−11月−

−授業−
先日の公開研究会に今年も中学時代の恩師(国語の女教師で書道の大家)が教育委員として来て下さいました。この方がまだ中学に勤めておられる時に,私は隣の小学校に勤務していたこともあって小中連携の研究授業をお互いにし合ったこともあります。最近は研究会の度に教育委員として来て下さり,感想を後で聞かせていただいています。今回も夜電話をかけて下さって,実践発表の評価と共に「あなたの授業は安心して見ていられる。」と言って下さいました。

−スククエ1−
先日,このHPで紹介しているゲーム「スクールクエスト」の内容を教えてほしいというメールをいただきました。今まで数人の方からメールをいただき,その詳しい実施方法と資料をお送りしましたが,実際に実施したという知らせをいただいたのはお一人だけです。このゲームは準備に時間がかかり,実施するにも1時間以上かかります。学校全体を使い,他のクラスの邪魔にならないように気もつかわなくてはなりません。授業時数確保の問題もあり,最近ではより実施が難しくなってきています。今回メールを下さった先生のご健闘をお祈りしています。

−スククエ2−
スククエ資料請求のメールを下さった先生のご健闘をお祈りした日に次のような返信メールが届きました。
「メールありがとうございました。資料の多さに大変びっくりしております。細かい利用説明までついていて,ありがとうございます。ぜひ,利用してみたいと思います。ありがとうございました。」
沖縄の先生,返信わざわざありがとうございました。中には資料を送った後何の連絡もないことがあります。きっと期待していたものと随分落差があり失望されたのかもしれません。しかし,これからも自分なりに手応えのあるものだけを発信していきたいと思っています。これからもよろしくお願いします。

−ステップ−
先日の朝会では「朝の運動をしよう。」と子どもたちを立たせました。以下,その時の様子を再現します。
「まず足踏みを2回しましょう。右,左。」
「次に3で右足を前に出しますよ。はい最初から1,2,3,でそのまま!」
「よくできました。次,4で左足を左横に出します。4。」
「次に5で前に出している右足をもとにもどします。5。」
「以上です。では続けてやってみましょう。1,2はゆっくり,3,4,5は続けて速く動かします。タンタンタタタのリズムです。はい,右,左,右前,左横,右もどす。で,タンタンタタタです。そうそう。次は左足からタンタンタタタ。次右から,タンタンタタタ・・・」
このあたりで「あー,マツケンサンバだー。」の声が聞こえてきました。以上,朝の運動でした。

−チャイム−
公開研究会の日,算数の授業の最後に子どもたち一人ひとりが学んだことの発表をした後,「では終わりましょう。」と私が言った瞬間に授業終わりのチャイムが鳴りました。こんなにタイミングがいいことはそうありません。全くの偶然でしたが,日頃からチャイムが鳴る前か,鳴っている間に授業を終わるようには心がけています。

−新札−
先日の朝会では最近発行された新札について人物等の話をしました。その後,今までの千円札とボールペンを持ち,「ああ,もうこの千円札ともお別れになるんだねぇ。」と言いながらごそごそやっているうちに千円札にそのボールペンを刺してしまいました。子どもたちが「あーっ!」と言っている間に引き抜くと,何と千円札の穴はなくなっていました!?以上,朝のマジックでした。

−個別指導1−
放課後の個別指導をどうしても行わなければならないことがあります。もちろん本人は嫌でしょうが,こちらとしては時間を気にせず,じっくり一人ひとりのレベルに合わせてヒントを出していけます。この時の感覚は,ばらばらに置いてある材料を順番に組み立てて最後には家を創り上げる感じです。例えば算数の問題に取り組む時,子どもにとっては難しいパズルを解くような気持ちになるのでしょうが,こちらの方もどういうところから説明し,どんなヒントを出せばその子にひらめきが生まれ,解法の道筋が見えてくるのだろうかと考える時,やはり同じようにパズルを解くような手応えを感じます。特に最初,全くちんぷんかんぷんだった子が,少しずつ問題を理解して,自分の頭を使って迷路のような思考をたどっていく過程が見られる時などは指導の醍醐味を味わえます。

−個別指導2−
個別指導をしていると,時には涙が見られることもあります。それでも頑張ってもらいます。しかし,いつも気にしているのは,指導が終わった時の子どもの表情です。いくら問題が解けても,暗〜い顔で教室を出て行かせるぐらいならやらない方がましかもしれません。「自分の力で解く」ことが子どもの課題なら,「最後は明るく終わらせる」ことはこちらの課題です。先日は最後の子が笑いながら教室を出ていきましたが,いつもこういうわけにはなかなかいきません。「のせる」技術の修業中です。

−漢字カルテ1−
2学期までの漢字は全てKK式により学習が終わり,ドリルの読み20短文を使ったまとめテストも全部合格点が取れるようになりました。そこで3学期の新出漢字の学習を始めています。3学期の漢字ドリルがまだできていないので,去年の漢字ドリル(全く同じ)を使って3学期の新出漢字の書き順説明ページだけ印刷して子どもに渡しました。期間を決めてその間に各自で書き順の練習をして,休憩時間や放課後に私のところに書き順テストを受けに来るようにしています。

