仏教の話
何もかもが生まれては消え、変化を繰り返してきました。 (釈迦生誕の地ルンビニ)
二千五百年前にインドに現れたお釈迦様は
当時のインド思想界に大変化をもたらしました
多くの修行者・哲学者・バラモン・王様が
馳せ参じ、お釈迦様の弟子となりました。
アショカ王は仏教の教えを政治に生かして
転輪聖王とたたえられ、このとき仏教は
インド全土に広まりました。
時代はめぐりめぐって教えは枝わかれし、
つけ加えられ書き換えられ変化していきました
仏教はひとつの文化として周辺諸国に伝えられ教えは更に変化しました。
俗世間を統治する国家とは切り離された集団だった仏教教団も
いつの間にか国家の保護を必要とし、管理されるようになりました。
文化習慣の違う国々ではその国の宗教を包摂しながら更に変化していきました。
それらの中で、今の私たちにとって最も相応しい教えは、
仏教の原点であるお釈迦様の教えの中にこそあると、私は思います。
もくじ
1お釈迦様の教え(↓)
2無常・苦・無我について
3仏教というライフスタイル1, 2, 3, 4, 5
4インド仏教の葬法に学ぶ
5般若心経私見
6地元寺院での法話仏教とは何だろう
お釈迦様の教え[平成6年(94)10月記]
お釈迦さまは二千五百年前に生きておられた
二十九才で王宮を飛び出し、六年間瞑想修行に励まれた
三十五才のとき、すべての悩み苦しみを消し去って悟られた
それから四十五年、歩いて歩いて多くの人々を教え諭された
その説かれた教えこそ仏教
それは自分で体験するもの
いつの時代でもそのまま役立つもの
自分で正しさを確かめられるもの
自分が手に入れるもの
合理的理性的なもの
けっして、ただ信じるものではなく
ただ唱えるものではなく
ただお願いするものではなく
お金を積んで得られるものではなく
亡くなった人のものではなく
ただの知識ではなく
処世術でもなく
今これを読んでくれているあなたが主役であり
あなた自身が何とかするものであり
どうすれば自分が悩まず苦しまなくなれるのか
どうすれば自分で幸せになれるのかを説く教え
自分で自分を幸福に導くもの
他の人は何もすることができないと正しく教えている教え
生きている以上死ぬまでの自分の責任をきちんと要求する教え
あたりまえのことをあたりまえに説くのがお釈迦さま
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