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2004年01月21日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day21

「そうですね」という言葉を使ったらペナルティ、という話になったら途端に言葉数が減りそうな日本人は沢山いる。同様に、“You Know”を思案の枕にするな、という罰則を英語圏の人々に要求したら、世間は静かになりそうな気がします。……良くはならないと思うけど。

 買い漁るのもいいが積んであるものをまず片づけよう、とディクスン・カー作品の捜索に挑むも、山の高さにすぐさま断念。『ユダの窓』なんか記録上いちばん最初に作った箱のなかであり、他の荷物に埋もれてその箱が何処にあるのかも解らない。荷物をどかして場所を把握して、箱を開けて本を取り出して、同じサイズと厚みの本を入れて(そうしないとふたたび積み重ねたとき傾いたり潰れたりする)、また荷物を元の位置に戻して……という手続きを頭の中で組み立てているうちに気分が悪くなってしまった。休みの日に一日かけてやらんと駄目だ。まるで遺跡の発掘でもしてるようでわないかっ。

 

 雨の気配に追われるように帰宅したあと上のような無駄足を踏んでいたので、本日のお買い物はなし。明日は……そもそもどのくらい日記を書けるかも解りません。だってだってだって明日は(後略)

 その後、手の届く範囲で軽く捜索したところ、二冊だけカー作品を発見。一冊は室内にあった。購入したのは……1999年。うわあ。


2004年01月22日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day22

 夜会の日。
 中島みゆきの年末ほぼ恒例行事、渋谷Bunkamuraシアターコクーンにて行われる夜会。13回目となる今回は珍しく年を越してからの開催です。毎度の如くがくしさんに立ち見を確保してもらっていたので、渋谷にてちょっと早めに落ち合って蕎麦屋で簡単に夕食を済ませたあと会場へ。
 何故か私は中二階右側に割り当てられる場合が多く、今回も右側前方。右側に設置されている照明などに遮られて舞台右側四分の一くらいが完全に見えない。趣向を凝らした舞台設計は今回も健在で、左右に階段が組んであり作中幾度も転換する場面のそれぞれで活用されているのだが、その右半分でのアクションがまったく見えない悪環境。まあ、それを承知で立ち見に来ているのだし、三回続けてこれならいー加減諦めもつこうというもの。
 さて肝心の内容、はがくしさんのサイトに詳細な記述があるのでそちらを参照していただくとして(手抜き)、個人的には満足。結末のカタルシスが前作『ウィンター・ガーデン』と比べて弱かったのが残念だが、中島みゆきの歌により比重を傾け、相変わらず様々な隠喩をこめながら主軸となる物語はこれまででいちばん平易に綴った印象があって、やや寝ぼけ気味だったにも拘わらず充分楽しめた。例によって象徴を撒き散らした構造は、やっぱり人を選ぶ作りであることに変わりはありませんが。
 いちばんの不安材料だった三代目魚武濱田成夫も、突出せず概ね作品世界に馴染んでいた。ただ、ふつうの台詞はまだいいのだが、叫び声での台詞が大半聴き取りにくかったのは問題だと思う。第一幕の終盤、肝心な台詞が理解できず、終幕後がくしさんに確認するまで序盤が消化しきれなかった。恐らくあの役柄は詩の朗読に慣れており、独自の世界を持っていてかつシャウトしても不自然ではない人材を求めていただろう、と察しはついたものの、どうも充分に溶けこめていない気がした。
 とまれ、前回と比べてぐっと歌が占める割合が増したお陰で、ただのコンサートとして鑑賞しても楽しめるぶん余計に印象は良い。いい舞台でした。
 個人的にいちばん衝撃を受けたのは終盤、中島みゆきがハイヒールでスキップしてみせたこと……そのとき歌っていた曲のなかで、列車が線路を走る音を擬したアレンジが施してあり、その音に合わせてステップを踏んでいたのには途中で気づいたのだが、最後でまさかそこまでするとは思わず、唖然とした。すんごい根性だ。
 ……何はともあれ、次回は真ん中のほうの席で見るぞ、と。

 ゆっくり見るはずが一晩に一枚のハイペースで消化中のDr.コトー診療所 スペシャル・エディション DVD-BOX』(フジテレビ映像企画部Pony Canyon/DVD Video) [amazon]。どこが追加された場面なのかまったく解りません。不自然さはまるでないし、とても良質のドラマであることに違いはなし。
 一度見ているだけに発見もあります。終盤で突如大きな存在感を発揮するあきおじが、かなり早いタイミングで登場してけっこーあれこれと患っていたり、主題歌が中島みゆきなのは解っていることだが作中、食事処「まり」のBGMが大半中島みゆきの楽曲だったり。『悪女』なんてベタな選曲が似合いすぎだぜ。
 しかし、最大の発見は最後のスタッフロール。中島みゆきのCD発売元の表記が間違っていたこと。ヤマハミュージックコミュニケーションズがヤマハミュージクコミュニケーションズになっている。確認した限り、第四話まではぜんぶ。……いったいいつからこの状態で。

 と、ふっと気づいたことひとつ。そういや、『Dr.コトー診療所』ドラマ版オリジナルキャラである「まり」の店主茉莉子を演じていたのは大塚寧々。茉莉子は本土で離婚し、子供を置いて島に戻ってきた女という設定だった。そして、当の大塚寧々の元夫は、三代目魚武濱田茂夫…………
 ……いや、だからどーということでもありませんけど。書いていてまた気づいたが、茉莉という名前は夜会の旧作で中島みゆきが演じていたキャラクターにいたし、そもそも「まりこ」と言えば、『悪女』のなかで歌の主人公が電話をかける相手として登場する名前ではないか。

 本日のお買い物
1,カーター・ディクスン/厚木 淳[訳]『白い僧院の殺人』(創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]
2,アガサ・クリスティー/中村能三[訳]『ハロウィーン・パーティー』(クリスティー文庫早川書房) [bk1amazon]

