■精神療法
 うつ病では、発症原因となった要因である性格傾向やストレス環境への耐性などを改善させることが重要です。そのためには、認知療法、行動療法、森田療法などさまざまな精神療法があります。
 なかでも、認知療法はうつ病の治療に大変有効とされています。これは、同じ状況でも、それをどう受け止めるかは人それぞれで異なります。このように、ものの見方や考え方(認知)は人によってさまざまですが、他人ではごく普通のことでも、極端に否定的になったり、また悲観的になり、行動にも影響を与えるという悪循環に陥るとうつ病となります。そこで、過度に悲観的なる考え方のくせを修正し、柔軟な考え方でストレスを軽くしていくようにするのが認知療法と呼ばれるものです。

 最近では集団で行う認知療法もあり、うつ病に対する治療効果のみならず再発予防効果もあることが医学的にも実証されています。残念ながら、わが国では認知療法が健康保険に認められていないために、受けられる施設が限られていますが、英国では軽症のうつ病では薬物治療を行わず、まずは認知療法などの精神療法だけで経過をみるのが一般的になっています。


 
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