全国の小学校の校庭で釘が見つかる。草加市でも6月8日発見

6月8日、草加市の小学校の校庭で釘が見つかりました。この釘は地面に埋まっていたのではなく、地表に落ちていました。 6月8日に草加市の小学校の校庭に落ちていた釘

上の釘の部分を拡大した画像。 6月8日に草加市の小学校の校庭に落ちていた釘を拡大した画像

その1週間前の6月1日、草加市の小学校の校庭で釘5本が見つかりました。(下の画像) 6月1日に草加市の小学校の校庭で見つかった5本の釘の画像

5月12日、文部科学省は各学校で安全点検が確実に行われるよう、全国の教育委員会などに通知しました。にも関わらず、6月8日に、草加市の小学校の校庭で、新たな釘が発見されました。釘はトラックを囲うロープの脇に落ちていました。

小学校の校庭の釘問題に関する経緯

  1. 4月13日:杉並区立 荻窪小の校庭で、体育の授業中、児童が転倒し、地面から数ミリ突き出ていた釘の頭部に左ひざをうちつけ、十数針縫う大けがをした。この釘は、運動会や体育の授業で白線を引く際の目印などに用いるため、打ち込まれたものとみられている。
    校庭を金属探知機で調べたら、クギ以外も続々 鉄筋、空き缶、蛇口も:朝日新聞デジタル6月9日より
  2. 5月10日:岸本杉並区長は、荻窪小の事故を知った。(事故発生から約1カ月後)
    「情報共有の遅れをお詫びしたい」小学校の校庭の釘で児童が大けが、杉並区長が謝罪-Yahoo!ニュースより
    荻窪小の事故に関する新聞報道が5月11日に出るという事が、杉並区広報課に連絡が来たので、区長が荻窪小の事故を知った。
  3. 5月11日:東京新聞が荻窪小の事故を報道。杉並区立荻窪小で4月、校庭で体育の授業中に児童が転倒し、地面から突き出ていたくぎで左膝付近に十数針を縫う裂傷を負っていたことが分かった。
    【独自】校庭の地中にクギ。児童に刺さり十数針縫う 杉並区荻窪小:東京新聞 TOKYO Webより
  4. 5月12日:杉並区教育委員会は、区内の全区立小中学校と子供園を点検した結果、見つかったくぎなどが43施設の計1350本となったと発表した。文部科学省は同12日、全国の教育委員会に安全点検を徹底するよう通達した。(東京新聞が報道した後の12日)
    文科相は全国に点検呼びかけ:東京新聞 TOKYO Web5月12日より
    5月11日の東京新聞の報道がなかったら、文部科学省の通達は、なかったかもしれない。
  5. 5月12日:荻窪小の事故を杉並区のウェブサイトなどで対外的に発表した。(東京新聞が報道した後の12日)教育委員会事務局の担当者は「荻窪小で見つかった数が突出して多く、固有の問題と捉えてしまった。多くの問い合わせがあり、認識不足だったと反省している」と話す。
    校庭の大量クギ問題「あちこちで常態化の可能性」:東京新聞 TOKYO Web5月14日より
    5月11日の東京新聞の報道がなかったら、杉並区の対外的な発表は、なかったかもしれない。
  6. 5月17日:私(杉並区長)が本事故(荻窪小の事故)について知ったのは、5月10日夜間のことでした。

    記者「先ほど区長がこの事故を把握したのが10日の夜だというふうにおっしゃいました。これは報道が最初出る前夜だと思うんですけれども、これはこういう報道が出るという報告だったんでしょうか。」

    区長「報道が出るということが、広報の方に連絡が来て、そして危機管理と広報と同時に知ることとなりまして、その危機管理の方から私の方に、区長部局の方にいち早く共有されたということです。」

    杉並区長記者会見|杉並区公式ホームページ令和5年5月24日より
    5月11日の東京新聞の報道がなかったら、杉並区長が荻窪小の事故のことを知るのが遅れ、対策も遅れたであろう。
  7. 5月29日:葛飾区は、区立の幼稚園、小学校、中学校、特別支援学校計73校の点検結果を発表
    葛飾区でも校庭から釘:朝日新聞デジタル5月30日より
  8. 5月31日:江戸川区教育委員会は、「本日(31日)までに、小中学校3校で釘187本が見つかった」と、発表。
    5月31日 区立学校の校庭緊急点検の結果について 江戸川区ホームページより
  9. 5月31日:北区では、区立の7校の小中学校の校庭から合わせて277本のくぎやフックが見つかり、江戸川区では区立の3校の小中学校の校庭から合わせて187本のくぎが見つかった。
    小中学校の校庭からくぎ 新たに江東区・北区などでも見つかる|NHK|教育5月31日より

経緯のまとめ

  1. 5月10日、(荻窪小の事故発生から約1カ月後)区長が荻窪小の事故を知った。きっかけは、事故に関する新聞報道が5月11日に出るという事を、杉並区広報課が知った事だった。
  2. 5月11日、東京新聞の荻窪小の事故に関する報道。
  3. 5月12日、文部科学省は、全国の教育委員会に安全点検を徹底するよう通達した。
  4. 5月12日、杉並区は、荻窪小の事故を杉並区のウェブサイトで対外的に発表した。
  5. 5月下旬、東京都内の小中学校の校庭から釘が見つかるケースが相次ぐ。葛飾区(350本)、江戸川区(187本)、江東区(772本)、北区(277本)など。

釘問題に対する東京都の対応と草加市の対応

東京都では、区の教育委員会が対応して、校庭の釘を調査して、5月中に結果を公表しています。

草加市では、市の教育委員会は対応していないようです。文部科学省が、全国の教育委員会に安全点検を徹底するよう通達したのは、5月12日です。にも関わらず6月1日、6月8日に小学校の校庭で釘が発見されています。

東京都では、金属探知機を使って校庭の釘を調査

東京新聞 TOKYO Web5月27日より

杉並区の浜田山小では荻窪小の事故後、職員らによる点検でくぎなど86点を発見した。5月25日の探知機による調査で、4倍の数の金属物が新たに見つかった。区教委は区立小中学校など63施設で探知機を使った調査を順次行っている。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。