 最近似たような買い物ばっかりでごめんなさい……って何故謝るのだ私は。
 1は恐ろしいことにこれも未読だった代表作のひとつ。密室もののなかでも最もオーソドックスかつ難易度の高い雪の密室を題材にした作品。2はクリスティー文庫昨年11月配本分、さいごの一冊。ハロウィーン・パーティーの席上で、殺人を目撃したと告白した少女が無惨な死体となって発見されたことから始まる、最晩年の作品。

 髪を切った。切りすぎて寒い。今日は特に辛かった。


2004年01月23日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day23

 読み終わったのは昨日なのですが、言及している暇がなかったので先送りしてました。江戸川乱歩『江戸川乱歩全集第4巻 孤島の鬼』(光文社文庫/光文社) [bk1amazon]読了。感想はこちらから。創元推理文庫版の挿絵盛り沢山なデザインに慣れてしまったせいで、若干物足りなく感じてしまったのはここだけの話。
 そして今日も一冊片づけた。アガサ・クリスティー/清水俊二[訳]『そして誰もいなくなった』(クリスティー文庫早川書房) [bk1amazon]読了。感想はこちらから……深く考えてなかったが、二冊続けて孤島ものだ。

 本日のお買い物
1,浅暮三文『針』(HAYAKAWA SF SERIES J-COLLECTION/早川書房) [bk1amazon]
2,泡坂妻夫『亜智一郎の恐慌』 [bk1amazon]
3,黒川博行『八号古墳に消えて』(2と3、創元推理文庫/東京創元社) [bk1amazon]
4,秋田禎信『エンジェル・ハウリング7 帝都崩壊(1)-from the aspect of MIZU』(富士見ファンタジア文庫/富士見書房) [bk1amazon]
5,竹本 泉『トランジスタにヴィーナス(6)』(MFコミックスフラッパーシリーズ/メディアファクトリー) [bk1amazon]
6,和田慎二・原作/島崎 譲・漫画『リオン(4)』 [bk1amazon]
7, 同 『 同 (5)』(6と7、マガジンZKC/講談社) [bk1amazon]
8,『英雄 HERO SPECIAL EDITION』(MOVIE TELEVISIONRENTRACK) [amazon]
9,『アントワン・フィッシャー きみの帰る場所 <特別編>』 [amazon]
10,『アンナと王様 <特別編>』(9と10、20世紀フォックスホームエンターテイメント) [amazon]
11,『トラウマ 鮮血の叫び』(クリエイティブアクザ/8〜11、DVD Video) [amazon]

 1は『カニスの血を嗣ぐ』『左眼を忘れた男』『石の中の蜘蛛』に続く五感シリーズ第四作、今回は触覚。2は泡坂作品を代表する探偵役・亜愛一郎のご先祖さまが活躍する短篇連作。3は『二度のお別れ』に始まる警察小説シリーズ第三作。
 5は最近すっかりシリーズが長期化する傾向にある竹本作品、遂に『てきぱきワーキン・ラブ』に追いつきました。6と7はクライマックス二冊同時発売、だが実は3巻を行きつけの本屋閉店騒ぎのなかで購入しそびれていたらしく、まだ読むことが出来ません。第3巻でガルガンチュアポケットを脱出し、この二冊で復讐編を片づけているようなのだが。
 8以降は月末恒例のDVD新作ラッシュ。8は昨年公開映画のなかでも特にお気に入りの一本。なんで限定版じゃないんだ、とお思いの方もいるでしょう。理由は簡単、予約しそこなったから。ぶっちゃけ悔しいっす。無駄な特典でもこれだけは歓迎だったのにぃ。
 いずれにしても楽しみにしていたのは同じ、早速鑑賞してます。5.1chで聴くと矢の当たる音が生々しくて非常に痛い。劇場鑑賞当時の感想はこちら
 9は劇場公開のときに見逃した作品。デンゼル・ワシントンが初めて監督した、実在の人物アントワン・フィッシャーの自伝に基づいたドラマ。10は……実は買うつもりはありませんでした。9がフォックスお馴染みの「一枚買ったら一枚タダ」キャンペーン対象作品だったため、あらかじめこれと狙いを定めていた作品とセットで購入するはずが、もう一本のほうが生憎売り切れてしまっていたため、本日付でキャンペーンに加わったこちらを急遽選んだ次第。ジョディ・フォスターと、まだハリウッド進出間もない頃のチョウ・ユンファが競演した歴史ドラマ大作。劇場で鑑賞した当時けっこう感動した覚えがあるので、どーせなら安心できるものを、とこれに決めたのです。また格好いいのよ、これのチョウ・ユンファが。
 そして11はかのダリオ・アルジェント監督作品であり、『トリプルX』によるハリウッドでの認知度も高まった愛嬢アーシア・アルジェントを主演に起用したホラー。先日、なにやら唐突に血みどろだけどスタイリッシュなホラーが無性に見たくなり、その場で注文してしまったのです。


2004年01月24日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day24

 本日の映画鑑賞は二本立てで、と思っていたが、持っていた前売り券が訪れる予定の劇場では使えないことに気づき、仕方なく一本目を鑑賞する予定の時間を利用して池袋のジュンク堂で激しくお買い物をする。食事含めて二時間強の余裕があるぞー、とゆったり構えていたら、いったん会計を済ませ駅前で食事を摂っているときに、予約した商品だけ引き取るのを忘れていたことに気づき慌てて引っ返す。そんなこんなで、新宿にある劇場に辿り着いたのは、上映開始五分前というギリギリのタイミングなのでありました。
 作品は、先日公開された『ミスティック・リバー』の脚本を手がけたブライアン・ヘルゲランド監督、『ロック・ユー!』のヒース・レジャー主演によるオカルトホラー悪霊喰』(20世紀フォックスArt Port・配給)。感想は「エクソシズムをエクササイズと読むのはさすがにどうだろう」からどうぞ。
 公開初日である今日は、第一回上映のあとに女優の小向美奈子氏と怪奇蒐集家の木原浩勝氏によるトークイベントが開催された――はっきり言って、映画そのものよりもこっちのほうがお目当てだった。が、もともと聞き上手である木原氏が、最近ホラー作品への露出が増し、自身も幼少の頃から少なからぬ怪奇体験をしている小向氏の話を引き出すことに力を傾注してしまったため、木原氏の怪談披露はなし。小向氏の話も悪くはなかったのだが、新耳袋シリーズでより研ぎ澄まされた怪談に慣れている私にとっては物足りなかった。加えて、私にとっては「ここ笑いどころだろー」と思うところで会場の反応が少なく、一般観客との感覚の違いも味わったり。

