営業妨害みたいになるといけないので、閉店する前には書かなかったことがあります。
以前、外国の農産物の残留農薬や化学物質が問題となっていた頃、ナチュラルハーモニーは国産品だけを扱い、消費者の「安全・安心」を最優先に打ち出しました。
危ないといわれている国にだって、良心的な農家はたくさんいるでしょう。でも、一般の消費者には区別がつきません。
そこで、外国産を扱わず、国内の契約農家から仕入れていることを強く訴えました。顧客目線に立った見事な差別化戦略でした。
ところが2011年の震災の後、国内でも一部の農産物が不安視されるようになると、お店のスタッフの姿勢が変わりました。「安全・安心」が後退して、「契約農家を守る」という言葉がさかんに使われるようになりました。
作物が売れなくなった農家は本当にかわいそうです。「農家を守る」と言われたら、反対なんてできません。でも、どこかスッキリしませんでした。
疑問を口にすると、「仮に入っていても、微量だから実際には問題ないんです。」と言われました。「とにかく契約農家が出荷する作物を買うことが大切なんです」と諭されました。
「安全・安心」を徹底するための手段として、契約農家という形が導入されたはずなのに、優先順位が逆転したのだとわかりました。だからスッキリしなかったのですね。(農家を支援しなくていいと言っているのではありません。)
とびきりの「安全・安心」にこだわる店だと思っていたので、なんだか複雑な思いでした。
(2012年8月)