システム手帳


システム手帳あれこれ


突然だが、ADDとは特に関係のない、システム手帳について新しく頁をもうけることにした。お気楽頁でも良いのだろうが、ちょっとまとめて書いてみたので、独立させた。手帳の自作の仕方、使い方、リフィルの作り方などなど、いろいろ工夫をしながら使ってみようと思う。

実は、私自身、システム手帳はもう10年以上前から使おうとしているのだが、なかなか使い切れていない。だが、どういう訳かシステム手帳自体は好きで、きっぱりと忘れ果てる気になれない。

そもそも、最初にシステム手帳が紹介された頃、その目の玉が飛び出しそうな値段とは別に、どうにも気に入らない事がいくつかあり、これは最初から自作するに限ると思っていたのだ。なにしろ、会社出入りの業者が毎年何冊も持ってくる手帳の使いやすいのを選んで使っていた様な状況だったから、たかが手帳が3万円もするなどがまずびっくりした。

次に、中のリフィルが結構高価で、ふんだんに使うにはどうもただでもらう手帳が頭にちらついてなじめなかった。

リフィルが小さく、細かい文字が読みにくく、書きにくかった。幅が70mmしかないのでは、リングの取り付け場所を除くとろくに書くスペースがない。

表記がほとんど英語なのも気に入らなかった。日本人が使うのに、たとえばカレンダーの曜日を、何が悲しくてmonday、tuesday・・・・ と書かなければならないのか。scheduleではなく、予定と書けば良いではないかなどなど、英語表記と言うやつが気に入らなかった。

従って、私はいつもメモパッドを持って歩き、システム手帳は使わなくてもすむ様にしていた。ちなみに私のメモパッドの写真を載せる。今まで何十冊も取り替えたが、そのごく一部も載せる。



しかしながら、自分専用のデータベースとしてシステム手帳は確かに便利だと思うし、上記のメモパッドとはまったく用途が違う。今のところ、メモパッドなどで作った情報の一部はパソコンに移しているが、これは結構面倒だし、手軽に参照というためにも使いにくい。

そんなわけで、とにかく作ることにした。いろいろな人がシステム手帳を作っているので参考にすれば良いと思うが、私が今使っているシステム手帳の写真を載せる。私の場合は、リフィル整理用バインダのやすいのがあったので、下記の写真の様に革製のカバーの様な形で 作ってから、買ったバインダの表紙を、作った表紙の両側のポケットに差し込んで組み立てている。写真を見れば、その有様がよく分かると思う。

この方式の長所は、カバーを色々作って中身のバインダーだけ差し替えれば良い点だ。中身のバインダーは確か無印良品で買ったと記憶している。









ただ、上記の様なバインダーがいつも買えるかどうか分からないし、リング金具だけ買える場合もあるだろう。したがって、そんな場合のリング金具とカバーが一体になった形の作り方を紹介する。下記のミニ6穴手帳では、そのやり方で作っている。

  


私の場合、リフィルを少し大きめに作るなどの理由から通常のサイズとは少し違う。とにかく、作り方は至って簡単なので、次に揚げる図面を参照にして作ってみていただきたい。

とにかく用意するものは


材 料

1)革 たいした量はいらないが切れ端を買っても対して高くはならないだろう。何なら古い鞄、革コート、革ジャンなどを使うと味が出るし、デニムや厚手の生成などでも良い。ただし、布地を使う場合は端が解れてこない様に切り口に木工ボンドをすりこみ、また切り口を中に折り込む様にして縫う。

もちろん、厚紙などを芯にして、千代紙などで作っても良いかと思う。色々工夫してみてはどうだろうか。
2)リング金具 つまり、リフィルを閉じるリングだが、これはたとえばハンズなどで買えるし、安物のシステム手帳からとっても良い。私の場合は、もらい物のビニール表紙のシステム手帳からとったのと、リフィル保存用バインダーを買ってきて(300円くらいだったと思う)それにカバーを掛けるなどしたのは、先に説明したとおり。

