猫ちゃんの避妊手術

手術について                  手術費用\20,000-(税別)

雌猫は、春と秋に年2回の発情期があります。発情期には、一日中大きな声で鳴いて、雄猫を呼び寄せようとします。発情期は、“1週間程度鳴いて、1週間程度普通に戻る”を1サイクルとして、1回の発情期で2から3サイクルの発情行動が見られます。この発情期に、交配をして妊娠をすると、1回の出産で、5頭前後の子猫が生まれます。交配、出産を希望されない場合には、避妊手術をすることをお勧めします。

病気の治療のための手術ではない為、迷われる飼主様も多くいらっしゃいますが、多くの飼主様は、この発情期の鳴き声に困り果てて、手術の相談に来院されます。

猫ちゃんの場合には、病気の予防の為に避妊手術をするというよりは、発情期の猫ちゃん自身と飼主様のストレス軽減、生活の質の向上の為に避妊手術を実施する事が多いように思います。

推奨の手術時期は?

当院では、生後7カ月齢前後の時期に、避妊手術を行うことをお勧めしております。発情との兼ね合いで、手術時期を早めることも可能ですのでお困りの際には、ご相談ください。

どんな手術?

当院では、術後の体調を観察する為、一泊二日で避妊手術を実施しております。猫ちゃんの避妊手術方法には、2通りあります。卵巣摘出術と子宮卵巣全摘出術です。どちらにもメリットはありますが、先々の病気予防の観点より、当院では子宮卵巣全摘出術を選択しております。手術創は、お臍の下あたりに、2センチ程になります。そこから左右の卵巣および子宮を摘出します。使用する縫合糸は、吸収されて無くなる糸(バイクリル)を使用して行いますので、術後に縫合糸が原因で発生する拒絶反応のリスクを最小限に出来ます。皮膚の縫合糸は、吸収されるのを待っていると4週間ほどかかってしまうので、術後1週間で抜糸を行います。

麻酔の方法は?

手術の際に行われる麻酔には大きく分けると3種類あります。①注射による全身麻酔②麻酔ガスによる吸入麻酔③局所麻酔です。避妊去勢手術であれば、①の注射麻酔のみでの手術を実施している病院もあります。しかし、安全面を考えて当院では、①から③の麻酔を組み合わせて手術を実施しております。それによって、麻酔薬の欠点をそれぞれが補い合って、より安全に手術を行うことが可能となります。

段階を追って徐々に麻酔を深めていきます。まずは、注射麻酔により、猫ちゃんをボーっとした状態(鎮静状態)にして、それから実施される処置の恐怖心を取り除きます。次に、眠らせる注射麻酔薬を注射し眠らせます。眠った瞬間に、呼吸のアシストを行えるように気管にチューブを挿入して、その管から、吸入麻酔薬を投与します。手術中は、この吸入麻酔薬がメインの麻酔薬になります。それにより、最大限の安全性向上を図ることができます。最後に、鎮痛を目的として、局所麻酔を施して、吸入麻酔薬の投与を中止し、患者様が覚醒するまで慎重に見守ります。

痛みはないの?(ペインコントロールのお話)

猫ちゃんは元々脳内麻薬の作用で、様々な痛みを感じにくい動物と言われています。

麻酔中は、麻酔薬の効果で痛みを感じることはありません。しかし、術後は無痛ということは無いと思われます。その為、当院では、患者様が感じる痛みを最小限に抑えるために、痛みのコントロールを積極的に実施しています。

術前より消炎鎮痛剤の投与を行い、さらに、手術中に手術部位に局所麻酔(歯医者さんの麻酔)を施し、患者様が麻酔覚醒直後の痛みを感じやすい時間帯を少しでも楽に過ごせるように心がけております。

手術費用の内訳は?

入院費、麻酔料(注射麻酔、吸入麻酔、局所麻酔)、手術料(子宮卵巣全摘出術)、皮下注射(点滴剤、抗生剤、消炎鎮痛剤)、内服薬(抗生剤7日間分)が、全て含まれるパック料金となっております。診察料(初診\1,200-、再診\500-)および、それぞれの消費税は別途必要となります。

術後の注意事項は?

手術の翌日に退院となります。退院時は、創口をカバーするために、包帯で作った洋服を着用した状態で退院となります。しかし、デリケートな猫ちゃんは傷がとても気になって服の上から必死になって舐めてしまう事があり、創口が悪化してしまう事があります。その為、退院時にエリザベスカラーをお貸ししますので、創口を舐めてしまう猫ちゃんは、エリザベスカラーの装着をして、創口を舐めさせないようにお気を付けください。走り回ったり、飛び回ったくらいでは、創口が悪化する事はありませんが、唯一、舐めてしまうと傷口が悪化し、再縫合等の追加処置が必要になることがありますので、その点にはお気を付けください。

また、術後には傷口の化膿を防ぐために、抗生物質の内服薬を処方させて頂きます。粉末と錠剤がありますので、飲みやすい方をお伝えください。どうしても、内服薬を内服する事が出来ない場合には、長時間効果の持続する抗生物質の注射を接種する選択もありますので、ご希望の方は獣医師までその旨お伝え下さい。注射の場合には追加料金が必要です。

術後の通院は?

退院後、3日後に術創の消毒を、7日後に抜糸を行いますので、ご来院ください。

様々な理由で、退院後の来院が困難な場合には、術前にお申し出ください。抜糸の必要のない皮膚縫合方法(皮内縫合)を行うことで、退院後の通院を省くことが可能です。皮内縫合には、追加料金(\3,000-+税)が必要です。

実際の手術の流れ

予約
手術は予約制となっております。事前にお電話、または受付にて事前にご予約をお願いします。TEL:03-3921-4111
前日
夜の食餌は、通常通り与えて下さい。(午前0時より前に与えて下さい。)ただし、食べ残しがある場合や、置きエサがある場合(オヤツ、ガムを含めて)には、午前0時を回ったら取上げて頂き、絶食を開始してください。お水は飲んで頂いていて結構です。
当日
朝の食餌(オヤツを含む)は与えずに、9:00~11:00までの間でご来院ください。お水は、ご自宅を出られるまで、飲んで頂いて結構です。ご来院時に、次の日の朝の食餌をお持ちいただけましたら、慣れている普段の食餌を与えさせて頂きます。
翌日
診察時間内にお迎えをお願い致します。退院時間は、月曜~土曜日は9:00~12:00、16:00~19:00。日曜・祝日は、9:00~12:00となります。
退院後
退院後、3日後に術創の消毒を、1週間後には抜糸を行いますので、診察時間内にご来院ください。手術と違い、予約の必要はありません。抗生物質の内服を忘れずに行って下さい。