1日目
 成田〜カイロ
 
2日目
 ギザ
 カイロ
 
3日目
 ハルガタ
 
4日目
 ハルガタ
 
5日目
 東方砂漠横断
 カルナック神殿
 ルクソール神殿
 
6日目
 メディネトハブ
 職人の墓
 貴族の墓
 王家の谷
7日目
 モスクワ
 
8日目
 帰宅

 紅海リゾートへ!

さて、今日はがらっと趣向を変えて、紅海へ行くことになっている。フィジーでシュノーケリングして以来、すっかりサンゴの海に夢中になった父は、世界の海で潜るという野望を持っている。この旅行で何が何でも紅海を入れるというのは父の強力な希望だった。
紅海は砂漠に囲まれ、川が流れ込まないので世界で一番透明度が高いと言われる。また非常に固有種が多いので有名だ。相当期待できそうだ。強行スケジュールで疲れた体を休めるのにもちょうどいい。楽しみである。
 
朝起きて、外を見る。雨の心配がないのがエジプトのいいところだ。今日も晴天。早く泳ぎたいなぁ。ノボテルの朝食はまたまたバイキングだ。メナハウスほどの豪華さはないものの、一通りの物は揃っており、そこそこ美味しかった(*^_^*)
 
念のため生野菜はやめた アエイシに色々はさんで食べると美味しい
 
朝食を食べ終え、空港に向かう。歩いても行けそうな距離だったが、荷物が重いのでタクシーを頼むことに。
ほとんど見えそうな距離なのに15ポンドと言われた。うーん。10ポンドじゃダメって聞いたけどだめであった。空港に入るのに5ポンドかかるから、これ以上下げられないとのこと。まあ、しょうがあるまい。荷物を車の上にガンガン積み上げ、空港へ向かう。8:15分発の予定だったが、10分ほど遅れてハルガタに向けて離陸した。
 
新しい機材で快適 もうすぐハルガタ!
楽しみだねぇ(*^_^*)
 
砂漠と海のコントラストがすごい
機内は全く日本人がいない。アジア系の人すら見当たらない。とても意外だった。ハルガタへ足を伸ばす人は少ないのだろうか。
フライトは1時間弱。安定飛行に入ると同時に大急ぎでアテンダントがスナックを配り、食べ終わったと思ったらすぐに回収された。このフライト時間で食べ物を出すのは大変そうだ。
そんなことをしているうちに、窓の下に美しい海岸線が見えてきた♪
砂漠から直接海。陸には全く植物が見あたらない。浅い海はグリーンに色が変わっている所があり、サンゴがありそうだ。
 
 
 
空港前。
奥のほうにタクシーが集まっている
ハルガタ空港はとても新しい空港だった。新しい、というより、もしかしてまだ工事中?(笑)壁はメタリックっぽい近代的な建物なのだが、保護材がまだ貼ってあった。
空港前は花や木が植えられ、いかにもリゾートらしい雰囲気。タクシーの客引きがやってきたが、カイロのようにガヤガヤとやってくるのではなく、「タクシーは必要ですか?」と穏やかに聞く感じだ。
  
ここは送迎を頼んでいなかったので、交渉しなければ。ホテルのHPには20ドル程度と書かれていたが、相場からすれば高いような気がした。80ポンド(1600円)あたりが落としどころかなと思い、50ポンドでどうだと交渉開始。するとタクシーの運転手さんがとても困った顔をした。「英語がうまく話せないのでちょっと待ってくれ」と言われ、別の人を連れてきた。
空港前のロータリー。
「メリディアンのあるマカディベイはかなり遠い。私はこの空港のタクシーの責任者だ。信じてほしい。20ドルは適正な値段だ」と言われる。あらら、ここは値切るとこじゃなかったのかな。
 
気づくと周りの欧米人もみな値切らずどんどん乗っている。結局それでも少し値下げしてくれて、チップ込み100ポンド(2000円)話がまとまった。無理を言ったみたいでちょっと恥ずかしかった(^-^;)

 マカディベイへの道

ずーっとこんな景色。
荷物を積み込み、いよいよ出発だ。空港の外はもう砂漠。延々と砂と岩山の景色が続く。どんどん気温も上がってくる。う〜ん、暑い。窓を開けようとふと見ると、なんとレバーがないではないか。あはは、なんか面白い。様子を察して、運転手さんが笑いながら窓のレバーを渡してくれた。窓を開けると意外と風が冷たい。とても爽快だ。
 
砂漠の一本道を100km近いスピードで走っていく。見たことのない景色だ。思わず窓から写真を撮っていると、「写真を撮るなら、いつでも停まるよ」と運転手さん。とても親切だ。早速景色のいいところに停車して撮影(*^_^*)
 