−漢字カルテ2−
書き順テストをする時は名簿を用意しておき,書き順を間違えた字はその子の欄に書いておきます。その字はその子にとっては間違いやすい字ということになります。これで子ども一人ひとりの漢字書き順カルテができます。一度間違えた字は再テストでは正しく書けても,しばらくするとまた間違えるものです。これは子ども一人ひとりのくせのようなものがあり,なかなか手強いものです。

−漢字カルテ3−
書き順テストではプリントに書いてある漢字を見て,紙に一画ずつ「いーち,にーい,さーん・・・」と言いながら大きく書いていってもらいます。正しければ合格。違っていたら練習しなおしてくるよう伝えます。こうしてカルテにその子が書き順を間違った字の記録が残れば,後は時々その漢字だけちょっと書かせて書き順が定着しているか確かめていくことができます。ただ,書き順というもの自体にいくらかのあやふやさがあったり,これから先ほとんどの場でPCによる日本語の文書作りが今以上に行われるようになっていくと,一画ずつ書く順番を覚える必要性もなくなっていくかもしれません。しかし,少なくとも今の段階ではこういうところも初等教育の役割として粘り強く地道に取り組んで,確実な定着を図っていくべきところではないかと思っています。

−漢字カルテ4−
5年生3学期の漢字の書き順テストをしてみると,各自練習していても間違いがあったのは,「寄,衛,義,逆,賀」の5つでした。「寄」は口の部分をいつ書くか迷っていました。「衛」では4画目の部分で迷います。「義」は横線3本を一気に書いてしまう子がいました。「逆」は4画目で間違えました。「賀」では最初のカの書き順で迷った子が一人いました。考え始めるとどちらから書くのか分からなくなることがあります。「上」(1年)などもそうです。よく書き順を間違えるのは他にも「飛」(4年)や「必」(4年),「性」(5年),「収」(6年)等があります。

−年賀状1−
今年年賀状を頂いた方への年賀状を全部書きました。と言うより「印刷」しました。ほんの少し前までプリントゴッコをありがたがっていたのを懐かしく思い出します。下絵を切り貼りで作って,電球をはめてバチッとやって,色の境にスポンジを貼って,チューブから色を出して,1枚ずつ専用台に立てて残りは新聞紙の上に並べて,途中でインクを補充して・・・。とても今はできません。

−年賀状2−
以前にも書きましたが,虚礼廃止のため,今年の1月1日に届いた賀状分だけまず出すことにしています。2日以降に届いた賀状は,相手がもう出すのを止めようと思っておられたのに,こちらが出したためにわざわざ書いて下さった可能性があります。この繰り返しで賀状のシーソーゲームになっていきます。またいくら忙しくても,相手の手元に元旦に届くような配慮はできるものです。それができないのはそれだけの付き合いでしかないということで,そういう付き合いは早くやめた方がお互いのためでもあります。

−漢字練習1−
先日5年生に抜き打ちに市販テストについていた「4年生でならった漢字50問」のテストをすると,平均が94点となり,ほっとしているところです。毎年こういうわけにはいきませんが,国語の時間の最初5分間を毎回漢字テストにあててきた成果だと勝手に思っています。漢字テストでは今まで習った漢字が含まれているドリルの10短文を使いますから,自然に5年生までの漢字練習にもなっていたと思われます。漢字の宿題は,テストをして違った漢字を含む短文だけを3回ずつ練習するだけで,当然100点の子はなしになりますから,全体でもそれほど練習量は多くありません。量より毎日少しずつが大切だと思っています。また漢字練習の宿題は,次の日必ずその練習を試す場(テスト等)が設定されなければ,子どもは本気で練習しないように思います。

−漢字練習2−
5年生3学期の漢字の書き順学習と,3学期ドリルの中に合計4ページある漢字交じり20短文の読みも全員合格しました。そこで,今子どもたちは「5年生までの漢字総復習」のプリント冊子を「ギエ〜。」と言いながらもらって,まず「読み」に取り組んでいます。袋とじ10枚のプリントを綴じた冊子にはそれぞれのページの表に「国際空港の建設工事が開始された。」(空−1年 国,工−2年 始,開,港,事−3年 建−4年 設,際−5年)というような短文が10文並び,その裏にひらがなの読みの文が並んでいます。これが10枚で合わせて100短文あります。

−ネット−
最近電子レンジを買う必要があり,スチームとオーブンもついた物を探していると,税込みで94,500円もすることが分かりました。家電量販店に行っても7万円近くします。そこで初めてネットでその筋の世界を覗いてみると,すごい値引きがずらっと並んでいます。店のHPや写真等を見て信頼できそうな所を選び,恐る恐る注文してみました。するとすぐに丁寧な確認のメールが届き,2日後には本当に品物が届けられました。今年の製造で,保証書もあり,初期不良の場合は交換できます。送料は無料で代引き手数料の525円を合わせても定価の半額以下でした。今日,母子でクッキーを作っていましたが,正常に働いています。これに味をしめ,テレビを買う必要もあったのでこれもネットで注文してしまいました。量販店と比べて20万円以上違います。もしこれらの製品に問題がないようだったら,便利な世の中になったものだと思います。

