−10月−

−会員4−
月例のおかげで,一生ものの出会いをさせてもらった人の中に1級建築士の方が2人おられます。そのうちの1人の方は建築関係のHPを作られていて,大変人気のあるページになっています。


もし大阪近辺の方で家の新築やリフォームをお考えの方がおられたら是非一度訪れてみて下さい。読むうちにここなら安心して家創りを任せられるという誠実さが伝わってくるはずです。この方に以前競技がある前の日に私の家に泊まりに来ていただいたことがありました。飲みながら話しているうちに,次の日のゴルフのことをすっかり忘れていて,気づいたら夜中の2時を過ぎていました。完璧な二日酔いで理事長杯の予選ラウンドをしたのを覚えています。

−会員5−
毎月いろいろな仕事の人と知り合い,いろいろな話を聞かせてもらえることは,とても新鮮な刺激になります。それは,学校の行き帰りだけでは決して知ることのできない情報だからです。その中には教師の悪口もあります。どうも教師にはろくな奴がいないということになっているようです。威張っていて,挨拶もせず人の言うことを聞かない。と,ある会社員の方は言われていました。

−会員6−
どんなゲームでもそれに参加すると,その過程のちょっとしたところでそれぞれの人間性が表れるものです。調子が悪くなるに従って人は本性を現してきます。月例で学ぶことができたのはこの調子が悪い時のセルフコントロールです。これは普段の生活の中にも取り入れることができます。今回のオリンピックに出場した野球チームに長嶋監督は「勝って驕らず,負けて腐らず」という言葉を贈ったという話を聞きました。私たちは確かにとかくこの言葉の反対の態度を取ってしまいがちです。また,負けた時,調子の悪い時こそ本当の姿が現れるということをアメリカのビアスという文筆家は「悪魔の辞典」で「友情とは天気の良い日は2人乗れるが,天気の悪い日は1人乗りになるボートである」と表現しています。

−会員7−
普段の仕事関係の中ではお互い隠している姿が,半日を一緒に過ごすゲームの中で垣間見えてくることがあります。一打一打に対するリアクション,同伴メンバーに対する気配り,キャディーさんに対する態度等から見えてくるのは,あまりにもあからさまなその人自身の本性そのものです。また,調子の悪い時や,自分が困る時に本当の人間性が表れるのはゲームに限ったことではありません。そこでは「本能に近い部分」「気性」が働き,その人の行動,思考の源,中枢を支配しているものが表れます。そういうときこそ,それに対する周りの者の態度は,一つひとつが生々しくその人の本能に近い部分にインプットされ強くアザのように残っていきます。自分の調子がいい時に人に優しくされてもあまり印象に残りませんが,自分が迷惑をかけたり,つい苛立って正常でない姿を見せたときにその相手から予想外の優しい言葉をかけられたりすると,強く印象に残ることもあります。目には目を,ではピンチをよけいにピンチにしてしまうのが現実の世界です。対応の仕方でピンチはチャンスにできる可能性があるように思います。

−会員8−
「アフターファイブ」という言葉があるように,仕事の後が自分のための時間という感覚が一般的です。確かにやりたい仕事に就いている人ばかりではないはずです。教師を選ぶ人にも様々な理由があるでしょう。私は教えること自体のおもしろさと,人生をかけるだけの価値を感じてこの仕事を選びました。教師になり立ての頃はもう毎日がおもしろくて土曜も月曜も同じ感覚でした。思いつくことは片っ端からやっていき,授業をしても,日記を見ても,通信を書いても,それ自体が自分のための時間でした。誤解を恐れずに言えば,好きなことをやりたいからやっているという意味ではゴルフと同じ感覚があります。大きな責任もありますが,自分の独創性が生かせる半自営業的な教育の仕事には大きな魅力があります。

−英語1−
2学期から町で契約されたALTが月に一度ほどの周期で私の学校にも回ってこられることになりました。私はいつもALTの方とは一切打ち合わせをしていなくても済むように「発音」の部分とゲームに参加することだけをお願いしています。今日はその2回目でした。1学期にも総合の時間に何度かCDの発音を使いながら英語活動の授業をしてきていました。今日嬉しかったのは,授業の後そのALTの方に,自分が回っている学校の中でこのクラスの発音は大変すばらしいと言ってもらったことです。