そういえば、飛行機で欧米人ばかりだったことを思い出し、運転手さんにここはどこから来る人が多いのか聞いてみた。ハルガタへの直行便があるドイツとロシアから来る人がほとんどだそうだ。ルフトハンザがチャーター機を飛ばしているのは知っていたのでドイツ人は想像していたが、ロシア人とは意外だった。そういえば、ハルガタの情報を集めていた時、検索でやけにロシアのサイトが引っかかったのだ。なるほど、そういうことだったのか。しかしロシアも変わったんだなぁ。帰りに寄るモスクワがより楽しみになった。
 
40分ほど走ってやっとメリディアンが見えてきた。砂漠の中にぽっかりと、まるで蜃気楼のようにリゾート施設が見える。やったー!やっと着いたぞ(^-^)
 
海沿いに見える建物がメリディアン 正面玄関
 
正面玄関に車をつけ、ポーターに荷物を降ろしてもらう。
エジプトのタクシーに乗るのは大変と聞いていたので、かなり緊張していたのだが、親切でとてもいい運転手さんだった。チップ込みで交渉したものの、最後に要求されるかな〜と思ったが、全くそんな話も出なかった。逆にチップをあげたい位だが、それもまずい気がする。値引きに使えると聞いて4色ボールペンを持ってきていたことを思い出した。別れ際、「とても楽しかった、ありがとう。プレゼントです。」とボールペンを渡す。すると、わざわざ外に出てきて、握手を求められた。「私も楽しかった。もしまたハルガタに来ることがあったら、ぜひ私の車に乗って欲しい」そう言って、穏やかに笑った。

 素敵なホテル

ホテルのロビーは開放的な吹き抜けになっていて、広々としている。大きなレセプションがあり、人も多くにぎわっている。早速レセプションに行き、チェックイン手続き。にこやかに部屋に案内された。
実はこの時大きな勘違いをしていたことに、後で気づいた。ホテルに到着したのは11時前。「到着だー!わーい。部屋へ行こう〜♪」と何も考えずにチェックインしたが、考えてみればこのホテルのチェックイン時間は午後三時ではないか!日本プランニングした時はチェックイン時間まで荷物を預かってもらい、ビーチで休んでいようと思っていたのだ。ついた喜びで忘れていた。
「チェックインできますか」「できますよ」「どの部屋ですか?」と普通に流してしまった。うわ〜、申し訳ない。ちゃんとお礼を言うべきだった(^-^;)
 
案内された部屋は海側の明るい部屋。コネクティングルームをお願いしたいので、二部屋を使い、広々と滞在できる。外はテラスになっていて、籐の椅子と机があり、そこから直接プールに出ることができる。窓の外には咲き乱れるブーゲンビリア。うわー、すごくいいぞ!
今まではわずか一泊で次々とホテルを変えるスケジュールだったが、ここは二泊滞在できる。しかもホテルの好意で一日目も午前中から部屋を使わせてもらうことができ、初日からほぼ丸一日のんびりできる。早速スーツケースや衣類をクローゼットにしまい、部屋をすっきり片付けた。
 
子供たちも、テラスで本を読んだり、カードで遊んだり。早くもリゾートムードだ。
 
テラスで本を読む長男 テラスからの眺め

早速シュノーケリング

黄色いタオルがビーチ用
しばらく部屋で休んだ後、海へ行くことになった。結構疲れてはいるけど、目の前に海があると行かずにはいられない。まずはシュノーケル用品を借りなくては。コンシェルジェの所へ行き、シュノーケル用品を借りられる場所と明日参加したいと思っている、シュノーケルツアーの予約ができる場所を聞く。
どちらも海沿いにあるダイビングショップでできるらしい。海に向かって左側のビーチ沿いにたつ建物だ。海で使うビーチタオルはチェックイン時にもらった「プールカード」というものを、あちこちに点在するタオルレンタルスポットに出せば、無料で貸し出してもらえる。最後にタオルと引き換えにカードを返してもらう。 
海に潜るのは二日間。一日も無駄にできないので、しっかりとカメラの用意をした後、海に向かって出発した。
 
ダイビングショップに行ってシュノーケルギアと明日の予約をする。エジプト人の陽気なスタッフが写真を使ってツアーの説明をしてくれる。ギフトン島と2つのシュノーケルスポットに寄り、食べ放題の昼食つきで35ドル。ハルガタの相場より少し高めだが、ホテル内にあるダイビングセンターだから仕方あるまい。参加することに決めると、「やった〜!初めて取った日本人客だ!!神様ありがとう〜!」と天に向かって祈る(笑)辺りの人たちも大笑い。楽しいなぁ。明日のツアーも陽気な物になりそうだ(*^_^*)

紅海初泳ぎ!