 本日のお買い物
1,岩井志麻子『私小説』(講談社) [bk1amazon]
2,東野圭吾『幻夜』(集英社) [bk1amazon]
3,新庄節美『修羅の夏 江戸冴富蔵捕者暦』(創元クライム・クラブ) [bk1amazon]
4,ディクスン・カー/井上一夫[訳]『連続殺人事件』(創元推理文庫/3と4、東京創元社) [bk1amazon]
5,アガサ・クリスティー/加島祥造[訳]『もの言えぬ証人』(クリスティー文庫早川書房) [bk1amazon]
6,御形屋はるか『Cherry』(TENMA COMICS J/茜新社) [bk1amazon]
7,宇佐美 渉『RePrism』(Daito Comics/大都社) [bk1amazon]
8,太田忠司・大塚あきら『白亜館事件 -狩野俊介の事件簿2-』(SUSPERIA MYSTERY COMICS/秋田書店) [bk1amazon]
9,宇仁田ゆみ『スキマスキ』(IKKI COMIX/小学館) [bk1amazon]
10,坂田靖子『珍犬デュカスのミステリー(2)』(JOUR COMICS/双葉社) [bk1amazon]
11,あずまきよひこよつばスタジオ『ひめくりあずまんが2004』(メディアワークス)X2

 多いなあ。映画感想に時間を取られてしまったので、簡単に。
 3は『名探偵チビー』などのジュヴナイル作品で話題となった著者による時代推理。6と7は、中身がよく解らないまま絵柄の記憶だけで衝動買いしてしまった、指定はないけどほぼ大きなお友達向けの漫画、しかもいずれも旧作の再編集版。幸いどっちも持ってなかったからいいんだけど。11は「完結編」と書いてあるので、これを最後とするつもりなのでしょう。残念。けっこう重宝してました。


2004年01月25日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day25

 決して出来そのものに不満はなかったのだけど、つい前日まで二本立てのつもりでいたのに一本に変更し、しかもホラーづくしのはずが望んでいたものと方向が違ったため、昨日の帰宅以来ずっと不完全燃焼の心地を味わってました。日記の更新を済ませたあと、明日も観に行くことに決定。
 別に早起きする必要もないのだが、その日の初回を見ないと落ち着かないという厄介な習性のために7時半に起床、銀座方面へ。昨日一本目に観るつもりだった本日の作品は、意外にも柴咲コウの映画初主演作となるホラー着信アリ』(東宝・配給)。感想は、「実は三池作品を観たのこれが初めてだったり」からどうぞ。いや、あんまり期待していなかったせいもあるが、これは予想をずっと上回る収穫でした。昨日の不満は見事に解消。あーすっきりした。

 まだ過去にいます。ジョン・ディクスン・カー/白須清美・森 英俊[訳]『グラン・ギニョール』(SHOEISHA MYSTERY/翔泳社) [bk1amazon]読了、感想はこちらから

 本日のお買い物
1,『配達されない三通の手紙』(松竹/DVD Video) [amazon]
2,柴咲コウ『いくつかの空』(Universal Music/CD Maxi) [amazon]
3,アガサ・クリスティー/中村能三[訳]『茶色の服の男』(クリスティー文庫早川書房) [bk1amazon]

 クイーンを信奉する私としては買わないわけには参りません、の1は『砂の器』『事件』とミステリ作品の映像化を多く手がけた野村芳太郎監督が、エラリイ・クイーンの『災厄の町』を下敷きに製作した作品。ずいぶん前にテレビで一度観たっきりだが、非常に面白かった記憶があるので、ソフトが出たからには確保しておかねば。『砂の器』も『事件』も発売されてますが、私にとってはこいつが何よりも最優先なのです。ところでこのパッケージ、脚本は「野上龍雄」と記してあるのですが、本編では「新藤兼人」になっているんですけど……。2は本日鑑賞した『着信アリ』の主題歌。上映前、劇場内でえんえん流していたせいで刷り込まれてしまったのよっ。
 恒例の3はノンシリーズ長篇。考古学者の父を亡くしたばかりの少女が、偶然目撃した謎の出来事を契機に事件に巻き込まれていく、冒険風味のミステリ。これを買ったついで(?)に書評Wikiにアガサ・クリスティーのページを作って、クリスティー文庫の刊行予定をぜんぶ入力してみたり。