−英語2−
この日の英語活動ではまずあいさつで,一人ひとりにALTから話しかけてもらいました。内容は,Good morning. How are you ?から始まり,天気,曜日,名前,時間等についていくつか(How is the weather today ?等)をランダムに聞いていってもらいます。次に曜日Sunday,Monday,Tuesday,Wednesday,Thursday,Friday,Saturdayの発音を曜日カードを使いながら練習しました。分かっているようで,本当の発音を聞くとその再現をするのは難しいものです。特に難しいのはThursdayです。ネイティブの発音を聞くと「サース」とは聞こえません。全員,班,個人と発音を何度も繰り返した後「Sunday Monday Tuesday」の歌をCDに合わせて歌いました。そしてこの曜日カードをトランプ大の大きさにラミネートしたもので「曜日坊主めくり」を行います。ゲーム方法は曜日カード数十枚を山にして置き,一人ずつ順番に引いていきます。Sundayカードを百人一首の坊主の札ということにし,これを引くとそれまで取った自分のカードを全部前に出すことになります。その日は金曜日だったので,百人一首の姫の札の代わりをFridayカードとしました。このカードを引くと,前に出されているカードを全部取ることができます。こうして最後に一番カードをたくさん持っている者が勝ちとなります。ゲームの中ではカードを引く度にその曜日の発音をし,その後に続いて他の子も同じ発音を全員でしていきます。

−英語3−
事前に打ち合わせをしていなくても今までALTとの連携で困ったことはありません。授業の最初に天気,曜日,名前,時間等をランダムにきいてもらうのでも,まずこちらが一人の子にやって見せれば,すぐに続けてやっていただけます。英単語の発音では黒板に掲示したカードを指示棒で指しながらALT→児童と繰り返していきます。会話の部分になると最初こそALTに質問してもらいますが,途中からはその質問も子どもがします。

−英語4−
その日は「曜日坊主めくりゲーム」の次に1学期に練習していた短い英会話の復習をしました。実は1学期にCDからの発音だけを頼りに私と子どもだけで練習していたいくつかの短い英会話があるのですが,これがどれだけ通じるものか試してみたかったのです。A4版に印刷してラミネートした英会話カードを1枚ずつ示しながらALTの発音に続いて復習していきました。カードはモーニングカード9枚(「get dressed.」「Brush your teeth.」「It's a nice day.」「What time is it? It's seven.」「Wash your face.」「Wake up!」「It's time for breakfast.」「Good morning.」「Don't forget to put on your cap.」) とイーティングカード9枚(「Pass me the milk, please. O.K.」「Have some cookies.」「Would you like some more? Yes, please.」「I'm hungry.」「Which one would you like?」「Can I eat this? Sure, here you are.」「What's your favorit food? It's pizza.」「Dinner is ready.」「What's for dinner? Spaghetti.」)の18枚でした。2学期になってこの日初めてのぶっつけ本番だったのですが,どうにか子どもたちは思い出したようでした。ALTとの練習の後,一人ずつ全部の発音をしていきました。次にそのA4版の会話カードの裏に書いている日本語訳の方を見せて,また同じように英語で言わせていきました。裏には絵もなく,日本語だけです。これは今までやったことがなく,その時の思いつきだったのですが,スムーズに英訳?していくことができました。

−英語5−
ここまでが授業の中ではイントロダクションになります。この日のメインは「方向指示」でした。「go straight」 「turn left」 「turn right」 「go up stairs」 「go down stairs」 「stop」をそれぞれやはりA4版のカードを使用して意味,発音等を学習しました。ALTの発音に続いて発音しますが,その時にそれぞれの意味に合う動作もつけます。「go straight」なら両手を前に出しながら発音し,「turn left」なら左手を上げながら,「go up stairs」なら背伸びをするように,という感じです。その後,一人ずつALTの方向指示に従って動きます。次は子どもどうしでお互いに方向指示をしていきます。教室には up やdownの指示のために台を2つ置いておきました。

−英語6−
今回来られているALTの方はほとんど日本語が話せません。不便です。しかし,教師にとっても英会話の必要性が強制的に生まれ,勉強にはなっています。この日はギターを持って来られていたので,授業の最後に歌ってもらうことにしました。曲は「ゆかいな牧場」(途中に「イーアイ,イーアイオー」というのが入ります。)でした。動物のイラストがいっぱい描いてある絵本を開いて,子どもたちに動物を選ばせ,その鳴き声を入れていきます。英語で歌われますから,子どもも私も「イーアイ,イーアイオー」と「鳴き声」だけを一緒に歌い?授業終わりとなりました。お礼を全員で言った後かたづけをしている時に発音をほめられ,それを休憩していた子どもたちに伝え再度みんなでお礼を言いました。何気ないほめ言葉にはやはり大きな威力があります。