3)糸  革を縫う糸があれば良いが、革に合わせた色の絹糸などを何本も束ねて使うなどすれば良い。ローソクの蝋をこすりつけて使うと縫いやすい。

4)マグネット留め具  バッグ用のマグネット留め具。もし入手できなければ、鳩目型のスナップでよい。これは、手帳が開かないように留めるためだが、ベロが入る小さなベルトをベロの反対側に縫いつけても良い。

5)下敷き、薄い塩ビ板など(お菓子の入っていたものなどを利用) 表紙をぴんとさせるために入れる



道 具

カッター
定規
目打ち(千枚通し)
書けなくなったボールペン
針 革用の針がよいが、太めの縫い針でもできる
革用ボンド(普通のG17という黄色いのでも良いが、革用のがあればもっと良い)
パンチ(直径4ミリくらいの穴を打ち抜く道具。最近では100円ショップで買える場合がある。DIYショップなどでも買える)
幅1センチくらいのマスキングテープ。セロテープでも良いが、はがすときなど裂けたりして使いにくい。


作り方

まず、型紙を下図の様に作り、それに合わせて革を裁断する。一番大きな表紙は裏面から型紙をあて、ほかのパーツは表面から当てて裁断することを間違えない様に。

型紙を当て、定規定規とカッターで切る。はさみでも良いが、カッターと定規の方が綺麗に切れる



革を縫い合わせる前に、マグネット留め具あるいはスナップ、あるいは革のベルトなどを所定の位置に取り付ける。十分に位置を確認して取り付けることが大切。

次にそれぞれのパーツを重ね、縁から3ミリ程度にボンドをつけて、貼り合わせる。ボンドはつけすぎない様に、マスキングテープなどを貼り付けておき、ボンドをできるだけ薄くのばして塗りつけ、ある程度乾いて、指にあまりべとつかなくなってからマスキングテープを外して、互いにボンドの縫ってある面を張り合わせる。このときずれない様に注意。
なお、当然ながら、左ポケットの真ん中、やペン差しそして右ポケットの左側はそれぞれ先に裏表紙に縫いつけておいてから全体を縫う。そのさい、左ポケットの外側、右ポケットの下と右側は表表紙と一緒に縫う。

貼り合わせたところをしっかりと押しつけると、それで接着できる。



縁から3ミリくらいのところに定規を当て、書けなくなったボールペンで筋をつける。その筋に沿って、千枚通し、目打ちなどで、曲がらない様に縫い目の穴を5ミリ間隔であけてゆく。縫い目が曲がると見苦しいので、十分に注意する。

穴を両面から2本の針を使って縫い合わせる。

縫い方は、この図にある様に、どちらの面から見ても糸が常にとぎれない様にする。

そのとき、引っ張りすぎると皮がひきつれ、緩すぎると縫い目が解れやすくまた見た目もだらしがない。縫い終わりは2,3目返し縫いをし、糸の端は合わせた革の間に押し込む様な形で隠す。

リング金具は、本来の取り付け金具を使っても取り付けられるが、みっともないし背中に出た金具を隠さなければならないので、図の様に取り付け革を使った方がうまく行く。

表紙の裏側のポケットに、下敷きや薄い塩ビ板などをぎりぎりの大きさに切ってはめ込み、リング金具の両側で、ボンドを使って表紙の裏に貼り付ける。これで、表紙がピンとして書きやすくなる。

これで手帳が完成する。ただし、寸法や作り方など、もっと工夫の余地があるかもしれない。



リフィル

リフィルも売っているが、最初に揚げた理由で、私は自分で作っている。幸い最近のプリンターは高性能で、位置あわせも楽になったので、両面印刷で作ればよい。是非インクジェットのカラープリンタを使うべきで、トナー方式だと、時間が経つに従って、紙がくっついたりする。

