国境を越える子どもたち-----
タイ・ラオス・アメリカのモンを追って
これは、「ちいさいなかま」という雑誌のグラビアページに、2001年4月号から2002年3月号までの一年間連載した文章です。
発行「草土文化」、編集「全国保育団体連絡会」です。
「ちいさいなかま」では、白黒のグラビアが4ページと文章の構成なのですが、ここでは、都合上、写真の枚数と文章の構成は多少変えています。
20世紀は「難民の世紀」だといわれました。私自身も、インドシナ難民キャンプで働き、難民の子どもたちと出会いました。1990年代に入ってから、インドシナ難民の本国帰還が本格的にはじまり、インドシナ難民キャンプのほとんどが閉鎖されました。ニュースから「難民」という言葉が遠のいたかと思いきや、とんでもなかった。21世紀になっても、地球の上には難民と呼ばれる人々が、次々とあちこちで出てきて、難民問題は終わりそうにありません。
どうして戦争が起き、そして、なにも罪のない人々が巻き込まれ、難民となってしまうのでしょう。決して、誰も「難民」になんか、なりたくないのに。
この連載では、私が難民キャンプで出会った、難民になってしまったモンの子どもたちの、「難民キャンプ+その後」をタイ、ラオス、アメリカへと追いました。私なりの「反戦歌」のつもりで書きました。
1 おてんばマイナンとなかまたち
2 子ども小屋に来る子どもたち
3 家族と子ども
4絵を描く子どもたち
5難民キャンプの人形劇
6難民キャンプの生活と別れ
7アメリカへ行ったマイナン一家
8急激な変化のはざまで
9ラオスへ帰ったミー
10戦場だった村に住む
11民話を語る少年
12子どもたちに教えてもらったこと