2004年01月26日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day26

第61回ゴールデングローブ賞受賞者一覧
 ノミネートはこちらを参照のこと。
作品賞(ドラマ部門)
『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(日本ヘラルド・配給)
作品賞(ミュージカル・コメディ部門)
『Lost In Translation』(東北新社・配給)
監督賞
ピーター・ジャクソン/『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
主演男優賞(ドラマ部門)
ショーン・ペン/『ミスティック・リバー』(Warner Bros.・配給)
主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)
ビル・マーレー/『Lost In Translation』(東北新社・配給)
主演女優賞(ドラマ部門)
シャーリズ・セロン/『Monster』(GAGA・配給)
主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)
ダイアン・キートン/『Something's Gotta Give』(Warner Bros.・配給)
助演男優賞
ティム・ロビンス/『ミスティック・リバー』
助演女優賞
レニー・ゼルウィガー/『Cold Mountain』
脚本賞
『Lost In Translation』
オリジナル・スコア部門
ハワード・ショア/『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
主題歌部門
『Into The West』/『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 渡辺謙が逃してしまったのは残念ですが、ティム・ロビンスというのは充分頷けます。全体としては『ロード・オブ・ザ・リング』の労に報いた、という結果でしょうか。個人的には、作品・主演男優・脚本とLOTRに次ぐ評価を受けた『Lost In Translation』が気になってきました。部分的に日本を舞台にしている作品でもあるらしいので。更に嬉しいのはシャーリズ・セロンの受賞だったり。理由は秘密。
 明後日ぐらいにはアカデミー賞のノミネートがあります。こんども渡辺 謙の名前はあるのでしょうか。

 たまには現代に戻ってみよう。岩井志麻子『私小説』(講談社) [bk1amazon]読了、感想はこちらから。さすがに濃厚なミステリばっかりではちと疲れるから、と先日買った中から軽めのものを選んだ、つもりが単に濃い部分が変わっただけでした。

 本日のお買い物はなし。買いには行ったし一回は手に取ったのだけど、他の書籍新刊と一緒にレジに持って行こうと商品を戻し、文庫専門の階から一階にある新刊専門の棚に移動してみたところ――新刊が、並んでない。そもそも既に1月分の配本が出てからだいぶ経つクリスティー文庫の12月新刊が未だに面出しで置いてあったり、明らかに陳列途中で忘れたか他の事情で置き去りにされた本が他の平積みの上に重ねられたりといい加減さの際立つ店だが、この様子では各階の連絡もまともに取れてないんじゃないか、という気がする。
 ちかごろ時々、こーいう店にバイトで入って、内側からちくちくちくちくちくちくちくちく突っついてやりたい、という欲求が生じて困ります。

 ゴールデンタイムとは思えない企画と見るからに低い予算で意外な長命を保っている『日本の歩きかた』。本日の目玉は久しぶりの境界線もの、「関東・関西うどんのつゆ」の境界線。交通とは直接関係がないじゃん、とは思うが、調査対象をホームの立ち食い店に限っているので問題なし。
 だが、以前のエスカレーターの右左どちらに立つ、ほど明確な違いが生じないのが却って面白い。東京では「そばうどん」と表記するものが大阪では「うどんそば」、しかしホームによってどちらが優先(売れる)か違ったり、名古屋ではきしめんオンリーだったり、ある段階からツユの濃さは関東寄りでも味が鰹だしに近づく(但し愛知では濃い)とか細かいところが楽しい企画でありました。ちなみに結論は味・色共に尾張一宮駅が完全な境界線だったようです。私はどちらでも美味しくいただける人間ですが、その中間の味、非常に興味が湧きます。
 ……やっぱし、近いうちに関西に取材に行くかな、電車で。別にうどんが主目的じゃありませんよう。

 読書感想にちょこっと付け加えたついでに、今期観ているドラマについて触れてみる。
 いろいろあって、まだ数本観ている。『新選組!』は正直なところ惰性で、『砂の器』は今後怠くなる危険を感じつつまだ積極的に。いちばん楽しみにしているのは『ほんとにあった怖い話』だが、ドラマ部分ではなくそれに対する子供達と稲垣吾郎の反応なんだよなあ、楽しいのは。
 困っているのが『乱歩R』である。あんまり期待していないのだが、一部ながら好意的な評価も目にするので、観ないまま今夜の三話目まできっちり録画している。そろそろちゃんと観て、今後も録画し続けるか決めないといけません。
 あ、もうひとつちゃんと観ているのがあった。『スカイハイ2』。但し二話目まで見た印象は、あんまり芳しくない。第一話目はシナリオに工夫があったものの結末が雑で、演出がどーも安手のメロドラマじみていまいち。第二話は、演出こそ多少噛み合ったものの、脚本が駄目すぎだった。このシリーズ、毎回「イズコの存在って必要なのか?」と感じさせる危険と背中合わせなのだが、第二話は最もその問題に無頓着で、「命の選択」という見せ場すら無効化し、更にはゲストのキャラクターすら破綻している始末。
 が、日本映画の若手監督が毎回入れ替わり立ち替わり演出する、という売りに惹かれて、駄目だな〜と思いつつも観てしまうのでありました。何より、最近釈由美子がだんだん可愛く思えてきたので、決めゼリフ見たさに毎週チャンネルを合わせてしまうのよ。


2004年01月27日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day27

 朝方は冷え込むが、十一時近くなるとぐっと暖かくなる。寒寒言いながら自転車で用を済ませていると、いつの間にか体が慣れてしまい、職場に戻るとやや効きの悪い暖房でも充分に心地よい。でもテレビで伝えられた気温は6.1度。要は気分なんだろうか。

 あいやー、ベニチオ・デル・トロの『The Rum Diary』(『ラスベガスをやっつけろ』続編)監督の話が白紙になってしまった。出演自体も確定でなくなったようで、オフィシャルサイトの“Future Project”の項から消されている。ちと残念。
 もっとも、出演作が増えつつあるなかで、またあれだけ贅肉を蓄えてまた落とすのは辛いでしょうから、良かったのかも。『ブリジット・ジョーンズの日記』のレニー・ゼルウィガーの比ではないんだから。何せ『ハンテッド』あたりまで完全には戻らなかったんだから。
 それにしても、『21グラム』はいったいいつになったら公開するんだ。初夏? まだ遠いよう。

