ブチ
あれ? いま何か切れたような音が ・・・
「竜くんのバーーーカ」
は ?
「ばか」
「ばかばかばか」
「ばかばかばかばかばかばか」
「って、そんな小学生みたいな…」
ハハハ…
俺がそう言うと、伊集院は そのデカイ目でギっと睨んできた。
「ばかばかばかばかばかばか」
「ばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばか…」
「ばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばかばか…」
・・・・・・・・・ひぃ〜〜〜〜〜!!
ちょっ…、 マジ?!!
「ばかばかばかばかばかばか…」
「 だーー ! もう ! ! 」
「・・・・・・悪かったよ!! 」
「わかれば いーんです」
ちぇー、偉そうに。
伊集院は やっと納得したように頷いて、にっこりと笑った。
……わかってるよ。
俺だって、わかってる。
伊集院は、伊集院で。
俺を好きだという言葉に、
偽りは ない。
睨んできた目に、涙が浮かんでいたのも。
怒った顔で、それを堪えていたって ことも。
本当は わかってるんだ。
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