医療事故についてのご報告
医療事故発生時にも、ご報告させて頂きましたが、2024年6月19日に、当院に於いてウサギの患者様に対する皮下点滴の処置中に脊椎圧迫骨折が発生し、患者様が下半身麻痺に陥ってしまう重大な医療事故を発生させてしまいました。
私が負わせてしまった怪我を原因として、既往症の胸腺腫症状ではない、様々な併発症状を発生させてしまい、強い疼痛により体調を悪化させ、体力の低下を加速させてしまい、その結果として、10月20日、ティルちゃんの生涯を8年間で終わらせてしまいました。
この医療事故の重大性を鑑みて、医療事故発生のご報告を再度させて頂きます。
ウサギの身体の特徴として、骨密度が低く皮質骨が薄い為、自分の脚力で大腿骨骨折が発生してしまうことは認知しておりました。しかし、脊椎圧迫骨折という重大な怪我まで発生させてしまう認識をしておりませんでした。
私のこの認識の甘さが、医療事故を引き起こしてしまった、最大で唯一の原因だと考えております。大学病院研修医時代から20年以上、細心の注意を払いウサギの診療にあたって来たつもりでした。しかし、その考え、認識の甘さが、ティルちゃん御本人や飼主様の幸せなうさぎ生活を奪い、ティルちゃんの死期を早め、それ以上に、穏やかな老後生活を、介護や創傷のケアに追われる辛い闘病生活に一変させてしまったのだと、犯してしまった罪の大きさを痛感し、慙愧に堪えません。
私の認識の甘さが、患者様、飼主様の生活を破壊してしまった事実を招いてしまったことを皆様にもご報告させていただきます。
ウサギの専門医ではない私が甘い自己判断で、ウサギの診療を20年以上も続けてきてしまったことが、この度の重大な医療事故を招いた原因と考え、無期限でウサギの診療を停止させて頂きます。
ティルちゃんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
院長 牧貴宏