 職場近所の本屋がことごとく使えなくなってきました。店員が少なく、在庫の管理がほとんどまともに出来ていないのが最大の原因だろうが、店員ひとりがふたつぐらい専門的に扱えるジャンルを持っていれば多少は見られる状態になるはずなのに、それすら出来ていない。せめて、いまドラマでかかっている『砂の器』ぐらい、客に訊かれたら即迷わずに発見できるようにせえよ。
 ……尤も、いい年をして訊かなきゃ『砂の器』を見つけだせないのも、ちょっと困ったものだと思うが。そうでなくても、大抵の店で平台に積んであるんだし。
 なお、本日のお買い物は仕方なく昨日触れたあの店で購入しましたが、相変わらずクリスティー文庫の棚が整理されてないし、間違いなく今日棚に並べたばかりの本が既に汚れていたり、で更にお話にならない状態に。他にまともな品揃えの本屋が近場にあればすぐにでも乗り換えるのだけど……

 今日の「笑っていいとも」のコーナーで予備校講師に受験の裏話を聞いてクイズにする、というのをやっていたのだが……酷かった。あんたらが勉強し直したほうがいいんじゃないか、と思うくらいに呆れた受け答え。特に酷かったのがフリップの誤記。ジェネーレーションギャプって何。そら英語のカタカナ読みなんて人によって違うものだが、予備校だろ。一般的な読みを採用するのが普通だろ。たぶん単純な誤記をしないように頻繁に指導しているはずの人間がこんな書き方するって、いったい何なんだ。
 そういやこれを書いた講師の勤めてる予備校って、以前から「通ったら馬鹿になりそうだ」と思うようなCMばっかり作って放送していたところだった……。

 本日のお買い物
1,大塚英志・衣谷 遊『リヴァイアサン(8)』(電撃コミックス/メディアワークス) [bk1amazon]
2,フィリップ・K・ディック/浅倉久志・他[訳]『ペイチェック』(ハヤカワ文庫SF) [bk1amazon]
3,アガサ・クリスティー/永井 淳[訳]『カリブ海の秘密』(クリスティー文庫/2と3、早川書房) [bk1amazon]
4,有栖川有栖『絶叫城殺人事件』(新潮文庫/新潮社) [bk1amazon]

 映画化公開に合わせて発売された2。題名に見覚えがないので未収録作品だろうと思い、発売を楽しみにしていたのだが、蓋を開けてみると……ほとんど一度訳されたもので、他社から発行された作品集に収録されているものはまだしも、同じハヤカワ文庫SFに収録済みの作品もいくつか含んでいた。肝心の表題作も『パーキー・パットの日々』収録の「報酬」という短篇を映画と同じにした(原題に戻した)だけ。まだディック作品をあまり読んでいない私にはまだいいが、読み込んでいる人にとってはどーでしょう。3はミス・マープルものより。リゾート地を舞台にしたエピソードであり、今月配本の『復讐の女神』の前哨戦となる長篇。


2004年01月28日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day28

 日付変わったばっかりだが急遽更新。ちょっと興奮してます。
 第76回アカデミー賞ノミネート一覧、例によって邦題・配給元など一部不正確。
作品賞
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(日本ヘラルド、松竹・配給)
 『Lost in Translation』(東北新社・配給)
 『マスター・アンド・コマンダー』(ブエナビスタ・配給)
 『ミスティック・リバー』(Warner Bros.・配給)
 『シービスケット』(UIP Japan・配給)
監督賞
 フェルナンド・メイレレス/『シティ・オブ・ゴッド』(Asmik Ace・配給)
 ピーター・ジャクソン/『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 ソフィア・コッポラ/『Lost in Translation』
 ピーター・ウィアー/『マスター・アンド・コマンダー』
 クリント・イーストウッド/『ミスティック・リバー』
主演男優賞
 ジョニー・デップ/『パイレーツ・オブ・カリビアン』(ブエナビスタ・配給)
 ベン・キングスレー/『砂と霧の家』(GAGA・配給)
 ジュード・ロウ/『Cold Mountain』(東宝東和・配給)
 ビル・マーレー/『Lost in Translation』
 ショーン・ペン/『ミスティック・リバー』
助演男優賞
 アレック・ボールドウィン/『The Cooler』
 ベニチオ・デル・トロ/『21グラム』(GAGA-HUMAX・配給)
 ジャイモン・フンスー/『イン・アメリカ 三つの小さな願いごと』(20世紀フォックス・配給)
 ティム・ロビンス/『ミスティック・リバー』
 渡辺 謙/『ラスト・サムライ』(Warner Bros.・配給)
主演女優賞
 ケイシャ・キャッスル=ヒューズ/『クジラの島の少女』
 ダイアン・キートン/『恋愛適齢期』(Warner Bros.・配給)
 サマンサ・モートン/『イン・アメリカ 三つの小さな願いごと』
 シャーリズ・セロン/『Monster』(GAGA・配給)
 ナオミ・ワッツ/『21グラム』
助演女優賞
 Shohreh Aqhdashloo/『砂と霧の家』
 パトリシア・クラークソン/『Pieces of April』
 マーシャ・ゲイ・ハーデン/『ミスティック・リバー』
 ホリー・ハンター/『Thirteen』(20世紀フォックス・配給)
 レニー・ゼルウィガー/『Cold Mountain』
長篇アニメーション部門
 『ブラザー・ベア』(ブエナビスタ・配給)
 『ファインディング・ニモ』(同)
 『THE TRIPLETS OF BELLEVILLE』
外国語映画賞
 『みなさん、さようなら』カナダ作品
 『Evil』スウェーデン作品
 『たそがれ清兵衛』日本作品
 『Twin Sisters』オランダ作品
 『Zelary』チェコ作品
ドキュメンタリー(長篇)
 『Balseros』
 『Capturing The Friedman』
 『The Fog of War』
 『My Architect』
 『The Weather Underground』
ドキュメンタリー(短篇)
 『Asylum』
 『Chernobyl Heart』
 『Ferry Tales』
短篇アニメーション部門
 『Boundin'』
 『Destino』
 『Gone Nutty』
 『HArvie Klumpet』
 『Nibbles』
短篇部門
 『Die Rote Jacke (The Red Jacket)』
 『Most (The Bridge)』
 『Squash』
 『(A)Torzija ([A]Torsion)』
 『Two Soldiers』
脚色部門
 『American Splendor』
 『シティ・オブ・ゴッド』
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 『ミスティック・リバー』
 『シービスケット』
オリジナル脚本部門
 『みなさん、さようなら』
 『Dirty Pretty Things』
 『ファインディング・ニモ』
 『イン・アメリカ 三つの小さな願いごと』
 『Lost in Translation』
作曲部門
 『Big Fish』(Sony Pictures・配給)
 『Cold Mountain』
 『ファインディング・ニモ』
 『砂と霧の家』
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
主題歌部門
 “Into The West”/『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 “A Kiss at the End of the Rainbow”/『みんなのうた』(Warner Bros.・配給)
 “Scarlet Tide”/『Cold Mountain』
 “You Will Be My Ain True Love”/『同』
 “The Triplets of Belleville”/『THE TRIPLETS OF BELLEVILLE』
美術部門
 『真珠の首飾りの少女』(GAGA・配給)
 『ラスト・サムライ』
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『シービスケット』
撮影部門
 『シティ・オブ・ゴッド』
 『Cold Mountain』
 『真珠の首飾りの少女』
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『シービスケット』
衣裳デザイン部門
 『真珠の首飾りの少女』
 『ラスト・サムライ』
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『シービスケット』
編集
 『シティ・オブ・ゴッド』
 『Cold Mountain』
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『シービスケット』
メイクアップ部門
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』
音響
 『ラスト・サムライ』
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』
 『シービスケット』
サウンドデザイン
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』
 『ファインディング・ニモ』
視覚効果
 『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』
 『マスター・アンド・コマンダー』
 『パイレーツ・オブ・カリビアン』
 渡辺謙――! いやそれよりもっと衝撃的なのは、『たそがれ清兵衛』っっっっ!!!!! 来るとは思わなかったっ! いや名作だけどさ、まさかなああああ。
 てか、傾向が解り易かったゴールデン・グローブ賞と比べるとあちこち非常に驚きです。助演男優賞に『イン・アメリカ』のジャイモン・フンスーが出てたり、『クジラの島の少女』のあの娘がいきなし主演女優賞候補になってたり。何にしても、今度こそ獲ってくれると嬉しい。他には……主演でジョニー・デップが獲ったら凄いと思う。もう完璧なひとり勝ち。
 ちなみにノミネートが多かった作品は、順に『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』11部門、『マスター・アンド・コマンダー』10部門、『シービスケット』7部門、『ミスティック・リバー』『Cold Mountain』6部門、『パイレーツ・オブ・カリビアン』5部門、『Lost in Translation』『シティ・オブ・ゴッド』『ファインディング・ニモ』4部門という具合。作品賞など主要部門は兎も角、舞台裏のほうで『ロード〜』が圧勝して結果的に最多部門を獲得しそうな予感。

