−6月−

−健康観察カード−
水泳が始まると,毎回家庭で記入してもらう「観察カード」を渡します。これを忘れてきたり,なくしたりする子がいます。そこでこのカードを連絡帳の裏表紙に貼り付けています。これで,持ってくるのを忘れるということは少なくなります。ただ,家の方の記入があるかどうかは変わりませんが。

−隙間時間−
忙しい昨今の教育界です。ほんのわずかな隙間時間でも有効に使います。今朝は全校朝会でした。子どもたちが並んでいます。こんな時,ただ立って朝会が終わるのを待っていてはもったいないので,一人ひとりの子どもの顔を見ながら,もうすぐある個人懇談の内容を考えていました。ノートを前に考えるより,子どもの顔を実際に見ながら考えた方が内容が豊かになります。

−発問−
「社会」という教科は特に好き嫌いがはっきりしているように思うのは私だけでしょうか。社会の嫌いな子にとって「秋田県で米作りがさかんなわけを調べましょう」とか「1年間の米作りの作業についてまとめましょう」というような大きな課題は苦しいものがあります。子どもの実態によっては,もう少し発問を小さくして「あきたこまちさんには弱点があります。それはどんなことでしょう?」とか,「いねの根を伸ばす方法があります。どうすればいいと思いますか?」というように小さな課題からコツコツ(?)と積み上げていくことも必要になってきます。

−T,T−
T,T担当者は大変だそうです。打ち合わせ,人間関係,時間調整等々。ある学級ではT1をやって,ある学級ではT2をしなければならないこともあるようです。「私が授業をしたい。」と言われる担任が何人かおられるとか。T,T担当になられた先生は,そういう様々な荒波の中を全部自分の心の奥深くで処理しながら,グッと堪えて日々勤めておられるのでしょう。もし私がT,T担当になり,ある程度言うことが聞いてもらえるとしたら,打ち合わせを全くしなくて済む方法を取らせてもらいます。が,実際はそういうわけにもいかないのでしょうね。

−まとめ−
1学期も後半に入りました。そろそろまとめの時期です。そこで,「1学期のまとめドリル(その1)」を作りました。これには国語,算数,理科,社会の総合的な問題や,今まで学習に使ったり,宿題にしたプリント類を再度印刷して綴じています。これを1冊,ドンと渡していつものように各自で計画的に家庭で取り組ませます。また「えー!」と言われるのは覚悟の上です。でもやはり少し心が痛む(?)ので,今日の宿題はただ1つ,「読書を楽しむ」としました。子どもたちは「ホントに?やったー!」と喜んでいました。そして,明日の宿題でこのドリルを渡す予定です。今は嵐の前の静けさです・・・

−短冊黒板−
教室の入り口の横に短冊黒板を1枚掛けています。これには毎日1首ずつその日の内に覚える百人一首を書いています。朝これを見ながらまず教師と一緒に全員で読みます。その後は各自で時間がある時に見て覚えます。また,テストやドリル,プリント等が早く終わった子に「今の内に覚えておいてごらん。」と言うこともあります。ノートを持って来た子に教師が丸付けをする時のような,少しの待ち時間の過ごし方にも使います。このように作業に時間差が生まれるような時,手持ち無沙汰になる子を救うお勧めの一品(?)です。

−蠅−
今年はどうしたことか蠅が学校に異常発生しています。今までにこんなことはありませんでした。話を聞くと近辺どこも同じ状況のようです。窓を開けていると,2階の教室にもいつの間にか入ってきます。最初は殺虫剤を使っていましたが,これは体によくありません。そこで案外効果があったのが昆虫網です。これなら教室内の空気を汚すこともありません。最近の昆虫網はいろいろ便利になっていて,「網破れ防止保護カバー」がついていて,「のびるタイプ」があり,「網が取り外せて,持ち運び・収納がラクラク!」と宣伝文句にありました。これが,捕っているうちに段々上手になってきます。コツは自分が動かずに蠅がやってくるのを待つということです。一見のどかに見えます。

−エラゴン−
子どもたちに勧めようと本を選んでいて,ついこちらが本気になって読んでしまうことがあります。本屋の児童書コーナーの最前列にあった「ダレン・シャン」は最初の1,2巻に問題があるなと思いながらつい10巻まで買って読んでしまいました。今はあの20世紀フォックスが映画化権を取得した「エラゴン」を持ち歩いています。次はスピルバーグが映画にするといわれている「ライオンボーイ」が待っています。子どもと同じ本を読んでいると,その内容について共通の話をすることができます。時には授業中にかかわりのあるところから横道にそれていくこともありますが,そういう時の子どもの目はまた一段と輝いているものです。

