気候変動で変わる予防の常識
ノミ・マダニ・フィラリア予防は『4月スタート』が新基準です
ここ数年、「予防はいつから始めたらいいですか?」というご質問を多くいただきます。
これまでは当院でも、様々なデータを基に、5月~11月を基本としていました。
しかし気候変動に伴い、
・昨年:5月~12月
・今年:4月~12月
へと、推奨期間を見直しています。
なぜこんなに早くなったのか?
理由はシンプルで、気温の変化と、SFTSウイルスの存在です。
最近は
「春なのに突然25℃」
「冬なのに暖かい日が続く」
といった現象が珍しくありません。
ノミやマダニは
気温が上がるとすぐ活動を開始します。
つまり、
「まだ春だから大丈夫」は通用しなくなってきています。
特に怖いのはマダニ感染症「SFTSウイルス」
マダニで注意していきたいのがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)です。
この病気は
猫:致死率が非常に高い(約60%)
犬:致死率が高い(約40%)
人:動物から人に感染する。(致死率最大30%)
とても残念なことですが、昨年、奈良県の獣医師が感染猫から感染し死亡した事例が報告されています。
室内飼いでも安心できない時代
「うちは外に出ないから大丈夫」
そう思われる方も多いですし、僕も茨城の事例を知るまではそう思っていました。
2025年、茨城県で
室内飼いの猫ちゃんがSFTSで死亡する事例が報告されました。
この猫ちゃんは
・完全室内飼育
・一度だけ外に逃げてしまった。
・帰ってきた際に、マダニに寄生されていた。
つまり
ほんの一度の外出でも感染するリスクがある
ということです。
さらに、マダニは、人の衣服等について室内に持ち込まれることもあります。
だからこそ予防が重要です。
現在の環境では
「感染してからの治療」ではなく
感染させない為の予防が最も重要です。
当院のおすすめ予防スケジュール
◆ノミ・マダニ予防
⇒4月~12月
◆フィラリア予防
⇒4月~12月
蚊の活動時期も年々長くなっており、従来より早めの開始が安全です。
■猫ちゃんのポイント
・完全室内飼育でも予防を推奨
・脱走対策(網戸・玄関)
・万が一外に出る可能性がある場合には予防が必須
最後に
以前は「季節で区切る予防」で問題ありませんでした。また、SFTSウイルスは、昔は関西の病気でしたが、現在は確実に東京に迫ってきております。
しかし現在は
気候が変わり、リスクも変わっています。
大切なご家族を守るために、今年は
4月からの予防スタート
をお勧めいたします。
予防薬の種類や選び方については、それぞれの生活環境によって最適なものが異なります。
ご不明な点はお気軽にご相談ください。
