東京の三柱鳥居は鳴子稲荷神社と三囲神社
東京にある三柱鳥居は、新宿区の鳴子稲荷神社(成子天神社の境内社)と墨田区の三囲神社だけです。この2つの神社の共通点は、鳥居の下に井戸があり、三井家が関わっている事です。また、全国の三柱鳥居には水に関係するものが、いくつもあります。
鳴子稲荷神社(成子天神社 境内社)
鳴子稲荷神社は、東京都新宿区西新宿8丁目にあります。東京都庁まで700m、ビル・マンションに囲まれた場所にあります。鳴子稲荷神社のGoogleマップのストリートビューで確認できます。鳴子稲荷神社に近い水色の○を押してください。
昼時は多くの人通りがありますが、三柱鳥居に関心を持つ人は、ほとんどいないようです。毎日の仕事で見慣れているからでしょう。
鳴子稲荷神社の井戸
写真を見て分かるとおり、三柱鳥居の下には、井戸とその水をくみ上げるポンプがありますが、「井戸の水は飲めません」と書かれています。井戸は昔からあったのですが、周囲を整備したのは三井不動産です。
鳴子稲荷神社と三井家との関わり
2014年頃の成子天神社再整備プロジェクトは三井不動産によるもので、27階建てマンションが神社の敷地内に建てられました。その時に、三井家と関係の深い三柱鳥居が井戸の上に建てられたのです。三囲神社と同じで、井戸が先で鳥居が後です。
鳴子稲荷神社と富士山
鳴子稲荷神社の50mぐらい北に富士塚があります。この富士塚は、富士山の溶岩を用いて造られており、富士山の神様である木花咲耶姫の像もありますが、鳴子稲荷神社の三柱鳥居と富士山は関係ありません。
富士山と関係がある三柱鳥居
富士山と関係があるとしたら、富士吉田市大明見3537の不二阿祖太神宮の三柱鳥居でしょう。地図をみれば、富士吉田市は関東に入れにくいのが分かるでしょう。ちなみに、不二阿祖太神宮の三柱鳥居は、グーグルマップの航空写真でかろうじて見る事ができます。不二阿祖山太神宮の航空写真
三囲神社
三囲神社は、東京都墨田区向島にあります。首都高速6号線のそばです。三囲神社の三柱鳥居Googleマップ360°写真が近くにない為、ストリートビューでは見る事ができません。
50mほど南にあるライオン像は、池袋三越から移されたものです。三越の名前の由来は、三井家の「三井」と呉服店「越後屋」から来ています。
三囲神社の井戸
左の写真で、三柱鳥居の下にあるのは、井戸です。今は使われていないので蓋がしてあります。この写真は2007年に撮影したものです。クリックすると、拡大します。蓋は竹を束ねたように見えます。
右の写真をクリックして拡大すると、「三角石鳥居。三井邸より移す。原形は京都太秦・木島神社にある。」という説明が見えます。三井邸から移されたのは、1950年代と思われます。井戸は移せませんから、井戸が先で鳥居が後です。
上記の説明文「三角石鳥居」から、この鳥居は「三角鳥居」と呼ばれたりしますが、「三柱鳥居」の名称の方が一般的です。Wikipediaのページ名には、「三角鳥居」はありませんが、「三柱鳥居」はあります。Wikipediaの「三柱鳥居」は2008年9月6日に作成されました。 Wikipediaの三柱鳥居の上部の「履歴表示」タブ→最下部の500件を表示→一番下までスクロールすれば、確認できます。
三囲神社と三井家との関わり
三囲神社の「囲」の文字に三井の「井」が入っているため、三囲神社は三井家の守り神とされています。写真は境内の中にある石碑です。三井グループの社名が書かれています。三井不動産の名前もあります。写真はクリックで拡大します。
鳴子稲荷神社と三囲神社の三柱鳥居と井戸・水
鳴子稲荷神社と三囲神社の場合、水のある井戸の上に鳥居が建てられたり、移されたりしました。2つの神社は、直線距離で10kmですが、地下水脈で繋がっているかどうかは、分かりません。
全国の三柱鳥居と水
日本全国にある三柱鳥居(全部で9つ)の中にも、水と関係があるものがあります。以下が、そのリストです。鳴子稲荷神社と三囲神社を合わせると、半分以上の5つが、何らかの形で水と関係しています。
- 京都府 木島神社の三柱鳥居は、元糺の池の中にあります。ただし、現在は殆どの季節で、水は枯れています。写真は2008年11月撮影のもの。
- 長崎県 和多都美神社。浅い海の中にあります。干満により水没します。位置情報N34°22'46.4" E129°18'40.5"和多都美神社の航空写真Googleマップで、不鮮明ながら見る事ができます。
- 京都府 南禅寺大寧軒の三柱鳥居は、庭園の池の中にあります。ここの池は常時、水があります。南禅寺大寧軒の写真で確認できます。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。