−ドラマ−
毎日の生活パターンの中に時々イレギュラーが生じることがあります。それは仕事上のトラブルであったり,家族の病気であったり,予期しない事件,事故であったりします。宝くじに当たるようなイレギュラーは何の問題もありませんが,心が重くなる事柄には情けない気持ちになってきます。しかし,考えようによっては問題が起きるから人生はドラマらしく味わい深くなるともいえます。問題が起きて現場に車で向かっているような時,暗〜い気持ちになりそうなところを「ドラマ,ドラマ」と言いながら無理矢理気分を盛り上げていきます。

−CD−
現金自動支払機(CD)を利用して出る時,並んでいる人がいると必ず「お先に。」と声をかけています。しかし,ほとんどの場合,返事はありません。ほんの少し礼をするか,あくまで無表情だったり・・・。また並んで待っている時に出てくる人を見ていても,やはりほとんどの人が黙って去っていきます。

−エレベーター−
「外国ではエレベーターに乗っても閉ボタンを押さない」という話を聞いたことがありました。実際に海外に行った時,その話が本当だろうかと観察したことがあります。すると確かに,その国では後から乗ってきた人はおしゃべりを続けたりして,ボタンには全く触ろうとしませんでした。ほんの短い期間でしたが,私が見た中に例外はありませんでした。日本では乗ってきた人は必ず当たり前のように閉ボタンを押します。試しに,最後に乗ってわざとボタンを押さずにいると,横の方からわざわざボタンに手を伸ばしてくれる人がいます。ドアが閉まるまでにほんの何秒かの違いです。日本人は律儀で,この何秒かが待てない民族なのでしょう。一概にどちらがいいとは言えないことですが,自分にない面を意識していくこと,自分の価値観をふるいにかけてみることは必要かなと思います。

−発表1−
今年も研究会の時期になりました。私は今まで何回か実践発表をしてきましたが,一度も原稿というものを書いたことがありません。紀要の一部を使いながら,できるだけ会場に話しかけるような形にしています。自分が聞く立場なら,紙に書いたものを理路整然と読まれるより,言い直しをしながらでも生の言葉で講演の講師のように,頭の中にあるものをこちらに話しかけてもらう方が聞く気になるからです。映画と劇場の臨場感の違いです。このHPに載せている「先生の話」も全て一切メモなどせず頭の中に入れたものを話していました。

−発表2−
以前にも書いていますが,発表の原稿がないので,代わりに実際の発表を事前に校長先生に聞いてもらっています。責任者のO.Kが出れば大丈夫ですから。また今まで「発表原稿を作りなさい。」とはどの校長先生からも言われませんでした。こういうことを許して下さったことに感謝しています。きっと書いたものを読むような発表ではカタくなると思って下さったのだと思います。今回聞いて下さった校長先生は,終わってから「どうでしょう。」と聞くと,一言「これなら退屈せんな。」と言って下さいました。

−発表3−
今まで事前に発表を聞いてもらって,どの校長先生も「ここをこうしろ」ということを言われたことはありませんでした。今回はその後,「研究会に行くと,実践発表でスクリーンに資料を映した後,紀要をずっと読んでいくことがあるが,スクリーンを見たり,紀要を見たりでややこしいことがある。この発表だったらずっとスクリーンを見ていればいいし,分かりやすい。」と言って下さいました。もし紀要に書いてあることだけを端折りながら読むだけなら,わざわざその時間をとる必要もありません。誰でもそれなら読めば分かります。紀要は後でゆっくり読んでもらうことにして,実践発表ではその実践記録に書いてない裏側の苦労や補充にあたるものを出した方がいいと思っています。

