ビールで痛風は迷信 プリン体は命の素

プリン体は全ての細胞に存在します∵プリン体は遺伝子DNAの原料だから。
ビールで痛風はウソです。 ビールだけでなく、殆どの食品に含まれるプリン体は痛風の原因になります。プリン体は体の中の化学反応で、尿酸に変り、尿酸の針状結晶が痛風の原因になります。乳製品は、プリン体を殆ど含みません。牛乳は細胞の分泌物で、細胞そのものではないからです。痛風の原因のプリン体はビールだけでなく納豆にも含まれます。

プリン体から尿酸が作られ痛風の原因になります

プリン体は体の中の化学反応で尿酸に変わります。尿酸は水に溶けにくいのですが、少しの尿酸なら尿に溶けて排出されます。

多量の尿酸がプリン体から発生すると、血液の尿酸値が上がり、やがて針状の結晶となり、足や指の骨付近に溜まります。これが原因で炎症が起きるのが痛風です。プリン体は痛風の原因になりますが、ビールだけが痛風の原因になるのでは、ありません。

痛風とは尿酸による炎症

この尿酸による炎症は捻挫などの炎症と同じで温めてはいけません。筋肉痛も炎症なので、激しい運動の後、熱い風呂に入ると悪化します。だから、プロ野球の投手は試合が終わると氷で腕や肩を冷やすのです。

尿

話は脱線しますが、トリはオシッコをしません。何故でしょう。ヘビもしません。ほ乳類は生まれる前、尿を母親の血液に捨て、母親が赤ちゃんの分までオシッコをしてくれているのです。トリやヘビは殻の中で成長するので、オシッコができません。そこで、水に溶けにくい尿酸にして、殻の中に貯めておきます。生まれてからも、おなじ事を続け、オシッコは尿酸という形でフンと一緒に排泄しています。鳩のフンの白い部分が尿酸です。

プリン体とDNA

プリン体とは何者か?DNAは知っているでしょう。遺伝子を作っている物質です。

このDNAの中にはアデニン、グアニン、シトシン、チミンという4種類の塩基が含まれています。この4種類の塩基のうち、アデニンとグアニンがプリン体です。どんな生物のどんな細胞でもアデニンとグアニンというプリン体の割合は50%です。

プリン体カットのビール、発泡酒

プリン体→尿酸→痛風という関係になっています。

そこで、プリン体カットというビールや発泡酒が売られているのですが。インチキ広告です。ビールのプリン体を減らすより、他の食品のプリン体を減らす方が重要です。

DNAの中の塩基とプリン体

人間のDNAは1つの細胞あたり、塩基を30億個含んでいます。アデニンとグアニンがプリン体です。全ての生物はDNAを持っていますが、4種類の塩基のうちのぴったし50%がプリン体です。どんな生物でも50%がプリン体です。

DNA遺伝子は全ての細胞の核の中にあります。ですからほとんどの食品の中にプリン体は含まれているのです。

プリン体を含まない食品

牛乳は牛の細胞が外へ出した分泌物なのでプリン体は含まれません。ビールは小麦から作るのでプリン体は含まれています。しかし、ほとんどが水ですからチョットです。そのチョットを20%減らしてもほとんど意味がありません。たぶん、ビスケット1枚食べれば吹っ飛ぶ量でしょう。

プリン体は命の素

プリン体はDNAの原料ですから、プリン体を一切食べないと、細胞分裂ができません。尿酸の原料の多くは、わたしたちの体の細胞の核から生まれたプリン体です。激しい運動をすると細胞が破壊されるので、プリン体が生じます。

プリン体の含有量

プリン体の含有量は食品により様々です。プリン体は、ヒレステーキよりサンマの方が、多く含まれるようですね。肉は悪で、魚は善?というのは、短絡的思考です。

納豆のプリン体の含有量

納豆50g ビール大びん1本分のプリン体の含有量は40mg、納豆50g分のプリン体の含有量は55mgです。納豆50g(1食分)→ビールを毎晩飲んで、ビールのプリン体で痛風になるなら、納豆を毎朝食べると、納豆のプリン体で痛風になるという事です。

食品100gあたりのプリン体の含有量

  • 牛乳100gのプリン体の含有量は0mg。牛乳は細胞の分泌物だから、DNAは含まない。
  • ビール100g−6mg。
  • ウナギ100g−92mg。
  • 牛ヒレステーキ100g−100mg。
  • 納豆100g−113mg。
  • サンマ(切り身)100g−150mg。
  • エビ100g−195mg。
  • カツオ(切り身)100g−200mg。
  • レバー100g−300mg。
  • あんきも100g−400mg。

食品100g中のプリン体含有量は、干し椎茸、イワシの干物、カツオブシなど水分を除いた食品は当然高くなります。

ビールのプリン体で痛風になるか。結論

ビールは痛風の原因になりますが、乳製品以外は、どんな食品もプリン体を含んでいるので、痛風の原因になります。

「痛風はビールを飲んでも治る」鹿児島のお医者さんが書いた本

「痛風はビールを飲んでも治る」あるいは「痛風 ビールを飲んでも治る」をヤフーやグーグルで検索してみてください。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。