−プラス−
ゴルフをされる方だけに分かる自慢をちょっとさせて下さい。すみません。5月の一筆箋に書いたように,市民ふれあいゴルフ大会で75のスコアだったのですが,これはベスグロで8人が同スコアでした。しかし,ダブルペリア方式によりそれぞれハンディのつき方が違い,順位が変わってきます。普通スコア90前後の人がこの方式により優勝されるのですが,今回はスコア75の人が8.4のハンディがつきネット66.6で優勝されていました。私は同じスコアでも162位でした。私には2.4のプラスハンディがついて77.4というネットスコアになっていたからです。241人の参加者の中でプラスのハンディがついていたのは私だけでした。ダブルペリアでプラスのハンディがついたという喜び(?)をちょっと報告させていただきました。

−研究授業−
研究授業がありました。授業をしていて途中でびっくりしたのは,参観者が指導に入られたということです。普通の授業とは違って「授業の研究」のために行っている場面で,なぜ勝手に参観者が子どもに指導をされるのでしょう。子ども一人ひとりの活動を見ていると気になるところはあるかもしれませんが,命にかかわる場面でない限り,そこに参観者が声をかけてしまうのは,あまりにも「研究」を軽視した刹那的な思慮不足の行動でしかありません。

−スピーチ−
毎朝子どもたちは朝会の中で,自分の身の周りにあったことを題材に自由にスピーチをしています。どの子も即席で考えてどうにか話せるようになってきました。そこで最近は黒板に何らかの「説明図」を描いてからスピーチをすることにしました。これは,総合や算数等で人に分かりやすく説明をする時の練習になると思い始めたことです。黒板の前に立つ時は指示棒をどちらの手に持つかというところから指導します。黒板に近い方の手で指示棒を持っていると,聞く人の方に体を向けることができるからです。そして,時々聞く人に問いかけ(ここまでいいですか?)や確認(〜でしょう?)をしながら話すテクニックを教えていきます。これを毎日少しずつ,楽しく続けていきます。

−字−
「お父さんに漢字練習帳の字を見られて,きれいに書いとるのーと言われた。」とクラスで一番元気のいい男の子が先日の朝教えてくれました。その子は普段元気がいいだけあって,書く字も元気がよく,ぴんぴんはねたような形になっていました。しかし,筆圧はありました。後はこの子に「丁寧さ」さえあれば字は今より変わると思いました。この2ヶ月間,ひろがなプリントや連絡帳,各種ノート,日記,そして漢字練習等で「字」について折に触れて「君は本当はきれいな字が書けるんだよ。」と伝え,またほめてきたつもりです。この度,こうして身近な人からタイミングよく生の感心言葉をかけていただくと効果は100倍になります。

−チャイム−
ある所で授業を見せていただくことがありました。びっくりしたのは,授業終わりのチャイムが鳴って初めて「おっ。」と言って授業のまとめを始められたことです。2,3分後,例の自己評価カードへの記入は「号令をかけた後,書いて出して下さい。」で終わりです。子どもたちは習熟度別の教室に来ているので,この後「移動」もしなければなりません。普段から「45分」を気にして,チャイムまでに子どもの全ての活動が終わっているようにしようというこだわり,習慣がなければこうなると思いました。体育などではかたづけの時間はもちろん,その後のうがいや手洗いをする時間の保障も大切だと思います。

−計画−
学期に1回ぐらい,自分の生活を計画的に組み立てられるようにと,休日の過ごし方の予定を表にして持って帰らせることがあります。次の週,どれだけ計画的にできたか,また無理なところはどこかを見直し,次回の休日に備えます。必ず予定の中に入れるのは,「読書」と「手伝い」です。

−スキル−
「スキル」を電子辞書で引くと「熟練した技術。手練。」と表示されます。以前,5年生に文書をパソコンに入力させていて,「改行してごらん。」と言ったところ,意味が通じませんでした。「エンターキーを押してごらん。」と言ってもダメでした。4年生までの間にそういう学習をしてきていないのか,身についていないのかどちらかです。パソコンを上手に扱えるかどうかということは大した問題ではありませんが,そういう道具を使いこなせる技術を身につけていることでより高度な表現や能率的で幅広い学習ができるはずです。質の高い確かな学習を行うために,まずは確かなスキルの学習をしっかり行っておくことが必要だと思っています。

−電子辞書−
研修に参加したり,講演を聞く時役に立つのが電子辞書です。ちょっとしたメモをとっている時でも,漢字で書きたい文字があるものです。そう難しい字ではなくても,手書きの文書から解放されてきた昨今,書こうとすると,「あれ?」ということがあるのは私だけでしょうか。そういう時かさばらない電子辞書ならスマートに(?)さり気なく調べることができます。また難解な言葉やカタカナ語等が出てきたときこそ威力を発揮します。一度使い始めると,外出時の携帯と同じくらい心強い味方になってくれます。