−発表4−
発表に使う資料はパワーポイントで作ります。これでよく見られる「アニメーションの設定」で「開始」のパターンをいろいろ変えて文字の現れ方を工夫するということはあまり意味がないので,まずしません。ほとんどの文字は「開始」の中の「アピール」でパッと映します。それより,説明の中で強調したいところをはっきりさせるために「終了」を使い,他の文字を後から消すということや,「アニメーションの軌跡」を使い,資料を比べるために2つの図が動いて重なったり,言葉や図が動いてその後に詳しい説明が現れたりするような効果を毎回1,2カ所入れて変化をつけるようにしています。また最近は子どもの実態の資料として声を録音したもの(Windowsムービーメーカー使用)や,ビデオを挿入しています。録音した音声は「挿入」→「ビデオとサウンド」→「ファイルからビデオ」でムービーメーカーで保存したファイルを指定するとスピーカーアイコンが貼り付けられ再生できるようになります。スピーカーアイコンを目立たせたくない時はそのアイコンを右クリックし,「図の書式設定」→「図」→「イメージコントロール」で「色」を「ウォッシュアウト」にすると薄くできます。ノートパソコンを使う時はデスクトップに接続してある専用のスピーカーを利用する方がプロジェクターのサウンドラインにつなぐより音質がいいように思います。ビデオはQuickTime Playerを使うと,スライドに挿入した画面がクリック1つでその場でその大きさのまますぐに動き始めます。これはとても印象的で効果的です。

−発表5−
以前は文字だけのスライドでしたが,最近はいろいろなパンフレットを参考にして,人物等のカットを入れるようになりました。またグラフ機能そのままで作成した棒グラフや帯グラフ等の色は暗い感じがするので,色合いを変えます。画面の中で説明のために矢印のポインタをマウスで動かして示すような時は,「コントロールパネル」の「マウス」でポインタのデザインを特大にして分かりやすくしておきます。「反転色」を選ぶとポインタの下の文字も透けて見えて新鮮な感じがします。また,他にも矢印の中に水がたまっていくように色が何回も下から青く変わっていく面白いタイプもお勧めです。

−発表6−
事前に聞いてもらう時,発表の時間を計ると13分31秒でした。できるだけ言葉を精選して,繰り返しのないように気をつけて話しました。時間をあまり取らないよう,間を取らずにどんどん話してこの時間だったので,本番では15分程度になると思われます。最近出版された本に「研究会の授業を見に行ったら,何とも粗末な授業をしていた。その後の発表では,どうしてあんな授業からこんな研究発表ができるのかと思うことがある」と,ある校長先生が寄稿されていました。とっても耳の痛い話です。そんなことにならないよう,どこかに書いてあるような取り組みではなく,自分の学校の子どもの事実から生まれた具体的な考えと実践が伝わるような発表にしたいと思っています。

−ことわざ−
朝会の隙間時間を使って百人一首等のゲームをしたり,パズル,なぞなぞ等をしています。その中の1つに「ことわざクイズ」もあります。ことわざの前半を言って,後半を子どもに聞きます。これを始めた訳は,以前何気なく「犬も歩けば?」と聞くと,「猫も歩く」と答えた子がいたからです。「能ある鷹は?」には「ツメをかく」,「月と?」には「太陽」でした。「一寸の虫にも?」まできたらもう???です。これはヤバイと思い,ことわざカードを作り,カルタのようにしたこともあります。今は朝会,夕会でどんどん聞いていきます。この方が札の用意の時間も節約でき簡単にできます。繰り返すことで自然に常識を身に付けていけたらとの思いからですが,朝から大きな声を出すことで元気に1日を始め,夕会では最後を元気に締めくくりたいと思っています。ことわざの前半を教師が言って,後半を全員に言わせるのですが,大きな声になるポイントは,「一番先に声が聞こえた子の名前を言ってあげる」です。

−プレゼン−
我が校の研究会がありました。全体会で例の実践発表を行いました。最後の助言者からの話の中に「今までいろいろなプレゼンを見てきたが,こういうプレゼンの方法があるのかと・・・」という言葉をもらい,ホッと胸をなで下ろしながら終えられた1日でした。

−暗唱−
教室の入り口横には百人一首を書いた短冊黒板が掛けてあります。放課後新しく書き直しておくと,次の日,朝来た子から覚えています。夕会後,帰る準備のできた子からテストを受けにきます。今年は1学期に平家物語や寿限無,春の七草等を覚えました。あまり多くありません。それも1日に平家物語なら2行ずつという具合に黒板の隅に書かれている文を見て学校で覚えていきます。このペースでいくとどの子も無理なく自然に覚えていけます。2学期も秋の七草から始まり,方丈記を今少しずつ覚えています。この次は枕草子の予定です。先日の研究会の授業の前には,声を出す練習としてこれらの暗唱を全部やって勢いをつけました。

11月へ

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月