■薬による治療
 うつ状態は、脳の神経細胞内の情報伝達系に異常があることが明らかにされています。そこで、脳内の神経細胞内の情報伝達をより円滑にするような薬が、抗うつ薬として使用されています。しかし、たとえこのような作用があっても、副作用が強くては薬としては不都合です。抗うつ薬の種類としては、最初に三環系抗うつ薬と呼ばれる種類の薬が開発され、次いで四環系抗うつ薬、さらに最近ではより副作用の少ないSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)と呼ばれる薬が開発されてきました(表)。



 抗うつ薬には多くの種類がありますが、患者さんによっては同じ薬でも効果が異なることがあります。医師の指導によって、患者さん個人個人に一番合った薬が見つかるまで根気よく治療を続けることも必要です。また、抗うつ薬は多くの場合、効果が発現するのに2週間程度かかります。その間、効き目よりも副作用(胃腸障害や眠気)が先にあらわれることもあります。

 
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