアレの公開初日だ。


2004年11月20日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20041111~.htm#Day20

 週末恒例の映画鑑賞。またしてもハシゴ。
 きのう伏線は張ったので、一本目は言わなくてもお解りという方もあるでしょう。予め確保した日時指定券が初回、午前八時四十五分だったので、早起きして出かける。
 そこそこ余裕を持って出かけたはずなのに、さすがに話題作だけあって、朝早いにも拘わらず日比谷スカラ座は既に人でごった返している。そーいう状況だというのに、偶然にも某氏とばったり出くわした。なんか凄い面子と連れ立って鑑賞にいらしていたようなので折角だからご一緒させてもらおうかなーと思ったのですが、既に左右埋まってしまっていたようなので断念――だいいち直後にもう一本観るつもりだったのでろくすっぽお話も出来ないのは目に見えてたんですけど。場内は更に予想以上の混雑ぶりで、前方はいいとしてもかなり左よりの席しか見つからず、画面に思いっ切りパースがかかってしまいましたが、この劇場は比較的よく考えて作られているのでそんなに問題はありませんでした。数少ないDLP方式の上映館でもあったので画面も美麗だし。
 鑑賞したのは宮崎駿監督最新作、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ原作によるハウルの動く城』(東宝・配給)。とりあえず最大の不安だった木村拓哉の声は……何の問題も感じませんでした。ていうかこれで駄目なら昨晩放送していた『もののけ姫』のアシタカだって駄目でしょう。普段のテンションとほぼ変わらないあの独特な演技よりもやや作った印象ですが、それが超然とした雰囲気を出していて寧ろ合っているとさえ思いました。が、出色はソフィーを演じた倍賞千恵子です。本当に18歳から90歳まで見事に演じ分けています。ストレートなファンタジー的世界観にハッピーエンド、音楽もこれまでになく印象的な作りで、ここしばらくの宮崎映画ではいちばん好きと言い切ります。大満足。詳細な感想は後日、この辺に。
 人混みを掻き分け劇場を脱出し、次の作品のかかる小屋へ……が、実はこの時点でまだ候補にしていた二本のうちいずれを観るか決めていなかったりする。スカラ座に近い劇場の前でしばし逡巡したあと、意を決してビックカメラ有楽町店のほうへ爪先を向ける。
 この建物の八階にあるシネカノン有楽町は、この界隈では唯一訪問していなかった劇場でした。出来たのは今年はじめ頃で、ちょうど直後に『パッション』がかかり、以来何だかんだと話題作がかかることが多く、混雑を避けているうちに観たい作品が終わるか劇場を移るかしてしまい、行きそびれていたのです。今回、特に観る気はなかった作品ではありますが、チケットを頂戴したので、それを口実に初訪問。給料日前なのでチケットがある作品のほうが助かる、という事情も無論ある。
 チケットカウンターが一階下にある、というのが難ですが、劇場そのものはごく最近作られたこともあって、ごく理想的なミニシアター風の作りになってました。座席は足許に余裕があって座り心地もまあまあ、スクリーンへの入口は二重扉になっているので、上映中の出入りもしやすい。今度は充分な空席があったので、いつも通りに前から三列目中央に陣取りましたが、この位置でもゆとりをもって鑑賞できたので、座席の配置も申し分なしと言えましょう。今後もcinequanon作品中心になかなか食指を誘うラインナップを用意しているようですが、躊躇なく見に来られそうです。
 肝心の作品は、たぶんタイトルだけ聞いたことがあるという人も多そうな、高樹のぶ子原作、根岸吉太郎監督、秋吉久美子&永島敏行主演による大人のラヴストーリー透光の樹』(cinequanon・配給)。どこぞの話題はさておき、根岸監督については『夜会』のDVDで厭な記憶が染みついているのであんまし期待せずに観に行きましたが、なかなかどうして、性愛描写の濃密さもさることながら、安易な“大人の恋愛”の定義に囚われず、ましてお涙頂戴にも流されてもいない、いい意味での“爛れた恋愛”を描いた秀作でした。……内容的にもお金に縛られていたのに、上映が始まってからもお金に取り憑かれたような有様になっているのが気の毒ですが、そういうのを抜きにしてもいい映画だと思います。詳細な感想は後日、この辺に。
 観賞後は秋葉原をうろついてお買い物。昼食を買う余裕もなく帰宅し、家で簡単に済ませると、早起きしたぶんを取り戻すために昼寝していまに至る。感想なんか手をつけている暇すらなく。

 本日のお買い物
1,尹 仁完・梁 慶一『新暗行御史(9) [特装版]』(SUNDAY GX COMICS/小学館) [bk1amazon|通常版:bk1amazon]
2,天原ふおん『ラブラブしっぽ図鑑』 [bk1amazon]
3,樋口 橘『学園アリス(6)』 [bk1amazon]
4,中条比紗也『花ざかりの君たちへ(23)』(2〜4、花とゆめコミックス/白泉社) [bk1amazon]
5,巣田祐里子『おまかせ・S×S(2)』(あすかコミックス/角川書店) [bk1amazon]
6,『ハウルの動く城 サウンドトラック』(STUDIO GHIBLI RECORDS/徳間ジャパンコミュニケーションズ) [amazon]

 また漫画の積読が増えた――といっても昨晩の時点で残り一冊まで来たので、大したこたありません。
 1は劇場版の公開を間近に控えた作品の最新刊、山道のフィギュアつき特装版。2は『花とゆめ』誌上に散発的に掲載されていた、著者のペットに関するエッセイ風漫画を纏めたもの。3はBS2でアニメ版が放映中のシリーズ最新刊……私は観られません。4は長かった連載もようやく完結。まあ予想通りのハッピーエンドだったようですが。5は三ヶ月連続復刊のラスト。
 6は帰り道、延々とテーマ曲および主題歌が頭のなかに鳴り響き続け、堪らなくなって購入してしまいました。エンディングテーマはスタッフロールの構成通り、『世界の約束』から直接メインテーマ『人生のメリーゴーランド』に繋げた形で収録。こうして聴いてみると、何度もテーマの旋律を反復しているので、余計に印象に残ったようです。


宣伝とかお薦めとか告知とか。

宣伝
09/01発売『AIR アンソロジー・ノベル』(JIVE CHARACTER NOVELS/JIVE) [bk1amazon]
本体価格950円 ISBN 4-86176-001-1
短篇「最期の夢」を寄稿しました。

告知
2004/10/29発売 江戸川乱歩・原作/石井輝男・監督『盲獣VS一寸法師』(GENEON ENTERTAINMENT/DVD Video) [amazon] →深川の感想
伝説となった『恐怖奇形人間』から三十数年振りに石井監督がふたたび挑んだ江戸川乱歩原作映画がまさかのDVD発売! この機を逃したら次に出会えるのはいったいいつか解らないぞ?!

告知
2004/11/17発売予定 石川鷹彦『WORDS 3.5 Solo Guiter Style』(Absolute Records/CD)
待望のニューアルバムは初となる全篇独奏によるセルフカバー&新曲計11曲!

告知
2005/01/11アメリカ盤発売予定 Pat Metheny Group『The Way Up』(NONESUCH RECORDS/CD)
68分1トラック、初の組曲形式によるニューアルバム!


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