| ここでは、企業の資産・負債・資本で財政状態が貸借対照表でわかるについて解説しています。
 
 
 企業の資産・負債・資本を対照表示で財政状態がわかることができます。貸借対照表ことをバランスシートとも呼び
 ます。
 
 
 上の表が「資産」「負債」「資本」の部があり、これを貸借対照表といいます。
 
 また、この左右に分かれて表示する方法を勘定式といいます。
 
 そして、貸借対照表では「総資産」の合計=「総負債」の合計+「総資本」の合計
 
 の式になります。
 
 下記の貸借対照表(2006年末・項目を簡略化しています)は、ヤフ-(Yahoo! JAPAN)の対照表です。
 
 
 
 | 表1       (単位:百万円) |  | 科目 | 金額 |  | 科目 | 金額 |  | 資産の部 | 負債の部 |  | 流動資産 |  | 流動負債    合計 | 76,032 |  | 現金及び預金 | 75,212 |  |  |  | 受取手形および売掛金 | 30,244 |  |  |  | 繰延税金資産 | 4,344 |  |  |  | その他 | 7,818 |  |  |  | 貸倒引当金 | -2,299 |  |  |  | 流動資産   合計 | 115,320 |  |  |  | 固定資産 合計
 | 203,107 | 固定負債 合計
 | 50,010 |  | 総資産 合計
 | 318,428 | 総負債    合計
 | 126,043 |  |  |  | 資本の部 |  |  |  | 総資本 合計 | 192,385 |  |  |  | 総負債と総資本合計 | 318,428 | 
 
流動資産とは、1年以内に現金化される資産です。 やはり現金及び預金が多いほど企業の安全性は高いです。
 
 
 固定資産とは、短期間での現金化を目的としたものではなく、数年かけて資産化するものである。
 
 
 流動負債とは、1年以内に返済する(支払う)負債のことです。
 
 固定負債とは、1年以上後にに返済される(支払う)負債のことです。
 
 
 総負債とは、全ての負債の合計です。
 総資本とは、全ての資本の合計です。
 
 この表の中でよく見なければいけないポイントは、総負債の合計と総資本の合計です、総資本の合計が多ければ
 安定性のある企業と判断できます。
 
 
 
 株主資本比率で確認しよう(上の表1のヤフ-を参考にします)
 
 
 流動比率とは、企業の1年以内の現金収支を表す数値です。
 
 企業の支払能力がわかるので、キャッシュフロー(収入から支出を差し引いて残る資金の流れのこと)があるのかな
 いのかを表します。
 
 
 流動比率=流動資産÷流動負債×100 
 
 この場合→115,320÷76,032×100 =151%
 流動比率の目安は、100%以上が安全といえます。(1年以内の支払能力があると判断できます)、200%以上あり
 ますと安全性が高い企業といえます。
 
 100%以下の場合は、安全性が低い、危険といえます。
 
 但し、100%以上比率があるからといって株が上がるとは限りません、安全性がある(倒産する可能性が低い・倒産
 すると株は紙くずになりますからね)ということです。過去3
 期分の比率を比べて見てください、100%以上でも下がっ
 てきてるのか、または100%以下でも上がってきているの
 かで判断してください、100%以下でも上がってきている場
 合は株も割安なのでチャンスがあるかもしれません。
 
 
 
 当座比率とは、企業の1年以内に負債を返済能力があるかを見ることで、財務の安全性を表す指標のことです、流
 動比率と似ています。
 
 
 当座比率は、流動資産の中から、「現金および預金」・「受取手形」・「売掛金」・「有価証券」を足した値でします、また
 貸倒引当金がある場合はを差し引いた値でします。
 
 
 当座比率(%)=(当座資産÷流動負債)×100 
 
 この場合→当座資産は、「現金および預金」75,212+「受取手形・売掛金」30,244・−「貸倒引当金」2,299=103,157÷76,
 032×100=135%
 
 
 当座比率の目安は、100%以上が安全といえます。
 流動比率と同じように、100%以上比率があるからといって株が上がるとは限りません、安全性がある(倒産する可能性
 が低い・倒産すると株は紙くずになりますからね)というこ
 とです。
 
 
 
 株主資本比率(自己資本比率ともいい、一般的にはROEと呼ばれます。)とは、総資本に対する自己資本の比率の
 ことです。ですから、資本金、法定準備金、剰余金などが
 多く、比率が高いほど企業経営の安全度が高いということ
 になります。
 
 
 注意しなければいけないのは、資本金など少なく債務超過寸前まで陥って資本が減ってしまった場合などで利益が少しでもでれば、
 比率が高くなる場合があります。
 
 
 株主資本比率=総資本÷(総負債+総資本)×100 
 
 この場合→192,385÷318,428×100 =60%
 
 株主資本比率の目安は、比率が高い程、収益力が大きく安全であるといえます。
 
 
 貸借対照表は、財政状態の判断を見極めることができますので、
 
 企業の安全性、安定性を確認ができます。
 また企業の将来性なども見ることもできるとおもいます。
 
 |