−てこ1−
5年生の理科で「てこ」の原理について学習します。その中で天秤のように左右にうでのある実験用てこにおもりをつるし,左右がつりあう時のきまりを調べます。調べた結果を表にして,左右のうでの(おもりの数×支点からの距離)が等しくなる時つりあうことに気づかせていきます。以前,この学習をして,すぐに子どもたちは分かったように見えました。「てこ」の学習が全て終わり,最後のテストをすると,てこがつりあう場合のおもりの数を答える問題のできが大変悪かったことがありました。

−てこ2−
「おもりの数と距離の積が同じになればつりあうんだね。」と簡単にまとめて,きまりが分かっているような気になっていたら実はそうではなかった。という反省を生かして,次回からはこの部分の学習に時間をかけるようになりました。きまりを見つけ,まとめをした後は,2人組になってお互いに問題の出し合いをします。一人が片方のてこのうでにおもりをつりさげて,もう一人がそれとつりあうように反対のうでにおもりをつりさげます。その時に条件を2つつけます。1つは,片方と同じおもりのつりさげ方をしてはいけないこと。2つ目は,まず「支点から何番目に何個のおもりをつける。」と宣言してからおもりをつけるということです。こうすることで,きまりを使って計算する場を与え,少しの興味づけもできます。そして類似の問題を印刷したプリントで確実な定着を図りました。

−雑巾−
一人子どもが風邪で休みました。その子は掃除時間,雑巾がけをする番の一人になっていたので,雑巾がけの役が一人減っていました。そこで,私も雑巾がけの役に入っていっしょに競走しました。足の鍛錬になりました。

−姿勢1−
鉛筆の持ち方や字を書いたり読んだりする姿勢は小学生の時のくせが一生続きます。このくせをそのままでいいとするのは,パソコンのキー入力を人差し指1本でもできればいいとするのと似ています。パソコンのキー入力では全ての指の場所を決めて使う指導をするように,最初により便利で合理的な方法を身につけておくことはその後の活動に大きな特典を与えてくれるはずです。鉛筆の持ち方一つにしても,古来伝えられてきた方法にはそれなりの利点があるはずです。例えば,鉛筆の持ち方を矯正していくことは簡単なことです。教師にこだわりさえあれば,変えていくことができます。

−姿勢2−
つまり,教師が日々の注意,評価,意識化を続ければいいだけです。最初は渦巻き鉛筆や専用の器具等も必要に応じて使いますが,要は補助的な道具がなくなった時の意識化です。毎日のノート作業で必ず一人は鉛筆の持ち方のきれいな子,姿勢のきれいな子を見つけてほめ,逆に親指をぐにゅっと前に出して親指の根本で鉛筆を持っているような子は注意します。テストや視写をしている時には,1m物差しをお坊さんのように持って歩きます。ただ,「うるさい」と嫌がられないよう「変わらなくて元々」ぐらいの気持ちで,やさしく,しつこく,ユーモアを交えて取り組んでいきます。これを続けるだけでほとんどの子はすっきりした姿勢できれいに鉛筆を持って書くようになります。1週間や2週間やっていつの間にか忘れているようでは,やらない方が人間関係を崩さずに済むだけましです。1ヶ月,2ヶ月,半年,1年,と,毎日,毎時間の教師の根気強さが試される指導です。

−姿勢3−
よくこのHPを訪ねて下さりいつも温かい家庭での教育の話を教えて下さっている「大船ママ」さんより,「姿勢」についてメールをいただきました。いつもながら家庭での真摯な取り組みにまたまた学ばせていただきました。是非ここで紹介させていただきたいと思います。

一筆箋「姿勢」の鉛筆の持ち方には深くうなずいた私です。うちの息子も,この頃「親指をぐにゅっと出す」持ち方をするのです。ところが妹はきれいに持っています。兄妹でこの差は何だろうと観察したところ,兄は猫背で,妹は背筋が伸びています。猫背で机に手を置くと,手首に支点ができて,余計な力が入り,それが親指を突き出させているのではないか,と。息子には,猫背を治すべく,毎夜,腹筋と腕立てをさせることにしました。そして,私は,息子がおかしな持ち方をしたら「モチカタッ」と叫んでいます。親指を出す持ち方のまま,大人になった方はけっこう多いですね。御歳暮の伝票を書いている店員が親指をぐにゅっと出して書いているので思わず「モチカタッ」と言いそうになりました。

私はコンビニの店員さんがこの持ち方で書かれているのを見たことがあります。それでもいいのかもしれないのですが,なぜか気になります。最近脚光を浴びている歩き方にもいろいろな問題があります。やはり腹筋等の筋力が大きく影響しているはずです。

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