 上記のアカデミー賞ノミネート一覧を書くために検索をかけて、新作情報を調べるのにけっこう便利なサイトを発見した。配給会社では公開時期がだいたい決定したものしか公表しないので(ワーナーだけはかなり先まで公表していて、途中でコけて消されたりすることもしばしば)、不確定なものまでフォローしているホームページというのが個人的に欲しかったのだが、まさにそーいうサイトがあったのだ。ただ、制作費が嵩んで中断しているはずのコーエン兄弟とブラッド・ピットのコラボレーション『白の海へ』が載っていたり、日本では振るわなかったはずのアレの続編『Jeepers Creepers 2』が20世紀フォックス配給として載っていたり(いま日本ではMGM作品は一律フォックスの配給となっているからだと思う)、どこまで正確なのかちょっと疑わしい面もあるが、この時期に年末までに公開される可能性のある作品をほとんど拾っているだけで私にとっては貴重。
 そのページに依存して、鑑賞希望一覧を大幅に追記。記録しないと取り漏らしそうなんです……全部観られるわきゃないんだけどさ。
 ちなみに、あれだけ映画狂いになりながら何故か避けて通っている『ロード・オブ・ザ・リング』ですが、三部作すべての完全版がセットで発売でもされたら観るつもりです。ここまで来たら意地よ意地。

 本日のお買い物
1,巣田祐里子『異界繁盛記ひよこや☆商店(1)』(あすかコミックス/角川書店) [bk1amazon]
 中旬に発売することは知っていたのだけどまさか新書判だとは思わず見逃していました。ハイテンション&大混乱なファンタジーばっかり描いている著者の最新シリーズ、初の少女誌とは言うが中身はほぼ普段通り、でもそれでいいのです。んなことより気になるのは主人公の名前が“深川りく”だということなんだが。


2004年01月29日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day29

Dr.コトー診療所 スペシャル・エディション DVD-BOX』(フジテレビ映像企画部Pony Canyon/DVD Video) [amazon]のDVD、最後の三話を昨晩のうちに一気に鑑賞。この三話は途中で切るとフラストレーションになるだろう、という予測のもとです。やることがあるのでBGVとして、と思っていたら案の定しまいのほうは食い入るように観てるし。
 本放送のときは終盤あっさりしていて物足りない、原作のあの描写は必要だったんじゃないか、と思ったものですが、DVD版ではあまりそんな感覚はありませんでした。寧ろこれでもいいな、と。本放送よりもシーンそれぞれの尺が長くなり、いちばん気になっていた巽記者(津田寛治)のエピソードは彼の描写を追加することで、オリジナルよりも納得のいく状態になっていました。大学病院の場面で次から次と人が現れるくだりはさすがに御都合主義に映りましたが、まあそれも2回目だからで、全般としては秀逸なドラマという評価に変わりなし。
 ただ、これも本放送のときに思ったことですが、原(時任三郎)が息子と共にコトーを迎えに行くあの場面は愛の告白のようです。どこかに刺激された人いませんかいや別に期待してるわけじゃないですけど。

