草加寺子屋と草加市放課後子ども教室の違い
草加寺子屋の問題点は、学習プリントの解答(問題自身も)にミスが多い事です。放課後子ども教室の問題点は、学習指導に対する姿勢が国の方針と違うという事です。
草加寺子屋の学習に対する考え
草加市教育委員会が主催する草加寺子屋では、ボランティアの学習支援員が指導します。
「草加寺子屋(土曜学習)に参加しませんか-草加市役所」には、『算数などの基礎的な学習内容についての疑問や悩みがあれば、会場の学習支援員が対応します。』と、書いてあります。
学習支援員ですから、見守るのではなく、積極的に支援します。
草加寺子屋の問題点
草加寺子屋で使う学習プリントは、市教育委員会が作成します。1÷4−1÷2を計算せよ(小学生はマイナスの数を習っていない)とか、三角形の面積を求める問題で、三辺の長さが、2cm、3cm、5cmという存在しない三角形が出題されたりします。
学習支援員の中には、小学校の教師より能力が高い人がいて、「学習内容についての疑問や悩みがあれば、会場の学習支援員が対応します」という事で、大事に至りません。
草加寺子屋の運営は、教育委員会ではなく、学習支援員にかかっているのです。
「社会教育法(市町村の教育委員会の事務)第五条 十三(市町村の教育委員会の事務)」には、『主として学齢児童及び学齢生徒に対し,学校の授業の終了後又は休業日において学校,その他適切な施設を利用して行う学習の機会を提供する事業の実施並びにその奨励に関すること。』と、書いてあります。
教育委員会には、頑張って欲しいものです。
草加市放課後子ども教室の学習に対する考え
放課後子ども教室は、草加市子ども育成課が主催します。
「子どもたちが安全安心に過ごせる 放課後子ども教室 -草加市役所(草加市のHP)」には、『放課後子ども教室の活動内容は「学校の教室や校庭で自由活動、昔遊びなどの体験活動をしています』と書いてあり、学習には触れていません。
『放課後子ども教室では、児童サポーターと呼ばれる地域の大人が、見守りや遊んだりしながら一緒に時間を過ごしますが、子どもを預かる場ではありません』とも、書いてあります。
放課後子ども教室ハッピーの児童サポーターには、口頭で「勉強は見なくて良い。さらに進んで、勉強は見てはいけない。」という指示がでています。児童サポーターは学習の見守りをするだけで、関与しません。
放課後子ども教室の問題点
「草加市放課後子ども教室推進事業実施要綱の第3条」には、『子ども教室の事業内容は、主に次に掲げるとおりとする。(1)学びの場を設け、予習、復習、補習等の学習活動を行うこと』と書いてあります。
「補習等の学習活動を行うこと」は、国の方針と合っています。ところが、推進事業実施要綱に書いてある事とは違い、実際の放課後子ども教室は、国の方針とは違うのです。
放課後子ども教室の現状は国の方針と違う
放課後子ども教室ハッピーでは、予習、復習、補習等の学習活動は行なっていません。少なくとも、補習とは指導者あっての事です。児童サポーターは、指導者として、補習等の学習活動は行なっていません。
以下に示すように、放課後子ども教室は、国が1/3を負担する補助事業なので、国の方針と違うのは適切ではないでしょう。
学習の機会を提供する
「放課後子ども教室推進事業の評価:文部科学省」には、『放課後子ども教室推進事業は、様々な体験・交流活動等に加えて,家庭の経済力等にかかわらず,学ぶ意欲のある子どもたちに学習機会を提供する取組を充実することを目指したものである。』と書いてあります。
事業実施経費について国が1/3,都道府県が1/3,市町村が1/3を負担する補助事業です。
不登校の児童については、「保健室などでの居場所を作り、教員や学習ボランティア等による学習支援を行なう」というのが、福島県の方針です。
「学習の見守りをするだけで、学習機会を提供する(自学自習)」というのが草加市の方針です。勉強が苦手な子が、自学自習ができるでしょうか。自学自習ができる子は、勉強はそこそこ得意でしょう。
草加寺子屋と放課後子ども教室に関連する外部リンク
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。