下記のリフィルは私が使っているものだが、一番利用価値が高いのは横罫のもの。ほかに、住所録などは、細かい文字にはしないで、読みやすく、また今日日メールアドレス、URL、携帯番号などが必須だろう。

ほかに、TO DO、予定、小説のプロット、裏技、料理レピシ、アイデア、などなどがある。





さて、既製のリフィルは非常にたくさんある。たしかに、システム手帳はその持ち主が一番使いやすい様に作る必要があるから、その使用目的に従って多数あるリフィルを組み合わせる必要がある。それでも、既製のリフィルが先に挙げた理由により使いにくいのは変わりない。

リフィルの種類は多ければよいと言うものではない。私の場合、今のところ5種類だけで細かいものは罫線を引いた頁を流用しているし、また全くの白紙も何枚か入れている。これは必要に応じて増減すればよいと思っているが、今までの使い勝手から、こんなところがちょうど良いのではないだろうか。

とにかく、文字が小さすぎると読みにくいし書きにくいので、大きめに作ることにした。

なお、項目毎にインデックスを作って挟むと使い勝手がよい。写真にもあるが、タブをつけた厚めの紙を項目同士の間に挟み、タブにわかりやすく項目を書けばよい。

項目によっては、目次ページを入れると便利ではないだろうか。

私は次の様なリフィルを使っている。

罫線フォーマット

単に間隔7mmで横罫をひいたもの。何にでもいえるが、罫線は薄目に印刷した方がよい。これは、何にでも使えて一番使用量が多く、手帳の半分くらいは入れても良いだろう。
また、このフォーマットは少し線を書き足していろいろなフォーマットに流用できる。


アドレス帳

アドレス帳も手帳の定番だろうが、最近では携帯電話番号、メールアドレス、ホームページアドレスなども書かなくてはならないだろう。書き込む項目が増えてきたので、これもゆったりと大きく書ける様にした。あいうえお順にして必要に応じて足してゆけるのがこの手帳の良いところなので、最初からたくさんフォーマットを入れておく必要はない。

アイデア

仕事上などでふと新しいアイデアが浮かぶことがある。整理してみて使えそうなら手帳に書き込んでおく。そのために、上半分を罫線、下にスケッチなどを書き込める蘭を作った。

購入

仕事上、今まで買ったことのない材料などを探さなくてはならない。そんな場合、どんな品物はどこで買えるのかを整理しておけば便利なので、アドレス帳と同じようなフォーマットで、ただし品名と関連づけたものを作った。

スケジュール

これは月刊スケジュールだけにした。週間や一日のスケジュールは常に持っているメモ帳に書き込んでおけば用が足りるし、その方が便利であり、システム手帳に書き込むのは長期のスケジュールだけでよい。

その他のフォーマット

手帳に何でもかんでも放り込んでおけばよいものではないが、私の場合は小説プロット、to doリスト、料理レピシ、裏技などを書き留める場所を作ってあり、これは案外便利だと思っている。ただし、専用のフォーマットではなく罫線フォーマットをそのまま使っている。

既製のデータ

これは、路線マップ、カレンダー、度量換算表、郵便料金表など時々みたいものがあるので、それを加工して綴じ込んだりしているが、たとえば路線マップなどでもほかに専用の地図もあるし、手帳に綴じ込んだマップはとにかく文字が小さく見難い。それで、あくまで緊急用としか使わない。これらも、強いて入れる必要はない。

補助として

手帳を使うために、便利だと思うものを手帳に入れている。

筆記具  筆記具は一通り筆箱に入れて鞄に入っているが、手帳用には別に3色ボールペン+シャープペンの機能を持つペンを入れている。

定規

薄い定規を一本入れておくと便利。

下敷き  手帳はでこぼこしているので、下敷きがないと書きにくい。リフィルの両側に取り付けておく。穴をあけるのが面倒なら、表紙裏のポケットに入れておいて必要に応じて使えばよい。