 本日のお買い物
1,がぁさん『ハニハニハッ!〜サテライトNOAH漂流記〜(1)』(YOUNG KING COMICS/少年画報社) [bk1amazon]
2,福島 聡『DAY DREAM BELIEVER again(1)』 [bk1amazon]
3, 同 『 同 (2)』 [bk1amazon]
4,近藤るるる『たかまれ!タカマル(4)』 [bk1amazon]
5, 同 『ハイパーあんな[新装版] 壱』 [bk1amazon]
6, 同 『 同 弐』(2〜6、BEAM COMIX/enterbrain) [bk1amazon]
7,とり・みき×ゆうきまさみ『土曜ワイド殺人事件[新装版]』(DRAGON COMICS/角川書店) [bk1amazon]

 本日漫画ばっかり。
 1は“ノアの箱船”をモチーフにしたSFコメディ……と呼ぶには行き方が非常にハードな話。絵柄も話の組み立ても違うんだけど、細かいガジェットの扱いとかSF解釈の古さがやっぱり竹本泉氏に似てます。話では続きが発売されるかどうかは本書の売れ行き次第らしいのですが、気になるのう。
 2と3は『少年少女』が好調の著者が『モーニング』に連載していた幻の作品で、書き下ろしを追加して初の単行本化。まだざっと眺めただけですが、起きてることが非常にえげつないぞ。5と6は新旧合わせて七巻発売されていたオリジナルを全四巻に再編して復刻したもの。最初のほうは今よりも絵柄が柔らかです。
 7も復刻版。徳間書店から発売されていた伝説の(……?)合作漫画を、従来より大きな判型でリニューアルしたもの。たぶん、別の雑誌で連載されている(いま何処でやってるのか知りませんけど)新シリーズの発売に備えての復活でしょう。

 ほんとうに取材に行ったほうがいいのだけど……いつ行こう……。


2004年01月30日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day30

 いっときは“奇跡体験アンビリバボー”と“杉沢村”で検索してアクセスしてくる人が大半を占めていた当サイト全体での統計ですが、最近はちょっと違います。
悪霊食い”。
 ……初めて言及したときの誤ったタイトルだ。正しいタイトルではまだ引っかからないようです。忸怩たるものがあるぞ。

 ある時期、「積極的に観たい作品がない」と思っていると、突然怒濤のように自分好みの作品がかかり、そして瞬く間に消えていく。
 またそういう時期が近づいている予感があり、観たいものは早めに消化しておこうと、本日も終業後銀座方向へ出かけるつもりだった。いったん自宅に戻る前に買い物だけ済ませ荷物は軽くしておこう、と例によって秋葉原方面を徘徊していると、どうも道が走りづらい。車の数はさほどではないのだが、運転の下手な車ばかりが目につき、あちこちで詰まっている。
 それもそのはず、今日は月最後の金曜日、しかも30日。混雑する条件は揃っている。どうも不安だったので、本日の映画鑑賞は取りやめにして自宅でのほほんと過ごす。ま、どっちにしたって明日も明後日も観に行くのは確定してるんだし。
 気分的に余裕が出てしまったので、近いうちに鑑賞するはずの映画数本のリンクを“link”に追加。感想を延々書き連ねるのと並行してリンクの文章考えるのって意外と辛かったりするのです。

 本日のお買い物
1,京極夏彦『魍魎の匣(ハードカバー版)』(講談社) [bk1amazon]
2,小森健太朗『大相撲殺人事件』(ハルキ・ノベルス/角川春樹事務所) [bk1amazon]
3,神坂 一『トラブルシューター シェリフスターズMS mission05』(角川スニーカー文庫/角川書店) [bk1amazon]
4,『Fate/staynight [初回版]』(TYPE-MOON/Windows98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁) [amazon]

 1は昨年の『姑獲鳥の夏』に続くハードカバー愛蔵版第二弾。日本推理作家協会賞を受賞し、京極作品の評価を決定づけたとも言える代表作。これのラストシーンが(『絡新婦の理』と並んで)いちばん印象に残ってます。豆本全員プレゼントもちゃんとある。
 まったく情報を掴んでいなかった2は書き下ろし最新作。角界を舞台に繰り広げられる超絶犯罪を描いた連作の模様。ちなみに中島望氏の新刊が同時発売になってました。
 今日の買い物のお目当て、3はシリーズ最終巻……って、えぇ? もうちょっと続くとばっかり思いきや意外とあっさりと。
 おおかたの予想通りちゃんと買ってきました、の4は『月姫』以来、そして初の商業作品となるTYPE-MOON最新作。初回特典として設定資料他を記録した冊子つき、箱の中は独自仕様のトールケースにロム三枚と説明書を収めてあります。内容については、かなりはじめの頃から意図的に仕入れてませんでしたのでまったく解りません。デモすら観ていないので、果たしてどんなものやら内心どきどきしつつ購入。すぐに遊ぶ余裕は、ありません。『FFXI』もここ数日やっとらんのよ。なお、あとで映画を観に行こうと考えていた都合上、店頭在庫とか各店舗での売れ行きとか観察している余裕ありませんでした。


2004年01月31日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20040121~.htm#Day31

 誰かわたしの『ヴェニスを見て死ね』(木村二郎・著/早川書房)知りませんか。なんか知りませんが唐突に読みたくなったんです。いや、買ってるんですよ現役で。が、何処に埋まってるのかがさっぱり……それとも当時、買った夢でも見たか俺。

 昨晩の『スカイハイ2』は、第一シリーズにも参加していた監督の続投ということもあってか、前二回より遙かに安定した仕上がり。シナリオは単純だし人物の描き方が安易で全般に深みに乏しいが、『スカイハイ』というシリーズ本来のテーマに忠実で、前二回よりよほど安心して観ていられました。次回は佐藤藍子がゲスト主演するようだが、予告編から鬼気迫る演技でちょっと期待してみようかなと。

