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Core i5に関して

 Intelから発売されたCore iシリーズの中で、i5シリーズに関して簡単にご説明します。
Core i5シリーズは、パフォーマンスからメインストリーム向けの製品に位置づけられる性能を持っています。
パッケージはCore i7の800番台と共通のLGA1156を採用し、マザーボードが対応していればどちらのCPUも使用可能です。
まずは、Core i5シリーズのスペックを見てみましょう。

プロセッサ ソケット 動作周波数 最大周波数 バス・スピード TDP
750 LGA1156 2.66GHz 3.20GHz 2.5GT/s 95W
670 LGA1156 3.46GHz 3.73GHz 2.5GT/s 73W
661 LGA1156 3.33GHz 3.60GHz 2.5GT/s 87W
660 LGA1156 3.33GHz 3.60GHz 2.5GT/s 73W
650 LGA1156 3.20GHz 3.46GHz 2.5GT/s 73W

 Core i5には、Core i7の800番台をほぼ同じ設計の700番台と、それとは異なる設計になっている600番台が用意されています。

Core i5 750の特徴

 Core i5 750は、Core i7 800番台とほぼ同様の仕様になっていますが、Hyper-Threading機能を搭載していない点に差があります。
そのため、ダイアグラムもCore i7 800番台と同様になっています。

Core i7 800番台のダイアグラム

Hyper-Threadingの必要性が低い、もしくは無いと考えられる用途に用いる場合の選択肢として用意されているCPUと言えます。
注意していただきたいのはターボ・ブーストを使用する際の挙動で、Core i7 800番台が5段階用意しているのに対し、Core i5 750は4段階を用意しています。
このターボ・ブーストの段階の差がどの程度性能に影響を及ぼすかはっきりしませんが、Core i7 800番台に比べ動作周波数も低く抑えられていますので、性能は抑え目と考えていいと思います。
以前までのシリーズで言うと、Core2Quadの後継の位置づけと考えられます。

Core i5 600番台の特徴

 Core i5 600番台は、他のCore iシリーズとは異なる設計のCPUと考えられます。
基本的にプロセス・テクノロジの変更があり45nmだったものを32nmに変更、搭載するコア数は2つに減らされており、TDPも661は87Wに、他のモデルは73Wに抑えられています。
しかし、Hyper-Threading機能を搭載することで、スレッドは4つ処理することが可能です。
最も特徴的なのは、内部に画像処理用のチップセット(GPU)を搭載しており、内臓されたGPUに対応するチップセットを搭載する(FDIをサポートする)マザーボードを使用することで、別途グラフィックボードを使用することなく画像処理が可能となります。
今までのCPUの場合、GPUをマザーボードに搭載することでグラフィックボードを増設しなくても画像処理が可能になるモデルが用意されていましたが、今後はCPU自体に内臓される形となるわけです。
そのため、今後はマザーボードにGPUがオンボードされた製品は無くなることになり、グラフィックボードが必要かどうかはCPUの種類に依存する形になります。
以前までのシリーズで言うと、Core2Duoの後継の位置づけと考えられます。

Core i5 600番台のダイアグラム

Core i5 600番台のダイアグラム

 Core i5 600番台のダイアグラムは、上位のCore iシリーズとは異なるものです。
最も特徴的なのはCPUとマザーボード間のインターフェースで、DMI以外にFDI(Flexible Display Interface)があることです。
FDIは、CPUに内蔵されているGPUがチップセットを経由して画像を出力するために用意されているインターフェースで、最大で2系統のデジタルディスプレイでの出力をサポートしています。
また、マザーボードの仕様にもよりますが、グラフィックボードを接続することも可能になっています。

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