砂の色が濃いので透明度が
分かり辛いがすごくきれいな水
さて、いよいよ初の紅海でのシュノーケリングだ。事前にここを訪れた方にメールで問い合わせ、このビーチにリーフがあることは分かっていたが、どの程度あるのだろうか。
期待を胸に海へ!しかし、なんと、水がむちゃくちゃ冷たい〜〜〜!紅海の水温はなぜか意外に低いと聞いていたので、驚きはしなかったものの、頭をつけるのに勇気がいる温度だった。外はものすごい陽射しなのに、なぜこんなに冷たいのだろう。
気合で早々と潜り始め、どんどん先に行く父と娘。しかし低い水温が苦手は長男は水際で「ひー」とか「ギャー」とか言っている(笑)
いったん入ってしまえば、陽射しがあるのでそれほど辛くはない。さんざん騒いだ後、やっと泳ぎだした。 
 
 
一面の魚
ビーチに近いあたりは延々と砂が続く。サンゴはどこかなと辺りを見回しながら沖へ沖へと泳ぎ進んでいくと、突然小魚の群れにぶつかった。
一匹は10cm程なのだが、それが見渡す限り一面に泳いでいる。光に照らされ、キラキラと光り、大変きれいだ。さっきまで水に入っていくのをためらっていたのが信じられないぐらいの勢いで、長男が群れに突進していく。魚が一気に左右に分かれ逃げ惑う。これは面白い!
何度も突進を繰り返し、ついには魚がいなくなるまで遊んでしまった。
 
立ち泳ぎしながら、面白いねぇと話していると、先を泳ぐ父と娘が合図を送っている。おお、どうやらサンゴを見つけたようだ。早速そちらに向かって泳ぐ。
 
その辺りの水中を眺めると・・・・・・素晴らしい景色が広がっていた。
大きな岩が点在していて、そこにびっしりとサンゴが育っている。しかしここで感動したのはまるで草原のようなソフトコーラルの群生だ。キバナトサカだろうか。こんなに沢山のソフトコーラルを見たのは初めてだ!
 
ソフトコーラルが揺れる海中 アケボノチョウチョウウオ
 
しかも、むちゃくちゃ魚影が濃い。そして種類が本当に豊富だ。砂浜からわずか50m程でこんなすごい物が見られるなんて!
あちこちに点在するサンゴのついた岩をめぐる。キバナトサカとシコクスズメダイ、ミスジリュウキュウスズメダイが一緒にいるところなど、ものすごい色合いだった。頭の中で「これはまるで竜宮城だ…」とつぶやく。まるで夢のようにきれいなのだ。
 
ううー、本物はもっときれいなのに。
キンギョハナダイとシコクスズメダイ
サンゴだらけ
 
楽しみにしていた紅海固有種もあちこちにいる。われを忘れて写真を撮りまくった。しかし、残念なことに、この海に合わせた撮影の設定がまだうまく決まっていない。この日の写真は白っぽく写っている物が多かった。本物はもっときれいだった。この写真を見て「この程度か」と思わないで欲しい。もし、そう思われたら、私の腕が悪いせいなのだ。
 
ツーバンデットアネモネフィッシュ
固有種
レッドシーバナーフィッシュ
これも固有種
管理人お気に入りの魚クマドリ レッドバックバタフライフィッシュ
またまた固有種
 
まさに固有種オンパレード。水中撮影好きの管理人にはよだれが出そうな被写体だらけだった。
 
疲れたら、砂浜の座椅子でのんびり日光浴。そしてまた海へ。やはりホテル前のビーチだと便利だ。のんびりしている時に、エジプトの男性がやって来た。「私はこのホテルのビーチでお客様が楽しく過ごされるためのお世話をしています。イベントの案内などをしています。もうすぐエジプトダンス講習会がビーチで行われます。参加しませんか?」と言う。海中に夢中だったので、イベント参加は断ったが、「ご要望があれば何でもおっしゃってください。」と上品な英語と物腰で言い、立ち去っていった。
なんと、このホテルにはビーチ専用お客様係がいるのか。すごいなぁ。
 
2時間ほど泳ぎやや寒くなってきたので、今日はここで切り上げる。
ビーチ前でこれほどすごいのだ。明日のシュノーケルツアーはどんなだろう。期待が膨らんだ。
のんびりお散歩
大興奮のシュノーケリングを終え、部屋へ向かう。みんな口々にきれいだった〜。魚が多かったと話が弾む。
広いリゾートなので、あちこちでスタッフとすれ違う。みんな笑顔で挨拶してくる。1000室以上も客室があるリゾートなので、たくさんのスタッフが働いているのだ。しかしアジア系の人は私たちだけだった。目立ちまくりである。一度挨拶をしたスタッフには覚えられ、次に会ったときには「海はどうだった?」とか「あと何日いるの?」とか話しかけられる。フレンドリーでとてもいいなぁ♪
 