電 卓  カード型のものがあるからそれを入れておけばよい。システム手帳専用のものが見つかったら買っても良い。

レンズ  私はカード型のものを使っている。フレネルレンズのものがあるから、必要だと思えば買ってはどうだろうか。むろん、人によっては不要だろう。

チャック付きポケット  小物などを入れられるビニール製のシステム手帳用のポケットがある。入れておいても便利。

葉書  時間があったときなど葉書を書くのが私の趣味

ポストイット  使い方は言うまでもない。

<写真>


システム手帳を単なるメモ用紙として使うのは違うと思う。買い物リストや電話の用件などはとりあえずメモ用紙に書き散らし、長期にわたって残す情報だけをシステム手帳にまとめ、リフィルがたまってきたらそれを分類して保存するのが本来の使い方ではないだろうか。そんな訳から、私は四六時中メモパットを持って歩いている。(冒頭の写真)そして、本当に長期にわたって残す項目だけを整理して手帳に書き写す様にしている。そんなわけで書き込む場合も走り書きではなくきちんとした文字で書くべきである。後から読んでわからないのでは意味がない。メモパッドなら、自分さえわかれば走り書きでも記号でも良い。

システム手帳をいつも持って歩く必要はない。いつも持って歩くのはメモパッドであり、手帳は手の届く場所にあればよい。そうなら、特に小型にする必要はなく、そのようなわけでかなり大きなサイズになった。

その後何日か使ってみて、次の様な事に気づいた。

システム手帳を持って歩く必要はない。重いし、第一外出先で使う機会など全くなかった。外出先ではメモパッドで十分用が足りるし、鞄にレポート用紙を入れておけばシステム手帳の出番はない。従って、システム手帳は机の上に置いておけばよい。

ただし、アドレス帳などは出先でも使う。今時携帯電話に電話番号だけ登録しておけば十分だが、必要な分だけ氏名、電話、携帯の番号だけを一覧にして財布にでも入れておけば用は足りる。


そのように考えると、果たしてどれだけシステム手帳にデータを書き込む必要があるのかを再考してみる必要がある。

今、私が手帳に書こうとしている項目として、先に挙げたとおり次がある。その一つ一つにつき、手帳に書き込み保存する意味があるかどうかを考えてみた。

住所録  これは、必要だろう。これをふくらませて個人データにしておけばより便利かも知れない。これは相手とのつながりによりどれだけ詳しく記入するかが決まるのだから、何でもかんでも書かなければならないわけではない。

予定   年間目標だけで十分と考える。週間や日毎の予定などはメモ帳に書いておけばよい。

アイデア  これも有効と思えるが、アイデアはタイミングというものがあり、またアイデア倒れに終わる例もある。ただ、新しいアイデアを生み出すためにアイデアの蓄積としての意味があるかも知れない。

todo   アイデアと似た様なものだが、すべてが緊急なわけではなく、優先順位を決める必要もあるだろう。メモパッドとの連携が必要と思われる。

小説   後から考えてみればつまらないネタだということがままある。大半がそうだと言ってもよい。だが、一定の期間ネタを暖めておく必要もあるので、手帳に書き留めておくのはよいだろう。

購入   品目毎の入手先のリストだが、これは必要で、かなり便利に使っている。

レシピ  これなどは、自分のレパートリーがある程度決まっていれば、新しいレシピなど一度見ただけで理解できる。そうなると、わざわざ書き留める必要があるかどうかははっきりしない。

裏技   裏技も知ったときは便利と思うが、実際にやってみる機会が無かったり、それほど便利ではなかったりする。ただ、感覚的に裏技を知っておくのは、悪くはないとおもえる。

そのた、私はやっていないが、日記を手帳でつける必要などは全くないと思っているが、diaryというリフィルがちゃんと売られている。意味はないと思う

今後も折に触れて書き足してゆきたい。





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