フィラリアの予防期間

2024年の気温から算出した最新版のフィラリア症の感染期間を予防薬の共立製薬さんから発表がありました。

画像の下の方に小さく書いてありますが、「HDUとは犬糸状虫を媒介する蚊の体内でミクロフィラリアが感染幼虫に発育するのに必要な概算温度の単位です。」ということです。

2/1からの最高気温の合計が600℃に達すると桜が開花すると言われている桜の開花予測と同じ様に積算温度で計算されます。

HDUは1日の平均気温-14を毎日加算して、130を超えた日が感染開始日とされます。
但し、このデータが絶対というわけではなく、だいたいの目安です。

都市部の微小環境で、自然界ではあり得ないような暖かい環境中に蚊がいれば、通年感染することもあり得るでしょう。

とはいえ、参考にはなります。
2024年の気温データに基づく東京の感染期間は4/30~11/14です。

2023年は、感染開始日が5/4だったので、これも地球温暖化の現われかと思います。

少し悩みますが、今年の推奨予防期間は、5月~12月までの8か月間の予防をおすすめいたします。
感染開始日から一カ月以内の5月中にお薬を開始していただくことをお勧めいたします。

もしも、今年の気温上昇が早く、データ上の感染初日が更に早まるようでしたら、来年から予防開始の推奨を早めさせて頂くかもしれません。

フィラリア抗原検査から1か月以内に投薬開始をお願いしております。それ以上間隔をあけると副作用リスクがあると考えています。

ということで、今年の当院のフィラリア予防の推奨期間は5~12月の8か月間といたします。
ただし、このまま気温の上昇傾向が続くなら、来年は4月からにするかもしれません。

2025年03月25日