■教員のストレス
 昨今、学校の教育者にも大きなストレスがかかっています。その理由としては、
1)生徒に関する問題が短期間に変化しかつ多様化していること、
2)生徒や保護者の問題が自分自身にあるにもかかわらず問題の矛先を自分以外に向けようとする外在化現象があること、
3)教育者自身が抱える事務処理量が多すぎること、などがあげられています。

 Mさん41歳は、ベテランの男性小学校教師で、教育熱心なことから保護者の評判も高い先生でした。ところがあるとき、1人の転校生が担当クラスに転入してきました。その転入生は、その学校の従来からのきまりであるカバンの置き場所について、何度注意してもなかなか聞き入れないために、Mさんは教育的指導の意味で軽くなでる程度のゲンコツをしました。ところが、その翌日、生徒の保護者から「子どもが叩かれた」と抗議を受けることになりました。
 この1件以来、Mさんは校長先生からも注意を受け、次第にこれまで苦心して会得してきた授業方法が通用しなくなり、それが大きなストレスとなり、ついには「こころの病気」となりました。


 
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