 さてさて、毎週末恒例の映画鑑賞である。
 やや遠出のため本日は電車にて。最近利用率が高くなっているので、とうとうSuicaイオカードを購入した。学生時代は自転車止まり、仕事を始めてからもメインはバイクでの移動ばかりだったため、定期というものを手にしたことがないわたしには、カード一枚で改札を通過できるのが妙に新鮮で楽しい。
 辿り着いたのは恵比寿、鑑賞したのは久々に日本上陸のスパイク・リー監督作品25時』(Asmik Ace・配給)。感想は、「事実上いまの恵比寿はスパイク・リー祭り」からどうぞ。何故なら、『10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス』がまだかかっているから。かなり堅苦しく書いてますが、これは来ました。私のなかでは、今年鑑賞した作品では『ミスティック・リバー』と張り合う出来。
 せっかく恵比寿まで出向いたので、ついでに東京都写真美術館で開催中のファミリーコンピュータ誕生20周年記念展覧会『レベルX』を観覧してみた。今週いっぱいで終わりということもあってか大盛況で、人混みのあいだから覗き込むような状況。それでも大画面でのゼビウスを横目で眺めたり、懐かしすぎるドラクエ第一作やポートピア連続殺人事件の映像が見られたので良し。それにしても、見覚えのある作品とか想い出がすぐに蘇るソフトが大量にある自分はどーしたものか。ショーケース叩き割って持ち帰りたいという衝動に駆られることしばしば。
 その後、恵比寿駅構内の立ち食い讃岐うどんで昼食を済ませて、池袋でかるーく買い物をしたあと帰宅。

 本日のお買い物
1,東京都写真美術館・企画監修『ファミリーコンピュータ 1983-1994』(太田出版) [bk1amazon]
2,デイヴィッド・ベニオフ/田口俊樹[訳]『25時』(新潮社/新潮文庫) [bk1amazon]
3,アガサ・クリスティー/中村能三[訳]『ホロー荘の殺人』(クリスティー文庫早川書房) [bk1amazon]
4,竹本健治『闇のなかの赤い馬』(MYSTERY LAND) [bk1amazon]
5,和田慎二・原作/島崎 譲・漫画『リオン(3)』(マガジンZKC/4と5、講談社) [bk1amazon]
6,宇仁田ゆみ『マニマニ』(Feel Comics/祥伝社) [bk1amazon]

 1は展覧会場にて購入。なかではゆっくり見られる状態ではなかったので、カタログを眺めつつちまちまと感傷に耽りましょう、ということで。ナムコのハードケースが好きだった……2も劇場での購入。この原作本、通常の書店に並んでいる第三刷では訳者あとがきに映画版の正しい情報が記載されているのですが、それ以前の刷では「トビー・マグワイア主演」と記されてます。劇場で売っていたのは、カバーだけ掛け替えた初版。そのため、表紙と帯にはちゃんとエドワード・ノートンが刷ってあるのに肝心の本文だけ無視されているという不思議な状態に。それが為に思わず買ってしまった、というのはここだけの話。
 4はミステリーランド第三回配本より、一度に買うと眩暈がするのでひとまずこれだけ。落雷と人体発火現象で神父が死ぬ、というショッキングな状況から始まるミステリ。5はわざわざ取り寄せてもらった買い漏らし、これでやっと4巻・5巻も読める。早速一気に読みましたが……ちょっと終盤があっさりしすぎていたような。ガルガンチュア・ポケットを巡る陰謀とか樹里亜の存在とか、もっと突っ込んで欲しかったような気も……まあ、執筆者ふたり揃って手にトラブルを抱えていたようなので、仕方ないのかも。
 6は昨年春頃に刊行された作品。連続ものだが、感覚的にはオムニバスに近い作り。短篇や短めの連載作のようなエキセントリックさが削られて、柔らかな手触りがあります。

猟奇的な彼女』でクァク・ジョエン作品に興味を持ったという方、『ラブストーリー』を劇場で御覧になりたいのならちょっと急いだ方がいいかも知れません。シャンテ・シネで当初二館用意していたものが公開一週間で一館に縮小されてしまった、この現実から鑑みるに。
 ――と、人に忠告しているばあいでわないな。昨日あんなこと書いた矢先から、ぱたぱたと終わる作品があって焦ってますがなもう。ああっ、結局『女はみんな生きている』観られずじまいかっ?!


宣伝とかお薦めとか告知とか。

お薦め品
CD
村上“ポンタ”秀一『30YEARS ANNIVERSARY “MY PLEASURE”』 (3 viewsVictor Entertainment) [amazon]
マイルス・デイヴィスが名指しでライブへの参加を要請したドラマー・村上“ポンタ”秀一デビュー30周年記念アルバム。ゆず、福山雅治、槇原敬之、角松敏生&南佳孝、吉川晃司、武田真治、ゴスペラーズ、Kiroro、Tina、Keiko Lee、ブレッカー・ブラザーズ、ジョン・スコフィールド、坂本龍一……綺羅星の如きゲスト・ミュージシャンが結集した、贅沢でヴォリューム満点の一枚。2003年12月03日発売。
DVD
リチャード・リンクレイター監督『テープ』 (アミューズソフト販売) [amazon]
安モーテルの密室、僅か三人の会話のみで展開する記憶の迷宮。2003年12月26日発売。→深川の感想
宣伝
10/18発売
Bonbee!・原作/深川 拓・文『小説版 ALMA〜ずっとそばに〜』(Heart Novels/宙出版)

本体価格857円 ISBN 4-87287-896-5 [bk1amazon]
2003年05月に発売され好評を博した美少女ゲームのノベライズ。挿絵は神藤みけこさん


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