−廊下−
棟を変わって今の教室に移ってきた時,教室がある2階廊下の表面がとても荒れてざらついていました。床材そのものは古くないのですが,掃いても拭いてもきれいに見えず,掃除しがいのない廊下でした。そこでワックスを塗り,毎日掃除時間に子どもと一緒に箒ではいていきました。以前の学校で,箒で掃いているだけでいつの間にか廊下に磨きがかかってきたことがあったのを覚えていたからです。棟を変わって3年目の今年,先日学校に来られたお客さんが廊下を歩きながら,「滑ってころびそう。」と言われていました。実際は全く滑ることはないのですが,表面がテカテカと光るようにはなってきて,今は掃除しがいのある廊下になっています。

−主人公−
朝会の「先生から」の話の時,時々しているのは,「一人ひとりを主人公にする」ということです。これをするには,ちょっとエネルギーが必要です。まず子どもたちの普段の様子の中から話題にできそうなちょっとした行動を見つけておきます。そのわずかなできごと,言動をネタに教師はそれに感心しながら,おもしろく再現してみせることでその子を朝の話題の人物にしたてあげます。更に調子が出てくると,「これが○○君ならこうするだろう」「○○さんならこんな感じになるだろう」と,それぞれの子の特徴を出して,同じ状況での行動の違いを演じてみせます。朝から無理矢理自分のテンションを上げて,自分が楽しみながら演じきっていきます。

−メール−
年にわずかですが,このHPに対してメールをいただくことがあります。先日は次のようなメールをいただきありがたく思いました。送信者の了解を得て一部を紹介させていただきます。

−−−毎日とはいいませんが,かなり けっこう ひんぱんにHPをのぞいています。 いつもながら,ここ数年毎年同じ学年を持ちながら,常に新しい試みをされているそのパワーに感動します。 いつも新鮮なモノを求めて,探求し,おもしろそうだと思うとすぐにやってみる。そこが素晴らしい!! 聖徳太子の授業大いに参考にさせていただいてます。子どもたちも歴史に興味を持って自主的に調べてくる子が増えました。−−−

掲示板の閉鎖もあり,全くの一方通行のHPになっていますが,こうしたお便りをいただくことでまた更新の元気も出てきます。ありがとうございました。

−「先生」−
随分昔,初対面の方に「先生はええなー。」と言われたことがありました。私はその時「はい。もう夏休みはあるし。本当にいいですよ。」と言ったところ,その方は急に怒り始めて「先生の仕事が大変なこたぁー知っとる。」というようなことを言い出され,気まずい思いをしたことがありました。私の知っている先生は人から「先生はええなー。」と言われると,「じゃあなったら?僕はなったよ。」と言われるそうです。その方は民間の仕事から教師になられています。

−総合−
学校に来られた方が,総合的な学習の時間に,例の手の上に布を置いてキーを見ずにローマ字入力をしている場面を2,3分見られたことがありました。後で一人の方は「ああいう練習方法があるんですね。」と言われ,もう一人の方は「何だかスキルの学習のような感じがした。総合では何かの目的があってそのためにキーを打つという学習でなければいけないのではないか。」と言われました。いろいろ学ばせていただきました。

−プリント−
ローマ字日記に限らず,「表紙をつけて綴じる」ということはプリント等でもよくすることがあります。先日は小数のわり算の筆算を始めたところ,その筆算自体をまだ正確に理解できていないところがあることが分かり,その復習を集中してすることにしました。


計算プリントを1枚ずつ毎日宿題に出していくと,次の日からの直し等で段々整理できなくなっていくことがあります。そこで,最初に一気に予定数のプリントを冊子にして渡し,各自で計画的に予定日までに済ませるという形式にします。こうすると1枚ずつプリントをファイルに綴じさせていく時間も節約できます。全ページが100点になると予定日までの間は1つ宿題が減ることになります。このような形で4月,5月に前学年の漢字,言葉,ローマ字,計算それぞれの分野での復習プリントを冊子にして渡してきました。子どもたちからは「俺,2ページずつやってるから。」等の声が聞かれました。

−ローマ字−
中学に向けて5,6年の間にローマ字を正確に速く書けるようにしておきたいものです。日記をローマ字で書くのはローマ字に慣れるいい方法ですが,どうせ書くなら,縦書きの日記帳を横に使うより,ローマ字専用の横書きのノートを使った方が正確に書けます。しかし,普通のローマ字ノートでは日記帳として味気ないので,ローマ字用罫線の入ったプリントを袋とじにして表紙をつけて綴じたものを作りました。表紙の裏にはローマ字表を印刷してあります。このノートを作っているところを見つけた子どもたちは嘆きの声を出していましたが,これでひらがなを書くような感覚でローマ字をすらすら使えるようにしていきたいと思っています。



−通分−
通分の学習を一通りした後,今年も「オートマチック通分」方式を指導しました。これが効いたのかどうか,テストでは通分関係のミスは一つもありませんでした。

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