コンパスだけで正方形の4頂点を決める

コンパスの針は紙に穴を開けないものとします。円弧と円弧の交点に針を置く事は許されます。定規は使いません。

問題自体は非常にシンプルなので、簡単そうに見えます。

ヒント、辺の長さの比が3:4:5の三角形は直角三角形で、3と4の最小公倍数は12です。

コンパスだけで、正方形の4頂点を決める方法の答

正方形の4頂点を決める方法の答の図 以下、この正方形の4頂点を決める方法の作図方法を説明します。

まず等間隔の目盛りを作成

等間隔の目盛りの基礎をコンパスだけで作ったA図

  1. ①の円を書きます。
  2. 上記の円の円周上の任意の点を中心に同じ半径で②の円を書きます。
  3. ①の円②の円の2か所の交点を中心として、それぞれ同じ半径で、2つのを書きます。
  4. 上記の2つの①の円交点を中心として、それぞれ同じ半径で、2つのを書きます。(上の図A)
  5. 上記の方法を右の方へ続けて作成したのが、下の図Bです。1から5の等間隔の目盛りをコンパスだけで作ったB図

等間隔の目盛り(1から5)ができました。

辺の長さの比が3:4:5の三角形を作る

辺の長さの比が3:4:5の三角形C図

  1. 上記Bの一番左の目盛りの点を中心として、半径3(目盛り)の円弧を描きます。
  2. 上記Bの左から5番目の目盛りの点を中心として、半径5(目盛り)の円弧を描きます。
  3. 目盛りの左右の端の点、2つの円弧の交点は、3:4:5の三角形の頂点です。(図C)

辺の長さの比が3:4の長方形を作る

辺の長さの比が3:4の長方形D図

  1. 上記の円弧の交点を中心として、半径4(目盛り)の円弧を描きます。
  2. 左から5番目の目盛りの点を中心として、半径3(目盛り)の円弧を描きます。
  3. 上記の2つの円弧の交点と前記の3:4:5の三角形の頂点は、辺の長さの比が3:4の長方形の頂点です。(図D)

図Dを右と上に拡張する

  1. 目盛りの部分を右の方へ続けて作成します。
  2. 左から5番目の目盛りの点を中心として、半径5(目盛り)の円弧を描きます。
  3. 左から9番目の目盛りの点を中心として、半径3(目盛り)の円弧を描きます。
  4. 図Dで作った長方形の右上の頂点を中心として、半径5(目盛り)の円弧を描きます。
  5. 図Dで作った長方形の左上の頂点を中心として、半径3(目盛り)の円弧を描きます。
  6. 4と5の交点を中心として、半径4(目盛り)の円弧を描きます。
  7. 図Dで作った長方形の右上の頂点を中心として、半径3(目盛り)の円弧を描きます。

下のE図ができます。図Dを右と上に拡張したE図

3と4の最小公倍数は12

E図から、さらに上へ2回、右へ1回拡張すれば、正方形の4点がコンパスだけで作図できます。(縦3目盛り×4、横4目盛り×3の正方形)

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。