部屋で着替えた後、夕食するレストランを探しがてらブラブラとホテル内を散歩した。メインの建物の二階に卓球台やビリヤード台、ソファーなどがならべられ、自由に時間を過ごすことができるようになっている。ここのソファーから眺める景色が最高。ライトアップされたプールやたくさんあるレストランの明かりがとても美しい。
 
ソファーでくつろぐ 夕暮れのリゾート
 
学校の話をしていたらしい
一階にはおみやげ物やさんもある。少し覗いてみた。どのお土産やさんもしつこくなく見てまわるのも楽だ。らくだのかわいいTシャツが700円ほど。記念に買って行きたいけど、この先の移動が大変かなぁ。
子供たちも珍しい石や置物に興味津々。店員さんもとても気を使ってくれる。子供たちにも分かり易いようにゆっくりとした英語で話しかけてくれた。特に娘がどの店でもかまってもらっていた。覚えたての英語で楽しそうに話している(^-^)
 
娘がお友達のお土産にと楽しみにしていた香水瓶屋さんもあった。照明を当てられ、輝いていてとてもきれいだ。でも、割れ物だし、最終日に買おうねと、中を見るのはやめた。通り過ぎようとすると、なんと店員が娘の手を引っ張って強引に中へ連れて行ってしまった!
「ありゃりゃ、拉致られちゃった〜(笑)」と外で笑っていたら、すぐに出てきた。なんと手に美しい香水瓶。「プレゼントしてもらっちゃった〜♪」ええっ?!まじー?(笑)
周りのエジプト人店員もニコニコ笑いながら見ている。みんな優しいなー。きっと子供たちもこういう温かい雰囲気は絶対に忘れないだろうなぁ(^-^)
このときにもらった香水瓶は、娘がテッシュとタオルで厳重に梱包し無事日本にもって帰ることができた。大事に、大事に、絶対割れないように持ち運んでいた。この後ルクソールでも香水瓶を買ったが、ここでもらった香水瓶が一番繊細できれいだ。宝物になった。
夕食
ロビー
さて、そろそろお腹も減ってきた。本格的に夕食を食べるレストランを決めなければ。チェックインの時にもらったホテルの地図を頼りにあちこち見てみる。ふと地図にない、屋外のレストランを見つけた。レストランスタッフが声をかけてくる。「飲み物も全てタダですよ〜。食べていきませんか?」えっ?タダ??何のことやら分からず、よく聞いてみると宿泊代に朝夕食は入っていると言う。そんな話は聞いていないのでビックリ。部屋に戻って作戦を練り直すことに。
ホントにタダなの?あの値段で?でも手配をお願いした会社からは「朝食込み」との書類をもらっている。
ちょっと確認した方がいいねと言う事で、コンシェルジェのところへ行くことにした。
カウンターにいたのはエジプト人らしからぬ醤油顔(死語)の知的な男性。質問するとするとすぐチェックしてくれた。やはり私たちは朝食のみで予約されていた。しかしこのホテルに宿泊する人はほぼ全員朝夕食込みで予約するらしい。ほとんどのレストランはそういうお客さんのためにブュッフェ形式になっていて、普通にオーダーできないのだ。では、どこのレストランがビュッフェじゃないの?と聞いたら、「カリマレストランだよ。でもとても高いよ・・・。」とイケメンコンシェルジェ。ウチの経済状態まで察してくれてありがとう(笑)
 
そのレストランはさっき見た。一食一人一万以上しそうな超高級レストランだ。毎晩4万も使ったら、お金がなくなっちゃうよ〜(T-T)
困っていたら、「では、ブュッフェをルームチャージで食べられるようにしましょう。一緒に行って説明してあげましょうか?」とコンシェルジェ。それはありがたい。一度部屋に戻るのでと、一緒に行くのは断って、家族と一緒にビュッフェレストランへ行った。コンシェルジェとのやり取りを説明し、部屋番号とサインをしてビュッフェを食べる。広いアラビア風のレストランで、料理もたくさんあった。
 
危ない、危ない。親切なコンシェルジェのおかげで何とかなったけど、危うく毎晩超豪華フルコースになる所であった。
ビュッフェは何軒あり、好みの料理を選べるようになっているので、長期滞在しても食べ飽きることがなさそうだ。これから行かれる方はぜひビュッフェ込みでの予約をお勧めする。
なにしろ「ちょっとホテルの外で…」なんて事はできない、砂漠の真ん中なのである。
 
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